「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議(第2回)議事要旨

1.日時

 平成19年6月1日(金)7:40~8:20

2.場所

 内閣総理大臣官邸 4階大会議室

3.出席者


(少子化社会対策会議委員)
安倍 晋三  内閣総理大臣
塩崎 恭久  内閣官房長官
高市 早苗  内閣府特命担当大臣(少子化対策)
大田 弘子  内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
菅 義偉  総務大臣
尾身 幸次  財務大臣
池坊 保子  文部科学副大臣
柳澤 伯夫  厚生労働大臣
甘利 明  経済産業大臣
望月 義夫  国土交通副大臣

(有識者)
池田 守男  株式会社資生堂相談役(日本経済団体連合会少子化対策委員会委員長、日本商工会議所特別顧問)
岩渕 勝好  東北福祉大学教授、産業経済新聞客員論説委員
清原 慶子  三鷹市長
佐藤 博樹  東京大学社会科学研究所教授
樋口 美雄  慶應義塾大学商学部教授
吉川 洋  東京大学大学院経済学研究科教授

(欠席者)
古賀 伸明  日本労働組合総連合会事務局長

4.議事概要

 本年2月の第1回の検討会議を受け、各分科会において掘り下げた議論を行い、「議論の整理」がまとめられ、これを踏まえた「重点戦略策定に向けての基本的考え方」を4分科会の主査にとりまとめていただいた。
 最初に各分科会の「議論の整理」について各主査から報告いただくが、吉川主査には「基本的考え方」についても説明いただく。

○樋口委員
 「働き方の改革分科会」では、今後の具体的施策の構築に向けて、基本方針として中間とりまとめを行うという趣旨で、3月15日以来、5回の会議を重ねてきた。
 当分科会では、重点戦略として成果を上げることを目指すとすれば、1つは、政策立案のみならず政策間の連携あるいは運用面にまでさかのぼって議論する必要があることが議論された。少子化の進行の背景にどのような問題があるのかという基本的な問題については、職場において仕事と生活の調和が崩れていること、更に働き方が二極化し、若者の間でフリーターに代表される、将来についてはっきりとした見通しを持てない、所得の制約が強いという人たちがいる一方、正社員では長時間労働により時間の制約が強いためになかなか結婚や出生という行動に結び付かないということが議論され、その背景にはワーク・ライフ・コンフリクトが存在するということでとりまとめた。仕事と生活との間のコンフリクトと同時に、家族と会社とのコンフリクト、企業と個人との間、従業員の間、更には親企業と下請企業との間のコンフリクトといった問題について、トータル的な対策を考えていく必要がある。問題の所在としては、主にワーク・ライフ・コンフリクトの増大という社会的背景があり、それへの対策が個人の選択肢を拡大していくことにつながる。
 目指すべき「働き方の改革」としては、まず、個人が仕事上の責任を果たしつつ、家族形成やキャリア形成、地域活動への参加など、個人や家族のライフステージにおいて多様な希望の実現を可能にする働き方を目指していくべきということである。基本的には、各企業における労使間の自主的な取組が重要であるが、そこでワーク・ライフ・コンフリクトが強くなり、副次的な影響、社会に対する影響が少子化という形で現れているので、政府による社会全体のワーク・ライフ・バランス実現に向けた制度的な枠組みや構築、基盤整備が必要になる。
 更に、働き方の改革に向けた意識改革が必要である。これまでの少子化対策では、例えば、女性サイドの両立支援ということで、女性にだけ焦点を当てていた面があるが、男性も含めた国民全体の意識改革を国民運動として推進する必要がある。
 更に、これまでは、個別政策により必ずしも十分な連携が図られていないという面があったことから、政策をパッケージとして提示する必要がある。つまり、目指すべき方向性を示す「ワーク・ライフ・バランス憲章」や、更に具体的に、「働き方の改革を推進する行動指針」を策定してはどうかということである。
 個別政策の連携に当たっては、各省庁の縦割り行政の問題の改善、国と地方自治体との間の連携強化が必要である。また、地域における具体的な取組推進のための体制の構築も必要となる。

