第1回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議「働き方の改革分科会」議事要旨

平成19年3月15日(木)
16:59~18:31
専用第17会議室(16階)

議事次第

  • ○ 開会
  • ○ 委員及び事務局紹介

【議事】

  • 1.重点戦略検討会議及び分科会について
  • 2.新人口推計及び今後の人口構造の変化に伴う課題について
  • 3.今後の議論の進め方について
  • 4.その他

(資料)

(配付資料)

午後4時59分 開会
○ 岩井統労政策企画官 定刻になりましたので、ただいまから「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議、「働き方の改革分科会」を開催いたします。私、労働政策担当参事官室の政策企画官の岩井でございます。委員及び事務局の紹介までの間議事進行役を務めますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日は、武見厚生労働副大臣が出席する予定でございましたが、急遽所用がございまして欠席となりましたので、かわりまして政策統括官の金子よりごあいさつ申し上げます。

○ 金子政策統括官 ご紹介いただきました労働担当の政策統括官をしております金子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 きょうは今進行の者からございましたけれども、武見副大臣が出席する予定でございましたけれども、急遽所用がございまして失礼させていただくことになりました。私の方から趣旨等も含めまして簡単にごあいさつを申し上げたいと思います。
 ご案内のとおりでございます、平成18年の出生数や婚姻数、これは増加傾向に転じておりまして、合計特殊出生率も1.3台に乗る見込みというようなことで明るいきざしも見られるところでございます。しかしながら、この傾向は一時的なものにとどまる可能性もございます。中長期的には厳しい超高齢化人口減少社会が到来する見通しでございます。
 昨年末に公表させていただきました将来推計人口で示されました人口構造の急激な変化、これは我が国の社会経済に大きな影響を及ぼすものでございます。具体的には経済面では労働力の減少、またそれに伴います現役世代の負担の増大、社会面では単身世帯の増加など、世帯、地域のあり方の変化や子どもの成長への影響などが見込まれているところでございます。
 この少子化傾向に本格的に歯止めをかけるためには結婚や出産に関する国民の希望と就業に関する国民の希望とが両立する社会の実現、すなわち我が国の社会構造を女性が安心して結婚、出産し、男女ともに仕事も家庭も大事にしながら働き続けられる社会、こうした社会へと速やかに改革することが不可欠でございます。
 このため、政府といたしまして「子どもと家族を応援する日本」重点戦略を策定することとなりましたが、そこでは30年後、50年後の我が国社会の姿も念頭に置いたより総合的かつ抜本的政策を打ち出す必要があるのではないかと考えているところでございます。
 この「働き方の改革分科会」の運営におきます委員の先生方におかれましては、こうした政策の柱の1つとして我が国の社会経済の変化に対応しつつ、国民にとって真に望ましい働き方を実現するための大きな方向づけをご提言いただきたいと考えているところでございます。どうぞ精力的なご審議をお願いいたしたいと存ずるところでございます。
 いろいろ大変委員の先生方お忙しい中で日程を調整させていただき、短い期間で検討になりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 それでは、審議に入ります前に委員のご紹介を申し上げます。
 まず初めに、働き方の改革分科会における主査であります樋口美雄委員。慶應義塾大学商学部教授でいらっしゃいます。

○ 樋口主査 樋口です。どうぞよろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 次に、本日ご出席の委員の方々をご紹介いたします。
 北浦正行委員、社会経済生産性本部事務局次長兼社会労働部長でいらっしゃいます。

○ 北浦委員 北浦でございます。よろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、木村邦明委員、日本電気株式会社国内営業企画本部人事統括マネージャーでいらっしゃいます。

○ 木村委員 よろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、小杉礼子委員、労働政策研究・研修機構人材育成部門統括研究員でいらっしゃいます。

○ 小杉委員 よろしくお願いします。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、武石恵美子委員、法政大学キャリアデザイン学部助教授でいらっしゃいます。

○ 武石委員 よろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、長谷川三千子委員、埼玉大学教養学部教授でいらっしゃいます。

○ 長谷川委員 よろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、藤木信彰委員、共立印刷株式会社取締役管理部長でいらっしゃいます。

○ 藤木委員 よろしくお願いします。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、山口洋子委員、日本労働組合総連合会副事務局長でいらっしゃいます。

○ 山口委員 よろしくお願いします。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、横山知子委員、日本アイ・ビー・エム株式会社S&D人事部でいらっしゃいます。

○ 横山委員 横山でございます。よろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 また、本日ご欠席でございますが、阿部正浩委員、獨協大学経済学部助教授にも委員にご就任いただいております。
 次に、厚生労働省の事務局を紹介させていただきます。
 政策統括官の金子でございます。

○ 金子政策統括官 金子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 政策評価審議官の中野でございます。

○ 中野政策評価審議官 中野でございます。よろしくお願いします。

○ 岩井統労政策企画官 労働政策担当参事官の山田でございますが、別の会議でちょっとおくれております。
 続きまして、雇用均等児童家庭局職業家庭両立課長の麻田でございます。

○ 麻田雇児局職業家庭両立課長 麻田です。どうぞよろしくお願いします。

○ 岩井統労政策企画官 社会保障担当参事官室政策企画官の城でございます。

○ 城統社政策企画官 城でございます。

○ 岩井統労政策企画官 それから、内閣府の少子高齢化対策第一担当企画官の山田でございます。

○ 山田内閣府少子高齢化対策第一担当企画官 よろしくお願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 それでは、以後の進行につきましては、当分科会主査であります樋口主査にお願いしたいと存じます。樋口主査、よろしくお願いいたします。

○ 樋口主査 樋口でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 このたび、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議の委員としまして、あるいは「働き方の改革分科会」の主査に任命されましたので、よろしくご協力のほどお願いしたいと思います。
 委員の皆様お忙しいと思いますが、ぜひこの会議を実り多いものにしたいというふうに思っておりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
 「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議及び「働き方の改革分科会」の目的等につきましては後ほど詳しく事務局の方からご説明があるかというふうに思います。
 当「働き方の改革分科会」の役割につきまして、重点戦略検討会議の下に4つの分科会が設置されております。その1つでございますが、ここでは主に家族がともに過ごす時間が持てるワークライフバランスや子育てしながら働き続ける多様で柔軟な働き方の実現、若者の社会的経済的自立を支援し、能力才能を高めていくための人材力強化等について審議することが求められております。どうぞ忌憚のないご意見をいただきたいというふうに思いますが。特にいろいろ政策出ておりますが、その運用面についてもここでは議論しまして、そして実りあるものにしたいと、ぜひ成果をあげられるような対策、施策といったものを打っていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、早速議事の方に入りたいと思いますが、議事の1から4まで議事次第にございますが、事務局から一括して説明をいただきまして、その後委員の皆様から質疑をお受けしたいというふうに考えております。
 では、事務局、お願いいたします。

○ 岩井統労政策企画官 それでは、資料1及び資料2につきまして私の方から説明させていただきます。
 まず、資料1をごらんください。これは「子どもと家族を応援する日本」重点戦略につきましての説明資料でございます。まず1ページ目でございますが、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略につきましてはその背景といたしまして上の箱にありますように、2005年に人口減少社会が到来し、出生数は106万人、合計特殊出生率は1.26といずれも過去最低を記録したこと。また、将来推計人口、これは18年12月に推計を行っておりますが、これによりますと、今後一層少子高齢化が進むとの見通しであること。3点目といたしまして、結婚、出生行動に対する国民の希望が一定程度かなえば、合計特殊出生率は1.75程度まで改善される余地があるという報告でございます。これは後ほどご報告いたします。こうした報告があることを踏まえまして、このたび政府におきまして「子どもと家族を応援する日本」重点戦略の策定を行うこととなりました。
 この重点戦略の策定の基本的な考え方でございますが、下の箱にございますとおり、「すべての子ども、すべての家族を大切に」という考え方に基づきまして、2030年以降の若年人口を大幅な減少を視野に入れ、本格的に少子化に対抗するため、制度・政策・意識改革など、あらゆる観点からの効果的な対策の再構築・実行を図り、「結婚したいけれどもできない」という若い人、「子どもを生みたいが躊躇する」という若い家族を支え、またどのような激しい状況に置かれていても、この社会に生まれたすべての子どもたちが希望を持って人生を歩んでいけるよう、すべての子ども、すべての家族を、世代を超えて国民みなで支援する国民総参加の子育てに優しい社会づくりを目指すというものでございまして、これが重点戦略の策定方針となっております。
 続きまして、2ページをごらんください。検討体制についてでございます。既に政府におきましては少子化社会対策会議、これは会長が内閣総理大臣、全閣僚で構成するものでございますが、設置されております。このたび、この下に「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議が設置されております。議長は内閣官房長官でございまして、関係閣僚9名と有識者7名で構成されております。この下に4つの分科会が設置されております。基本戦略分科会、働き方の改革分科会、地域・家族の再生分科会、点検・評価分科会でございます。
 当分科会はこのうちの2番目の働き方の改革分科会でございまして、先ほど主査の方からご説明ございましたとおり、3つのテーマにつきまして検討会議の議論を踏まえながら、さらに議論を深めていくということが役割として担わされております。
 続きまして、3ページ目をごらんください。重点戦略検討会議の今後のスケジュールでございます。既にこの重点戦略検討会議におきましては第1回を2月9日に開催しております。その際に当分科会を含めます4分科会が発足いたしております。この後、2月から5月にかけまして各分科会を3回から4回開催することになっております。既に他の分科会につきましては第1回が開催されておりまして、当分科会におきましては今回が第1回目でございます。5月中に各分科会におきまして議論を整理いたしまして、6月ごろに開催予定しております第2回の検討会議、親会議に対しましてこれを報告することとなります。その中で重点戦略の基本的な考え方ととりまとめが行われるという見通しです。
 また、その中で経済財政諮問会議等に報告をするものがありまして、それの中で可能な限り骨太方針2007に反映することとなります。この後、以後具体的施策についての検討を進め、税制改正等の議論を見極めつつ、本年末、19年末を目途に重点戦略の全体像を提示するということになっております。
 4ページ目でございますが、これは先ほど申し上げました「子どもと家族を応援する日本」重点戦略の策定方針でございます。これにつきましては割愛させていただきます。
 5ページ目以降でございますが、5ページ目は重点戦略検討会議の開催に関します規定でございます。第5のところに分科会の規定根拠がございます。
 以下のページは検討会議及び各分科会の委員等についてでございます。
 7ページ目が検討会議の運営規程でございます。
 その次の資料2でございますが、これが当分科会を含めました4つの分科会の運営規程でございます。これにつきましては説明を省略させていただきます。
 次のページが各分科会の委員の皆様の名簿でございます。
 簡単でございますが、資料1及び資料2についての説明を終わらせていただきます。

