第4回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議 「基本戦略分科会」議事要旨

平成19年9月6日(木)
18:00~20:00
厚生労働省 省議室(9階)

議事次第

【議事】

  • 1.中間報告以降の状況等について(報告)
  • 2.基本戦略分科会の今後の議論の進め方について
  • 3.その他

(配付資料)


○度山政策企画官 それでは、定刻でございますので、ただいまから第4回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議の基本戦略分科会を開会いたします。
後ほどご説明申し上げますが、本日は本分科会の先生に加えまして、他の3つの分科会から主査及び各主査の先生とご相談申し上げまして、1~2名の先生に出席いただいておりますので、ご紹介申し上げます。
遅れておられるようですけれども、働き方の改革分科会より主査の樋口委員。
財団法人社会経済生産性本部事務局次長でいらっしゃいます、北浦委員。
地域・家族の再生分科会より主査の東北福祉大学教授でいらっしゃいます、岩渕委員。
ご欠席でございますが、高浜市長の森委員にもお願いしております。
点検・評価分科会より主査の東京大学社会科学研究所教授でいらっしゃいます、佐藤委員。
恵泉女学園大学大学院教授でいらっしゃいます、大日向委員。
本日ご欠席でいらっしゃいますが、財団法人横浜市国際交流協会理事長でいらっしゃいます前田委員にお願いしております。
なお、本分科会の委員であります西川福井県知事でございますが、台風が接近しておられる関係で、急遽福井の方に戻られておりまして、代わりに品谷さんが出席されておられます。
逢見委員は海外にご出張中ということで、小島さんが出席されていらっしゃいます。
杉山委員、土居委員はご都合により欠席となっております。
次に、人事異動もございましたので、改めて事務局を紹介させていただきます。
政策統括官の薄井でございます。
社会保障担当参事官の香取でございます。
労働政策担当参事官の生田でございます。
雇用均等・児童家庭局総務課長の高倉でございます。
大臣官房付の麻田でございます。
職業家庭両立課長の定塚でございます。
保育課長の義本でございます。
内閣府少子高齢化対策第一担当参事官の今井でございます。
後ろになりますが、少子化対策企画室長の朝川でございます。
児童手当管理室長の井上でございます。
申し遅れましたが、私、社会保障担当の政策企画官、度山と申します。よろしくお願いいたします。
それでは、以後の進行につきまして、吉川主査にお願いいたします。

○吉川主査 本日はご多用の中、プラス大変悪天候の中こうしてご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
それでは、早速、議事に移りたい思います。本日の会合は前回の第3回、5月18日以来の開催となっております。相当時間が空いておりますし、大変暑い夏がその間に入ったわけでありますが、ここで前回の会議の後の経過をもう一度ご説明させていただきたいと思います。前回5月18日の会議でお諮りした議論の整理を基にして、他の分科会における議論をも併せまして、重点戦略の策定に向けた基本的な考え方という整理をして6月1日に開催されました検討会議、いわゆる親会議でございますが、そこにお諮りして中間報告が取りまとめられました。中間報告におきましては、税制改正等の議論を見極めつつ、平成19年末を目途に重点戦略の全体像の取りまとめを行うこととされております。
当初、本分科会がスタートしたときに、各分科会における各論の議論を受けて、秋以降に当分科会において本格的な検討をするという話になっていたわけでありますが、早速一応秋という季節がめぐってきて、今後は今申し上げたような段取りで話を進めていくということでございます。
ということから、本日、他の分科会の先生方にもこの会議にご参集いただいたということでございます。よろしくお願いいたします。
それでは、検討を再開するに当たりまして、少子化の問題をめぐる現在の状況、これから検討すべき課題を整理するために、事務局に資料を準備してもらっておりますので説明をお願いいたします。

○度山政策企画官 それでは、お手元に資料1、資料2‐1、資料2‐2という3種類の資料が準備されているかと思いますが、それに沿って説明申し上げます。
まず、資料1でございますが、検討会議中間報告以降の経過の報告と本分科会のこれからの議論の進め方についてまとめております。
