資料1-3 p1 発達障害児者の歯科治療を支えるデジタル絵カードシステムの口腔ケア支援ソフト「はっするでんたー」について 10月 20日内閣府主催 株式会社マイクロブレイン取締役、特定非営利活動法人輝HIKARI代表理事 金子訓隆(かねこのりたか) 障害者による情報取得等に資する機器等の開発及び普及の促進並びに質の向上に関する協議の場 (※作業者注:本文中赤字箇所については《二重山形括弧》で前後を挟んでいる。) p2 我が子の体験から医療のバリアフリーへ ○自閉症とは? 言語コミュニケーションの不得手。対人との距離感が掴みづらい。脳機能の偏り。自閉症は、社会性の障害や他者とのコミュニケーション能力に障害・困難が生じたり、こだわりが強くなる神経発生的障害の一種。 ○視覚優位性 自閉症児者は、耳で聞くよりも眼から入る情報が認識しやすいという視覚優位の特性がある。このため、自閉症児に注意を与える時は紙などに書いて見せる(絵カード)と効果があるとされる。《(ただし各個の症状の出方による)》 ○感覚過敏 シャワーを浴びると針で突き刺されるような痛みに感じる場合もある。 ○聴覚過敏 鈴の音が大音量に感じる場合もある。 (作業者注:以下写真。) 絵カード、書籍(『絵カードを使った障害者歯科診療 視覚支援の考え方と実践』、『発達障害の人たちをよろしくお願いします』 、『発達障害のある人の診療ハンドブック』)の表紙 (作業者注・写真終わり) p3 我が子の体験からはっするでんたーの誕生 医療機関での治療への恐怖。特に歯科治療に関しては、障害者歯科という分野も確立され、自閉症者の特性を学び、医療と福祉の連携支援が行われている。 ○我が子の体験から開発を考案 通常の歯科医院では治療が困難であった、我が子の体験から《「医療のバリアフリー」》を目指し、通常の歯科医院でも視覚支援による歯科治療を行えるソフトウェアの開発を考案した。また、自閉症者の歯科治療の困難を少しでも多くの方に広めようと、我が子の治療風景を医師の協力のもとyoutube(https://youtu.be/ePA_x5yomdg)に公開。 https://ameblo.jp/masaking129/entry-10938963643.html (作業者注:以下写真。) 障害児の歯科治療についての動画を紹介 (作業者注・写真終わり) ○国庫補助による開発 厚生労働省障害者自立支援機器等開発促進事業へ応募。3年連続(2012年から2015年)で、補助事業として採択され開発を行い製品化。また厚労省の補助事業ということで、開発中は、全国の障害者歯科に携わる数々の専門医の全面的な支援も得られ、4つの大学病院(北海道大学病院・奥羽大学歯学部附属病院・日大松戸歯学部・岡山大学病院・)において臨床を重ねて、より良い製品に仕上げた。 p4 ソフトウェア開発の仕様・課題 【絵カード使用時のポイント】 ・声かけは少なめに、言葉は短く(シンプル、肯定的、具体的) ・見通しがもてるように(はじめと終わりの明示)(流れと手順の予告、予定通りに実行) ・静かなところで説明(集中できる環境で、余計な刺激は避ける):環境の構造化 【医療現場で問題となる特徴】 ・言葉を聞いて理解するのが苦手:ワーキングメモリーの不足 ・イメージが持てない:空間認知の不得手 ・診療行為の意味や目的がわからない:達成への目的意識の欠如 ・見通しが持てない →曖昧さへ理解が難しい ・感覚の問題:五感の感覚 ・嫌な経験が残る:トラウマ ・落ち着きのなさや衝動性、気の散りやすさ:注意力散漫 (作業者注:以下写真。) 歯科治療における視覚支援用動画を見る少年、歯科治療の様子、治療の流れが示された絵カード (作業者注・写真終わり) p5 国立大学・療育センター等で臨床を重ねる 岡山大学病院スペシャルニーズ歯科センターでは、大学の研究として《「自閉症を有する患者の視覚支援におけるIT化に関する臨床的研究」》が本製品を活用して、3年間に渉り200症例を基に、歯科治療現場における、はっするでんたーの必要性と重要性が研究されている。 