○ 城統社政策企画官 資料3、4につきましては私の方からご説明をさせていただきます。
 まず、資料3‐1をごらんください。これは先ほどお話に出てきました将来推計人口の概要でございます。おめくりいただいて1ページ目をごらんください。これは昨年の12月20日に国立社会保障・人口問題研究所というところが公表したものでございます。
 概要でございますが、左側の真ん中あたりを見ていただきますと合計特殊出生率の仮定、平均寿命の仮定とございます。この将来推計人口は国勢調査に基づきまして5年に1回、過去のトレンドを将来に伸ばすという形で将来の人口推計しております。今回の推計は2055年までということでありまして、参考として100年後までを推計をいたしております。
 その過去のトレンドを将来に伸ばしたときの仮定値というのがこの合計特殊出生率と平均寿命でございまして、合計特殊出生率は2005年の足元で1.26となっているものが、将来2055年段階で中位であれば1.26、高位であれば1.55、低位であれば1.06というふうになるだろうということを前提に推計をしているものでございます。括弧の中は前回の仮定値でございます。
 それから、平均寿命につきましては2005年で男は78.53歳、女が85.49歳というところが2055年の段階で男が83.67歳、女は90.34歳ということになるだろうと。これまでのトレンドを伸ばすとそうなるだろうということでございます。
 これをもとに人口の姿を推計したのが右側でございまして、結果だけ載せておりますが。総人口は今1億3,000万弱ございますものが2055年段階で9,000万人を切るだろうと。それから、老年人口、65歳以上の人口は今2割ぐらいでございますけれども、これが4割を超えて40.5%ぐらいに、これは中位の場合ですけれども、になるだろうということでございます。
 それから、生産年齢人口につきましては66.1%のものが51%、ただ人数で見ますと4,595万人、4,600万人ぐらいになるだろうということでございます。
 それから、年少人口につきましては13.8%ぐらい今いるものが8.4、これは大体13.8%というのは8人か7人に1人ぐらい今14歳までの子どもが世の中にいるということですが、それが大体12人に1人ぐらいというレベルまで減るだろうということでございます。出生数ももちろん減ってまいります。
 下に書いてありますものは前回の平成14年のときの推計の結果でございます。比較していただければと思います。
 おめくりいただきまして次のページ、2ページ目でございます。これは合計特殊出生率に着目して、それの将来への推計、どういう形で置いているかというものでございます。平成17年は1.26でありました。これが平成18年はさっき話にありましたように1.3ぐらいまで回復するだろうと。この推計上は1.29という形でおいておりますが、一回上がりますが、将来にわたって見ますときには真ん中のグラフですけれども、1.26という形で将来的には落ち着くのではないかというふうに、トレンドを伸ばせばそうなるということが置いてございます。前回の推計というのを書いていますけれども、2050年段階で1.39になるということで置いておりました。これが今1.26というふうに言われているのはこれでございます。
 おめくりいただきまして次のページ、これは今申し上げたようものをトレンド、過去の状況、それから今後の状況を時系列で見たものでございます。次のページがわかりやすいのでおめくりいただいて、4ページをごらんください。人口ピラミッドの形にしたものでございます。この左側の2005年は実績でございまして人口を下から積み上げたものでございます。総人口1億2,777万人。真ん中あたりに2つ飛び出した山がございまして、上の山が団塊、下の山がいわゆる団塊ジュニアと言われているものであります。そのちょっと上のへこみが丙午という世代になります。
 この団塊の山は2030年、ちょうど25年後になりますと後期高齢者、75歳以上というところに入っていきます。ただ、そのときには団塊ジュニアの世代がまだ生産年齢人口のところにおりますので高齢者と若年といいますか、支え手支えられ手の比率というのはさほどまだ悪化というか厳しくなるんですけれどもそんなに厳しくはなっていないという状況であります。ただ、2055年までごらんいただきますと、団塊世代はもう卒業してしまいまして団塊ジュニアの世代が後期高齢者に入ってくると。ところが、その団塊ジュニアのさらに下に人口の固まりの大きさからいいますともう1つ山があっていいはずなんですが、その山がないというのが今の少子化の傾向そのものをあらわしておりまして。ごらんのように生産年齢人口20~64歳ぐらいのところがごっそりやせてくるという状況になってまいります。そして、このやせた人口で上の方の65歳以上、75歳以上という世代を支えるという構造になってくるだろうということでございます。
 ただ、書いておりますように、矢印を大きく下向きに出しておりますが、この真ん中の2030年のところ、2055年のところ、下向きに2007年以降生まれと書いておりますように、この線から下の世代というのはまだ生まれていない世代でございます。ですので、まだ変わり得る余地、もっとやせる可能性もありますしもっとやせ方が少なくなる可能性もございます。この世代がある程度この減少が緩和されれば2055年段階のこのごっそりやせている部分というのがもう少し何とかできるのではないか。山になるかどうかというのはともかくとしまして、ここをいかにして緩和していくかというのが課題だということでございます。
 これ今の状況でこのまま将来トレンド推移しますとどうなるかというのが下に書いてございますように、今3人の若年で二十歳以上となってますが、3人の若年で1人を支えているという構造が1.2人の若年でお年寄り1人を支えるという構造になるだろうというそういう推計がされております。
 次のページ、5ページをごらんください。これは労働力人口を見通したものでございます。就業率といいますのは人口の推計から計算するものでございますので、まだ新しい人口推計に基づく労働力人口の見通しは出ておりません。これは前回の平成14年のときの人口の推計によります労働力人口の見通しを示させていただきました。上の方に実線がございまして、その下に点線がございます。点線のところが今のままのトレンドで人口が変化した場合、今のままの就業率で人口が変化した場合のトレンドでございます。労働市場への参加が進まないケースというものでございます。2030年までというのは大体生産年齢人口にいる世代というのはもう既に生まれている世代でございまして、途中でふえたりというのが余り想定されません。したがいまして、ここでは労働力率を上げる、働く人の比率をふやすという形でしか労働力人口の増加というのはできませんので、それを進めていくというのが上の労働市場への参加が進むケース、実線のケースになります。
 この実線のケースのように労働市場の参加を進めていった場合、例えば真ん中に囲みで労働力率の上昇とありますが、例として挙げておるのがM字カーブと言われている30~34歳の女性のところと高齢者の定年延長しているところの男性のところでありますが。それぞれ80%、89%というレベルに上げていったとしてどうなるかというのが、真ん中右寄り上に書いてございますが、2004年から2030年まで、就業率、労働力率を上げていったとしても労働力人口は533万人の減少になるだろうということでございます。
 ここまで上げますとそれ以上上げるというのはなかなか難しゅうございまして、そうなるとそれ以降は人口減少の影響をもろに受けるということになりますので、そうなると2050年までの間はさらに1,245万人の減になるだろうということが見込まれておりました。
 このときの人口推計よりも今回の人口推計はもっと厳しい姿が示されておりますので、これよりもさらに厳しい姿になるだろうということが容易に予測されるところでございます。
 人口関係は以上でございます。
 続きまして、資料3‐2をごらんください。こういった状況というのを見込みまして、人口構造の変化に関する特別部会というのをやっておりまして、そこでの議論の整理をまとめたものでございます。参考資料2としてその原文そのものもつけておりますので、それもごらんいただければと思います。今回はこのポイントという資料で説明をさせていただきます。
 1ページをごらんください。そのポイントでございます。今のような人口推計についてまずまとめをしております。これは人口構造の変化の影響と書いてございますが、一番上にありますように人口減少というのは単純な人口規模の縮小ではないということが指摘されております。これは労働力とか世帯とか地域といった、こういった姿、人口の構造そのものが大きく変化してしまうということに注目しなければならないという指摘がございます。
 例えばということで、労働力人口につきましては今申し上げましたように、2030年までというのは労働力人口の減少を緩和するためには就労促進が必要だということ。2030年以降というのはこれから生まれる世代がこの生産年齢人口に入りますので、少子化対策を強力かつ速やかに講じることが不可欠だという指摘がございます。
 それから、3つ目の○のところでございますが、世帯構成や地域の姿も大きく変わるということが指摘されております。例えば2055年段階では50歳代がおおむね4人に1人が未婚、二十三点何%という数字ですが、4人に1人が未婚だということが今のトレンドでいけばなるだろうというふうに言われております。したがいまして、高齢者、中高齢者が所属する世帯の約4割が単身でしかも子どものいない独居の世帯ということが想定されております。こういった単身の世帯は社会的なリスクにも相当弱いということがございます。また、それから可処分所得が減少するといったことの影響も受けやすいということがございます。したがいまして、社会的に見ましても要支援世帯の増大、負担能力の減少といったように社会全体に大きな影響を及ぼすという懸念がございます。
 また、その下ですが、2055年段階では出生数は50万人弱、45万人ぐらいということが見通されております。今は106万人ぐらい年間生まれておりますので、半分以下ということでございます。それに従いまして地域社会で目にする子どもというのが減るということがまずございますし、さらに地域での支え手も相当部分が高齢者になるだろうと。災害などのときの対策を行う人たちもそういうことになるだろうというようなことを問題にされておりました。
 したがいまして、この下の矢印にありますように、国・地方、経済界、労働界、地域社会におきまして将来の暮らしを守るという観点からの少子化対策、こういったものの必要性についても機運を醸成することが喫緊の課題だという指摘がございます。
 その下に出生等に対する希望と実態との乖離の拡大というのがございます。後ほど見ますが、結婚や子ども数に対する国民の希望というのはこの30年間大きな変化がございません。希望の値というのはそう減ってはいないしふえてもいないんですが、現実には出生率は低下して、その希望と現実の乖離が拡大し続けてきているというのが実態でございます。
 これはなぜかというところを議論したまとめでございますけれども、下の○にありますように、社会経済が発展することに伴いまして、就労とか社会参加といった個人の希望は拡大してまいりますが、結婚や出産、子育て、こういったものと就労というものを両立するという社会的な選択肢は拡大しなかったということがあって、その結果として二者択一を迫られて、希望の実現を犠牲にしてきたという流れではないかという指摘がされております。したがいまして、こうした希望が実現できるような社会的な選択肢を拡大するという視点が必要だろうということが指摘されております。
 次のページ、2ページをごらんください。先ほどの国民の希望でございますが、こういった出生等に対する希望というのを反映した人口試算というのを行っております。これは結婚や子ども数について必ずしも今の少子化の傾向というのは各種の統計調査等を見ますと国民の希望の値どおりになっていないということがございました。したがいまして、国民の希望が一定程度実現したらどうなるかという将来の人口の姿というのを試算をしたものでございます。これは施策の立案等の議論の素材ということで新人口推定企画したりとそういうことで使うということでございます。
 その下の囲みをごらんいただきますと、前提値としまして、調査等によりますれば生涯未婚率が10%未満、すなわち結婚したいという希望をお持ちの方が9割以上おられるということがございました。それから、結婚したら子どもは何人ほしいかということに対して、2人以上という希望、平均をとりましても2人以上という希望がございました。
 これを掛け算しまして、あと離死別がございますので、それでさらに係数をかけまして、この希望がかなった場合として合計特殊出生率は1.75程度になるだろうということで、これをケースIと置いております。あと半分ぐらいとか3分の1ぐらいかなった場合ということでケースII、ケースIII、ケースIVというのも合わせて試算をしております。
 このケースIの場合にどうなるかということでございますが、2055年段階で人口はおおむね1億人ちょっとという形になります。高齢化率は4割以上というふうに推定されているものが35%程度ということでございます。出生数は大きゅうございまして、45万人ぐらいと推計されていますけれども、このケースIであれば90万人ぐらいでキープすることは可能だということでございます。それから、生産年齢人口については、これは比率についてはさほど変わらないですけれども、人数でいきますと約800万人多いというふうな試算の結果になっております。
 その上の○にございますように、これは出生率目標といったような報道が一部ございましたが、そういったものではなくて「子どもを産み育てやすい社会」というのを目に見える形にしたらどうなるかという「可視化」を試みたものという性格でございます。こういった結婚とか出生行動は国民一人一人の選択に委ねられるべき性格だということでございますが。そういったものがもし「子どもを産み育てやすい社会」というのができたらどうなるかというのを見える形にしたものでございます。
 その下の箱でございますが、結婚とか育児と仕事の両立の必要性ということでございます。労働力率につきましては近年上昇しておりますけれども、特に女性の労働力率は上昇しておりますけれども、これは分解していきますと主に未婚率が上昇している結果が出ているということでございます。これは有配偶の女性とそれから未婚の女性、それぞれで見たときの労働力率はさほど変化がないけれども、全体の労働力率は上がっているということでありまして。未婚の数がふえているということの結果であります。これは先ほど申し上げたように、就労継続と結婚・子育て、いわば二者択一になっているということの結果だということではないかということであります。
 こういった社会の構造を残したままで結婚とか出生に対する国民の希望をかなえるということと労働力の確保ということは同時に図ることはできなかろうということでございます。
 それで、下の囲みの中にありますように、女性の未婚者と有配偶者の労働力率の大きな差をもたらしていると書いていますが、仕事と子育ての両立が困難な現在の構造、就業したいという希望、子どもを産み育てたいという希望の二者択一を迫られている構造を変革しなければならない。女性が安心して結婚、出産し、男女ともに仕事も家庭も大事にしながら働き続ける選択ができるシステムをつくらなければいけないというふうな指摘がされております。
 3ページ目をごらんください。出生率につきまして出生率全体でとらえるということもございますが、幾つかの要素に分解してみることができます。結婚について、それからその結婚した方の子どもの生まれ方、特にそれが第1子、第2子、第3子、それぞれに分解して考えることができますが、それぞれに分解しまして結婚とか出産といった行動に対してどういった要素が影響を及ぼしているかのというのをこれまでのさまざまな研究結果とか調査結果を全体をレビューしましてどういったものが影響があるかというのを調べたものが示されております。
 まず結婚につきましては、これは経済的基盤、雇用、キャリアの将来の見通しと安定性が大きく影響を与えているのではないかということでございます。例えば1つ目の○にありますように、収入が低く雇用が不安定な男性は未婚率が高いという傾向が出ております。これは経済的基盤が必要ではないかということかと思われます。それから、2つ目の○にありますように、非正規雇用の女性、それから育休が利用できないという職場の女性、保育所の待機児童が多い地域の女性というのは未婚率が高いという傾向が出ております。これは出産後の継続就業の見通しというのがなかなか立たないというところ、そういったところでおられる方というのはそもそも未婚率が高いのではないかということが出ております。
 第1子につきましてはその下の囲みにございますように、子育てをしながら就業継続できる見通しとか仕事と家庭の調和がとれているかということの影響が大きいのではないかということが出ております。
 1つ目の○にありますように、育児休業が利用可能なところでは出産の確率は高い。これは出産後の継続就業の見通しが持てるところの方が高いということでございます。
 それから、仕事と家庭生活との調和ということで、長時間労働をしている方については出産の確率が低いという傾向が出ております。特に※のところにありますように、こういった働き方の問題と、それから家事育児を家庭内で分担しているということ、それから保育所の利用ができるということ、これはそれぞれどれが欠けましてもなかなか継続就業の効果というのは出ませんで、3つ全部そろって初めて継続就業の効果が出てくるということがわかっております。
 それから、4ページ目をごらんください。第2子について見ますと、またちょっと違った傾向が出てまいります。これは夫婦間の家事・育児の分担が大きく影響しているということのようでございます。第2子については、第1子のときの反省というか影響が出るのかということでありますが、男性の家事・育児の分担度合いが高いほど女性は第2子が欲しい、女性の出産意欲が高まると書いてありますが、第2子が欲しいという意欲が高まるというようなこと。それから、実際に女性が継続就業している割合も高いという結果が出ております。
 そうすると、家事・育児の分担というのは何に影響を受けているかというのが下の※でありますが、夫の労働時間が長いほど家事・育児の分担が少ないという傾向が出ております。
 それから、もう1つ第2子に影響のあるものとして、育児不安というのが挙げられております。育児不安の程度が高いほど出産意欲が下がるという傾向がございます。下の※にありますように、育児不安に影響があるものとして家庭内、地域からのサポートというのがございます。配偶者が育児分担をしてくれているというふうに満足度が高い方ほど育児不安が低い。それから、保育所や幼稚園からサポートがされているという方ほど育児不安が低いという傾向が出ております。
 それから、第3子につきましてはまたちょっと違った傾向がございまして、教育費の負担感というのが大きく出ております。教育費の負担感を、それ以上子どもがいらないという方で教育費の負担感を挙げる方というのは3人目以降から割合が高くなるという傾向がございます。ただ、これは※にありますように、後の世代ほど負担感は高いというのとともに、1970年代生まれ以降の世代では1人目の子ども、2人目の子どもにつきましても負担感が高いという結果が出ております。これはそもそもその世代の所得、そのものが低いとかそういった影響があるのではないかということは考えられます。
 次のページ、5ページ目をごらんください。こういったこと等々を含めて当面焦点を当てて取り組むべき分野というのがとりまとめられております。出生率の要素別の乖離の状況ということで、結婚の状況のところをまず見ますと、新人口推計ではさっき申し上げたように、4分の1ぐらいが生涯未婚であるということでありましたが、調査結果によれば未婚者の9割以上は結婚を希望していると。子どもの数についても2子以上を持つ方というのは新人口推計では6割弱ということになりますが、実際希望で見れば8割以上が2子以上を希望しているというようなことがございます。
 こういったことから考えまして、国民の希望というのを実現していくためには結婚したいという希望であるとか子どもを持ちたい、2子目が欲しいという希望に焦点を当てる。そうすると、先ほどのこれまでの調査結果でわかっていた相関関係がありそうな分野ということを照らし合わせて施策を打っていくということが必要かということが指摘されております。
 そういったことから下にありますように速やかに取り組むべき施策分野というのが挙げられておりまして、これは若者の経済的基盤の確立、それから継続就業ができる環境の整備、家事・育児の分担、保育環境の整備といったような「働き方」の問題、それから「家族・地域」といった分野における施策の整理・検討が特に重要だということがございます。
 それともう1つは、希望水準、今は計算すれば1.75という出生率になる水準が出ておりますが、こういった希望の水準も今後の施策とか環境の変化によりましてそれ自体が上下するのではないかということが指摘されております。したがいまして、希望水準が下がって、さらに一層少子化を招くという悪循環に陥らないためにも希望ができるだけ実現するよう早急かつ抜本的な対応が必要という指摘がされております。
 これが人口構造特別部会の議論の整理のポイントでございます。
 それから、資料4をごらんください。これは少子化対策についてということで、この分科会の親委員会といいますか重点戦略検討会議に示された資料でございまして、19年度の少子化対策関係の予算の全体像をまとめたものでございます。これは細かく詳細にわたりますので後ほどごらんいただければと思います。