1ページおめくりいただきますと、まず、6月19日にいわゆる骨太の方針2007が閣議決定されておりまして、この中に6月1日に取りまとめました中間報告のエッセンス、働き方の改革によるワーク・ライフ・バランスの実現、包括的な次世代育成支援の制度的な枠組みの構築、施策の有効性の点検・評価、少子化対策の財源の検討という4項目にわたりまして、まとめて反映をされておるという状況でございます。
このうちワーク・ライフ・バランスの関係でございますけれども、労働市場改革あるいは男女共同参画の観点からもワーク・ライフ・バランスの議論がされておるということで、関係府省の連携のもとにワーク・ライフ・バランスに関わります検証、行動指針を策定するという形で盛り込まれたところでございます。
ワーク・ライフ・バランスはこういった経緯がございますものですから、経済財政諮問会議の労働市場改革専門調査会、それから、重点戦略検討会議、男女共同参画会議、それぞれ横断した検討体制をつくるということで、ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議、そのもとに働き方を変える、日本を変える行動指針策定作業部会というものが設けられて検討が進められることになりました。
まず、7月17日に官民トップ会議が開催されております。8月31日ですが、行動指針の作業部会の第1回目が開催されてございます。予定といたしましては10月末目途で、この作業部会の中間的な整理をし、官民トップ会議あるいは必要に応じて経済財政諮問会議や重点戦略検討会議、男女共同参画会議へ報告されるといったスケジュールが出ております。
4ページ目にはトップ会議のメンバー、5ページ目には作業部会のメンバー、それぞれのメンバーをつけさせていただきました。
こういった動きを報告させていただきまして、骨太方針で言っている4つの課題があるわけでございますが、一番上の働き方の改革によるワーク・ライフ・バランスの推進という課題につきましては、トップ会議、行動指針の作業部会というところで議論が進められることになっております。
一番下の施策の有効性の点検・評価につきましては、重点戦略検討会議の4つ目の分科会として点検・評価分科会というものが設けられておりますので、こちらで議論が進められていくということになろうかと思います。
包括的な次世代育成支援の制度的な枠組みの構築、そして、少子化対策の財源の検討、の2つにかかわる部分につきまして、当分科会における検討課題になっていくと整理をしております。
こういった役割を考えて今後の議論の進め方ということでございますが、先ほど説明いたしましたワーク・ライフ・バランスの関係のスケジュールも踏まえまして、当面10月末というところを一つの目途にいたしまして、何らかの整理ができないか。それに向かって4~5回程度開催いたしまして、「主な検討テーマ」に掲げたようなテーマについて議論をお願いできたらと思っております。
「I 現状と課題の整理」でございますけれども、現在の制度がどうなっていて、あるいはどういった課題を抱えているかといったことでありますとか、あるいはワーク・ライフ・バランスの議論、あるいは就業希望を持つ方が多様な形で就労できるような環境整備というものを進めていくということになりますと、就業見通しを踏まえた子育て支援の側の給付とかサービスというものがどの程度必要になるかといったこと。あるいはさまざまな課題克服に向けて諸外国でどのような工夫が行われているかということもレビューをしながら、現状と課題の整理ができればと思っております。
「II 包括的な次世代育成支援システムの構築に向けた基本的な考え方」ということでございますけれども、こういった課題に対応していくということになりますと、どのような制度、スキームあるいは財源というものを考えて、こういった必要な支援、サービスの充実を図っていけばよいかといったような議論ですとか、あるいは今行われているサービスの体系とか方法論、手直しすべきものはないか、さまざまなアプローチがあろうかと思いますけれども、そういったことについてある程度の整理ができたらと考えております。大きなテーマから小さなテーマまで混在をしたような議論になるかと思いますが、こういったことについて10月末を目途にある程度の整理ができればということで議論をお願いできたらと存じます。
早速、第1テーマの資料が、資料2‐1「次世代育成支援に関係する制度の現状と課題」で若干の資料を準備させていただきましたので、引き続き説明をさせていただきます。