研究の目的及び概要は以下の通り。 1)本研究の概要本研究は、自閉症スペクトラム症/障害(以下、自閉症)を有する患者の歯科治療への適応を高める為 (1)自閉症を有する患者への歯科治療における視覚支援のIT化(タブレットおよび動画の導入) (2)自閉症の評価と視覚支援下の歯科治療適応トレーニング計画の立案・実効 (3)視覚支援による効果についての解析と視覚支援の方法の体系化以上の3点に関する研究を行い,方法の確立の基盤とすることを目的とする。 (作業者注:以下写真。) 『自閉症を有する患者の視覚支援におけるIT化に関する臨床的研究』の一部、タブレットを操作する子ども、歯科治療を受ける子ども (作業者注・写真終わり) p6 はっするでんたー機能のご紹介 はっするでんたーとは? 治療過程や器具に対して、不安からパニックを起こしやすい発達障害者の行動特性に併せて、治療の経過や器具の説明など、《ていねいな解説を行い、治療の不安を軽減することを目的とした歯科治療の困難を軽減する支援機器です。》 治療行為や器具への不安からパニックを起こしやすい発達障害者の行動特性に合わせ、イラストや動画を用いて治療や器具の解説を行うことで、不安や恐怖を軽減し、歯科医・患者双方の負担を減らすことを目的とした、新しい口腔ケア支援ソフトです。治療手順を説明するデジタル絵カードで歯科治療に対する不安や恐怖感を軽減。先生と患者さんが取り組む口腔ケアを、コミュニケーションの視点から支援します。 p7 はっするでんたー機能説明 (作業者注:以下写真。) はっするでんたー機能説明 (作業者注・写真終わり) p8 背面カメラを利用したデジタル絵カード作成機能 (作業者注:以下写真。) デジタル絵カード作成機能の説明 (作業者注・写真終わり) p9 iPhone版HDびゅあーへデータ転送・共有・事前学習 (作業者注:以下写真。) iPhone版の紹介 (作業者注・写真終わり) p10 2014年11月1日毎日新聞夕刊4面に掲載 《ミュージシャンの矢野顕子さんも絶賛してくれてTwitter(当時)で拡散》 (作業者注:以下図。) 2014年11月1日毎日新聞夕刊4面 (作業者注・図終わり) p11 MACFAN2015年1月号に2ページで掲載 (作業者注:以下図。) MACFAN2015年1月号 (作業者注・図終わり) p12 海外への普及活動 2014年ドイツ・ベルリン国際障害者歯科学会 (作業者注:以下写真。) 国際障害者歯科学会の様子 (作業者注・写真終わり) 2016年韓国障害者歯科学会 (作業者注:以下写真。) 韓国障害者歯科学会の様子 (作業者注・写真終わり) 2015年台湾障害者歯科学会 (作業者注:以下写真。) 台湾障害者歯科学会の様子 (作業者注・写真終わり) p13 平成30年度公的な評価(好事例賞を受賞) (作業者注:以下写真。) 好事例賞表彰状、評価が掲載された冊子 (作業者注・写真終わり) p14 国内各地での普及活動 (作業者注:以下写真。) 国内各地での普及活動の様子 (作業者注・写真終わり) p15 日本障害者歯科学会顧問:[元理事]緒方克也 先生 岡山大学歯学部付嘱病院スペシャルニーズ歯科センター長:江草正彦 先生 その他の監修者の先生たち 大阪大学歯科学部附属病院障害者歯科治療部准教授:村上旬平 先生 千葉県立佐原病院私学博士自閉症スペクトラム支援士:伊藤政之 先生 リハビリ発達支援ルームかもん専門作業療法士:鴨下賢一 先生 長崎大学医学部保健学科作業療法学科専攻教授:岩永竜一 先生 米国コミュニケーションセラピスト:カニングハム久子 先生 p16 (作業者注:以下写真。) はっするでんたーホームページ(https://https://hustledentor.com/) デモ動画の紹介(https://youtu.be/CZt6jmy56Ac) (作業者注・写真終わり)