次世代育成支援対策の取組方針について

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資料2‐1


平成16年1月13日(火)
厚生労働省

I.雇用環境の整備

(1)子どもを生み、育てる者の雇用の継続を図るための制度の充実等

〈一般事業主行動計画に基づく取組の促進〉
  • 「次世代育成支援対策推進法」に基づく一般事業主行動計画の策定・実施の支援や、同法に基づく認定制度(優れた行動計画を策定し達成した企業に対する認定制度)の活用を図ることにより、所定外労働時間の削減、年次有給休暇や育児休業の取得の推進、小学校就学の始期までの勤務時間短縮等の措置の導入等について、企業等における自主的なもう一段の取組を促進する。

〈育児休業制度等の見直し〉
  • 育児・介護休業法を改正し、育児休業期間の延長や子どもの看護休暇の権利化を行うなど、仕事と子育ての両立支援等をより一層推進する。

〈仕事と家庭を両立させやすい職場環境の整備の促進〉
  • 「仕事と家庭の両立のしやすさ」を示す両立指標を周知・広報し、労働者が仕事と家庭を両立しやすい職場環境の整備を図るファミリー・フレンドリー企業の普及・促進を図る。

〈「育児のための休暇取得プログラム」の普及〉
  • 子育て期にある男性労働者が、子どもの出産後5日間の休暇や母親・子どもが病気の場合の休暇をはじめ、育児のための休暇を取得しやすい環境を整備するため、労働者が自ら休暇取得のためのプログラムを作成し、職場全体でプログラムの実施をサポートする「育児のための休暇取得プログラム(パパプログラム)」の普及を図る。

(2)労働時間の短縮の促進、再就職の促進、多様な就労機会の確保等の雇用環境の整備

〈労働時間の短縮の促進等〉
  • 「労働時間短縮推進計画」や次世代法に基づく企業行動計画の策定等を通じて所定外労働の削減及び年次有給休暇の取得を促進し、政府目標である年間総実労働時間1,800時間の達成・定着を図る。
  • フレックスタイム制等の弾力的労働時間制度の普及等を図り、自律的、創造的かつ効率的な働き方の促進を図る。

〈再就職の促進〉
  • 育児等を理由として退職し、再就職を希望する者に対して再就職準備のための情報提供やセミナーの開催、キャリアコンサルタントの活用等によるきめ細かい計画的支援等を行う「再就職希望登録者支援事業」を推進する。

〈多様な就労機会の確保〉
  • 多様な就労機会の確保を図るため、以下の事業等の推進を図る。
    • 「多様就業型ワークシェアリング」の普及を促進するため、業種別に短時間正社員等の多様な働き方に係るモデルの開発・普及を図る。
    • パートタイム労働法に基づく指針におけるパートタイム労働者の働き方に見合った均衡処遇の考え方の普及促進

〈女性の能力発揮のための積極的取組の推進〉
  • 女性が働きやすい職場環境を整備するため、男女雇用機会均等法に沿った雇用管理の実現に努めるとともに、女性の能力発揮のための企業の積極的取組(ポジティブ・アクション)を促進する。

〈「若者自立・挑戦プラン」の推進〉
  • 若年期において安定的な雇用が図られるよう、以下のような「若者自立・挑戦プラン」に掲げる施策を推進する。
    • 若年者に対する職業体験機会の提供や職業訓練の推進
    • 「若年者トライアル雇用事業」の推進

(3)雇用慣行の是正

 仕事と生活の調和を図るため、働く者が自らの意思に基づき、安心して納得できる働き方を選択できるよう環境整備を行うことが必要であることから、仕事優先の企業風土を是正するための総合的な見直しを行う。

II.保育サービス等の充実

(1)保育等の体制整備

〈待機児童の解消の推進〉
  • 改正児童福祉法に基づく保育計画の策定などにより、待機児童ゼロ作戦を一層推進するとともに、公設民営の推進、分園や設置主体の規制緩和等による保育所の整備等により、都市部における保育所等の受け入れ児童数の増加を図る。

〈多様な保育サービスの充実等〉
  • 次世代法による地域行動計画に基づき、パートタイム労働者の増加など働き方の多様化に対応した延長保育、休日保育、夜間保育、特定保育等の多様な保育サービスや放課後児童クラブの充実を計画的に推進する。

〈子どもの居場所づくりの推進〉
  • 児童館などが、地域において子どもたちが集い、乳幼児や高齢者など様々な世代との交流や社会体験活動を促進していくための活動拠点・居場所となるよう、活動の活性化を促進する。