まず、希望する結婚や出産・子育ての実現とワーク・ライフ・バランスを支える基盤としての次世代育成支援制度はどんな課題を抱えているか。これは、地域・家族の再生分科会の方で議論をしたことでございますけれども、結婚や出産と子育て、就労をめぐってさまざまな選択ができるような環境整備が一方で進んでいく。社会基盤としては、どのような選択をとっても、子どもの成長を育むという家族の機能が果たされるように、地域が家族を支援する体制を構築していかなければいけないのではないか。このときに課題が大きく分けて2つあるだろうと。いろいろな働き方で働くということと、結婚、出産、子育てが二者択一にならないような、これは保育を中心といたしましたサービス基盤の整備が必要だろうと。その一方で、今度は家庭における子育て、これも地域における人のつながりが希薄化する中で、これは働く、働かないに関わらず、すべての人に共通する営みであります家庭における子育てを地域が支えて、子どもの育ちを保障していくといったことが課題になるのではないかということを5月の議論の整理の際にまとめたところでございます。
こういった観点から今どういうことを政策としてやっておるかということを一覧表に落としましたのが、「次世代育成支援に関係する制度の現状」でございます。関係いたします制度を年齢を横軸にとりまして、ざっくり整理をしてございます。細かな説明は今日はいたしませんが、資料2‐2はここに書いておりますそれぞれの制度につきまして、例えばどういった給付対象でどれくらいのお金を使って、あるいはどのような財源構成で制度が運営されているかということをまとめておりますので、また後ほど議論のときのご参考にしていただければと存じます。
こうしてみますと、この図ではきれいな支援が組み立てられているように見えますけれども、これを子どもを産み育てる当事者から見たときにはどうなっているか。実は、このようなきれいな姿に必ずしもなっていないのではないかというところが次のページ以降の資料になってまいります。
3ページ目は、最初のお子さんを産んだ前後に女性の就業状況がどのように変化するか。何度かこの分科会でも議論が出たと思いますが、よく知られておりますように、出産前後で働いていた女性の7割が離職をしていると。育児休業などの活用も含めて出産前後で継続就業できているのは、大体全体の2割程度。この調査でもそうですし、いろいろな調査でもそのようなデータが確認をされているところでございます。
4ページ目でございますが、なぜ仕事を辞めたか。勿論辞めたくて辞めたという方もいらっしゃるわけですが、左側のグラフにありますように、仕事を続けたかったけれども、仕事と育児の両立の難しさで辞めたという方が大体4分の1程度いらっしゃる。そのほか、いろいろな職場の事情で、働く意思を持っておったけれども働けなかったという方も相当数いらっしゃるというところでございます。
具体的な理由を右側で聞いておるわけでございますが、働き方をめぐるワーク・ライフ・バランスに関わるような問題、例えば、体力がもたなさそうだったとか、育児休業をとれそうもなかったとかあるわけですが、そういった問題とともに、例えば、保育所の開所時間と勤務時間が合わなかったということですとか、あるいは保育所に子どもを預けられそうもなかったというような、いわゆる保育など地域をめぐる課題もこういったところに関係してきている現状があるというところでございます。
5ページ目、保育の仕組みでございますが、保育所は保育に欠ける児童のための福祉施策ということで児童福祉法に位置付けられた施策ではございますが、上のグラフにありますように、少々古いデータなんですけれども、保育に欠ける理由の9割以上が保護者の就労ということになっておりまして、今日の社会においては保護者の就労を支えて児童の心身の発達を支えるという機能を担っていると考えていいかと思います。
6ページ目でございますが、保育につきましては、入所希望に応じ切れていない、いわゆる待機児童という問題がございます。待機児童を解消するためにということで、政府の方でもさまざまな努力を行ってきておるところでございますが、全国で昨年の時点では大体2万人程度の待機児童が存在しているという状況でございます。
均等に分布しているわけではなくて、2つの特徴がございます。1つは、大都市部など特定の市町村に集中している。待機児童が50人以上いますと特定市区町村ということで、待機児童解消のための計画を作れという枠組みになっておりますが、こういう特定市町村で大体全体の7割。それから、年齢で言いますと0~2歳、いわゆる低年齢児で7割。両方のクロスするところで大体全体の半分近くが待機児童になっているという状況でございます。
