第3回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議 「基本戦略分科会」議事要旨

平成19年5月18日(金)
18:00~20:00
厚生労働省 省議室(9階)

議事次第

【議事】

  •  1.これまでの議論の整理等について
  •  2.その他

(配付資料)


○城政策企画官
 定刻になりましたので、ただいまから第3回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議の基本戦略分科会を開会いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折お集まりいただきまして、ありがとうございます。本日は、全員御出席でございます。
 それでは、以後の進行につきましては、吉川主査にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○吉川主査
 本日も委員の皆様、大変御多忙の中御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、早速、議事に移りたいと存じます。これまで私どもは2回にわたりまして「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議の分科会として、その基本戦略につきまして議論をしてまいりました。前回の分科会で事務局にお願いした資料について御説明いただくとともに、事務局の方でこれまでの議論の整理案を取りまとめてもらいましたので、それに基づきまして委員の皆様に御議論をいただきたいと考えております。
 それでは、早速、資料について事務局から御説明をお願いいたします。
○城政策企画官
 まず、資料1でございます。これは各分科会、私どもの基本戦略分科会以外にも3つ分科会がございまして、それぞれ今の時期に取りまとめをするということで検討を進めております。その検討状況の整理をしたものを御紹介いたします。
 一番上は御記憶かと思いますが、2月9日に親会議の重点戦略検討会議が開催されておりまして、そのときに人口の話、分科会を置く話がございました。これを受けまして各分科会、この基本戦略分科会は第1回が2月27日、第2回が4月11日、第3回が本日でございます。働き方の改革分科会につきましては、第1回が3月15日に開催されておりまして、地域・家族の再生分科会は3月13日、点検・評価分科会は3月7日でございます。第1回目はそれぞれほぼ同じ資料でございまして、私どもの方から将来推計人口とか人口構造の変化に関する特別部会の議論の整理といった資料の御説明をさせていただいて、それを前提に御議論をいただいたということでございます。
 働き方の改革分科会につきましては、第2回は4月5日、第3回は4月27日、第4回は5月8日、それから、本日第5回が午前中に開催されておりました。
 地域・家族の再生分科会は4月9日、4月17日、5月14日と来ております。
 点検・評価分科会は3月28日、4月10日、4月23日、昨日の5月17日に取りまとめがされております。
 働き方の改革分科会では、企業のワークライフバランスの取組の実例等々をもとに、ワークライフバランスの考え方、その実現のための働き方の改革の方向性、支援といったものについての整理ということで、本日ほぼ取りまとまったと聞いております。
 地域・家族の再生分科会については、経済財政諮問会議の労働市場改革専門調査会第1次報告「働き方を変える行動指針」を紹介して、働き方の多様化に対応する子育て支援サービスの課題というものを整理すると。それから、社会的養護の問題、産科・小児科医療体制といったものをめぐる課題を整理するということで、次回取りまとめという方向で聞いております。
 点検・評価分科会につきましては、既存の施策の点検ということでございまして、継続就業環境整備、保育環境の整備、育児不安の解消という3つのテーマを重点としまして、関係省庁からの報告、企業・地方公共団体からのヒアリングを通じて、どういった問題があるかといったことも含めて、どうしていったらいいかという点検・評価をしていった結果として、やはり3つのテーマに共通してワークライフバランスの実現が課題であるということを言っております。
 資料1については、以上のような状況でございます。
 資料2は、前回委員から御指摘のあった資料うち、現時点でできるものについて用意したものでございます。ほかにもまだ御指摘いただいたものはあるわけですが、それについては次回以降、御用意をできる限りさせていただこうと思っております。
 まず、1ページは、御指摘のありました6歳未満の子どもを持っている母の就業率を国際比較したものはないかということでございまして、それに相当するデータがございまして、これは3歳未満と3~6歳という幅で就業率を出したものでございます。ただ、2002年のデータでありますとともに、アメリカと日本については2001年という国際比較のデータになってございます。
 ごらんいただきますと、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスがちょっと高いですが、大体60%前後、イタリアもちょっと低いですが50%台半ばから少し低いぐらい。3歳未満、要するに子どもが小さいときも、それから子どもが大きくなってからもそんなに変わらないという状況になっております。オランダ、スウェーデンはちょっと高い状況。日本については3歳未満については28.5%、3~6歳については48.2%という状況であるということが比較すると見えてまいりました。
 2ページは、参考までに合計特殊出生率の推移を入れておりますが、この関連で3ページのコーホート別、年齢階級別の出生率といったものがないかというオーダーでございましたので、それに近いものを探してきたものがこれでございます。
 3ページはコーホート別、出生年別の平均出生児数の推移で諸外国比較でございます。下の方に何年生まれというのが刻んでございます。一番左が1940年生まれ、それから、1945年生まれ、1950年生まれときまして、大体はっきりしておりますのは1965~1970年生まれぐらいの間の世代まで平均出生児数がわかっているということでございます。
 ごらんいただきますと、アメリカ、フランス、スウェーデンあたりが2.0前後でございます。イギリスが1.86とそれに近いのかなということでございます。イタリア、ドイツあたりは1.49とか1.39、日本も一番右の32歳までいきますと1.29ですが、イタリア、ドイツ、日本までは大体同じぐらいのところにいたようでございます。ただ、カーブとしましては日本のグラフを見ていきますと、1950年生まれ、1955年生まれぐらいまでは2.0ぐらいであったものが、1965年生まれぐらいのところで急激に下がっているという状況かということでございます。
 4ページは、諸外国の年齢階級別の出生率をグラフにしたものでございます。ごらんいただきますと、大体高さと山の位置が見えるわけでございますが、アメリカ、イギリスのアングロサクソン系については下の方、年齢的には20~24歳という20歳代の前半でも高めに山が出ているように見てとれるということであります。フランス、スウェーデンにつきましては、20代の後半から30代に山のピークが大体ある形でございます。ドイツ、日本についても同じような形でありますが、高さが低い。大体年齢階級別に見ますとこういう状況で、30代後半以降は大体同じ形で下がっていくといった傾向かと思われます。
 5ページは、諸外国の平均出生年齢の推移ということでございまして、これは子ども全体を比較したものでございます。出生年齢を見ますと、イタリア、スウェーデン、日本、フランスぐらいまで30歳前後、ドイツまでいっても29歳、イギリスで28.9歳と、第1子から第4子と全部合わせましても大体このあたりに来ていると。高齢出産の傾向というのは日本に限ったものでもないと、諸外国どこも大体そういった傾向にあるということかと思われます。ただ、アメリカだけは2000年でちょっと離れて低い27.2歳という状況になっております。
 6ページは、第1子で見たときでございます。ただ、データの制約がございまして、点線になっている国は、わかるデータが今の結婚について最初に生まれた子どもという、下に注がございますが、現在の婚姻における第1子が生まれた年齢の平均というものでございます。そういう意味で比較しにくいところがございますが、そういったものを点線にしまして、全第1子がわかるものについては実線にして比較しております。
 これも点線のところが高く出るのは多少そういった傾向があるのかもしれませんが、大体29歳前後に固まっていて、アメリカについては25歳よりちょっと低いぐらいということで、ちょっと離れておりますが、諸外国ともに大体こういった傾向にあるようでございます。
 資料2については以上でございます。
 資料3は、基本戦略分科会におけるこれまでの議論の整理の案ということで、事務局で整理をさせていただいたものでございます。一度各委員にもご覧いただいて、いろいろ御意見をいただいたものを更に踏まえて、本日、事務局の案として提示させていただくものでございます。ちょっと長くなるかもしれませんが、確認も含めましてざっと前から順に御説明させていただきたいと思います。
 まず、「1 はじめに」は、この基本戦略分科会の議論の前提としたところ、それから、この分科会のミッションを記載いたしました。一番上にございますように、日本の将来推計人口では、我が国は今後一層少子高齢化が進行するということが示されたということ。それから、人口構造の特別部会の議論の整理では2030年までというのは生産年齢人口が決まっているので就労促進、2030年以降というのは、これから生まれる子どもたちが生産年齢人口になるので、今効果的な少子化対策をしなければならないということが指摘されていたということがございます。こうした2030年までの少子化適応戦略、2030年以降を視野に入れた少子化対抗戦略というものを同時にやらなければいけないという状況でありまして、これについては有配偶女性の就労継続の希望、それから、子どもを産み育てたいという国民の希望がともに実現できる環境の整備が、イコール、ワークライフバランスを実現するということでありますが、こういったものが必要だという指摘がされていたということがございます。この分科会ではそれを踏まえて、更に確認した上で検討するということでございました。
 これを踏まえて基本戦略分科会では、諸外国の例を参考にして、現在の急激な少子化を緩和する効果的な施策は何かということ、そうした効果的な施策について、その財政規模はどの程度要するのかということ、その必要額が示された場合に、そのファイナンスをどのようにすべきかということ、おおむねこの3つを明らかすることをミッションとして、2月に検討を開始したと。そういった整理が冒頭、主査からされたわけでございますが、その旨を記載しております。まだ3回しか御議論をいただいておりませんので、ここに注釈を入れております。「以下は、現段階における当分科会の議論の中間的な整理である。これらについては、今後、他の分科会の検討結果も踏まえ、年末の取りまとめに向けて引き続き議論を行い、国民の合意を得ていくことが必要である」と注釈的に記させていただきました。
