沖合海洋構造物設置に伴う回遊性魚類への影響調査手法について
「海洋開発等重点戦略」(令和6年4月26日総合海洋政策本部会合決定)に基づき海洋開発を進めていくにあたり、海洋への構造物の設置の可能性が高くなってきている状況を踏まえ、漁業との共存共栄を図る必要や、海洋生物の保全を図っていく必要などの様々な視点から、水産資源、特に魚類の回遊に係る調査を進めておくことが必要です。
直近の課題として、排他的経済水域(EEZ)内での洋上風力発電設備の設置が検討される中、漁業者から洋上風力発電設備が設置された後の魚類の回遊の変化について心配の声が挙がっているところ、魚類の回遊への影響に関する知見は特に重要です。
このような課題から、洋上風力発電設備の設置に伴い、回遊性魚類の回遊行動の実態や回遊する海洋環境について調査する場合に、入手可能かつ継続性のあるデータを活用し、効率的かつ効果的に進められるよう、本文書では、基本的な回遊性魚類への影響の調査手法の考え方について記載しています。