もうちょっと具体的に見ていただきますと次の7ページ目でございますが、これは平成15年に行われた調査で、希望する時期に保育所に入所できたかどうかといったアンケート調査でございます。実は待機児童が2万人ということで、保育所入所が200万人ぐらいいらっしゃいますので、それから言うと1%程度ということですが、皆さんが皆さん希望する時期に入れているかというと、そういった状況ではなくて、希望する時期より遅れる方も全体で言いますと、大体1割強いらっしゃるという状況です。
年齢別に見ましたものが7ページのグラフですが、0歳は育児休業が普及してきておりますので割と入りやすいといいますか、希望から待たされる方はそう多くありませんけれども、1歳、2歳、いわゆる育児休業が明けたところで見ますと、一番入りにくい年齢層になっているところです。
また、待機する期間も、例えば9~12か月とか、ピンク色のところが12か月以上ですけれども、待機の長い割合も多いと。特に2歳の4.2%という数字は、2歳になってやっと入れたと。12か月以上待機して、2歳になってやっと入れたということですので、要は1歳のときから申し込みをしていて、1年以上待たされたという方も相当いらっしゃるということで、やはり育児休業明けの保育がなかなか難しい状況が見えるところでございます。
8ページ目でございますけれども、今度は地域別に同じ集計をしております。指定都市、人口15万人以上の市、15万人未満の市、町村と分けてございますけれども、やはり人口の集中する大都市部で遅れる割合、それから、長期間待機を余儀なくされている割合が高くなっているというところです。
今の2つのデータをクロスで集計できるといいのかもしれませんけれども、できておりませんが、こうして考えますと、大都市部の育児休業明けの入所というのは、この2つのデータを見ていただいた以上に難しいのではないかということが推察されるところでございます。
こういった保育所への入りにくさということが9ページ目でございますが、これは希望した時期に入所できた方と、希望より遅れて入所した方と、お仕事の変化がどのようにありましたかということを複数回答で答えていただいておりますが、仕事を一時辞めるですとか、仕事を変えたとか、そういうふうに仕事へのいろいろな影響が出てきた割合が、希望より遅れて入所された方では高くなっていると。保育所になかなか入れないということが、仕事にもやはり大きな影響を及ぼしているということがおわかりいただけると思います。
10ページ目でございますが、育児休業明けの保育が難しい一つの理由が、保育所のキャパシティの問題で、絶対的なキャパシティが足りないという問題もあるわけですけれども、構造的に保育所は小学校に上がるときに皆さん一斉に卒園して、空きが出る。それに比べて、子どもは1年中生まれますので、育児休業明けというときも1年じゅう出てくるということで、年度替わりに入りやすい保育所と、1年じゅう生まれる子どものギャップもあるということでございまして、これは地域・家族の分科会に出した資料でございますけれども、特に3歳未満の子どもでは、年度初めと年度末の入所児童の差が他の大きい子どもに比べますと大きい。しかも、4月、10月、3月と比べてみますと、年度の後半にはなかなか入りにくいというところが見えるということでございます。
こういったことから、保育に関しては弾力的な対応を考える必要があるのではないか。中間報告でも家庭的保育という選択肢も考えていく必要があるのではないかというようなことを提示しているところでございます。
11ページ目でございますが、待機児童解消に向けて、特に待機児童の多い市町村には個別にヒアリングをして取り組んでいただいておるわけでございますが、よく聞く声として、待機児童解消のために保育所をつくってもつくっても入所希望が増えて、イタチごっこで解消しないという声を現場の方からお聞きします。ただ、ここにまとめておりますデータでは、待機児童が多いところというのはそもそもキャパシティが小さかった、一番右側に3歳未満児の保育所入所割合が書いてございますが、いずれも全国平均よりもかなり低い水準であって、ある意味ではつくってもつくっても追いつかないというのは当然であるということでございます。待機児童ゼロ作戦以来、待機児童を解消するという政策目標を立ててきておるわけですけれども、こういった全体としての就業割合ですとか、あるいは就業希望というものも勘案したような政策目標を考えていく必要があるのではないかということが、このデータから言えるのではないかと思います。