○岩渕委員
 「地域・家族の再生分科会」では、まず、地域・家族をめぐる課題として、ワーク・ライフ・バランスの実現を支える子育て支援の基盤を整備することにより、どのような働き方、ライフスタイルを選択したとしても、すべての家庭に共通する「子どもの成長を育む」機能が果たされるよう、地域における家族の支援体制を構築するべきであるという点で一致し、議論を進めてきた。
 地域や家庭における子育ての支援については、専業主婦、共働き世帯にかかわらず、すべての家庭に共通する課題であり、具体的には、全戸訪問、地域子育て支援拠点、一時預かり、訪問支援といったサービスを地域の子育て支援の基本メニューとして位置づけ、自らの生活圏域でサービス利用が可能となるような面的整備を進めていくことが必要である。
 また、子育て支援の活動には、父親も含め、親が主体的に参加していくことや、子育て応援の店など、企業活動に子育て支援の要素を織り込み、子育てしやすい地域づくりを社会全体で進める必要性にも言及している。
 「多様な働き方を支える子育て支援サービス」に関し、特に3歳未満児の保育で、既婚女性の8割が労働参加しているフランスやスウェーデンでは、利用率が4割を超えているが、我が国の場合は利用率が2割程度にとどまっている。このため、今後は「保育ママ」と呼ばれる家庭的保育の充実など、多様で弾力的な保育サービスを拡充することが必要である。そのほか、3歳以上児については、親の就労形態の変化に柔軟に対応できる「認定こども園」の普及や、学齢期の放課後対策として「放課後子どもプラン」の全小学校区での実施も必要である。
 次に、「困難な状況にある子ども・家族を支える取組の強化」に関し、すべての子ども、すべての家族を支援するという観点から児童虐待や障害などによって困難な状況にある子ども、家族を支える取組は大変重要であり、地域における子育て支援の延長線上の課題として取組の強化が必要である。また、家庭での養護が困難となった子どもに対しては、従来のような大規模施設での養護だけでなく、里親委託、小規模グループ形態の住居、施設などの家庭的養護の拡充等により、社会的養護の質の向上を図っていくことが必要である。施設内での児童虐待が相次いでいるが、そのようなことが起こらないよう、権利擁護の強化等にも取り組んでいくことが求められている。
 「国民運動の展開」に関し、今年度から国民運動が展開されることになっているが、子育ての喜びや大切さが、これから子どもを産み育てていく若い世代に、また、子どもたち自身にも、自然に受け継がれるよう、子育ての大切さについての認識を共有していけるような形での展開が必要である。
 以上が「地域・家族の再生分科会」における議論の整理の概要である。こうした地域における子育て支援や保育を含めた多様な働き方を支える子育て支援サービスの拡充等を進め、少子化の流れを変えていくためには、施策展開が着実かつ持続的に進めていけるような財源の確保なくしては難しい。ここで提言された、すべての家庭の子どもの子育てを支える取組をしっかりと進めていけるよう、今後の財源確保や制度的な枠組みの構築に向けた議論に期待したい。

○佐藤委員
 「点検・評価分科会」は、これまでの政府の少子化対策を点検・評価する役割があり、領域が非常に広く期間も限定されていることから、議論すべき重点テーマを設定した。厚生労働省の社会保障審議会における人口構造の変化に関する特別部会の議論の整理、「子ども・子育て応援プラン」の進捗状況、内閣府ホームページに寄せられた意見等を踏まえながら、「継続就業環境整備」、「保育環境整備」及び「育児不安の解消」という3つの重点テーマを設定し、集中的に検討した。
 それぞれの領域ごとの問題の所在として、1つ目は、育児休業制度等の両立支援制度は導入されてきているが、利用できるような職場環境が整備されていないこと、2つ目は、保育環境整備について、従来の長時間労働を当然視するような働き方を前提とした保育ニーズに基づいているため、短時間勤務等の多様な保育ニーズに十分対応できていないこと、3つ目は、家庭における子育ては、母親の育児不安が増大しているということである。
 これら3つの領域に共通する課題、問題の背景にある要因としては、職場に根強く残っている仕事優先の働き方があり、仕事と生活の調和に対する国民のニーズに十分対応できていないということが明らかになった。それを踏まえ、今後、重点とすべき方向として、家族や社会の在り方を大きく変えるワーク・ライフ・バランスの実現が最重要課題であるという結論に達した。
 個々の重点テーマでは、まず、継続就業環境整備については、仕事の仕方の見直し等による効率的な業務遂行、長時間労働の是正を行う。そのために、企業経営者や管理職の意識改革を行う必要がある。
 次に、保育環境整備については、多様な働き方を支えるため、特に3歳未満児の保育サービスの計画的な拡充や、家庭的保育等の多様で弾力的な保育サービスを活用するということが重要である。
 次に、育児不安の解消については、地域の子育て支援拠点の整備や、父母が主体的に参加しやすい環境を整備し、行政関係者と協働する活動を推進することが重要である。
 そのほか、育児休業期間中の社会保険料免除という現行の措置に照らし、政策間の連携という点からも、産前産後の休業期間中の社会保険料についても免除を検討する必要があること、また、育児休業者等を含めた労働力人口を把握する必要があることといった課題を挙げている。