 2からがおおむね本論でございます。「今後の家族政策(少子化対策)の方向性」。ここで「家族政策(少子化対策)」といたしましたのは、諸外国はみんな家族政策、ファミリーポリシーという形で整理しておりまして、我が国も特にその言葉を使用するのに別に支障はないと思ったんですが、主に少子化対策について述べておりますので、括弧書きでこのように整理をさせていただいております。
 1つ目の「○」として、諸外国の家族政策の動向を記しております。資料で確認したところを記載したものでございます。1990年代以降の諸外国、特にフランス、スウェーデン、ドイツの家族政策の動きを見ると、仕事と家庭の両立支援を軸に展開している。フランス、スウェーデンでは単なる現金給付よりも、保育や就学前教育に対する公的支出の方が大きいということがございました。
 それから、フランスでは近年、出生率の上昇が著しいが、その家族政策の動向を見ると、かつては経済的支援中心だったものが、1990年代以降保育サービスの充実を図る政策へとシフトし、その後更に両立支援を強める方向で政策を進めてきていると。これはフランスについて時系列的に見たらこういう傾向にあったということで、委員の御指摘もありましたので時系列的な記載の例としてフランスを取り出して書いております。
 ドイツでは、我が国同様出生率が低位で推移しているが、その家族政策の動向を見ると、伝統的に経済的支援を中心にしたものであった。しかしながら、近年、両立支援へと政策転換を図り、保育サービスの確保、育児休業制度の充実等を相次いで実行していると。ドイツについては、フランスと比較して家族政策の方向性が一つ違うものがあったようだということがございましたが、委員からの御質問等に対しまして、近年、政策転換が図られているという御議論がございましたので、ここで例示として引かせていただいております。
 2つ目の「○」、多様な働き方の選択を可能とする施策の拡充、こういったものを踏まえてということでありますが、少子化対策が一定の効果を持つためには、経済的支援だけでは限界があると。保育サービス等の預かり機能の充実、育児休業や短時間勤務制度などの育児期の多様な働き方の選択肢の充実といった、仕事と家庭との両立支援策の充実と経済的支援とをバランスよく整備していくことが必要だと。これは各委員から満遍なく御意見があったと記憶しておりますが、やはり経済的支援だけでは限界があって、バランスよく整備することが要るんだというお話だったということがございましたので、このように書いております。
 「3 ワークライフバランス実現のための制度間連携・制度的枠組み」。この分科会のミッションの一つに制度的なものを検討するというものもございますので、そこの検討部分ですが、具体的なところが書ける段階に検討が進んでいるわけではありませんので、大きな枠組みとして書けるものを事務局で拾っております。
 1つ目の「○」ですが、就業継続と子育てが二者択一的となっている現状の改革ということで、データとしてもございましたものを幾つか拾って述べております。我が国では子どもが欲しいと考えている女性の約6割が出産後の継続就業を希望している。しかし、現実には第1子出産半年後に就業している女性は約3割であるということで、これは育休中のものも含んでおりますが、現実には就業継続と子育てとが二者択一となっている。こうした構造のままでは労働力人口の確保、国民の希望する結婚、出産の実現、その結果としての出生率の回復というものを同時に図るのは難しいということが書いてあります。
 例としてフランスとかスウェーデンですが、我が国に比べて長時間労働が少ない、多様な働き方が可能となっているということで、仕事と子育ての両立が可能となっているということ。それから、こういった国では、既婚女性の労働力率は8割程度、3歳未満児の4~5割が家庭的保育も含めて、どこかの認可保育サービスを使っているということ。これに対して我が国では、3歳未満児の保育サービスの利用は2割程度になっているということがございましたので、それを例として入れております。
 こうしたものを受けてということでありますが、多様で柔軟な施策の展開、多様な働き方を支援する制度的枠組みということで、こうした現状の改革のためには、子育てをしながら就業を継続する受け皿となる社会サービス基盤の整備と長時間労働の改善とか多様な働き方が可能となるような働き方の改革といったものが不可欠であると記載いたしました。
 同時に、この両方の施策を切れ目なく利用できる仕組み。これは、保育から育休にうまくつなげられないことのないようにということで、具体的にどうするという個別の施策のタマがまだ出ているわけではございませんが、そういったお話がございましたので、こういった切れ目なく利用できる仕組み、その次にありますように、経済的支援とか各種サービスが一体的に提供される利用者本位の仕組み、これもあちこちいろいろな制度をバラバラにいろいろな違いがあるものを組み合わせて利用するということでなく、一体的にできることかと思いまして、そのように書きましたが、こういった制度的枠組みの在り方についても検討すべきといたしました。
 例示としては、産休・育休から保育サービスへのシームレスな移行が可能となるようにするということであるとか、児童手当、育休、保育サービスといった、他にもいろいろな制度があると思いますが、こういった間の役割分担とか連携をきちんとしていくということ。それから、あと、委員からの御指摘があったかと思いますが、子育て支援施策の体系とか利用可能なサービス情報へのアクセス、いろいろな情報提供を行政がしていくという御指摘だったような気もしますが、こういう書き方にしてみました。情報へのアクセスの向上といったこと、こういったものが必要ではないかということで書いております。
 これらの施策は、画一的な推進ではなく、多様で柔軟な展開が必要である。ワークライフバランス実現のための多様な働き方の実現を支援するための集団的保育と家庭的保育の適切な組み合わせ等、個々人の選択に対応し得る多様で柔軟な施策の在り方について早急に結論を得るべきであるということでございます。
 併せて、多様な働き方に対して中立的な社会の構築に向け、他の社会保障や税制等の分野においても制度の在り方について引き続き検討すべきである。ここもまだ税制等のお話もございますので、引き続き検討すべきというぐらいの書き方にとどめておりますが、こういったことだったと記憶しております。
 なお、保育所待機児童の問題は、大都市圏に顕著に見られる課題であることにも留意が必要であるという指摘もしております。
 「4 財源の規模及びその確保に向けた検討」。まず、1つ目の「○」ですが、家族給付の規模ということで、これは諸外国、特に大きくはGDP比で諸外国を見てフランスのものを我が国に引き直して10.6兆円ということで御指摘をいただいて資料を出しましたので、その関係のことを引いております。家族給付の規模は、我が国がGDP比0.75%であるのに対し、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンとおおむねGDPの2~3%投入していると。一方で、こうした給付可能となっている背景には、高い国民負担があることにも留意が必要であるといった御指摘もあったと記憶しております。
 例示ですが、近年出生率が回復しているフランスを例にということで、給付の規模を我が国の人口構造に機械的に当てはめると約10.6兆円、GDP比に換算すると2%。逆に、GDP比でいきますとフランスは3%でしたので、これを機械的に単にGDPだけで置き換えると14.9兆円に相当するということを挙げております。
 近年特に出生率が回復しているフランス、スウェーデンでは、逆に国民負担率が6割以上となっているということ、家族政策に要する費用も公費とともに高水準の企業拠出によって賄われていると。フランスの例として、企業におけるワークライフバランスの取組が進んでいるということともに、事業主が給与総額の5.4%を財源として拠出するなど、企業が大きな役割を果たしているということも例として引いております。
 これらの国々は、我が国とは人口政策や家族政策に対する考え方、制度の経緯・変遷、人口構造、国民負担の水準及び構造等が異なるものであり、財源規模や制度等を機械的に導入することは必ずしも適切ではない。しかし、我が国においても現金給付と現物給付とのバランス等にも配慮した上で、家族政策の財源規模、その負担の在り方について国民的議論を行うべきであるといたしました。下に注釈として書いてございますが、我が国の企業の取組部分についての例示を注釈的に入れております。我が国では、企業も公的な負担に加え、生活給的な年功賃金、家族手当などを通して家族への支援に大きな役割を果たしてきたと。一方、昨今の少子高齢化の進行、グローバル化による国際競争の激化、価値観の多様化と企業を取り巻く環境が変化する中で、新たな対応が必要となっていることに留意が必要であるということで、こういった御指摘がございましたので、こういう形で入れております。
 最後の「○」ですが、家族政策(少子化対策)の財源の在り方ということであります。少子化の問題は、地域サービス基盤の状況や働き方の問題と密接に関連すると。例えば、地域における子育て支援サービス基盤の確保、子育てを支える活動への参画、企業におけるワークライフバランスの取組や家族への支援等、国・地方公共団体、企業、地域・家族等、関係者が一体となって取り組むべき課題であると。これは財源の話ではありますが、その前に関係者と関係機関といったものが、それぞれ密接に関係しているということがあって、負担という問題になるだろうということがございますので、まず、こういった形で当初頭に入れさせていただいております。
 また、次世代育成支援の費用は、これを次世代の負担によって賄うことのないよう、必要な財源は現時点で手当しなければならないものであると。趣旨としては、赤字国債とかそういった先に付回しをする形のもので次世代の育成支援の費用にするというのは、結局その世代が大きくなって払うものになりますので、ちょっと趣旨が違うのではないかということがございましたので、そういった意味でここに書いております。
 現在、家族政策(少子化対策)に係る財源については、多様な制度のもとで国・地方の公費や企業拠出、労使折半の保険料負担等の多様な財源により賄われている。現状こういった多様な制度のもとで多様な財源でやっているということを記述しております。こうした負担の水準・構造については、制度体系の議論に併せ、税制の抜本的見直しの議論と並行して議論を行う必要があると。これから夏以降に御議論いただく事項でございますので、今後議論すべきものであるということを指摘しております。
 以上のような形で取りまとめをさせていただいております。資料については以上でございます。
○吉川主査