12ページ目に、今度は育児休業の現状でございます。育児休業法の改正が行われまして、保育所に入れないなどの事情がある場合には、1歳6か月まで育児休業がとれるという仕組みに現在はなっておりまして、現実のデータでも1年以上の休業をとられる方の割合が少し増えているという状況です。ただ、依然として10か月未満の方も半分近くいらっしゃると。勿論、休業を1年とらなければいけないということはないわけでございますが、この中には例えば、4月時点でまだ半年なんだけれども、ここで保育所に入れておかないとなかなか入れないからといったことで、本当は長くとりたかったけれども短期に切り上げて仕事に復帰したという方もいらっしゃるということはよく聞いております。本当は希望期間と実際に取得できた期間との比較があると良かったんですが、そのようなデータが見つかりませんでしたので、このような形で紹介をさせていただいております。
13ページですが、育児休業と保育のつながりに関しては、出生率あるいは女性就業率の高いフランスやスウェーデンでは、それぞれやり方は違いますけれども、この2つがうまく連結ができる社会的な工夫がなされているということを、これは別の回に詳しく報告ということになろうかと思いますけれども、紹介をさせていただきます。
14ページ目でございますが、OECDなどでは柔軟な働き方が就労と出産、子育ての間の選択の幅を広げるということで、出生率などにも影響があるということがよく議論されますけれども、柔軟な働き方という面で見るとどうなのかというデータを集めてみました。
まず、これは私たちの社会の現実として、非正規ですとか短時間労働の方はそれ以外の常勤の方に比べると継続就業が難しい、現実として継続就業割合が低いというデータでございます。
15ページ目でございますけれども、育児休業以外の各種の両立支援制度というものにつきましても、3歳まであるいは小学校入学前まで努力義務という形で企業の方にはお願いしているところでございますが、そういった利用がどれだけできているかということで言いますと、短時間勤務の利用希望は結構高いわけでございますが、必ずしも自分の働いている企業でその仕組みが導入されていなくてとれないという方も、まだ相当いらっしゃるというデータの紹介でございます。
16ページは、ある市の認可保育所の入所基準、ちょっと資料が細かくて恐縮ですが、左側の上辺りに就労の理由の選考基準というもので、ランクA、B、C、Dとついておるところがございますが、これはいろいろな事情を勘案して、AのグルーピングからB、C、Dという順番で保育所に入所していくという基準なのでございますけれども、保育所入所におきましてもフルタイムの就業という方が優先されておりまして、待機児のいないところはパートタイムでも入所が難しいということはないのですが、待機児の多いところではパートや短時間の方はなかなか入所がしにくいということはよく聞く話でございます。
以上が、保育をめぐる状況でございます。
17ページですが、今度は働いている、いないに関わらず、地域の子育てを支援するという取組の状況でございます。17ページに書きましたような各種の事業を展開しているところでございますが、実績あるいはプランの目標値を見ていただくとわかると思いますが、例えば、認可保育所というのは全国で約2万3,000カ所あるということに比べますと、まだまだ数が少ない。その分だけ利用できる地域が限定されているのが現状ではないかと思います。
18ページ、19ページは利用者側から見て、このような地域の育児支援のサービスをどの程度利用しているかというデータでございますけれども、皆さんに利用していただけるサービスであるにもかかわらず、保育に欠ける児童が使う認可保育所よりも、サービスを利用していらっしゃる方の割合が低い。まだまだそういう意味では普及が十分ではないということを示しているのかなと考えられるところでございます。
20ページは、すべての家庭への支援としては、今申し上げたような各種のサービスの給付に加えまして、現金給付でございます児童手当制度というものが存在しております。これも諸外国におきましては、児童手当制度は16~18歳ぐらいまでの児童を対象とした普遍的な給付となっているのが一般的なのでございますけれども、残念ながら、私たちの国ではそのような発展経過をたどらずに、昭和47年制度発足以来どのように制度が推移したかということを表にまとめてございますが、どちらかというと手の掛かって所得の低い、子どもが小さい時期にシフトする形で制度が推移してまいりました。平成3年に改正が行われて、平成4年以来しばらくの間は最初の子どもから出るには出るんですけれども、給付の時期が3歳未満に重点化をされていたということでございます。
