資料2-3 第87回障害者政策委員会 障害者基本計画(第5次)の実施状況についての意見 石橋 大吾(全日本ろうあ連盟) p1 【5.行政等における配慮の充実】 項目番号 5-(1)-4 意見 きこえない人の場合はきこえない当事者相談員と手話通訳者との協働した支援をするなど、高齢・障害等の特性や一人ひとりのニーズに見合った支援を実施してください。 項目番号 5-(1)-5 意見 パンフレットは文字のみではなく、手話言語動画もQRで読み取れるように対応をしてください。 項目番号 5-(1)-6 意見 国連障害者権利委員会の勧告にある「手話が公用語であることを法律で認めること」の実現に向けて、省庁横断的な検討を進めてください。その上で、民事裁判における手話言語によるきこえない・きこえにくい者の情報保障については、刑事裁判同様に公費で賄えるようにし検討をすすめてください。 項目番号 5-(2)-1 意見 現在、国政選挙・都道府県知事選挙の政見放送には、すべてに手話通訳・字幕の付与が実現されておらず、義務付けも行われていません。経歴放送には字幕の付与もなく、音声放送のみでは候補者の経歴を知ることができません。すべての政見放送への手話通訳、字幕付与の義務付をしてください。 項目番号 5-(3)-4 意見 日本工業規格の「JIS X8341-3:2016」のレベルAAでは手話言語での保障がはいりません。動画には字幕や音声解説でなく、手話言語も付与してください。また付与の際には手話言語通訳がきちんとみえるように、その大きさにも配慮をしてください。 【8. 教育の振興】 項目番号 8-(1)-5 意見 大学進学率の集計に特別支援学校卒業生が含めるようにしてください。また特別支援学校の、SC・SSWの配置実態を示すとともにその配置を進めてください。また、外部専門家として手話通訳士を加えてください。 項目番号 8-(2) 意見 全国どこにいても、きこえない・きこえにくいこどもが同じように教育支援を受けられるように格差や切れ目のない支援体制を構築してください。またそのための人材育成を強化してください。 項目番号 8-(2)-1 意見 手話言語施策推進法の施行を受け、手話言語で教科指導できる教員の育成や、手話言語教授法の研究を推進してください。手話言語技能を有する教員養成の取り組みも促進してください。さらに、きこえない・きこえにくい子どもが望む手話言語によるコミュニケーション能力を高めるため、教職員等が手話言語を習得するレベルの目安を示し、教員の学習環境を整備してください。 p2 項目番号 8-(2)-5 意見 きこえない・きこえにくい子どもが地域の学校に在籍するケースが増えていることを踏まえ、学校施設において音声による情報(時報やアナウンス等)を視覚化するバリアフリーの目標を決め推進してください。 【10. 文化芸術活動・スポーツ等の振興】 項目番号 (全体) 意見 スポーツ基本法の改正により、デフリンピックが明記されたことを踏まえ、パラスポーツのみならずデフスポーツにも注力してください。「パラスポーツ・デフスポーツ」のように標記し計画を作成し実施してください。 項目番号 10-(1)-1 意見 「アーツカウンシル東京」の鑑賞サポート助成制度は大きな成果を上げていますが、他地域との格差が顕著です。全国的な導入を促進してください。また、当事者によるモニタリングを義務付け、質の担保を図るガイドラインを整備してください。 項目番号 10-(1)-2 意見 ユニバーサル公演の導入により、子どもたちが手話演劇を体験できたことは評価します。今後は字幕や手話通訳付き公演の機会をさらに拡充し、情報保障の重要性を伝える教育的機会としてください。 項目番号 10-(1)-3 意見 博物館等での手話解説動画制作において、聴覚障害者の関与を制度化し、質の確保を図ってください。特に地方では予算不足により質の低下が懸念されるため、支援体制の整備が必要です。 項目番号 10-(1)-5 意見 映画における字幕付き上映の環境整備を進めてください。焼き付け字幕の上映件数が少なく、スマートグラス等の機材も高価で不公平です。映画館での機材貸出体制の整備と、字幕の質の向上に向けた当事者モニターの導入を求めます。 バリアフリー字幕の紹介がありますが、東京で(一社)日本ろう芸術協会が継続的に実施している「手話のまち(東京国際ろう芸術祭)」や京都で開催される「さがの映像祭」は、映像芸術の普及と振興の好事例です。一般市民にも広くこれら好事例を紹介し、助成金等による取り組みへの支援を強化してください。 項目番号 10-(1)-7/10-(2)-1 意見 聴覚障害者が主催するスポーツ大会や文化イベント(写真展、演劇祭等)への支援を強化してください。新規事業よりも既存のコンテンツを有効活用する視点が重要です。 項目番号 10-(1)-8 意見 劇場等の建て替えにおいて、計画段階から聴覚障害者の意見を反映する仕組みを構築してください。利用者としての視点を取り入れたアクセシビリティ設計が必要です。 p3 項目番号 10-(2)-3 意見 デフリンピックの社会的意義を評価し、障害者スポーツの振興施策に明記してください。 p3 【11. 国際社会での協力・連携の推進】 項目番号 11-(1)-2 意見  障害者権利委員会の活動に貢献するとともに、国際社会における障害施策の動向をフォローしたとあるが、権利委員会においては情報保障の課題が多くあるので、円滑に委員としての活動ができるように国からも支援していただきたい。また、国際社会における障害施策の動向をフォローしたことについて、どのような取り組みをしたのか具体的に教えてください。 項目番号 11-(2)-1  意見  国連障害者権利委員会委員にきこえない委員が選出されていますが、情報保障に課題があるため、早急かつ強力に是正するよう働きかけてください。 項目番号 11-(2)-3  意見 ESCAP第8回社会開発委員において、障害インクルーシブ防災に関するサイドイベントの実施や域内の障害分野における国際協力に積極的に関与しているとあるが、日本の障害者団体とはつながりなく、どのような関与をしているのか全く見えません。どのような取り組みがされているのか、具体的に教えてください。 項目番号 11-(4)-1 意見 手話言語施策推進法の基本施策に則り、きこえない・きこえにくい子どもも国際交流に参画できる枠組みを整備してください。また、10-(1)-5で紹介した2つの取り組みは海外映画作品の紹介や海外ゲストの招聘なども行われており、国際交流の促進につながるイベントです。これらについて好事例として紹介するとともに助成などで支援強化をおこなってください。 【その他:電話リレーサービス】 意見 「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律」の施行後5年の見直しには、当事者及びきこえない・きこえにくい人の特性を十分理解している専門家の意見を十分反映してください。