 どうもありがとうございました。
 御承知のとおり、我々の分科会は完全に審議の状況も公開されているわけでありまして、本日も傍聴いただいている方々が多数いらっしゃいます。また、議事録も公開されてまいりましたし、毎回の資料も勿論公開されております。いわばガラス箱の中で行われている審議ということで、今回事務局にまとめていただいた基本戦略分科会におけるこれまでの議論の整理は、私も勿論ですが、委員の皆様方にも目を通していただき、たった今申し上げたとおり、ガラス箱の中でまとめていただいたものでありますので、おおむね私たちのこれまでの審議の状況を正確に反映したものだと思っておりますが、今回こうした形で案ということででき上がってきましたので、委員の皆様方から御意見・コメント、あるいは今日の事務局からの説明に新たな資料の説明と、あるいは他の分科会における審議状況ということにつきましても御説明がありましたので、質問でもコメントでもあるいは今後に関する新たな御意見でも何でも結構ですので、審議をよろしくお願いいたします。どなたからでもどうぞ。
○阿藤委員
 若干情報提供とお願いですけれども、つい先だってイタリアから家族政策省の大臣が来まして、家族政策省自身がイタリアでできたのが昨年だそうですが、専門家と一緒に来まして、日伊で専門家会議を開いて、イタリアの状況などを知る機会がありました。先ほども若干データがございましたように、資料の中でイタリアの出生率が今上がっていると。この数字ではイタリアは2006年で1.35とありましたが、計算の仕方でいろいろあるらしくて、そのときに見せられた資料では、イタリアでは1.4まで上がっているという話でした。日本が取り残されていくという感じが若干したのですが、更に、将来のコーホート出生率のデータでも、3ページに1.49とあるんですが、彼らの見通しでは1.6ぐらいになるだろうという考え方をとっておりました。それはなぜかというと、資料の4ページにありますように、年齢階級別の出生率がこのデータでは日本とドイツは非常によく似ていますが、イタリアの場合に30代で出生率が上がり始めているということで、恐らく1.6ぐらいになるのではないかという見方でありました。
 ただ、家族政策の変化がそれをもたらしたかどうかはまだ難しい段階だと。むしろ、一つは移民労働、ドメスティックワーカーがルーマニアとかフィリピンから相当来ていて、特に北部の共働きのプロフェッショナルなどはそういう人たちをいわゆる家庭内労働として雇って、言わば仕事と子育ての両立をしているという話を聞いて、大変面白い情報だったなと感じた次第ですが、資料のお願いとして、多分皆さん知っておいた方がいいと思うのは、4ページの年齢階級別の出生率がありますけれども、これは現時点での年齢パターンなんですが、私は前に触れたかもしれませんが、各国で出生率が例えば1970年代の初めぐらいにはみんな高かったんですけれども、そのときの年齢パターンと現時点での年齢パターンが大変違うんですね。当然のことながら20代が下がって30代が上がるという姿がよく見えるので、主要な国について2時点比較というものも出していただくと、いかに日本、ドイツとそれ以外の国が違うかということが非常によくわかると思います。つまり、30代であまり上がらないという今の状況では、出生率の回復は難しいということがよくわかるので、その辺を努力してつくっていただけたらという希望でございます。差し当たっては以上でございます。
○吉川主査
 どうもありがとうございました。
 阿藤委員が一番最後に御指摘になった点は、例えば、資料の3ページのコーホート別でも少しわかるということでもないですか。
○阿藤委員
 むしろ4ページの年齢パターンが、これは現時点での各国のパターンなんですけれども、これを各国別に例えば1970年ごろと現在というふうに年齢パターンを比較すると、非常に大きな違いが出てくることがわかるんですね。
○吉川主査
 これを更に年齢階級別にということですね。
○阿藤委員
 4ページはコーホート。
○城政策企画官
 おっしゃられた趣旨は、4ページの形というのは各国ごとに今の山。ですから、若い年齢が下の方にあって、昔のコーホートが高いところにあって今の形が出るわけですが、これを更にもっと前の世代で構成されていて、1970年代ごろの年齢階級別の出生率の山の形が全然違う形である、これを比較できるようにという御趣旨ですよね。そうすると、相当変化の過程と山の変わり方、前に方に倒れている、後ろの方に倒れているというのが随分違ってくる。更に言えば、我が国について諸外国の流れと比べたときに、改善するのが相当難しいかどうかということが見えてくるという御趣旨でよろしいですか。用意できますので、次回以降に。
○吉川主査
 では、それはお願いいたします。
 ほかにございますか。
○土居委員
 私も資料のことについて、まず最初に申し上げておきます。資料2で私が前回リクエストしたものを非常にたくさん取り入れていただいて、今日お示しいただいて、大変ありがとうございます。これを見た感想を申し上げると、特に5ページと6ページを見ると、6ページは比較可能な国が限られるわけですけれども、日本とスウェーデンを仮にとって、スウェーデンは当然出生率が高いわけですが、5ページと6ページの姿を見ると、日本とスウェーデンで年齢がさほど大きく変わっていないというところは実に重要なファクトだろうと。つまり、結局はこの2つの違いは第2子、第3子を何歳で産んでいるかというところなんですが、もし産んでいるとすればスウェーデンとそれほど変わらない。だけれども、産んでいない人がこのサンプルから除外されているということによって、マクロの出生率の差になって出てくるということなので、結局、結婚していない人とか、何らかの形でまだ子どもを産めるような環境にないということで、まだお一人ももうけていらっしゃらない方というようなところに対しても、今後、少子化対策の中でどういうふうにケアしていくかというのは重要な話だろうと。
 前々から私はここで繰り返し言っているんですが、1子もうけられた方が第2子、第3子ということで更に子どもをもうけたいと思うという話は、恐らく先ほど阿藤先生もおっしゃったようなところで30歳以降どれくらい子どもを産めるかという社会環境を整えなければいけないという話があるんですけれども、そもそも日本では結婚するということと子どもをもうけるということがかなり連動しているということですから、第1子をまずどういうタイミングでもうけるかということに対しては、ある程度結婚できると言っては変ですけれども、結婚しても差し支えない経済環境であったり、まさに若年労働者の雇用環境の改善というようなことは重要なことなのだろうなと思います。
○西川委員
 後で御意見申し上げたいと思いますが、その前にお尋ねしたいとこととコメントを申し上げたいと思います。
 先ほどの資料ですけれども、3ページ、4ページの年齢というのは誰の年齢でございますか。当然のことなのかもしませんが、資料としておつくりいただくときに、将来お使いになるのであれば、わかりやすくしていただきたいし、意味がちょっとわからないんですが。
○城政策企画官
 3ページ、4ページそれぞれということでよろしいですか。3ページの一番下にあります年齢というのは、グラフで時系列的にものが並んでいるように見えますが、そうではなくて、一番下の1940年に生まれた現在67歳の人の一生を追い掛けたときに、この世代の方たちは平均して女性は何人子どもを産んだかという。
○西川委員
 これは女性のお産の年齢のことを言っておられるんですか。1945年の62歳の女性の......。
○城政策企画官
 一生を追い掛けたときの、正確には15~50歳までなんですが、その間に何人子どもが生まれたかという数の平均、これは女性でございます。それが上の方を見ると、例えば日本であると2.1ぐらいという状況だと。次の世代になって1950年生まれの人、今57歳ですが、この方だったらずっと上にグラフを見ていただきますと、大体産み終えているわけですが、一生の間に平均すると2人子どもが生まれていると。
○西川委員
 これは日本の57歳の女性の集団は、それだけのお子さんをお産みになって今57歳に至っているということですか。わかりました。そういうふうにわかるようにしていただきたいと思いますが。
○城政策企画官
 急ぎつくったものですから、説明不足で申し訳ございません。
○西川委員
 それから、4ページの年齢はどういう意味でございますか。
○城政策企画官
 これはまたちょっと違いまして、例えば日本でしたら2005年段階に左の枠だと19歳までの人。
○西川委員
 これは女性ですか。
○城政策企画官
 これも女性です。5歳刻みの集団の女性の出生率。
○西川委員
 これは産むのではなくて、自分たちの世代で自分たちが生まれた、親たちが産んだ平均子ども数ですか。
○城政策企画官
 いえ、この世代の人たちが子どもを産むと。25~29歳の欄であれば、25~29歳の方が何人子どもを産んでいるか。もっと年をとってくる間にもっとたくさん生まれるかもしれませんが、今何人産んでいるかということで、例えば真ん中25~29歳でありますと、日本のグラフでは0.42ぐらい。25~29歳の若い世代の人たちは、この世代で平均すると0.4人産んでいると。
○吉川主査
 途中ですが、4ページの図というのは、ある一つの時点でのスナップショットになっているので、そのスナップショットで横軸にその年での年齢層ということになっているんですね。先ほど私が、阿藤先生が最後におっしゃったことが3ページの図とも関係していると申し上げたのは、仮に、この4ページのグラフの山の形が変わらないとすれば、この山の形の下の面積が実は3ページの出生率にほぼ対応してくるのだろうと思うんですね。実際には、生まれた年のスナップショットの山の形自体が変わる、その点は阿藤先生からいつか図を出してくださいという先ほどのリクエストだったわけですけれども、仮にこの山の形が変わらないとすれば、この山の下の面積を積分すると、これがちょうど3ページの図になると。ですから、4ページの山の形自体が年々変わっていっている。そうすると、コーホートというのは生まれてからその山が何歳のところにあるかというのを、それぞれの山について年齢のところの面積をあれしていくと、まさに正確に3ページの図、何年生まれの人が一生の間に何人産むかという数字が出てくる、そんな感じになっているんですね。ですから、3ページの図と4ページの図は全く独立というのではなくて、いずれにしても、3ページは、何年に生まれた人がライフタイムにどのくらいの子どもを産むかという数字を、それぞれ生まれた年によって時系列的に示していると。4ページの図は、ある1年のスナップショットをとって、その年に何歳の人がどれくらい子どもを産んでいるかということでよろしいですよね。
○城政策企画官
 そういうことでございます。ありがとうございます。
○西川委員
 では、そのような説明を付け加えていただくとありがたいと思います。
