資料1-1 G7包摂と障害に関する担当大臣会合 資料1-2 成果文書「ソルファニャーノ憲章」に対する意見及び回答 委員からのご意見 【玉木委員】 G7各国において誰もが市民的、社会的、経済的、文化的及び政治的活動に完全かつ効果的に参加し包摂される権利をまとめられた内容が採択されたことは、とてもすばらしいことである。同時にここにうたわれていることについても、積極的に推進していくことが大切だと考えている。その上で、今回、内閣府仮訳であるとはいえ、inclusionを「包摂」と訳されている。英和辞典や和英辞典で調べても「包含」「包括」「包摂」などが出てくる。2019年3月に権利委員会から出されている児童の権利条約の第4回第5回総括所見の仮訳を見ても「inclusive education」は、「包摂的教育」と訳されている。一方、障害者権利条約やこどもの権利条約の公定訳では、inclusionを「包容」と訳されている。Wiktionary日本語版で「包容」を調べると、1 包み入れること。包み込んでいること。2 心が広く、あやまちや欠点にこだわらず、人を受け入れることとある。正にこのこと自体が、父権主義(パターナリズム)だと考えている。しかも、調べてみる限りこどもの権利条約の総括所見については、仮訳しか見つからない。障害者権利条約ついても、公定訳が出るのを待っているのであるがなかなか出てこない。ここで伺いたいことは、総括所見の公定訳を出すことに不都合があるのか。例えば、こどもの権利条約の総括所見と条約の法定訳に齟齬がある場合は、総括所見の解釈も条約の公定訳に合わすということになるのか。また、総括所見を公定訳を確定することで、条約の国内監視やその評価方法もより明確になると考えている。 よって、今回のソルファニャーノ憲章の仮訳のまま「包摂」と訳したうえで、障害者権利条約やこどもの権利条約の公定訳も「包摂」「包括」に変えることを検討していただきたい。 ご意見に対する回答 (外務省) 国会の承認を得たものを修正する必要があるとまでは認識しておりませんが、御指摘の点は今後参考にさせていただきます。