平成12年以降でございますが、税制を簡素化するという流れの中で、各種の上乗せの控除を整理する、例えば、年少扶養控除でありましたり、配偶者特別控除でありましたり、そういった整理する過程で、その財源を使いまして支給年次を徐々に小学校に入るまであるいは3年生まで、現在では小学校修了前までという形で伸ばしてきているところでございますが、今年の4月に改正を行ったときには、乳幼児加算ということで3歳未満児につきまして手当額を増やしたという経過がございまして、給付のどういったニーズに対してどこを目指しているのかというところが、ややあいまいな形で制度が推移してきているというところでございます。
21ページ目になりますけれども、子育てする家計がどういった状況にあるかということを平成16年の全国消費実態調査からまとめてみました。子どもが生まれる前、子どもが小さいころ、だんだん大きくなっていくという中で家計がどう変化するか。これは一つの家計の推移を追ったのではなくて、それぞれの分類に当てはまる家計の平均値を出したということですので、この中には共働きのご家庭もあれば、片働きのご家庭もあってということが全体として混じったデータなのでございますけれども、全体の傾向として言えますことは、子どもが小さいころというのは養育費の負担というよりも、可処分所得がダウンしているということが家計を圧迫しているのではないかということが言えるかと思います。実際にお金が掛かり出すようになりますのは子どもが大きくなってきてからでございますが、特に特徴的なのは高校生、大学生になりますと教育費負担がかなり家計を圧迫してきているという状況が見えます。
22ページには、今のグラフの数字、実際の値を表にまとめております。ご覧いただきたいのは下半分ですが、下から3段目に平均消費性向、一番下には住宅ローンシステムを加えました可処分所得に対する割合を書いてございますが、家計の圧迫というところで見ますと、子どもが小さいときと子どもが高校生、大学生のころが高くなっていると。それだけ家計に余裕がなくなるということでございます。
子どもが小さいところでデータを見ていただきたいのは、可処分所得が幾らという下に括弧いたしまして「有業人員」と書いてございます。夫婦のみのときには1.57ということは、大体6割ぐらいの御家庭が共働きということだと思いますが、子どもが生まれますとこの数字が1.22か1.17とか大体1.2人ぐらいになると。共働きしているのは5組に1組ぐらいで、残りは片働きになってしまうといったことが家計の圧迫要因になっているということが言えるかと思います。
23ページでございますが、今度は制度的な問題で税制との関係で、これは外国の仕組みと比較してどうなっているかというところをまとめてございます。これも詳しい説明はまた次の回にと思っておりますけれども、各国では税制との一本化でありますとか、あるいは役割分担が図られていると。スウェーデンやイギリスでは扶養の控除を廃止して、児童手当に一本化したという歴史がございます。
ドイツでは一本化したり復活したりとありますけれども、現在では選択制ということで、高所得の方が主に税の控除を利用するという形になってございます。
それから、出生率が高いフランスでございますが、フランスは家族手当と税制の両方措置がございますが、フランスの所得税というのは大体国民の半分ぐらいしか負担していないというお話がございまして、N分N乗税制も主に高所得者の方に効果が出ているといった研究があると聞いております。我が国の場合は税制も一般的ですし、児童手当は支給対象が限られているというような形で、やや未整理状態ということが言えると思います。
最後に、24ページ目でございますけれども、子育ての負担感を子どもの年齢、それから男女別に子ども未来財団さんが行いました意識調査から拾っております。ここで言えるのは、勿論子どもに掛かる金銭的な負担が大きいと答えられる方の割合も高いわけですけれども、年齢の低いときに主に子育ての負担を担っていらっしゃる女性で見ますと、金銭もさることながら、肉体的・精神的な負担感もかなり大きいというデータが出ております。今年の改正で乳幼児加算というところで支援の必要性が高いということで3歳未満の児童手当を積み増しているわけでございますけれども、こういった支援の在り方を考えるときに、支援ニーズや支援の内容との関係をどういうふうに考えるか、あるいは現金・現物給付の関係をどう考えるかということも、一つのポイントになってくるかということで紹介をさせていただきました。