 それから、全体のことなんですが、本日の整理案ですが、一つは、かなり日本の平均論といいますか、日本全体を平均して、東京であれ北海道であれ、平均した議論として論じられていると思います。あまり話をややこしくしてもいけないですが、我々の分科会でどこまで議論するかですけれども、地方と大都市では状況がかなり違いますので、そういう議論を加えるべきかどうか、あるいは加える必要がないかどうか、そこはお決め願えるとありがたいです。
 それから、例えば子どもが何人というとき、福井県のような場合1人でとどまることはないんです、大体2人目をお産みになるんですよ。3人目が問題なんですけれども、ここでは2人目が問題のようなニュアンスが強いですが、それはまた平均論なのか、そういうことが我々の今日出席する前に(全国知事会議において)議論したところではそういう感じがありましたので、要するに地方、大都市との問題かと思います。
 もう一つは、今回の分科会のレポートは、要するに、子どもをできるだけたくさん産んで育ててほしいというミッションなのか、あるいは働き始めてその障害があって子どもが産めないのを何とか直そうとしたいのか、後者のような表現に全体としてなっていると思いますので、そこをどう考えるのかということがあるように思います。
 そして、このレポートで生産年齢人口と最初から書いてありますが、ある国民所得なりそういう生産を上げるために、こういう状態ではいけないというのを直したいということなのかどうか。そして、少子化を緩和すると書いてありますが、そういう姿勢がいいのかどうか。そこが補足いただいたレポートを見まして感じたところでありまして、特に地方と大都市との関係では、保育所に待機がある県と、待機が全然ない県があります。それから、結婚観も全然違うと思います。それから、教育費の仕送りとかそういうことも地方と大都市ではまた違いますし、共働きの状況も違います。それから、同居しているかどうか、その辺はあまり話を複雑にしますとレポートが書けなくなってしまうと思いますのでそこまでは申し上げませんが、そこをどう見極めて我々としてこういうものを日本の国としてやっていくかということを、どうしたらいいのだろうかなと今報告を受けて感じましたので申し上げます。
○吉川主査
 事務局からも今の点について御解答があるかもしれませんが、とりあえず私の方から今、西川委員から出ました論点、つまり大都市といわゆる地方の問題。もとより我々が仰せつかっているこの分科会の関心というのは、国全体の在り方だろうと思います。大都市だけあるいは地方だけというのではなくて、日本の国全体としてという問題関心だと考えております。
 その点で、家族、子育てを応援する必要のある点、こういうところに問題があって、こういう問題を解消する必要があるというのは、今、西川委員御指摘のとおり地域によって違うのだろうと思うんです。ですから、その点を見極めるという必要は当然あると思います。例えば、今回の中間取りまとめ、論点整理の案ですが、3ページの4の上あたりです。保育所待機児童の問題というのは大都市圏の問題だということが書いてあるわけです。これは西川委員よく御承知のとおり、この問題は大都市で特に深刻な問題だということですが、いわゆる地方には地方特有の悩みというものがあるかもしれないというのであれば、その点はこの分科会でもきちんと議論して、それぞれの地域に特有の悩みや問題があって、こういう点を応援する必要があるということは大いに議論したらいいだろうと思うんです。
 ですから、当たり前のことですが、一つの施策が日本のすべての地域に一様に同じようなベネフィットをもたらすということではなくて、それは問題の所在が今御指摘のとおり地域により違うわけですから、その点も踏まえた上で、それぞれの地域で必要なことを我々は考える。ここでも一例として、いわゆる待機児童の問題が非常に大きな問題として出されていますから、その点は大都市問題という側面を持っているということが指摘してあるわけで、最終的には繰り返しになりますが、地方で悩みがあるんだ、こういう問題があるんだということがあればここで議論して、そのことを明記するような形にしたらいいのではないかと、これは私の考えですが。その点はよろしいでしょうか。
○西川委員
 いずれにしても、全国共通のベーシックなものはこういうことだろうとはっきり明示するかは別として、それを意識しながら、それはこういう事柄でこういう方策、その他についてはいろいろあるが、それは地方でやることがあるだろうし、あるいは国でやることもあるだろうと、そういう仕分けが多少要るかと思います。
○吉川主査
 今の御指摘は、むしろ負担の方をいわゆる国と地方が。
○西川委員
 政策もそうだと思います。かつ、今外国との比較をしておりますけれども、外国の場合には外国人労働者の問題が日本と全然違いますし、結婚のシステムも違いますし、あらゆるものが違いますから、そこと比較して議論しますと日本の平均論としての議論になりがちですので、そこは区分けをしてできるだけやっていただければ。可能な限り。あまり難しくしてもどうにもなりませんので、希望を申し上げます。
○吉川主査
 わかりました。事務局は今御発言いただいても結構ですけれども。
○薄井政策統括官
 今、西川委員から幾つか御指摘がありました。ここは、この分科会でのまとめでございますので、これまであまり地方ごとの差の話というのは議論がないわけでございますけれども、待機児童の話は今まで議論もあったのでここに書いているということでございます。これまで議論はないですが、これからまた夏以降に議論するに当たって、そういうような視点も要るということであれば、ここで指摘していただいて議論に移る。それから、ほかの分科会でその辺を御議論いただくこともあり得るのかなと思います。
 それから、あと数点ございましたけれども、要は、子どもをできるだけ産むという方向を目指すのか、いわゆるそういうことができない状況を直そうとするのかというお話がございましたけれども、御質問の点は、基本的に昨年末に社会保障人口問題研究所で発表いたしました将来推計人口を踏まえながら、社会保障審議会の人口構造の特別部会で御議論いただいたことを実は最初に紹介させていただいております。その際の議論というのは、トレンドとしては新しい人口推計ではこういう人口の姿になるけれども、やはり結婚したいあるいは子どもを持ちたいという希望を持っている若い方がおられると。そういうものが現実の姿にはなっていないわけですけれども、それはどういうところに壁があって、なっていないのか、そういう壁を取り払うためにはどうしたらいいんだろうかというのが、もともとの議論の出発点であったということでございまして、そういう意味で後段の方にむしろ重点が当たっているとお考えいただければと思います。
 それから、生産年齢人口というのが唐突に出てきているというお話でございますけれども、ここも、もとの特別部会を引っ張っていますが、できるだけわかりやすくという御趣旨だろうと思いますので、そういうところは御指示をいただきながら整理をできたらと思います。
○高橋委員
 今週の初めにたたき台が来て、幾つか意見を言わせていただきましたけれども、かなり取り入れていただいてここまで仕上げていただいた主査と事務局の努力に感謝申し上げたいと思います。私は、基本的にこの方向でまとめていただいていいんじゃないかと思いますが、幾つか細かい点を含めて意見を言わせていただきます。
 1つは、2ページ目の「多様な働き方の選択を可能とする施策の拡充」なんですが、そこの2行目「育児休業や短時間勤務制度などの育児期の多様な働き方の選択肢の充実といった仕事と家庭との両立支援策の充実」と、「充実」が2回出てきてしまうので、単に言葉上の問題ですけれども、どうなっているのかというのがよくわからなかったので、ここは言葉を変えた方がいいんじゃないかと思います。
 それから、充実に関して言うと、確かに充実することも大事なんですが、周知していって利用を促していくということもないと、制度をつくっても利用されないということがありますので、周知していくことと利用を促していくことが同時に大事だということも是非指摘していただければという気がします。
 もう一つは、3ページの2行目の情報へのアクセスの向上ということで、アクセスの向上もさることながら、国民へ啓発していくということを、こういういい制度があるんだよということ、あるいはこういうこともできるんだよということを国民に啓発していくことも大事ではないかと思うので、そういう書きぶりにしていただきたいなと思っています。
 最後は、4ページの一番上、企業の対応ですが、御指摘のとおり今まで企業は一生懸命やってきたけれども、一方、今後いろいろ変化していく中で「新たな対応が必要となっていることにも留意が必要である」というのもちょっとわかりにくいので、できれば企業が対応を変化せざるを得ないとか、企業に対応の変化を求めざるを得ないとか、何を言っているのかわかりにくいところがありました。ここは、どういうことを意図しているのかということがあれば教えていただきたいと思いますし、なければ企業の対応も変化せざるを得ないというような書きぶりの方が、むしろ適当ではないかと思います。
 以上です。
○吉川主査
 どうもありがとうございました。大体文章を最終的に更にわかりやすくということだと思いますので、今の時点で何か事務局として発言はありますか。そうでなければ、適宜今のコメントも踏まえて修文ということでよろしいでょうか。
○城政策企画官
 はい。
○吉川主査
 それでは、杉山委員、駒村委員、阿藤委員の順番でお願いします。
○杉山委員
 整理ありがとうございました。幾つかページに添って、私の提案というかコメントをさせていただければと思います。
 1ページですが、「これらを踏まえ、当『基本戦略』分科会では」の(1)ですが、「現在の急激な少子化を緩和する効果的な施策は何か」の「緩和する」というのは、もうちょっと前向きな言葉でもいいんじゃないのかなという気がするので、少子化の流れを変えるというようなことは今でも何度か出ているかと思いますので、そういった形で直していただけたらなと思います。
 2ページ目「多様な働き方の選択を可能とする施策の拡充」というところなんですが、「保育サービス等の預かり機能の充実」という言葉が1行目にあるんですけれども、私どもずっと子育て支援とか少子化対策の問題を議論していく中で、保育だけではなくて地域子育て支援という新しい分野が出てきたというようなことを議論してきました。平成15年にも厚生労働省の方で、財源のことを見直すような検討会があったかと思うんですが、そのときも保育と並べる形で地域子育て支援というものを打ち出して、どういうサービスメニューが必要かという議論をやってきたという経緯もありますので、ここで「保育サービス等」というだけではなくて、「地域子育て支援、保育サービス等の多様なサービスの充実」というような書きぶりに直していただけたらなと思っています。
 あと、新たな提案としてなんですけれども、子どものことが余り出ていなかったなというところがあって、やはりこういうふうに施策を考えていくというのは、どんな家庭であっても安心して子どもを育てられるんだというようなところを国がどれくらい支えられるのかという話ではないかと思っております。子どもの生活と成長を社会が保障するというような視点を入れていただけたらなと思っています。