 「基本戦略分科会」では、3つのことをミッションとして2月末から議論を開始した。1つ目は、急激な少子化の流れを変える効果的な政策は何か、2つ目は、効果的な施策について財政規模はどれほどか、3つ目は、必要額が示された場合その財源の手当をどうするかという点である。
5月に入って、4主査で、各分科会の議論を踏まえ、重点戦略の策定に向けての基本的考え方を整理した。基本戦略分科会の議論というのは、基本的な考え方とオーバーラップするところが多いので、参考資料の最初の2枚に沿って説明させていただく。
この中間報告の位置づけは、重点戦略の骨格を成すものであり、本日の会議で議論の上、了承いただければ、これを基に、本年末を目途に戦略の全体像を検討し、その上でまたこの会議に報告するという段取りを考えている。
まず、基本認識として、新人口推計では一層急速な少子化の進行が予測されている。これは決して国民が望んだものではなく、国民の結婚や出産・子育てに対する希望と実態の乖離が拡大しているためである。
先程、樋口委員から、こうした問題は決して女性だけの問題ではないという指摘があったが、女性の場合には、とりわけ就業継続希望と結婚、出産・育児の二者択一を迫られるような局面が極めて多いということも事実であり、こうした問題を解決しなければいけない。そのほか、非正規労働者の増大や長時間労働など「働き方をめぐる様々な課題」が存在している。こうしたことを基本認識とした上で、ワーク・ライフ・バランスを考えていかなければいけないが、そのワーク・ライフ・バランスを阻害する要因として、ワーク・ライフ・コンフリクトが社会の中に存在しているということである。
1枚目の「2.諸外国の家族政策の教訓、これまでの我が国の少子化対策の評価と課題」は、基本戦略分科会で主として議論した問題である。フランス、ドイツ、イギリス、スウェーデン、アメリカ等の例を調べ、諸外国の家族政策の教訓に照らして我が国の少子化対策の評価と課題を議論した。
諸外国の事例をみると、1990年代以降、先進国の家族政策というのは、それまでの経済支援中心から、仕事と家庭の両立支援を目指した様々なサービス支援の方に重点が移ってきている。もちろん、経済的支援が重要ではないというわけではないが、経済的な支援だけではなかなか効果が上がらないため、両立支援のサービスと経済的支援を車の両輪として両方やらなくてはいけない。
家族政策関連支出の規模については、日本はGDP比0.75%、それに対して欧州諸国は概ねGDP比2~3%である。本会議の第1回会合で、尾身財務大臣から、家族支援に関して一体いくらかかるのかについて数字を出してほしいという発言があったので、基本戦略分科会において、先進国で少子化対策の成功例として有名なフランスの例を日本に輸入したらいくらかかるのかについて試算したが、10兆6千億円ということであった。
「我が国の少子化対策の課題」ということを一番下に挙げている。財源の関係では、フランスでは国民負担率は6割、また、家族政策の給付総額の5割は企業が負担している。財源を誰がどのように負担するかということについての国民的な合意がないとなかなかうまくいかないと思う。
2枚目の「3 重点戦略策定の方向性」について、既に3主査からも説明があった部分は省略させていただくが、財政的な支援、総じて家族政策、あるいは両立支援というのは大きく2つの柱がある。
1つに、必ずしも財政というのではなくて、社会が変わらなければいけないということである。働き方ということになってくると、社会全体が変わらなくてはいけなということで、必ずしも国の施策ではない。もちろん、国もそうしたことについて様々な側面支援をすることはある。
もう一つは、ダイレクトな財政的な支援である。先程既に申し上げたが、経済的な支援と両立のサービス支援という両方やらなくてはいけない。国が財政で手当するということについては、3つあると考えている。
1つ目は、具体的にどのような施策が望ましいのかということを精査する。2つ目は、それを積みあげて一体いくらの財政規模になるのか。先程フランスの制度をそのまま輸入した場合の財源規模に触れたが、財政規模は実際にいくらかかるのかを見定めなければいけない。3つ目は、そうした額が決まった場合に財源の手当を考えなければいけない。どのようにファイナンスするのか、誰がどのように負担するのか、このことについてはっきりとした答えを出さなければいけない。こうしたことが今後の課題になると考えている。