ちょっと説明が長くなりましたが、以上でございます。

○吉川主査 どうもありがとうございました。
それでは、これからご議論いただくわけですが、その前に、本日ご欠席の前田委員からメモを提出していただいていますので、恐縮ですが、これも事務局からご紹介いただけますか。

○度山政策企画官 委員の先生方のお手元には、欠席の前田委員からコメントをちょうだいしておりますので、簡単に読み上げさせていただきます。
「都心部では、多くの子育て関連の事業が国の基準単価では運営ができずに、自治体が独自に加算して補助するなどして、実際に事業費の負担は推計よりも多くなっています。それから、定率減税の廃止などで自治体の税収が増加しているようには見えますけれども、それを上回る額の地方交付税の減額ということで、自治体の予算は縮小傾向を見せています。その中で、高齢化の影響で高齢者関係の予算が急増しているという中で、自治体の財政状況が逼迫して、子育て関係の新規事業の予算確保というのは大変深刻な問題です。
中でも、ここ数年実施されてきた児童手当の給付額の増額、そして、対象者数の増加は、地方負担が3分の2になったことと相伴って、自治体の子育て関係の予算を食いつぶすような状況です。子育て支援のために導入されている児童手当などの現金給付が積み上がってしまうので、逆に、地域の子育て支援や放課後児童対策、虐待への対応、ニーズ対策など、子育て基盤の整備に向けるべき予算を浸食している状況にあります。
アンケートで聞くと、誰もお金が欲しいとは答えるけれども、それは他に必要な何かのわかりやすい代名詞として使われていて、乳幼児を持つ親が本当に求めているものや必要なものは現金でない。本当に子どもにお金が掛かるのは高校生以降の中等高等教育費であり、子育てに本当にお金が要る時期と児童手当の給付時期がずれている。子育てにお金は掛かるけれども、子育てに本当に必要なものはお金で買えないものであり、そういった社会的な子育て基盤がないことが子育て不安感を更に深刻化させている。
例えば、個人のお金で買えない子育てにとって大切なものと言えば、安心して親子で過ごせる居場所、子どもが自由に遊べる公園、安心できる放課後の居場所、子育てについて相談できる友人などである。優先順位から言えば、こういった個人のお金では購入できない社会的な子育て基盤環境の整備にまずは予算を投入すべきであり、それなしに幾ら現金給付を増やしても、子どもを産んで良かった、育てやすいという社会にはならず、子育て不安感は解消しない。財源を十分に確保しないまま、更に児童手当などの現金給付を増やせば、それは社会的子育て基盤の整備を食いつぶし、子育て環境の改善をむしろ遅らせることになってしまう。前が限られている現実を踏まえ、施策に優先順をつけ、必要性の高いものから集中的に取り組むべきである。」というご意見をちょうだいしております。

○吉川主査 どうもありがとうございました。
それでは、これから議論していただくわけですが、もう一度確認いたしますが、繰り返しになって恐縮です。本日、参考資料として配っていただいている冊子、平成19年6月1日付の中間報告ですが、これが現時点における中間報告ということになっていて、我々委員すべてに与えられているミッションというのは、基本的にはこの中間報告をたたき台にして年末まで、しかし、実際には年末より少し早い時期ということだろう思いますが、先ほどの事務局のお話では、我々の分科会では10月末ぐらいまでにということも出ていたかと思いますが、いずれにしても、年末よりは少し早い時期にこの中間報告を踏まえて、税制改正等の議論も見極めつつ、重点戦略の全体像をまとめていくということになっているわけで、今日の会議はいわばキックオフのようなことだろうと思います。
議論しなければいけないことは、税制改正のゆくえなども踏まえた、勿論、社会保障の全体像を踏まえた議論もあるのだろうと思います。しかし、そこまで大風呂敷を広げなくても、我々に与えられているミッション、子育てあるいは家族支援というようなエリアで大小さまざま、もっと早く税制がどうこうということとは別に、改善・改正できるようなところもあるかもしれない。こういうこともあると思います。