 もう一点留意点としては、国民全体の意識の転換が今求められているのではないかというようなことを、どこかにちょっと書きとめていただけたらなと思っています。
 3番目ですが、ワークライフバランスの実現のためのというところで、「就業継続と子育てが二者択一的となっている現状の改革」で、男女雇用機会均等法とか育児休業法とかができたにもかかわらず、いまだに女性がこれだけ辞めてしまうという現状はなぜなのかということがどこにも書いていないというのは非常に残念というか、やはりそこを受け止めて、だから変えるんだよ、だから見直しが必要なんだよというところがあってもいいのかなと思いました。これは個人的な意見なので、いやいやという御意見があったらと思うんですけれども、私はこの10年あたり少子化が大変だというようなことがいろいろなところで議論されてきた経緯は存じ上げているんですが、実は、例えば企業がこの問題について積極的に取り組んでこなかったのではないかということを感じます。また、国が財源を確保するなど、思い切った政策を打ち出し切れていなかったのではないかというようなことも思います。それに関して、いやいや、そうではないということであれば、その御意見は受け止めたいと思うし、もう少し議論したいと思うんですが、やはりそこがあって、だからという議論の方が前に進むんじゃないのかなと思っています。
 2ページ目の最後ですが、「子育てをしながら就業を継続する受け皿となる社会サービス基盤の整備を行い」というのがよくわからないので、後でどういうことを言っていらっしゃるのか教えていただければと思います。
 3ページ目なんですけれども、上から2行目、子育て支援施策の体系で整備が必要なので、「整備」と入れていただけたらと思います。
 その次、「これを支援するための集団的保育と家庭的保育の適切な組み合わせ等」というのがあるんですが、ここでは十分議論されていないんですけれども、我が国の保育サービスはどちらかというと集団的保育、施設型保育にやや偏ったところがあり、多様な保育とか家庭的保育みたいなところのバランスがいま一つよくなかったという現状がありますので、それについてはちょっと書きとめていただいた方が次の議論につながりやすいのかなと思っています。それに関しても、地域子育て支援というような新しいサービスがありますので、それについても書き加えていただけたらと思います。もう一点は、大都市に顕著に見られる課題ということで、先ほど御意見もありましたけれども、もう一点地域の特性に応じた保育サービスの提供というのも入れた方がいいと思います。
 もう一点、これは書きぶりの話なんですが、3ページの下から2行目「一方、昨今の少子高齢化の進行」というところは、「一方」というよりは「ところが」という接続詞の方が読みやすいんじゃないかと思います。
 次に4ページ目「家族政策の財源の在り方」の2行目、「例えば地域における子育て支援サービス基盤の確保や子育てを支える」という文章が、申し訳ないんですがよくわからないので、いろいろなことがここに書かれていると思うんですが、文章を切って改行するとかそういうふうにした方がわかりやすいんじゃないかと思うんですが、ここもどういうことをおっしゃっているのか御説明いただけたらなと思います。
 最後、これは意見なんですけれども、やはり子育て中の親も一方的に支えられるだけの関係ではなくて、自らも支える循環の中にいるのだということで社会人としての役割を果たす。子育て期は支援を受けるけれども、ある程度子どもが育って支える側に回るときもあるというような循環の中で人は生きているんだろうと思うんですね。そういう意味で言うと、特に女性が仕事を切ってしまう、分断されてしまうというのは、やはりそういう意味では支え、支えられという循環になかなか戻り切れない部分があると思いますので、できるだけ働き続けられる雇用の在り様というのを主軸に置いて、まず柔軟性とか育休中の給与保障といったところがあって、それに併せて保育サービスであるとか地域子育て支援の基盤整備で児童手当の拡充というような組み合わせがいいんじゃないかと思っています。
 以上です。
○吉川主査
 どうもありがとうございました。一番最後の点はもとより、とりわけ働きたい女性を念頭に置いてですが、出産、子育てをしながらも働きたいと思っている女性には働けるような環境を整えようというのが大きな一つの命題だと思っております。
 また、企業の役割について随分御発言があったかと思いますが、その辺りが4ページの一番上、先ほど必ずしもクリアではないということだったんですが、新たな対応が必要となっているというところに含まれているのだろうとは思いますけれども、事務局の方からの御発言はいかがですか。
○城政策企画官
 まず、一般的なというか、失礼な言い方になったら申し訳ないんですが、まだここで終わりでないということもありますし、この分科会のほかに3つ分科会がございまして、働き方の話でやっているところ、地域・家族をやっているところがございまして、そこでそれぞれ詰めていただいていることを受けて、また夏以降に御議論をいただこうという流れでございますので、今個別の話をとことんここに書き切ってしまうほどの御議論をいただく時間も我々は用意しなかったものですから、そういう意味では細かいところまで書くのはいかがかなということで、相当躊躇して抽象的な書き方をしたということがございます。
○吉川主査
 交通整理として、先ほど御説明のあった資料1、4つの分科会があって審議状況がという横長の1枚紙がありますね。確認ですが、重点戦略検討会議には4つの分科会があるということで、我々の現在開いている分科会は一番左の基本戦略分科会ということですね。ですから、分科会の名前にあるとおりなんですが、働き方の改革あるいは地域・家族の再生というような大きなテーマについては、それぞれ1つの分科会が立ち上がってそこで検討している。ですから、我々はやらないということではもとよりないんですが、全体としてはその分科会で検討を進めているということだと思うんです。いずれにしても、この分科会で我々は議論していますが、最終的には4つの分科会の検討が言わば合流して、全体の戦略検討会議の中で1つの報告書になるということでいいわけですよね。
○城政策企画官
 はい、そういう流れでございます。
○吉川主査
 ですから、杉山委員の御指摘も今回の我々のまとめにも生かせるところは生かしたらと思いますし、また、今限られた時間の中で十分でなかったところはメール等で事務局にも御指摘いただけばいいと思うんですが、全体の流れの中では今お話ししたとおり4つの分科会があって。
○杉山委員
 その件なんですけれども、そういうふうにして、これはここの分科会で話をすることなので働き方や家庭のことはそっちでやりますよというふうにするのは、では、私が申し上げたことは一体どうなるのかなというところを教えていただければ。
○城政策企画官
 今回、中間的にいろいろ取りまとめをするという必要性があって、こうやってまとめているわけでございますが、働き方分科会、地域・家族の再生分科会でまとめたことをいただいて、その結果を踏まえてここでの御議論をいただくことになりますし、また、ここで出た意見をそれぞれの分科会に渡すこともございますし、それぞれ連携して進めると。最終的なまとめとしては全体の親会議のまとめが最終まとめになるという方向だと思っておりまして、そういう意味では、ここではその話はしないということではありませんし、いただいた御意見をお伝えするということもございますしということだと思っております。ですので、ここで今全部書き切ってしまわないと、この後はないという状況でもないということもございますので、十分御議論いただいたものを載せていくのかなということで作ってございますので、ちょっと言い訳をさせていただきますとそういうことでございます。
○土居委員
 議論の進め方に関してなんですが、既に各委員は一度目を通していて、コメントを出すチャンスもあって、今またここで大幅な修文をするというのはどうかと。しかも、これが最終決定というわけでもありませんから、今後に残れされた議論の課題という話は今日述べてもいいと思うんですけれども、この案をまとめるならばどういう形でまとめるかということは、これはこれとして皆の一致をある程度見られるようなものを盛り込むという形にした方がいいのではないかと思いますが。
○吉川主査
 どうもありがとうございました。勿論この案については事前にすべての委員の皆様方に読んでいただいて、事務局とのフィードバックもあったと私も理解していたんですが。
○杉山委員
 メールなりで送られてきたときには、もう文書になって出てきていましたよね。本来でしたら、もう少し骨子の段階とか、こういう組み立てでやりますというようなことがあって、流れはこれでどうなんでしょうかというやりとりなどが普通はあるのかなと私としては思って、あのときの1回のやりとりが決定打になっていて、今はもう意見を言う段階ではなかった。ちょっとわからなかったんですけれども、そういうことだったのかと今......。
○吉川主査
 ここで意見を言っていただくことに差し障りがあるとか、今日この場で文章としてすべてシャンシャンシャンでまとめなくてはいけないというようなことは一切ございません。ただ、我々の基本分科会のアジェンダというのがあって、今まで2回議論してきましたね。大体このようなことを議論して、大まかにこういうようなアウトプットが出せるのではないかというようなことをとりあえずまとめておいて、先ほどもお話ししたように4つの分科会がありますから、今後全体の会議としてまとめていく上の一つの材料をここでまとめておこうというのが今日の趣旨で、しかも、案ですし、今日この場でもうじきいずれにしても会議は終了するわけですが、それまで文章をファイナライズする必要というのは全然ないわけです。
 ただ、個別の子育て、あるいは家族を応援する施策について、先ほど西川委員からもちょっと問題提起があったんですが、それぞれの地域ごとにそもそも問題の所在というものも違うかもしれない、また、そういう問題に対してどういう施策を打ったらいいかということについては、私たちは具体論について十分議論したということはありませんよね。それについては、ある意味では一番大切なところだと思うんです。一番大切なところなんですが、こういう施策がいいはずなんだということについては、私たちはそこまで詰めた議論というのはまだしていませんから、したがって、それを今回の我々の議論の整理に盛り込むというのは、むしろあまり個別のことについて盛り込むのはフェアではないと思うんです。勿論問題を先送りするということではなくて、いつかはそれを決めなければいけないわけで、それは決めるべくほかの分科会で検討しているという状況もございます。