○ 岩井統労政策企画官 続きまして、資料5についてご説明申し上げます。この資料5につきましては本日委員の皆様にご配布させていただいたものでございます。先ほどご説明がありましたとおり、当分科会を含みます4分科会におきましてはそれぞれ検討テーマというものが設定されております。また、親会議であります重点戦略検討会議におきます議論をもとにそれぞれそのテーマを議論をして議論を深めていただきまして整理し、親会議である重点戦略検討会議に報告するということになっております。
 こうした分科会の役割、趣旨を踏まえまして、他の分科会においても同様に進めておりますが、第1回の本日におきましては議論の進め方について整理させていただいたものがこの資料でございます。
 資料5の2ページ目をごらんください。左上の方に働き方の改革分科会と打っております。まだ、当分科会の検討テーマでございますが、これは先ほどご説明がありましたが、左上の箱にございます3つのテーマが設定されております。第1点目が家族がともに過ごす時間が持てるワークライフバランス、子育てしながら働き続けられる多様な柔軟な働き方の実現でございます。第2点目が、若者の社会的・経済的自立を支援し、能力・才能を高めていくための人材力強化でございます。第3点目が、社会的責任を果たす企業の取組の促進と意識改革でございます。
 さらに重点戦略検討会議、親会議におきましても既に去る2月9日に第1回の会議が開催されておりまして、その場におきまして議論がされております。その中で当分科会の検討テーマに関しましてありました意見を簡単にまとめたのがこの下の箱でございます。ご紹介いたしますと。
 まず、樋口委員のご意見でありますが、重要なのは働き方、仕事の進め方を見直すことにより、自己実現できる社会をつくるとともに、企業の時間当たりの生産性を高めることでありそれが少子化対策にもつながっていくというご意見でございます。
 次に、古賀委員のご意見でございますが、働き方の二極化の解消、男女双方の仕事と私生活の調和の実現、男性の働き方・暮らし方の見直しを視野に入れながら議論していくことが必要というご意見でございます。
 第3点目が池田委員のご意見でございますが、ワークライフバランス、多様な働き方の追求を、将来の投資と位置づけることが必要であり、企業の取組に対する財政的支援、経済的インセンティブも必要というご意見でございます。
 第4点目が、佐藤委員のご意見でございまして、日本企業はエネルギー制約、環境制約の中でイノベーションを起こしてきたが、時間制約も働き方の効率化に結びつくのではないかというご意見でございます。
 最後でございますが、甘利経済産業大臣のご意見でございます。経済産業研究所の研究レポートによれば、女性が第2子を生みたくなくなる最大の原因が育児の大変さに対する理解のなさによる不信感、不満感であり、それを防ぐためには夫婦で特に平日の時間を共有し、育児を分担するということであったというものでございます。
 これらは各委員のご意見を簡略化、要約しているものでございますが、これらの検討テーマと重点戦略検討会議の議論を踏まえまして、当分科会における今後の議論の進め方を簡単に整理したものが右の箱に当たります。ちなみに、当分科会におきましては委員の皆様に日程をご調整いただきまして5月までの間、4回の開催を予定しております。以下ご説明する事項につきましてこの4回の中でご議論いただくという考え方を整理したものでございます。
 まず1つ目の○でございます。国民の希望する結婚や出産と実態との乖離及びその要因の把握でございます。これは先ほど説明がありました人口の構造の変化に関する特別部会議論の整理をもとにした議論でございまして、既に第1回目の本日ご紹介いたしております。これは他の分科会においてもそれぞれまずこの議論の出発点としてこの議論の整理を紹介させていただいております。
 2つ目の○でございますが、我が国の働き方の状況分析でございまして。これは我が国における働き方の現状、例えば総労働時間、休暇取得等の状況でございますとか、あるいは働き方改革を実践する先進的企業の取組の紹介等でございます。これらにつきましては第2回目におきまして資料やあるいは企業における取組、先進取組の事例をご紹介いただくという形でしていただきたいということを想定しております。
 第3点目でございますが、生活との調和、自己実現を可能にする働き方の実現に向けた課題の整理でございます。これは検討テーマと第1回検討会議におきます意見を踏まえまして整理いたしまして、この分科会の主要な課題といたしましてこの生活との調和、自己実現を可能にする働き方の実現ということが検討していただくことが必要と考えられまして、これに向けた課題の整理をご議論いただくということを整理しているものでございます。
 もう少し具体的に項目を整理したのが下のポツでございまして、第1点目が男女/正規・非正規/未婚・既婚等に関わりなく、個々人の選択による仕事生活の調和・自己実現を可能にする働き方の確立。第2点目でございますけれども、長時間労働の抑制や休暇の取得促進等の具体的課題。第3点目でございますが、特に子育て期の労働者、男女ともでございますが、家族的時間を保障し、同時に就労継続を可能にする制度・施策の推進。第4点目でございますが、生産性の向上、それを支える人材力の強化、特に若年労働者、非正規労働者の能力開発向上。第5点目でございますが、若年者の社会的・経済的自立支援の促進というものでございます。このように具体的項目にブレークダウンをしております。
 4つ目の○でございました、こうした課題の整理を踏まえていただきまして、実際に働き方の改革の実行を高める方策の整理をするということが考えられるのではないかというものでございます。その中では地域や企業の取組の促進、あるいは関連施策との連携といったことが方策として考えられるかと考えております。
 これら第3番目及び第4番目の課題やその方策の整理につきましては、第3回目及び第4回目においてご議論いただくことになると考えております。
 なお、内閣府におきまして青少年育成推進本部の下にキャリア教育等推進会議というものが設置されております。この会議におきましては若年層の勤労観、職業観、職業に関する知識・技能の育成等を図る観点から、職場体験、インターンシップ等のキャリア教育、職業教育の推進に向けた取組の強化、加速のための関連施策をとりまとめることとしております。
 当分科会に検討テーマでございます若者の社会的・経済的自立を支援し、能力・才能を高めていくための人材力強化と関連するテーマでございまして、並行してこの会議において議論がされておりますので、現在内閣府からも申し入れがあるのですが、第3回目あたりのこの分科会におきまして内閣府の方から同会議の検討状況についてご報告いただくことを予定しておる次第でございます。
 簡単でございますが、以上でございます。

