障害者による情報取得等に資する機器等の開発及び普及の促進並びに質の向上に関する協議の場(第3回)議事概要 p1 1 日時:令和5年9月22日(水曜日)13時30分から15時まで 2 場所:中央合同庁舎8号館6階623会議室(WEB会議にて開催) 3 出席者:石川座長、阿部構成員、石井構成員、石橋構成員、黒田構成員、五島構成員、古瀬構成員、世木構成員、西本構成員、西構成員、三宅構成員、森川構成員 出席府省庁:小林内閣府政策統括官(政策調整担当)付参事官(障害者施策担当)、田中内閣府政策統括官(政策調整担当)付参事官(障害者施策担当)付参事官補佐、坂本デジタル庁戦略組織グループ統括官付参事官補佐、川崎デジタル庁国民向けサービスグループ統括官付参事官補佐、輿石総務省情報流通行政局情報流通振興課情報活用支援室課長補佐、矢野総務省情報流通行政局地上放送課課長補佐、金子消防庁国民保護・防災部防災課防災情報室長課長補佐、吉田消防庁国民保護・防災部防災課防災情報室長課長補佐、川部厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部自立支援振興室長、村山経済産業省経済産業政策局経済社会政策室総括補佐、図師金融庁監督局総務課課長補佐、五十嵐文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室室長補佐、吉田文部科学省研究振興局参事官(情報担当)付 参事官補佐(代理 本多大学図書館係長)、松田国土交通省総合政策局バリアフリー政策課課長補佐、山下国土交通省物流・自動車局旅客課課長補佐、河内国土交通省鉄道局鉄道サービス政策室課長補佐 4 概要 (1)開会 (2)視覚障害をテーマに関係団体から取組内容等の説明 p2 ○社会福祉法人日本視覚障害者団体連合配布資料に基づき、取組内容等の説明が行われた。 ○社会福祉法人全国盲ろう者協会より配布資料に基づき、取組内容等の説明が行われた。 ○株式会社シュアルタより配布資料に基づき、取組内容等の説明が行われた。 ○freee株式会社より配布資料に基づき、取組内容等の説明が行われた。 (3)意見交換 ○関係団体からの取組内容の説明を踏まえ、概ね以下のような意見交換が行われた。 ・(緊急通報Net119が盲ろう者に対応していないという意見に対して)本システムはチャット等でのコミニケーションから緊急通報につなげられるものになっており、電話で119番通報をできない聴覚障害者にとって役に立つものと思っている。聴覚と視覚に障害がある盲ろう者においてはボタン付きのペンダントや腕輪型のセンサーを使用した見守りサービス等の使用を検討いただきたい。 ・(電話リレーサービスが盲ろう者に対応していないという意見に対して)一定程度のハードルがあると認識しており、提供元の財団と障害者団体との意見交換を踏まえて、より利用しやすいシステムになるよう検討していると聞いている。 ・障害種別によっては、端末機器の使用操作を覚えることが難しいと感じているところ、技術習得の現状及び、地域でのあるべき取組について伺いたい。 ・ICT機器の利用について、地域や年齢によって差が出てきていると認識しており、地方でも小さなグループで支援しあっている事例があるが、まずは行政でサポート体制を基本として、整備していただき、いろいろな選択肢を使って、技術の更なる向上につなげていただきたい。 ・盲ろう者にとっては、オンラインツールの操作が難しいため、地域にかかわらず、パソコン等の操作を希望する者の元へ指導員を派遣しているところ。しかし、協会の人員には限りがあるため地域ともつながりを持ちながらやっている。また、盲ろう者にとっては使い勝手が重要となるため、開発段階から当事者の寄り添った良いものを作っていただきたい。 p3 ・マイナ保険証の読み取り端末等を利用したくてもタッチパネルを視覚障害者等は操作できないため、デジタル化の恩恵を享受できていない現状である。 ・パソコンのスクリーンリーダーの技術習得は大変難しいので、開発者として、マニュアルやソフトウェアで用いる言葉ができるだけ曖昧にならないよう留意している。また、地域での取組としては、市町村がボランティアの指導員を育成し、育成された指導員がボランティア団体において指導する取組が行われていると認識している。ただ、PCがある程度できたとしても、スマートフォンだと操作方法を教えなければいけないので、オンラインだけでは難しいと感じているが、ソフトを使っての勉強会を配信することや、それをYouTubeや書き起こしで公開することも行われていと認識している。 ・(視覚障害者への支援方法について)今後デジタル化が進み、生成AIや音声で入力できるなど、アクセシビリティの重要性が出てくるものと思うところ、行政機関が障害がある方にどの程度までサポートするかは、サポートの定義や障害の定義が広いことから、やや曖昧になりがちであると感じている。また、知識・技術を持っている人がいるかどうかは地域差があるようなので、ICTサポート事業やデジタル推進委員を進めていくことになると思う。 ・(アクセシビリティ・コミュニケーションの円滑化のために重要な点について)製品情報やサービス情報、活用事例についてポータル的に情報を集約する場を設けるとともに、ここに情報があるということを伝える手段を複数設ける必要があると認識している。 ・(指点字ユーザーの割合や指点字を習得していない盲ろう者のコミュニケーションの代替手段について)盲ろう者のコミュニケーション方法は触手話を含めた手話が多い。指点字機器はあるが、実際継続して使用する者は少なく、メーカーは盲ろう者の声を聴きながら開発していただけると有り難い。また、点字ディスプレイを安く、使い勝手の良いものに改良いただくことに力を入れていただきたい。 p4 ・手話を入力できるツールとして、画像認識で手話を読み取り、遠隔で伝えるという方法があるが、相手からの反応としての手話は見えないため、点字や触読で表現する等工夫していただきたい。 ・アクセシビリティに対して日本においてはその窓口が未整備であると感じる。 ・認証のアクセシビリティ規格について、認証の仕組みが非常に困難で、ユーザーに負担がかかっていると感じており、認証の障壁を考える必要がある。 ・スクリーンリーダーの配布、導入支援をすると、セキュリティ関係で引っかかるという相談を受けることがある。セキュリティとアクセシビリティが両立した施策や、情報発信することが必要であると考える。 ・認証に関するアクセシビリティ規格が今のJISの枠組みでは十分な対応になっていないと思う。 ・行政機関は、ウェブサイトや業務システムのリニューアルの要求仕様の中にアクセシビリティが入ってくるのが多いと聞くのに対して、一般企業においてはあまり無いと認識している。 (4)閉会