 それで提案なんですが、杉山委員は我々の分科会に勿論属されているわけですが、こういう問題について具体的な施策についても御提案をお持ちだということだと思うんですね。委員としてそういうものを出していただくのは大いに結構なことだと思いますので、今回の我々の分科会のまとめに盛り込むということではなくて、例えば、杉山委員が委員として今話されたことも含めて、簡単にメモ書きでも結構ですが、御自身のお考えをまとめていただいて、それを事務局にとっていただいて、基本戦略分科会のこれまでの議論の範囲からは少しずれることですけれども、全体の会議の中では非常に重要なポイントだということで、例えば、ほかの分科会にも基本戦略分科会の杉山委員からこういう意見が出ているんだという形で、そのインフォメーションを事務局を通してトランスファーしていただいて、他の分科会の議論の材料にしていただくとか、そういうようなこともあり得ると思うんです。
 ですから、ちょっと交通整理をする必要があると思うんですが、今回の私たちの分科会ではこういうことを議論してきましたということの整理と、子育て家族を応援するときの具体的な施策として、自分はこういう施策がいいという提案とは少し分ける必要があると思うんです。後者について、それをしてもらうと困るとかそんなことは一切無いわけで、その点については是非とも誤解していただきたくない点なんですが、是非とも積極的に御意見を出していただけたらと思います。
○杉山委員
 では、もう1点、事務局にお願いをしたいんですけれども、一旦これで中間取りまとめをして、また後半の議論になるというときに、他の分科会でどういうことになったかという御報告と、現状これまでやってきたことの中での課題の整理みたいなところをきっちり押さえていただいて、次の議論をより深めていけたらと思っておりますので、お手数ですが、よろしくお願いいたします。
○吉川主査
 以上の点は事務局としてもよろしいですね。繰り返しになりますが、是非とも杉山委員から御意見を事務局にお送りいただいて、事務局でもそれを受け取っていただいて、他の分科会への我々の委員会の委員の御意見として、しかるべくトランスファーしていただいて審議していただけるようによろしくお願いします。
○城政策企画官
 御質問が2点ほどございましたので、それについてわかりにくい書き方でございましたので。1つ目が2ページの下「子育てをしながら就業を継続する受け皿と社会サービス基盤の整備を行い」というのは何だろうかということだったと思うんですが、例えば保育であるとか、御指摘のありました地域の子育て支援といったもの、個別具体的にどれというところまでまだ御議論しておりませんが、そういったものが一般論として必要であろうということで、これからその中身が詰まってくるようなものかと思いますが、そういったことで漠然と書いてあるものでございます。
 もう一つ、4ページの「○」がわかりにくいということでございました。これは、上の少子化のいろいろな問題と地域サービス基盤、働き方とも密接に関連するということで、それぞれの取組というのが必要だということを書いているんですが、ちょっとわかりにくい文章でございまして、ここはもう一度整理をさせていただきたいと思います。
 以上です。
○駒村委員
 整理の方に話がどんどん行ってしまっているので戻るような形になりますが、まず、全体的なところですが、幾つか今日は大きなキーワードみたいなものを確認しておいた方がいいと思います。例えば、保育サービスと経済支援のバランスよい整備というのは反映していただいているんですが、やはり継続的に政策をやっていただくということが大事で、時限的な政策を繰り返していただくよりは、やはり「継続的な」という言葉を入れていただければと。あるいは財源も安定的な財源を確保するという考え方も大事だと思いますし、これはバランスがいいということと同じ意味かもしれませんけれども、整合性のあるというか、体系的な政策をつくっていけるような、キーワードがちょっと欠けているかなという感じで見ております。
 資料に戻ってしまうんですけれども、この整理案で本当に今直面している問題が全部カバーできているかというところです。確認ですが、資料2の3ページです。これは先ほどから話のあるコーホート別の平均出生児数、一種のストックみたいな概念だと思うので、そんなに変動するはずがないと思っている、トレンドとしては下がっていくことはあるのだろうなと思います。これは事務方で調べて御存じだったら教えてもらいたいんですが、日本の場合1955年生まれの人が境目でどんどん高い国との差が広がっていくと。単純に30歳ぐらいでこの世代の出生率がピークになっていると思えば、1985年かなという感じになるわけです。どうしてこの世代から差がついていくのかというのが気になるところであります。
 ただ、その前に2か所、日本の場合は変な部分があるので、これは一体何でこうなっているのか。それは45年コーホートの部分が大きく歪んでいると。同じように1965年コーホートはこれまた大きく1回膨らんで折れている。これは統計的な問題なのか、何か起きているのか、どういうことなのかということを教えてもらいたいと思います。単純に考えれば、仮に30歳足してみると1945年生まれは1975年ぐらいに家庭をつくり始めているのか。同じように1965年生まれも1995年ぐらいに家庭をつくり始めたのかなと見ると、家庭をつくり始めるときの経済ショックが後までずっと尾を引いた結果といえるのか。なぜ上にはねているか、溝ができているのか。ほかの国もその時期に経済ショックを受けているはずなのに、ここまで大きな歪みは出ていないと見ると、日本の家族というのは経済的な一時ショックにすごく弱くて、それが永続的な影響を受けてしまっているのかどうかというような感じも見てとれるんですね。若いコーホートの方が先輩のコーホートを抜くようなことが2回も起きているのかなということをもし御存じでしたら、教えてもらいたいと思います。
○吉川主査
 大変興味深いお話ですが、いかがでしょうか。
○佐藤社会保障担当参事官室長補佐 日本の1945年生まれと1965年生まれの非常にいびつな動きですが、これは資料としての出し方に問題があったかもしれませんが、統計上の取り方の問題でございまして、日本の人口動態統計の数字をもとにつくっているわけですけれども、人口動態統計の出生率は、分母となる人口が10月1日現在の人口ということになっております。それに対して分子がその年の出生数ということになりますと、仮に年間の平均の人口とか7月1日の人口をとると、このこぶというのはほとんどなくなると聞いております。ですから、単純に分母の人口を10月1日という一時点でとっているという統計上の問題とお考えいただきたいと思います。
 45年と65年がなぜこういう動きをするかというと、45年は昭和20年生まれ、66年が丙午の年ということで、45年生まれも66年生まれも非常に少ないと。その影響で年間平均の人口と10月1日現在の人口では大きく差が出ているので、その影響が出てきているということです。
○駒村委員
 ならしてしまえば本当はもっときれいになっているということですね。
 あと、1955年コーホートのところからぐっと分かれ道が出たというのはどうですか。
○佐藤社会保障担当参事官室長補佐 それはきっちりした分析はなかなか難しいわけですけれども、ちょうど80年代ぐらいから女性が社会に進出するのが多くなっていった影響で、子育て支援とかそういった点で社会が女性の社会進出に追いついていっていないということがあるんじゃないかと言われているところです。
○吉川主査
 よろしいですか。
○阿藤委員
 たまたま私は今週の前半に海外に行っておりまして、実は原案を送っていただいても見ていなかったということがあって、といっても基本的にそれほど大きなコメントがあるわけではないんですが、何点か出させていただきます。
 まず、1ページ目の2の見出しですが「家族政策(少子化対策)」と、これはヨーロッパ全般がファミリーポリシーということで、日本だけが少子化対策であるから括弧付けで表示しているということなんですけれども、少子化対策でいいのかどうかということもあると思うんです。例えば、日本では基本法の名前は少子化社会対策基本法ですよね。だから、もし、政府と整合性をとるということであれば、むしろそちらをここに入れた方がいいのかという感じもします。しかも、前の方に少子化適応戦略と少子化対抗戦略というものを同時に進めていくというのは、まさに少子化社会対策ということになるわけです。ですから、そこがちょっと気になるところかなということが一つございます。
 それから、3ページ目のこれまたタイトルなんですが、4で「家族給付の規模」というものがあって、これは何を指すのかというと、恐らく税を除く家族政策全般の給付を指しているという意味で使われていると思うんですが、よくフランスの家族政策を議論するときに家族給付というのは、いわゆる児童手当のようなものを中心とした手当を指すような記憶があります。ですから、非常に限定的になってしまうおそれがあるので、むしろ少子化社会白書の中にもありますように、家族政策関連支出とかそういう一般化した概念にしておいた方が誤解が生じないのではないかと思います。
 3番目は、4ページの最後に「税制の抜本的見直しの議論と並行して」というのがあるので、あるのかなと思ったんですが、それはどうも意味が違うようでした。家族政策の議論の中で税による支援の問題はどこにも触れていないのですね。あるいは最初にそれは議論しないということになったのか記憶が定かではないんですが。例えば、アメリカは家族政策としては何もしていないといっても、例えば税制による支援というのはありますし、あるいは逆にスウェーデンやイギリスはある時期に税による扶養控除をやめて、全部児童手当に一本化したという歴史的経緯もあるんですね。あるいはフランスのN分N乗方式も非常に有名な家族支援策でありますし、そうなりますと、税の問題というのはどこかで触れておいてほしかった。つまり総合的な施策としては、その部分があった方がよかったのかなという感じがするんです。最後の税制の抜本的見直しというのは、むしろ財源をどう持ってくるかということで、もっと大きな話とのつながりだと思うので、それがあればよかったなという感じがいたします。
 もう一点、これはあちこちにまたがっているんですけれども、1ページの一番最後の文章です。「フランスやスウェーデンでは、単なる現金給付よりも」という表現があって、2ページ目の最初の「○」の1行目に「経済的支援だけでは限界がある」と言って次の文書に行くと。全体としてワークライフバランスを非常に重視するあまり経済支援については逆にないがしろにするような表現が、そういう言い方をしているような感じがちょっとするんです。しかし、どこの国も車の両輪で両方やっているわけです。ただ、ウエートがどうかと言われるとおっしゃるとおりなんですけれども、それはしなくてもいいという問題ではなくて、やはりそういう施策も必要性があるということから各国が両方やっているわけで、その書きぶりを考えていただきたいということでございます。
○吉川主査
 今の点も貴重な御意見をいただいたと思いますが、これもまた修文に生かすということで。
○逢見委員