○ 樋口主査 ありがとうございました。
 これまでの説明について私なりに少し整理してみたいというふうに思います。
 この分科会の前提条件としまして、まず将来推計人口についてご説明がございました。社会保障審議会の年金部会の中で議論してまいりましたが、私もそこに参加させていただきまして強くいろいろ感じるところがあったということであります。1.26が50年間続くことの恐ろしさといいますか脅威といいますかといったものを強く感じたということであります。労働市場にとどまらず、国や社会、さらには人々の生活、そういったものについての持続可能性についてどう考えていくのかというようなことを今さらのようにもう一度考えさせられたということがございます。
 それにつきまして、人口構造特別部会、先ほど資料3‐2という形で議論の整理についてご紹介がございましたが、いかにして国民の選択肢を広げていくのか、人々の希望を実現できる社会にしていくためにはどのようなことが問題点として挙げられているのか。また、焦点としてここで取り組むべき施策の分野が提示されたというふうに考えております。
 こうしたものを前提としまして、制度、政策、意識改革などあらゆる観点から少子化対策の効果的な再構築、実行のための戦略である「子どもと家族を応援する日本」重点戦略を策定するということになったわけでありますが、重点戦略会議ではその具体的な戦略策定のための検討の場という形で位置づけられ設置されたものというふうに考えております。
 その中でこの分科会として何を議論するのか、またこの分科会に課されたミッションは何かということを考えますと、大きく3点ほどあったのではないかというふうに思います。1つは、現在の急激な少子化を緩和する、そして国民が自分の希望を実現できるということを可能にするためには効果的な労働分野における施策というのがどういうものであるのか。私はその中でも個別の施策と同時にその連携でありますとかパッケージとしてそれを提示するというようなことの重要性というものを考えておりまして、ぜひこの場で議論していきたいというふうに思っております。
 2番目としましては、その施策を効果的に行うための手法、運用も含めてどうしたらいいのかというような政策を提示するだけ、与えるだけということではなくこれを具体的に進めるための方策といったものはいかなるものであるのかということをぜひ議論したいというふうに考えております。
 また3番目としましては、施策目標の実現に向けまして、国、公共事業、地方公共団体、企業、さらには国民、それぞれがどのようにこの問題にかかわっていくのかということについて明らかにしていくということもミッションとしてかけられているのではないかというふうに思います。
 ただいまの説明につきまして、委員の皆様からご質問あるいはご意見を承りたいというふうに思います。どうぞ、どなたからでもご自由にご議論いただきたいと思います。いかがでしょうか。