○内閣官房長官
 それでは、有識者の皆様方から、順次御発言いただきたい。

○池田委員
 ご説明のあった中間報告については、現状が大変よく把握され、問題点が積極的に提示されていると思う。
産業界として、今後のことについて指摘させていただくと、まずこれらの政策を具体化していく場合には、必ずそれぞれの役割分担といったものを明確にしていただきたい。
2つ目は、財源の在り方について効果的に投入ということであるが、今後は特定のところに負担をということではなくて、広くあまねく負担という形で考えていただきたい。昨年の児童手当に見られるような形ではなくて、新たな、広くあまねくという観点から考えていただきたい。
それから、ワーク・ライフ・バランスの実現については、報告があった通り、労使の自主的な取組を基本とすることが確認されていることは、大変意義深いことである。そうした認識に基づくワーク・ライフ・バランスの取組こそ、個人、家族、地域社会といったものの充実とともに、生産性の向上、企業の成長といったものも同時並行で追求できる糸口になると思う。ワーク・ライフ・バランスについて、更に産業界としても定着させていくことができればと思う。
しかしながら、今後、「ワーク・ライフ・バランス憲章」あるいは「働き方の改革を推進する行動指針」等が策定されるわけであるが、これらについては、規制強化ではなくて、各企業が自主的に取り組むという姿勢を強く打ち出してほしい。というのも、特に産業全体を支えている中小企業がこれらの問題に取り組む上で最も苦労が多いので、この点については、特別な御配慮をいただきたい。
最後に、これらを進めていく場合に、教育再生会議と同じく社会総がかりでこれらの問題に取り組んでいただく必要がある。そのためには、国民運動といったものが大変重要ではないか。そういったことを展開する際に、産業界も積極的に役割を果たしていきたい。

○清原委員
 中間報告案については、短期間で集中的に分科会を開催し、まとめていただいたもので、内容については了承したい。その上で、今後の検討に向けて生かしていただきたい点について、いくつか申し上げる。
まず1点目として、第1回の戦略検討会議で他の委員とともに私も提案させていただいた「ワーク・ライフ・バランス」の考え方の重要性について、明確に全体を通底するキーワードして位置づけられたが、この「ワーク・ライフ・バランス」を考えることは、多様なワークスタイルとライフスタイルの組み合わせを社会全体として保障するとともに、一人ひとりの人生において主体的に「ワーク・ライフ・バランス」の形をつくっていくことを可能にしようとする考え方である。この上で、特に出産や年齢によって区分される「ライフステージ」という軸を置いて、施策の必要性や適合性を検討することが有用かと思う。
2点目は、これまでの少子化対策のレビューにおいては、多様なサービスや施策が展開されてきたとしつつも、施策間の整合性や連携の欠如、政策の一元性やサービスの一貫性の欠如が指摘されている。この認識を基礎にして、重点戦略の方向性が多元的にこの中間報告案では示された。このことは大変重要である。三鷹市では「民学産公の協働」と表現しているが、国民・市民、そして大学研究機関、産業界、そして公の政府や自治体関係機関が、子育てに直接かかわる親や教育関係者、保育関係者のみならず、多様な地域力を結集して、連携やネットワークづくりをしていくことが重要であり、その方向性が示されたことは意義がある。
3点目は、中間報告案では、「産休、育休から保育サービスへの移行等、利用者本位の切れ目ない支援を提供できる包括的な次世代育成支援の制度的枠組みの構築の必要性」を挙げている。例示されている「保育ママ」であるが、これを推進するならば、今後「保育の質」を担保し、安定した保育を維持するために、地域を超えた保育ママについての「保育のガイドライン」の策定や、研修体制の強化、保育ママと地域の子育て機関の連携ネットワークを検討する必要がある。
こうしたきめ細かい自治体の施策を包括的に支援する包容力と柔軟性を持った国による財政支援の検討が不可欠である。そこで、中間報告では、「税制、他の社会保障制度での対応を含めた総合的対応」について提起しているが、このことを積極的に検討していただければと思う。
最後に、地方自治体という現場にいる者として申し上げるが、中間報告案が「地域の実情に応じた施策展開」の重要性を指摘しており、その内容については、「住民に最も身近な基礎自治体が地域の実情を踏まえて、着実かつ持続的に施策展開を進められるような財源の確保を含めた制度的な枠組みを検討すること」を明記している。地域社会を尊重して基礎自治体を具体的施策の展開の担い手として重視することは、少子化対策の効果を促進することにつながっていく。是非この視点に立った具体的な戦略の策定を今後の課題としていただきたい。