(2)幼稚園と保育所との連携強化・施設の総合化

 就学前の教育・保育を一体として捉えた「総合施設」について、待機児童の解消を始め、地域の子育てニーズに幅広く応えるという観点から検討を進め、平成17年度に試行事業を実施した上で、平成18年度から本格的実施を目指す。

III.地域社会における子育て支援体制の整備

(1)地域における子育て支援のための拠点の整備

〈地域子育て支援事業の充実・強化〉
  • 次世代法による地域行動計画に基づき、地域子育て支援事業について、以下のような抜本的な充実・強化を図る。
    • 子育て中の親子の交流、情報交換、育児相談等のための「つどいの広場」や「地域子育て支援センター」について、中学校区ごとなど身近な場所での設置を推進
    • 育児をする親が病気や育児疲れの場合など、子育て家庭が一時的に子どもを預けることが必要となったときに、身近な地域で支援することができるよう、「一時保育事業」、「病後児保育」、「ショートステイ事業」、「ファミリー・サポート・センター事業」等の総合的な支援体制を整備

〈「子育て支援総合コーディネーター」の配置〉
  • 次世代法による地域行動計画に基づき、子育て家庭が適切に必要なサービスを選択できるようにするため、市町村ごとに「子育て支援総合コーディネーター」を配置する。

(2)民間団体の支援や地域における子どもと他の世代との交流の促進

  • 地域において多様な子育て支援の取組が推進されるよう、子育てNPO、地域ボランティア等と市町村との連携を促進する。
  • 子育て支援に地域の高齢者の参画を得るための仕組みづくりを行うなど、世代間交流を促進する。

(3)児童虐待防止対策の推進

  • 近年増加している児童虐待を防止するため、発生予防から早期発見・早期対応、さらには社会的自立にいたるまでの切れ目のない支援体制の確保を図る。
  • こうした観点から児童福祉法を改正し、児童虐待などの児童と家庭をめぐる諸問題に適切に対応できるよう、児童相談所や市町村の役割、児童福祉施設や里親の在り方について必要な見直しを行う。

IV.母子保健医療体制の充実等

(1)小児医療体制の充実

〈小児救急医療体制の整備の推進〉
  • 子どもが地域においていつでも安心して医療サービスを受けられるよう、休日、夜間における小児救急患者の受け入れなど、小児救急医療体制の整備を推進する。

〈小児科・産科医師の確保・育成〉
  • 小児科・産科医師の確保・育成に資するため、その育成に関する研究を実施するとともに、小児医療に関する診療報酬上の評価の検討等を行う。

〈小児慢性特定疾患対策の推進〉
  • 小児の特定慢性疾患について、治療法の進歩など事業を取り巻く状況が変化していることを踏まえ、法整備を含めた制度の改善を行う。

(2)不妊治療対策の充実

 子どもを持ちたいのに子どもができない人を支援するため、不妊に関する医学的な相談や不妊による心の悩みの相談等を行う「不妊専門相談センター」の都道府県ごとの整備を進めるとともに、不妊治療への経済的支援を行う。

(3)障害児への支援の推進

  • 障害の原因となる疾病等の予防及び早期発見・治療を推進するとともに、障害の軽減、二次障害、合併症及び重度化・重複化の防止を図る。
  • 障害児が身近な地域で安心して生活できるようにする観点から、保健、医療、福祉等の各種施策の円滑な連携により、適切な医療及び医学的リハビリテーションの提供、在宅サービスの充実等の一貫した総合的な取組を推進する。

VII.経済的負担の軽減等

(1)児童手当の拡充

 子育て家庭の経済的負担の軽減を図る観点から、児童手当について、その支給対象年齢を現行の小学校就学前から小学校3学年修了前までに引き上げる。

(2)新たな次世代育成支援システムの検討

 次代を担う子どもの育成は、個々の子を持つ家庭のみならず、すべての国民にとって重要な意味を持つ営みであることから、社会連帯の理念に基づき、すべての国民が負担を分かち合う仕組みの在り方について検討する。

VIII.教育及び啓発

○乳幼児と触れ合う体験の場の拡大

 中・高校生等が、子どもを生み育てることの意義を理解し、子どもや家庭の大切さを理解できるようにするため、保育所や乳幼児健診の場等を活用して、乳幼児とふれあう機会を広げる取組を推進するとともに、中・高校生等のボランティアベビーシッターの育成を図る。