○ 長谷川委員 まず最初にこの会議の一番の大事な核心を確認しておきたいんですが。一番大事なのは、私も今ご説明を伺ってショックを受けたんですが、このままの出生率で2055年までいったら大変なことになると。これは何としてでも下を膨らませなければいけないという、これがもう唯一最大の目標というふうにとらえてよろしいんでしょうね。
 そこで、あっちもこっちもというような議論が入ってくると、本当の意味での実効性のある議論というものにならない、何か口当たりのいいスローガンを出して終わりということになりかねないと思いますので、そこをちょっと確認しておきたいんですが。第1目標はとにかく何としてでもこの将来の少子化を阻止することであると、そう考えてよろしいんでしょうか。

○ 樋口主査 皆さんでご議論していただくとよろしいかと思いますが、私の考えておりますのは、確かに少子化の恐ろしさというのが社会的には非常に大きな問題というふうに考えられます。しかし、その一方において、ではそれは個人の選択を狭めていいのかというような今度は問題もあるわけであります。唯一子どもをふやすことが目的かというふうに考えますと、いや、どうなんだろうかというようなことはご意見としてあるかというふうに思います。

○ 長谷川委員 私が伺ったのは主軸が何かということで、もちろんいろいろな意見を出していって、いや、これは実際的ではないとか、これではみんな悲鳴をあげるよとか、いろいろ実際に検討していくわけですが、まず主軸としてはとにかくこの少子化の減少を何とかすることなのだと。そのためにはこれがいいあれがいいと、まず案を出して、しかる後にこっちと抵触するあっちと抵触するという、そういう議論の順番を私は考えているのですが。

○ 樋口主査 多分具体的に進めていく中でおっしゃったようなことというのが効率的に議論する上では重要かというふうに思います。ただ、いろいろな考え方があるかというふうに思いますので、それに縛るものではないということだけはちょっと確認しておいた方がよろしいかと思います。

○ 長谷川委員 これはとても大事なことだと思いますので、皆さんの中で、いや、少子化なんていうのは二の次三の次だよとおっしゃる委員がいらっしゃればまたご意見伺いたいと思います。

○ 樋口主査 いかがでしょうか。どうぞ。

○ 山口委員 今おっしゃったところで、特に今大変1.26ショックというような、過去ずっとショックが続いているんですが、それについて結果としてもうそれでいいのだと、仕方ないのだというふうに思ってきた国民の総意がそうであった結果が1.26であったらこれは持続可能性の面からも何か強烈なことをしなくちゃいけないのかなというところはありますけれども、やはり今までの説明を聞いていると国民は決してそう求めているのではないと。むしろもっと子どもが欲しい、その前に結婚したいと、そういうことがありながらそれが実現できない、その結果が2055年1.26だということになってしまうと、この希望していることが実現できていない日本という国をどうするのかというような視点で、テクニカルに同じになってしまうとも思いますけれども、やはりそこをちょっと強調しておかないと。
 それで最初に樋口先生おっしゃったような、希望を可能にするための働き方の改革ということを主軸に置いておくというミッション、私はそこで。多分長谷川先生おっしゃったことは......

○ 樋口主査 多分一緒の意見だと思いますが。

○ 山口委員 ただ、打ち出し方が......

○ 樋口主査 そうですね、議論のスタンスが違うかもしれません。

○ 山口委員 女性に今そういったことについてややもすると産めよふやせよみたいなところに非常に、自分の希望とは違う意味で抵抗を感じるというところがありますので、そういうことをできるだけ回避しなくちゃいけないというふうに私は思っております。

○ 樋口主査 ほかにいかがでしょうか。小杉委員。

○ 小杉委員 基本的には山口委員の意見に賛成です。どうしても出し方として何が何でも少子化をとめるというよりはやはり希望が満たされていない状態をどうやってそれが達成できる社会にするかという出し方の方が非常に素直に受け取っていただけるのではないかと思います。出し方によって受け取られ方というのは非常に今とても大事なので、その部分は。長谷川委員のおっしゃることはとてもよくわかる、社会をどうやって持続可能性な社会にするかというのは一番大きなミッションだと思いますが、そのためには表現の仕方は十分注意する必要があるというふうに、私は賛成です。

○ 樋口主査 多分皆さん同じだと思いますので、この点よろしいでしょうか。
 そうしましたらそのほかの点でも今の点でも結構ですが。
 どうぞ、武石委員。

○ 武石委員 今のお話とも少し関係するかもしれないんですが、働き方のこの分科会は多分企業がどういう行動をとるかというのはすごく重要になっていくと思うんです。そのときにやはり企業も持続可能性でないと、少子化対策のために企業がつぶれてしまうというのは本末転倒だと思います。このペーパーの中で社会的責任を果たすという言葉がたくさん出てくるんですが、もちろん企業の社会的責任というのは重要だと思うんですけれども、やはり企業にとってこれがどういう意味があるのかということを明確にする必要があると思います。一人一人の希望が実現するということは企業にとってもそれが企業の活力につながっていくというそういうプラスの面もあると思うので、そういう個人の社会としての持続可能性とともに企業の持続可能性というのを意識した議論が必要かなというふうに思います。

○ 木村委員 企業ということでご指名があったように思いますのでちょっとお話をしたいと思います。確かに今おっしゃっていただいたとおりの話だと思っております。我々企業の中でも、例えば1つワークライフバランスということについても労使で何とかうまくやっていこうじゃないのということで議論はしているわけですが、では、自分の企業の中で、社員が働くことにおいてワークハイフバランスを実現することが成できましたと。ところが、その結果によって企業の競争力が落ちてしまって負け組に入ってしまうということになるということは、最終的にはその社員のワークライフバランスにおいて本当に幸せなことなのかなというところを非常に懸念しているところですね。
 一方、少子化というのは確かに問題であります。ただ、では何で問題なのという議論のところが、何のために少子化対策するのというところが、この委員会では、もうそこのところはいいんだと、その先をここで議論しろみたいなところがちょっと見えているので若干気になるかなという点はあります。
 それからもう1つ企業でいきますと、当然のことながら力のある企業、力のない企業、別の言い方をすると、一般的には、大企業、中小企業ということなのかもしれませんが、当然のことながらできることとできないことがそれぞれの企業の力の中であるわけでございまして、余りこの委員会なり親委員会の議論の中で、高尚なことだとか理想論に走っていくと、結局ついてこれない企業が多くなってきて、この委員会あるいは親委員会の存在そのもの、あるいは結果が新たなる格差問題みたいなものを生んでしまう可能性がありますので、そのあたりは注意しなければいけないのかなという気がしております。