 私も整理案に幾つかコメントしたいと思うんですが、1つは、2ページの下から4行目に「経済的支援や各種サービスが一体的に提供される利用者本位の仕組み」、あるいはその下に「産休・育休から保育サービスへのシームレスな移行が可能となる政策展開」という言葉がありますが、これは非常に重要なキーワードだと思っておりまして、今ある制度は縦割りになっていることもあって、全体がうまくつながっていない。例えば、育児休業給付はありますけれども、これは子どもが生後1歳半になるまでという形で、誕生日を基軸にどれだけの期間保障するかということなんですけれども、保育園に子どもを入れようとすると、保育園は4月から受け入れると。ここは子どもの誕生日とは別に、ある日を区切ってそこから受け入れる。そこに空白が出てくるとか、あるいは育児休業をすると経済的な支援は雇用保険から出るけれども、短時間勤務を選ぶとそこには制度的な経済的支援が得られないとか、利用者本位になっていない、あるいはシームレスな制度になっていないというところがあって、これからこういう経済的支援給付をどうするかという議論のときに、やはりそういう視点を今どこが欠けているのか、あるいはシームレスになっていないとすればどこなのかということに重点を置いていくとか、そういうことをやっていく必要があると思います。そういう意味で、そこは非常に重要だと思っております。
 それから、駒村委員も指摘された点なんですが、やはり制度は継続してやるべきだと。継続してやるときに、財源などの議論をするときにここでも議論があったと思うんですけれども、高齢化の場合は今後、老齢人口が増えていけばコストも掛かっていくということがあるわけですが、子育てとかそういう支援については、仮に出生率が1.75まで回復したとしても、全体としては子どもの数は減少していくので、国民経済の伸びを超えて膨らむということはないんだと。これは当初案にはあったんですが、なぜか消えてしまっているんですけれども、継続するときにそういう認識はきちんと持っておく必要があると思いますので、ここのところはできれば復活してほしいなと思っています。
 それから、1つ質問なんですけれども、3~4ページに掛けて「我が国では、企業も、公的な負担に加え」というのがあって、そこに「昨今の少子高齢化の進行、グローバル化による国際競争の激化、価値観の多様化等、企業を取り巻く環境が変化する中で、新たな対応が必要となっていることにも留意が必要である」と。この「新たな対応が必要となっていることにも留意」ということは一体何を意味しているのかというのがよくわからなくて、タイトルが「家族給付の規模」という中に来るわけですけれども、家族給付の規模を考えるときに新たな対応の留意ということが何を意味しているのかということをお伺いしておきたいと思います。
 最後、先ほど阿藤委員が指摘されたフランスでN分N乗をやっているというのが、今後税制の議論をするときに財源の在り方の議論でどうするかというと、負担をどうするかという方に短絡的に考えてしまうんですが、そういう制度そのもので、例えばフランスではN分N乗をやっているけれども、それは家族政策として効果があるのかどうか、そういうことを検証して、抜本改正というときにはそういう部分も見る必要があるので、そこまでは書けないにしても、少なくともフランスではN分N乗をやっているということは書いておいた方がいいんじゃないかと思います。
 以上です。
○吉川主査
 今の時点で答えられる範囲で事務局からお願いいたします。
○城政策企画官
 まず、新たな対応が必要となっていることに留意が必要という点でございますけれども、これは前回だったと思いますが、高橋委員から御説明があったときに、家族給付というのではなく、企業内のいろいろな家族扶養手当のようなものが子育て支援型に変わってきているということも含めてだと思いますが、そういったお話がございましたので、企業の中でもこういったものについて形を変えるというものもあり、また御議論の中で企業が更にフランスみたいに拠出をするというお話がある中で、別にどっちというふうに方向性が出たものではないと議論の経緯としては記憶しておりますけれども、議論があったということでありまして、どうするかということはまだそういう結論に至っていなかったと理解しておりますが、そういう中のものでありますので、こういう書き方にしたというのがございます。
○吉川主査
 それでは、あとは適宜修文ということですが、1つだけ私の方からお話しさせていただくと、何人かの委員の方から税の問題について御発言があったかと思います。この点は、御発言の中では割に家族応援としての税制というところ、例えば、典型的にはフランスのN分N乗のようなお話があったかと思いますが、それだけではなくて施策全体をどのようにファイナンスするかという問題が別途あるわけです。この点については御承知のとおり、政府全体としては、そもそも歳出歳入一体改革ということを言っているわけで、ある意味では少子化対策のところも例外ではないだろうと思うんです。そのことが一つ。
 それから、もう一つは、先ほどの杉山委員の御発言とも関係するんですが、例えば、フランスのN分N乗方式にどのくらいの効果があるかということについては、私たちのこの分科会では十分に議論していないと私は思います。また、そのことについてはいろいろな意見があると思います。ただし、例えば、逢見委員がN分N乗方式について自分はやるべきだと思うと、これは効果があるとお考えであれば、そういう御意見を出していただくのは大変結構なことだと思います。これは先ほど杉山委員の御発言のときにも私は申しました。この問題について家族を応援する、あるいは少子化の問題について長い間考えてこられて御自身のしっかりとしたお考えをお持ちだという方であれば、当然自分はこう考えるという御意見をお持ちなのは私もよく理解できます。ただ、御理解いただきたいのは我々の分科会としてこれまで2回どのようなことを議論してきたか、そして、とりあえず我々の議論してきたことをまとめようということが一つ。それと、全体のテーマは家族を応援する少子化対策ということなんですが、そのことについて専門家としてこういう意見を自分は持っているということは自ずから2つ別のことだと思います。後者のことについて、それは控えてくれなどということを私は申し上げていませんし、むしろ逆であって、そうしたことをこの政府の会議で述べていただく、また、意見を出していただくということは大変結構なことだと思いますので、これは繰り返しになりますが、逢見委員が先ほど出されたフランスのN分N乗方式を我々はいいと考えている、あるいはやるべきだということを今回のこの紙に入れるのは私はフェアではないと思います。
 つまり、我々としては今回のまとめに書いていますが、フランスの方式をもし日本でそっくりそのまま平行移動してやるとしたら、一体幾ら掛かるだろうかと。これは言ってみれば、少子化対策先進国の施策を見たときに一体幾らぐらいの費用が掛かるものなのかというのを一つのインフォメーションとして、国全体として国民全体で共有しておくというのは私は非常に有用なことだと思いますから、そういうことで事務局にもお願いしたわけですが、しかしながら、フランスの制度をそっくりそのまま輸入すべきだとは我々は言っていませんし、そうすべきだということについて十分な議論もしていないわけです。
 ですから、繰り返しになりますが、2つのことを是非とも分けていただいて、今回の紙をまとめるということと、御自身の意見を出していただく、それは決して抽象的なことではなくて、具体的には先ほども申しました、一番いいのは簡潔に文書にしていただいて事務局にお送りいただいて、是非とも我々の分科会として、委員の意見として、それを文書として残して事務局を通して我々の分科会の範囲を超えて、この会議全体のメンバーにそれが伝わる、あるいは更に政府の中にもそうした意見が伝わるというような形でやりたいと思いますので、その辺を是非御理解いただけたらと思います。
○土居委員
 今の吉川先生の方向で私も賛成です。基本的に、私は特段これ以上のこれまでの議論の整理について付け加えるようなコメントはなくて、今まで各委員がお述べになった中で私としても賛成できるところについては特段付け加えてコメントすることはないんですが、やはりそれは違うのではないかと思う反論、それがこの分科会全体の意見だととらえられると困ると思うところだけピックアップして述べたいと思います。
 まず、できるだけ少子化対策の政策は継続的にとるべきだという話があるんですが、それは私はむしろそうではないのではないか。むしろ秩序立った政策ということであるならばいいんだけれども、効果のない政策を継続的にとり続けるということは全くナンセンスだと。そういう意味ではサンセット方式を導入すると。時限的に試してやってみて、特に少子化対策の政策はどれが効くかよくわからないというところが多分にあるわけでありますから、本当に有効なものだったらば更に時限を延長して、結果的には継続する政策になるということはあっていいわけですけれども、はなから恒久的な政策だということで確立するのは今の段階ではまだ時期尚早だろうと。そういうことであれば、継続するということを重んじるというよりは、政策体系として秩序立った政策を講じていくと。弥縫策というような感じではなくてという意味で、そういうことは必要だろうと思います。
 それから、これまで国や企業があまり協力的でなかったとか、国があまり財源を確保してこなかったというような御議論もあったわけですけれども、確かに結果的にはそうなんですが、国のせいにしたり企業のせいにしてもしようがないと。特に、国が財源をうまく調達できなかったというのは、もとより有権者である国民が協力的にその話に乗ってこなかった、増税に応じてこなかったという話に尽きるわけであって、それは役所のせいだとか、内閣のせいだという話にしたって始まらない。やはり民主主義なんですから、有権者の責任であるということは強く言わなければならないだろうと思います。
 それから、企業も別に少子化を食い止めるために営業しているわけではなくて、利益を上げるために従業員に還元するためにやっているわけで、その還元の仕方の一部として子育て支援を企業で内発的にやると。それは大変よい取組なわけですけれども、企業が怠ったからだめだったんだという論調は私は賛成できません。やはり企業は努力してくれたという分だけは感謝しても余りあるぐらいであって、むしろ足らないところを誰がどうやって補うかということを考えるというアプローチが必要だろうと思うわけであります。
 最後に、税制の話が出ていましたけれども、税制の話はもう少し議論を深めてから書くならば書くということにした方がいいのではないかと。今の時点では、まだそこまで深まっていないような印象を持ちます。
 以上です。
○吉川主査
 先ほど委員の間であったことについて座長として発言させていただきたいと思います。