○内閣官房長官
 本日、古賀委員は御欠席であるが、事前に御意見を提出していただいているので、事務局から紹介願いたい。

○内閣府 柴田政策統括官(共生社会政策担当)
 簡単に説明申し上げたい。古賀委員からは、今後の方向性について評価するとした上で、今後の分科会での検討に当たって、例えば、働き方の改革については、労使の自主的な取組にとどまらず、社会全体の制度的枠組みの構築や基盤整備を進めていく必要がある等の御意見をいただいている。

○塩崎内閣官房長官
 時間も限られているので、意見交換はこれまでにさせていただきたい。
それでは、本日、四主査から報告いただいた「各分科会における「議論の整理」及びこれを踏まえた「重点戦略策定に向けての基本的考え方」について」をもって、本検討会議の中間報告することでよろしいか。
(「異議なし」と声あり)

○塩崎内閣官房長官
 今後、この「基本的考え方」を「骨太方針2007」に反映させるとともに、本年末を目途に戦略の全体像をとりまとめることとしているので、引き続きよろしくお願いしたい。
 それでは、最後に総理からご挨拶いただく。

○安倍内閣総理大臣
 「子どもと家族を応援する日本」重点戦略策定に向けての基本的な考え方についての中間報告に当たり、一言、ご挨拶申し上げる。
この検討会議は、本年2月に発足したが、4つの分科会を立ち上げ、短い期間に精力的な御議論をいただき、本日、重点戦略策定に向けての基本的考え方についてとりまとめいただいたことに、委員の皆様方、また、分科会に参加いただいた有識者の方々に厚く御礼申し上げる。
今回の中間報告にある通り、結婚や子育てに対する国民の希望と実態との間の大きな乖離の背景には、働き続けることと結婚して子どもを持つこととの二者択一を迫られているという状況や、多様な働き方の選択ができないことや長時間労働など、国民一人一人にとって自身の望む生き方の実現を困難にしている「働き方を巡る様々な課題」がある。
私としても、長時間労働を前提として経済が成り立つ、仕事が成り立つというのは、やはり間違っており、生産性を高め、仕事の質を高める努力は必要である。また、家族との時間を大切にすることも、国の根本にもさかのぼると考え、少子化対策の視点からも、ワーク・ライフ・バランスの実現に向け、本格的に取り組むこととし、「働き方を改革する行動指針」についてのとりまとめを行うよう、関係省庁に指示したところである。
本検討会議においては、更に、具体的な施策についての検討を進め、年内に戦略の全体像を明らかにできるよう、引き続き御議論をいただくことになるが、政府としては、今回示された基本的な考え方を「骨太方針2007」に反映させ、内閣の総力をあげて真剣に取り組む考えである。
検討会議の皆様におかれては、こうした趣旨を御理解の上、引き続き格段の御尽力をお願いしたい。

○塩崎内閣官房長官
 それでは、本日の会議は終了させていただく。なお、本会議の議事については、会議終了後に事務方から公表することとする。

5.閉会