○ 樋口主査 いかがでしょうか。どうぞ、藤木委員。

○ 藤木委員 私はまさに中小企業の方の人間なものですから、今のお話全くそのとおりだというふうに思うんですけれども。中小企業の側では恐らくはこの少子化の問題というのは対岸の火事的なものというかそういうような見方をしているのが非常に多くて、問題を正視しないで関係ないうちにいろいろなものが推移していくんだろうなというふうに思う経営者とか従業員が多い、そうなんじゃないのかなというふうに思うんですけれども。
 ですので、大企業の皆さんがいろいろな施策を講じられて国の施策に応じて、施策というかそういう求めに応じて対応されていくということについて一部ついていけるところはついていくような形になると思うんですけれども、乖離していくところはどんどん乖離していくというような形が果たしていいのかなというようなところもあるんじゃないのかなというふうに思います。その大きな流れとしての少子化対策ということの中にかなりの絶対数として多い部分を占める中小企業に対してのケアを与える場も設けていただく必要があるのではないのかなというふうに思いますけれども。

○ 樋口主査 いかがでしょうか。どうぞ。

○ 長谷川委員 今のお3人のご意見に私も大変賛成で、この働き方の改革ということが何か全部を企業に押しつけて、いろいろなことの解決を全部企業にやっていただきましょう、あるいは国からの支援のお金でやっていただきましょうという話になっては、それこそ持続可能な施策にならないと思うんです。
 そのためにも申し上げたいのは、実はこの検討テーマのいただいた資料の第1のところ、大変私は文句があるんです。「家族がともに過ごす時間が持てるワークライフバランス」というこういうスローガンを最初に掲げてしまうというのは問題ではなかろうかと。むしろ第1回の戦略会議で吉川委員がおっしゃっていらっしゃるように、とにかく今一番問題があるところはどこなのか、患者で例えれば一番病気のひどいところを重点的に見つけ出して、そして限られたソースでどうやればその一番のひどい弱点を克服できるかという、そういう予断を持たない議論の仕方が大切だと思うんです。
 どうもこの囲みの中の文章は、もう答えが出ちゃっているような印象がなきにしもあらずです。むしろここでのこれからの討議としては、これはないものと考えて、ゼロから、どこが一体一番問題なのかという観点から辛口の議論をしていきたいものだと考えております。

○ 樋口主査 ご指摘十分わかりますし、この分科会で何を議論するかという主体性を持ってやっていきたいというふうに思います。ただやはり分科会であることは間違いないので、全体会議の方でどういう議論があったか。我々の分科会にかけられているミッションというのがあるわけですね。少子化対策全部やれと言われたらこれはとてもどうにもならないところがありまして。親委員会のといいますか戦略会議の方の意見も反映しながら、そこではやはりワークライフバランスということが問題ではないか、これを進めていくということが重要なのではないかという委員が圧倒的に多かったというのが私の印象なんですね。でありますので、ここについてももちろん議論をしていただくのは結構なんですが、それがよろしいのではないかというふうに思います。
 それと、企業の改革といったときに何となく企業という存在があるように思うんですが、実はそこで働いている経営者の方もいますし働いている従業員がどう考えるかということが企業を決めていくというような側面あるわけですね。でありますので、そういった国民の意識、個別企業がやればいいということではなくて、やはり国民の意識というものをどう尊重していくのかというようなことも重要ではないか。
 例えば個別企業でやる取組の限界というのもやはりあるかと思うんですね。営業の仕事なんていうのを考えれば、会社の中だけで営業をやっているわけじゃなくて顧客に対するサービスの提供、これが重要だということは間違いないわけで、そちらにかなり時間的な要求を、夜遅く来いとかいうようなことをやられますとどうしてもそこには競争する上では応えざるを得ないなんていうような問題もあるわけです。個別企業の問題と同時にやはり社会として働き方を含めてどう考えていくのかという議論もして、前広にやってよろしいのではないかなというふうに思います。

○ 山口委員 企業にすべてを押しつけるという視点ではないのですが、私企業ではなくて働く者の立場ということで。やはり先ほど報告にあった中で少子化の背景とかそういうこと、ここでも働き方の改革という視点で考えますと、やはり今大きく問題があるのは、全般的にですね、超長時間労働というものの存在と、それから若者の就業困難、それから働き方においても正規と非正規の二極化の問題とか、そういったようなことを現象面で非常にポイントとなるところを見てくると、働く者というか労働組合の立場というところもあるんですけれども、やはり企業が存続していくために個別企業の中でかなりの部分を働く従業員が我慢をしてきたと。存続するためには余り人も雇用できないし、今いる中でというところで長時間労働が多く蔓延してきたというところもありますし、それから正社員というのが非常に企業的にコストがかかると、そういう意味ではコストの安い非典型、非正規と言われる人たちの雇用がずっとふえてきたとか。うらみつらみを言っているわけではなくて今現象面で言っていたんですが。
 そういったところを考えると、日本の企業というのは経営者も従業員も一体になって何よりも企業を存続させようと判断してきたことが結果的に大変厳しい働き方をせざるを得なくなった。それから仕事もできなくなったということを考えますと、樋口先生おっしゃるように、それぞれの個別の企業には限界がありますけれども、その企業の中で特に今あるものを是としてもうこれで限界があるということではなくて、個人的な経験で申し上げますと、仕事の全体量をどうやって見るかとか効率をどういうふうに見ていくか、非常にタイソウが多くて、その中で意思決定がすごく時間がかかっていたりとかかなりの問題解決できる問題があると思うんですね。そこがなかなか、そういうところも含めて企業サイドというか経営者のイニシアチブがとれれば解決できる問題がすごく多いし、すごくというかほとんど解決しちゃうんじゃないかなというぐらいに思っているんです。
 それとまた別のコストという意味ではなかなか大変ですし。働く者の二極化だけではなくて企業規模の二極化で、大手の先進企業に勤めている従業員がだけがその希望がかなえられるということも、これもまたほとんど大きくは中小企業、中小零細ですから、そういうところに働く従業員にとって非常に不幸です。
 別に企業に押しつけるわけじゃないですけれども、やはり企業の中での取組というのをやはりもっと強化していただかなくちゃいけないし、それから働く者の意識も変わらなくちゃいけない。意識というのは非常に抽象的で何かとりとめもないものですけれども、それを具体的に行動から変えていって意識にするというようなことも含めて議論をしていけたらというふうに思っています。決して企業をつぶせばいいということではございません。

○ 樋口主査 むしろ押しつけというよりも企業もそれをやった方が自分のプラスになりますよという取組が多いと思うんですよね。ワークライフバランスの実態をいろいろ調べてみますと。中小企業でもこういう取組やったら逆にプラスでしたというようなところが多々あるわけで、むしろそういうところを広げていくということも重要ではないか。これやれとかという話ではないという、むしろ企業で自主性を持って取り組むということを促進するような。
 武石さんはいろいろ調べてらっしゃるんだけれども、そういうところというのはどうなんでしょうか。
○ 武石委員 さっき申し上げたように、社会的責任だからやるよりは企業にとってメリットがあるという部分があって、ただそれはワークライフバランスとか例えば育児休業制度を導入しましたとか短時間導入しましたというその制度導入自体は多分コストはかかると思うんですが、それによって今おっしゃったように仕事の仕方を変えるとか、管理職のマネジメントスタイルを変えるとか、業務改善をすることによって職場の生産性が上がると思うんですね。
 それから、やはりそういう何か制度を導入するというよりも、山口委員がおっしゃるように基本的な仕事の仕方を見直してより生産性の高い、樋口先生もおっしゃっているような生産性を高めるような働き方というものを追求することはできるんじゃないかなと思います。