 一方で、施策は継続的であるべきだ、もう一方では今、土居委員から、むしろ逆でサンセット方式というぐらいに時限つきである方がいいのだという御意見があったんですが、私は今回の紙に関しては両者書く必要がないと思っております。といいますのは、これは繰り返しなんですが、今回まとめているこの紙は、この2回我々が分科会としてどういうことを議論してきたかということであって、私が理解している限りでは諸外国の経験に学ぶと、いわゆる経済的支援だけでは不十分で、言ってみれはインカインドのアシスタンスも必要であると。先ほど阿藤先生から、どこの国でもどっちかだけということはなくて、両方ともやっているんだから相対的なものだというお話があっとたんですが、相対的な話としてどちらかだけに偏ったのではやはり限界があるようで、両方しっかり支援する必要があると。これは大方事務局からも出た諸外国の経験、また、委員の皆様方もそれはそうだろうということで、我々コンセンサスを得ただろうと思うんです。そこで、そのレベルであれば私たちが今パーマネントな施策であるべきだ、時限つきであるべきだということを正面から論じる必要があるだろうかと考えると、必ずしもそうでないだろうと。一方で、継続的であるべきだとおっしゃっている方々は、その政策が当然有効な施策であるんだから、当然有効だということがほぼ確かめられているということが議論の前提にあって、それが時限がついていて途中で打ち切られるようでは困ると。いい政策であればそれを継続的にやる必要があるとおっしゃっている。一方で、土居委員がおっしゃっていることは、そもそも政策の効果が導入した時点では必ずしもはっきりしないと。一度投入しても効果がなければ潔くすぐにやめる方が国のためだというお話ですよね。それぞれ私は利があるんだろうと思うんですけれども、繰り返しですが、我々が2回議論した総論的に施策は継続的であるべきか、施策は一時的であるべきかということを正面から議論しても抽象論になるといいますか、あまり益のあることではないと私は判断しますので、将来的にはともかく今の時点において、その施策は継続的であるべき、施策は一時的であるべき、そのことについて我々の分科会として紙に文言を盛り込むということは、いずれも不適当ということにさせていただけたらと思います。各々の委員の方がおっしゃった論点は、それぞれ考えていらっしゃる範囲内で利があることだろうと思いますが、そういうことにさせていただきたいと思います。
○西川委員
 今回まとめということでありますので、この点について2点申し上げます。
 1つは、先ほどコメントということで申し上げましたが、意見として申し上げたいんですが、日本国内でも出生率とか共働き率などは地域によって違いますので、そういうことを前提に、日本全体として共通の戦略は共通としてしっかり骨を持ってやると。違うものについては違う方策をとるという戦略といいますか、そういうことを書いていただければありがたいのが1つです。
 もう一つは財源です。国民負担といいますか、4ページにありますけれども「次世代育成支援の費用は、これを次世代負担によって賄うことのないよう」と書いてありますけれども、財源手当は要するに子育て、家族政策については、積極的に財源を確保して、手当ということは別として、やるべきだと書くべきではないでしょうか。この「次世代育成の支援の費用は、次世代の負担によって賄うことのないよう」というのは、ちょっと正論としても変ですよね。次世代の負担は次世代の人が負担しても別に悪くないわけですから。
○吉川主査
 これが意味するところは、少子化対策、家族を応援する、これは財政赤字をどんどん膨らませて赤字国債をどんどん出せば、とりあえずは幾らでもどうぞということなんですが、それはまずいということを......。
○西川委員
 そういう議論ではなくて、もっと積極的に財源を今の時点で確保してやるべきだという言い回しがいいのではないかという意味です。
○吉川主査
 よりはっきりと書くということでしょうか。
○西川委員
 そうですね。何か変な財政理論を入れることはなくて、財源を責任を持って確保して、これは行革でやるのか、あるいはいろいろな税制の議論であるのかということはあると思いますが、そんな感じを抱きます。
 それと、先ほど冒頭申し上げました「少子化を緩和する」という表現がありましたが、その問題ともかかわりますが、少子化対策を積極的にやるんだと、そして、財源をいろいろな努力をして確保しようと、そして、実行しようというメッセージが戦略として出ると望ましいと思いますので、申し上げます。
○吉川主査
 ちなみに、少子化を緩和するというのは、先ほど杉山委員から「少子化の流れを変える」という御提案があったかと思います。私も、その方が美しい日本語だろうと思います。
○駒村委員
 先ほど企業の福利の企画官の説明も、企業福祉についてこの10年間にどういう変化が起きているのかというのは検証していないはずです。そこはデータに基づいて検証してもらいたいと思います。先ほど土居委員の話にもありましたけれども、私の理解は、これまで生活給的な年功賃金や家族手当というのは別に企業の温情ではなくて、企業にとってそういう賃金形態や福利厚生が経済合理性があったからやられていたわけで、それが今日失われつつある。私が知っている統計では企業内福祉というのは小さくなっていると。そこを経済合理性がないにもかかわらず企業に頑張って出し続けなさいと言う気はないです。しかし、そこは仮に小さくなっていることが確認されているならば、そこを補うような何らかの政策が必要なわけですから、ここのところは1回も統計やデータに基づいて確認できていません。データも何種類かあると思うんですけれども、私の理解ではこれまでは、企業福祉は大きな役割を果たしてきたけれども、今ではそうではないので、そこを補うために新たな政策が必要だと。さっきの企画官の理解とはちょっと差がありますので、そこはお願いいたします。
○吉川主査
 わかりました。
 それでは、本日は一応夏前としては最終回ということで、事前に委員の皆様方には案を配らせていただいて、ひょっとすると2時間より早く終わってしまうのではないかという心配をしていたんですが、そんなことは全然なくて、大いに活発な議論ができたことは大変よかったと思っております。改めて委員の皆様方に御礼申し上げる次第なんですが、その上で、このようにさせていただけたらと思います。本日も貴重な修文の意見などをいただいて、勿論事務方がメモしてくださっていると思いますので、それを生かして修文していただくと。それをもう一度、委員の皆様方に送らせていただく。そこでもう一度ワード・バイ・ワードといいますか、今度は本当にまとめの文章ということで、細かい修文が更に必要ということであれば、字句で事務局に御意見をいただいて、そのフィードバックをした上で、最後には事務局と私の責任でまとめさせていただくと。勿論それまでに委員の皆様方の御意見を十分伺いたいと思います。
 その際に、これは今日何回か申し上げたので繰り返しになって恐縮なんですが、今回のこの紙は今日も含めますと3回ですが、3回の我々の分科会でこれまで議論してきたことの一つのコンセンサスをまとめておこうという紙でございます。それとは別に、委員の皆様全員が少子化あるいは家族応援について、従来からずっと考えてきたという方ではないかもしれませんけれども、そうした方々もたくさんいらっしゃいます。また、現場で西川委員のようにこの問題に毎日直面されている方もいらっしゃるわけで、当然具体的な御意見があると思うんです。少子化対策あるいは家族支援の対策について、こういう対策が正しいんだという具体案について、そうした意見を出していただくということは、この分科会としても大歓迎であります。大いにしていただけたらと思います。一番いいのは、お忙しいでしょうけれども、それを簡潔にメモ書きでも紙に書いていただいて事務局にお送りいただいて、事務局がそれをしっかり受けとると。その上で、全体の戦略検討会議、また政府部内にしかるべくそうした御意見が伝わっていくということを是非とも確保したいと思います。それは、今の段階で、専門家としてのある種の知見、具体的な提案を持っておられる方にはお名前を出していただいた上で、委員個人の責任として出していただくと。これはせっかくこうした会議があるわけですから、いつでもこうした会議があるわけではありませんから、政府に従来から考えておられる御意見を伝えるまたとないチャンスだと思いますので、そうした意見を出していただくのは大いに結構なことだと思います。ただ、今回のまとめとは別の問題であるということで、そこは区分していただいて、2段階で考えていただいた上で、とりあえずこの紙については今日も含めて3回、我々が議論したことについてのまとめとして、これでふさわしいかどうかということについて、更に御検討いただきたいと思います。
 全体のロジですが、夏以降にまた議論を再開ということになります。先ほど4分科会があるということでしたが、我々の基本戦略分科会では財源問題等も問題になってきますので、どうしても夏以降ということになるわけで、その間の具体的な施策については他の分科会でも検討が進んでいると思いますので、そうしたものも出てくる。最終的には4分科会が合流するわけですので、いずれにしましても夏以降、また皆様方にはお忙しい中御参集いただくことになると思いますが、よろしくお願いいたします。
 私からは以上ですので、あとは事務局からお願いいたします。
○薄井政策統括官
 吉川主査はじめ、今日は本当に遅い時間まで委員の皆様方には御審議を賜りまして、誠にありがとうございます。
 2月からという極めて限られた時間で、あまり十分な回数の御日程もとれない中で、基本戦略をめぐります様々な問題点等について御審議をいただいたわけでございます。この場をお借りいたしまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。
 今日、様々な御意見が出たわけでございますが、これまでの議論の整理ということではかなり整理ができたのではないかと思いますが、今日いただいた御意見を踏まえまして、先ほど主査のお話にもございましたように、主査の御指示を受けて整理をさせていただいたものを、また皆様方のもとに送らせていただいてチェックをいただいて、とりあえずの分科会としての中間的な議論の整理とさせていただけたらと思います。その過程で引き続き御指導・御助言を賜れたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
 全体についての御意見というお話もございました。これにつきましては、他の分科会あるいは親会の方へどういうふうに伝えるか、これは全体の事務局をやっております内閣府とも相談して処理をさせていただけたらと思っております。
 それから、今後でございますけれども、先ほど冒頭に御説明いたしましたように、各分科会における議論の整理が詰まりつつございます。これらを受けまして、骨太方針の策定を前に、親会議の重点戦略検討会議におきまして中間的なまとめが行われるということになろうかと思います。
 次回以降の開催日程でございますけれども、夏以降に議論を再開ということになろうかと思いますが、先ほど杉山委員からお話がございましたが、親会の動向であるとか、あるいは他の分科会における御議論というものにつきましては、皆様方にあらかじめお届けをしておきまして、議論の再開に備えていただけたらと思っております。次回以降の日程につきましては、改めて皆様方の日程を調整させていただきまして、御連絡をさせていただきたいと思います。
 今日はどうもありがとうございました。