○ 樋口主査 そのきっかけになればということだと思うんです。
 北浦さん、どうぞ。

○ 北浦委員 働き方の改革の分科会ですから当然に企業というのが焦点になるのはもっともだと思いますし、ご指摘のあった意見は全く私も同じように思います。ただ、これちょっと見ると、検討体制という一番最初のペーパーを見ると、資料ナンバー1の2枚目かなんかを見ると、各分科会の中に例えば基本戦略分科会では働き方の改革を踏まえた所得保障のあり方、それから地域・家族の再生分科会では働き方の改革に対応した子育て支援サービスの見直しと、同時並行で走っているんですね。これは恐らく限られた時間の中で連立方程式を一斉に解くようなこんな議論になっているんだと思うんですが。恐らくこの働き方改革というのがほかにも影響を与えるし、逆にほかの制度の影響が働き方改革にも影響を与える面もあるんだろうと思うんです。
 恐らく企業が中心になるからどうしてもワークライフバランスというのが出てきてしまうんですが、そのワークライフバランスの定義の非常に広いものがあるので、これ自体そこだけで論議するのはどうかと思いますが。いずれにしてもそれを踏まえても、申し上げたようにこのような所得保障であるとか子育て支援とかそういうものをトータルに解決する枠組みの中でこれは必ず議論していかないといけない。
 つまり、働き方の改革で働き方の中身だけを議論することになれば、もう労働政策オンリーの範疇で、だからこそ厚生労働省なのかもしれませんけれども、その議論というのはかなり進んでらっしゃるところがあって、今国会にもそういう法案が、これは評価はありますけれども、それなりに出ているところがある。それを越えてというかその議論はその議論として行われたわけですが、さらにもう少し幅広い観点でいく。
 これは樋口座長おっしゃったように、やはり各施策間の連携であるとか、あるいはそれは労働の施策もございましょうし、労働以外の施策もあるでしょう。そういう少し幅広い観点も含めた働き方改革という議論をしていかないと、新しい視点というのが出てこないのかなと、こんな感じがしております。
 私もこういう種のものが幾つか同時並行に行われているのを承知しておりまして、同じようなことを同じように議論するということになりますとこれこそ生産的でないという感じもいたしますので、何かただいまのご議論が非常に重要な問題ばかりだったと思いますが、それに加えて少しこういったような横の議論、多分ほかの分科会の動向も途中で教えていただきながらそこに響き合うようなそんな議論をしていただくのがいいのではないかというふうに思っております。
 もう1点よろしゅうございますか。

○ 樋口主査 どうぞ。

○ 北浦委員 もう1点思っておりますのは、私これ人口の推計で先ほど見せていただきました、少子化と子どものところばっかりが強調されまして、そこが大事だと思うんです。だけれども、65歳層が40%にいくという超高齢社会になっていくという現実、これも私はショッキングな事実であり、ここへの認識とこのこととが重なり合っていないと、少子化が大変だ、出生率を上げる、これも最大課題に間違いありませんが、同時に超高齢になっていく、それがやはり2つのものがばらばらでなく解けるという方式がないんだろうか、そこも考えていかないといけないだろうと思っています。
 より具体的に申し上げれば、だからこそ例えばここに欠けているのはエージフリーというのがそれがいいかどうかわかりませんが、働くことについてエージフリーという考え方をどう考えていくのか、それだけが価値観ではないとは私は思います。あるいは働くことについてもいろいろな中においてやはり女性は大事だと思いますけれども、高齢者がこういうものに対して支援をしていく、そういうようなことによってサポートをしていく。例えば若い人たちをサポートしていくような、そういった世代間の助け合いの構造みたいなもの、あるいはワークシェアリング、死語になっちゃったかもしれませんが、そういったことも含めて議論していただくといいのかなという感じがいたしました。
 そういうものも含めてやはり先ほどの政策間の連携というそんな視点があるといいなと思っております。

○ 樋口主査 小杉委員。

○ 小杉委員 私も政策間の連携という、樋口先生のおっしゃったそれが一番大事だというふうに思っています。それからもう1つのそれ以上に大事なのは時間当たりの生産性というところに1つポイントがあるということ。これは今企業の中の生産性の話になってますが、社会としての生産性というふうに考える必要があると思うんですよね。特に若者の話が入ってますが、若者の自立というそのプロセスはまさに社会としてのその自立の過程をどうやって生産性の高い形で進めるかというそこが1つのポイントになると思います。そこは厚生労働省の政策という話ではなくなってもっと幅広い政策連携の中できっちりやるべきことがここにあるんじゃないかなというふうに思います。

○ 長谷川委員 北浦委員のご意見、私も非常に大事なところだと思います。何か働き方だけすばらしい働き方ができて、ほかの分科会の話と全然かみ合わなくても困るわけで。実際にこの少子化対策、もちろん少子化が本当に悪いのかという議論も必要だと思うんですが、差し当たってそれを考えるのに、先ほど私がワークライフバランスという言葉はどうもとちょっと首をかしげましたのは、どうしてもこの言葉を使って働き方の分科会をするというと、一人の個人の中での一労働者としてのワークと家庭生活のバランスの話になってしまって、その家庭の内側で一体子どもを育てるおばあちゃんがいるのかいないのかといった視点がすっぽり欠けてしまうんですね。
 ですから、やはりこれは、この言葉どうしても使いたければ使ってもいいんですが、家庭という視点を絶対忘れないようにしながらこの言葉を使っていくことが必要じゃないかということ、改めて北浦委員のご意見を伺いながら思ったところなんです。

○ 樋口主査 4つの分科会の、中間報告という形では何カ月か先ということなんですが、主査の間で密に連絡をとり合ってというようなことも計画されております。きょうもお見えの主査の方もいらっしゃいますので、十分にこういった話が伝わっていくのではないか、あるいは伝えられるようにしていこうというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。

○ 木村委員 先ほどの山口委員の話について、どんどん意見が入ってきてしまったんですけれども、山口委員がおっしゃったように、例えばこの委員会をもってして例えば企業側に何を求めるとかあるいは企業側から何かを引き出すかという話になってくると、この委員会そのものが労使交渉みたいになってしまいますので(笑)、それはこの委員会の趣旨ではないと私は理解しております。いろいろなご意見があるかと思いますけれども、企業としても前向きに取り組めるような、大手、中小含めてですね、そういった何か方向性が出せればなと思っておりますので、よろしくお願いします。

○ 樋口主査 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○ 武石委員 今の長谷川委員のお話を聞きながら、ワークライフバランスというときに、もちろんそれは個人にとってはワークライフバランスがイメージされることが多いと思うんですね。ただし、この働き方分科会は子どもを持っている人だけの働き方の改革ではないと思うんです。子どもを持っていない人も働き方を変えないと世の中が変わっていかないと思うんですね。そのときに、ここは子育てをしながら働き続けられると書いてありますが、子育てをしない人あるいは独身の人とか親がいればそれも家族なんだと思いますが、いろいろなライフスタイルを持っている人たちがいて、その人たちがその希望が実現していくことによって、少子化にもしかしたら1.26が1.3か1.4になるかわからないんですがそういうことだと思います。余り家族という枠をはめない方が私は逆にいいのかなという気がしています。
 ですから、独身の人ももちろんこの問題には、働き方の改革には独身の人の働き方も変えなくちゃいけないという視点を私はワークライフバランスというときには考えているんです。

○ 長谷川委員 もちろん、私が家族というときは、家族というのは非常に多様な形態があるということを前提としています。単身も単身家族ですし、それから3世代いるのも家族ですし。その単身から3世代、4世代までいるその多様な家族の形態全部をながめながら、その中でできるだけだれもが安心して子育てができるようなそういうための施策には何が必要かというそういう検討というそういうつもりなんです。一人だと家族ではないというふうには私は考えていません。全部を含んだ多様な家族の全般を見渡しながらの議論ということです。

○ 樋口主査 最近は3世代でも親の方も働きたい、おばあちゃんの方も働きたいという人が多くなってきていますから、その人たちも働きやすいようにということも含めてでしょうね。
 ほかにどうでしょうか。横山委員、何かございましたら。

○ 横山委員 皆さんがお話しされたとおりでございまして、企業の立場としてはやはり経営が根本でございますので、すべてそういうプログラムを取り込むときには経営の視点で取り組んでおります。ちょうど山口委員とは反対のことになりますけれども。
 したがって、CSRの観点で企業の責任をというところにはやはり正直申し上げて若干の違和感があることと、メッセージをするときには中小の企業さんも含めてここのところは経営者の視点からするとちょっと違和感があるのではないのかなという危惧を持っております。

○ 樋口主査 どうぞ。

○ 山口委員 企業が重要ではないと、先ほど私が言ったのはちょっと曲解されている。過去のことは申し上げましたけれども、やはり今もっても企業、労働者、従業員にとって企業の存続というのは重要ですから、それはまず念頭にあると。その中でやはりやるべきことというのがまだあるだろうということです。別に労使交渉するつもりも全くありません。
 経営サイドと働く側というふうにサイドが分かれてしまうとこういう意識改革的なことというのは取り組めないと思うんですね。ですから、例えば経営者がイニシアチブとっても従業員が本当の、日本の企業の従業員というのは本当に経営と一体となってというそういう考え方ができすぎちゃっていますけれども、そういうような視点で中で企業内部の中でいろいろ取り組めることもあるだろうと。その中で合意ができる、それが多く広がっていくというようなことの手続というかそういうメカニズムが必要だというふうに思っていますので。

○ 横山委員 もちろんそんな対立軸ではなくて、社員の満足度が上がるということが経営そのものですので、企業としてもそういう視点で考えております。

○ 樋口主査 全体のパイをどういうふうに拡大するかという、最初から一定のパイを分け合うというとどちらが多いんだ、どっちがたくさん取るんだという話になっちゃいますから。そういう発想よりはお互いプラスになるというようなことがあるんじゃないかという、それを原点に戻ってもう一度見直しましょうよと、今の環境の時代でですね、ということだろうと思うんですが。

○ 長谷川委員 すみません、何度も。私は経営者でも労働者でもない立場で、何か勝手に火種をつくってしまうかもしれないんですが。やはりこの少子化に関連した問題の中で一番争点になるのが、きちんと一人が働いただけでも十分子どもが育てられるような収入の得られる正規社員というものがだんだん減少する傾向にあると。そのかわりに非正社員を雇うことでいわばコストを削減するというのがこのごろ割合推奨されている経営手段であるというふうに漏れ伺っているんですが。ここが多分一番争点になるところではないかという気がするんですね。先ほどいただいた資料でも、若い男性が正社員になれないとガクンと結婚率が下がる、それを考えてみますと、ここが結構大事じゃないかと思うんです。
 このあたりは、経営者の方たちどうお考えなのか。案外、かえって正規社員でしっかり仕込むのが経営の能率にプラスになるのだというふうにお考えか、いや、やはり非正規社員を多くしてコストを削減ということも大事なんだということなのか、そのあたりの本音が伺えればと。ちょっと火種をつくるような質問なんですが、伺ってみたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

○ 横山委員 今はもう競争力ということで、日本の国ではなくて国外との生産性の競争なども始まっていますので、やはりルーティンワークであったり日本の外でもできる仕事はどんどんやはり外に出ていくという中で、特に当社のようなグローバル企業ですと、正規の社員が担うべき仕事というのはある程度レベルの高い仕事というふうになってきております。

○ 長谷川委員 正社員の要求されるレベルがかなり高くなっているということですか。

○ 横山委員 私どもが会社に入ったときに比べると格段に厳しくなっているというふうに感じております。

○ 樋口主査 いかがですかね。お答えにくいところもあるかと思いますので、後でも結構だと思いますが。
 それと、今、北浦委員からもご指摘ありましたように、これに関連するのはかなりいろいろなところで検討されている。この分科会でどういう特色を出していくのかというようなところもやはり考えてぜひいきたいなというふうに思います。
 そのときの1つとして、先ほどちょっと申し上げたのは、地方公共団体でもこの問題というのは暮らしの問題ですからかなり取り組んでいるところもあるわけですね。そことの連携をどうとるのかというようなことも、国と企業だけではなくてその間にはいろいろなものがあるわけでありますから、実行力の高い政策運営とかということを考えていったときにどうしたらいいのかというのもぜひ議論していただければというふうに思いますが。
 よろしいですか。

○ 北浦委員 これは今までの議論とちょっと違って、働き方の議論ということで会社の方の企業の立場からのご議論は今いろいろ出されているのはそのとおりだと思うんです。働く側の立場から考えたときの働き方の前提のところ、これがやはり今までの終身雇用を前提としたずっと働いていくというそういうような考え方の社会から変わってきちゃったことは間違いないわけですね。そのときのいわば、これはですからキャリア論というかキャリア形成というような考え方で考えようとしたときに、そこの姿が全然変わってきちゃっている。そこの軸足で考えていく視点というのがやはりもう1つないと。これは企業として長く働き続ける、これは当然だろうと思うんですが、それだけですべてが解決をしない。そちらの側の方において安定的な職業生涯をどうやっていくのか、それが両方ないと多分ワークライフバランスの議論というのは成り立たないんだろうと思うんですね。
 今までどちらかというと企業の中で両立支援であるとか、それで長く働き続けられる、これも非常に大事だと私も思うんですが、中にはキャリアの選択の中において企業が身近なところで転職をして、そこで勤めてセカンドキャリアをつくっていって、さらにまた違うものへ挑戦していくというのもあるかもしれないし、いろいろなパターンが出てくる。ですから、ここに軸足にどこかに出ていた、はっきり出てこないんですが、何かすぐ正規と非正規とこういう問題になっちゃって、その問題も大事だと思うんですね。それも大事だと思うんですが、多様化という視点、多様化というか多様なニーズが出てきている、働き方に対して、それとどう調和するという視点を強く出さないとこのワークライフバランスの議論というのは割と一辺倒の議論で、いわゆる育児と仕事の両立というこの側面だけに限定されちゃう危険があるかなという感じがいたしますけれども。それが大事でないというのではなくて、そこは非常に大事なんだけれども、それに加えてもう少し幅広の視点をと。多分若者の問題もそういう視点でとらえるべきではないかなという感じもします。

○ 樋口主査 小杉さん、どうぞ。

○ 小杉委員 今、北浦委員、まさにそのふっていることを若者もそうなんですと言いたかったところでございます。やはり若い人たちに一人前になる時期は将来の安定みたいなものが欲しいですし、また特に小さい子どもを育てている時期というのは安定というのは非常に大事だと思うんですね。ただ、その安定というのが雇用の安定だけではないだろうと。安定は別に雇用だけで得られるわけじゃなくて、社会全体で安定を保障するという考え方もあるわけです。そこでは、ですから日本型の長期安定雇用だけがいいという時代ではもうないのではないか。それだけに固執するとまさに企業の競争力の問題で大きな問題が出てきてしまいますので、一部には企業の保障する安定が一部で必要ですが、もうちょっと社会的に保障する安定という部分も組み込んでいくことがこれからは必要じゃないかというふうに思います。

○ 樋口主査 個別企業の責任だけではなく、各企業の能力開発に任せるだけではなく、ときには社会としてそれをどうサポートするかというそういう視点も重要だということですね。

○ 小杉委員 はい。

○ 長谷川委員 具体的にはどういう格好になるんでしょうか。途中で途切れても安心できるシステムというのは。ここにも何かマザーハローワークというような言葉がちょこっとありましたけれども、そういうたぐいのものよりももう少し何か積極的なものをお考えでいらっしゃいますか。

○ 小杉委員 幾つかの段階があると思うんですけれども、1つはやはりそういう再就職なり何なり次のステップについてきちんと個別にフォローするという、これはどこの国の中でも個別のプログラムをつくってきちんとフォローするというのは一番実は効果があると言われていまして、そこをもっときちんと厚くするということ。それから、職業に対する能力をどう評価して、それを社会的に認めていくかという仕組みづくりと、この2つがセットだろうというふうに思います。

○ 長谷川委員 現在はそのところがまだ十分でないと。例えば片方に能力があって再就職したいという人がいて、片方ではそういう能力を求めている企業があるのに両方がミスマッチのまま見過ごされているというようなそういうケースが今はまだ非常に多いというそういうことでしょうか。

○ 小杉委員 マッチングのところはそういうところでしょうけれども、能力を形成する仕組みのところですね、そこのところがもっと社会化する必要があるんじゃないかということです。今企業の中で長期安定雇用じゃなければ能力がつかないということでは、かなりそこに偏在した状態がありますので、それをもっと社会的な仕組みにしていくというそういう意見なんです。

○ 長谷川委員 なるほどね。ある種の資格検定とか、そういうふうなもので数値化することが可能になるとか。

○ 小杉委員 そうですね、人の能力を見える形にもっとすることは今まさに可能なだけのいろいろな環境下にありますから、見える形に能力を整理していくことによって企業に雇用が、長期の雇用じゃなくても次の雇用に移りやすい、そういう仕組みをつくれるのではないかと思います。

○ 長谷川委員 北浦さんがおっしゃったのもそういうシステムを念頭に置いての。

○ 北浦委員 別にそんな具体的には考えていないんですけれども。社会的な形で支援するという、樋口座長おっしゃったような、そういう視点も持ってないといけないだろうと思います。もちろん企業の中で支えていくのは一番大事だろうと思っております。

○ 樋口主査 ぜひ次回以降、具体的に仕組みもシステムも含めて議論していただきたいというふうに思いますが。
 よろしいですか。
 そうしたら、1回目ということで少し時間が早いんですがきょうはこれぐらいにしたいと思います。
 次回は働き方改革を実践している先進的企業の取組例というようなことで、木村委員及び横山委員からご報告をお願いします。また、ワークライフバランスの推進につきまして提言をまとめております社会経済生産性本部の北浦委員からご説明をいただくということで、具体的な取組についてお話を深めていきたいというふうに思います。
 最後に、それでは、事務局の方から何かありましたらお願いいたします。

○ 金子政策統括官 大変熱心なご議論いただきましてまことにありがとうございました。事務局の方できょうご議論いただきました内容につきまして論点として整理をさせていただきたいと思います。当分科会につきましてはこれから月1回程度開催いたしまして皆様から貴重なご意見を賜りながら、分科会としての議論のとりまとめに向け検討してまいりたいと考えます。樋口先生初め委員の皆様方におかれましては今後ともご協力、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
 次回でございますが、4月5日木曜日、13時からということで、詳細につきましては後日皆様方に改めてご連絡をすることとしたいと思います。
 本日はどうもありがとうございました。

○ 樋口主査 どうもありがとうございました。

午後6時31分 閉会