それから、ワーク・ライフ・バランスの議論、これは検証をつくるということも含めてそうした議論もあるかと思いますが、とにかく幾つかテーマがあるわけですが、大きな流れとしては、中間報告を踏まえて最終的な重点戦略に向けての議論を始めていただきたいということで、今日は論点は何でも結構ですので、できるだけ多くの委員、できればすべての委員の皆様方に何かご発言いただければと考えております。
では、どなたからでも結構ですので、よろしくお願いいたします。

○岩渕委員 昨年少し出生率が回復したということで、官民あげて危機感が薄れているということに非常に危機感を感じているという状況でありまして、これによって取組がいささかも遅れることがあってはならない。安倍内閣が崖っぷちだそうですが、こっちの方はもっと重要な崖っぷちに立たされているということを、我々も肝に銘じておく必要があると思います。ですから、国民に対するメッセージの発信についても、少し腰を据えた発信の仕方をしないと何もならないと思います。
もう一つ、財政難だからあまり無理なことは言えないと、自己規制をする傾向が我々の中にありはしないかという点にも危機感を感じておりまして、そういう意味で言いますと、たまたま消費税論議が先送りになりそうだということもこれありで、やはりもう少し中長期的な視野に立った骨太の方針といいますか、百年の大計と言ってもいいんですが、大風呂敷と先ほど言われましたけれども、基本戦略でありますので、戦略を立てるという意識をきちんと持って我々は取り組まなければならないのではないか。つまり、今までの行政施策の延長戦上でちょこまかやるだけでは、それこそミッションを果たせないと私は思っております。
そういう意味で言いますと、今までの財源があまりにも少なくて遅過ぎたということは言えるんですけれども、では、これからどうするかということで言えば、私はやはり重要なポイントとしては4つ挙げたいと思います。1つは、今取り組んでいるワーク・ライフ・バランスでありまして、その延長戦上にもう一つ、2番目には、やはり家庭における役割分担の問題を直さないと少子化問題というのは多分解決しないだろうと思います。これは、地域と家族の分科会で本当は議論しておくべきところなんですが、そういう意味で言いますと、残念ながらここのところまで至っておりませんでした。ですので、尻を持ち込むようで恐縮ですが、基本戦略のところでも枠組みとして一つ考えていただきたい。つまり、ワーク・ライフ・バランスの延長戦上には当然ながら男女差別の問題、男女差別と言うと皆さん物すごく嫌な顔をされるので、男女の役割分担というところまで一つ言及していただきたいというのが私の思いであります。これなしには、多分解決しないと思います。
3つ目が保育サービスで、4つ目がやはり経済的な負担の軽減だと思っております。この保育サービスにつきましては、例えば、地方自治体などで100人以上待機児童を抱えているところでも、将来子どもが減ったら余ってしまうのではないかということで何も手をつけていないような自治体が結構ありますので、今回の方針の中で出ておりますけれども、将来的にどれくらい必要なのかという需要予測もきちんと打ち出して、それこそ地方自治体にきちんとしたメッセージを出さないと、サボったままということになりかねないということです。
それから、現金給付については先ほど前田委員からかなり批判的な意見が出ましたが、大体役人経験者とか役人というのは現金給付には反対するんですよね。それはわかっているんですが、そういう意味で言いますと、諸外国に比べるといかにもお粗末な日本の状況の中で言えば、現金給付も含めた負担の軽減というものが日本では格段に劣っているということでありますので、これをもって地方財政を圧迫するから現金給付はやめた方がいいとか、二の次三の次にしなさいというような意見には賛成できません。やはり、これは少なくとも現時点でも4つの柱のうちの1つだと思いまして、勿論OECDなどの勧告などでも日本の場合はそういう点が非常に劣っているということが指摘されておりますので、それも含めて考えていきたいと思っております。
基本的に、財源のことで言えば必要なものについてはきちんと要求していく、あるいは提言していくという姿勢が大事なのではないかと思います。
以上です。

○吉川主査 どうもありがとうございました。いかがでしょうか。

○逢見委員(小島代理) 今日は逢見が欠席ですので、代理として発言させていただきます。
3点ほどあります。私たち労働組合連合の立場で、この問題についても検討しておりますし、最近は連合の視点からワーク・ライフ・バランスの基本的な考え方を取りまとめている最中であります。そういう視点から見ますと、やはり働きながら子育てあるいは子どもを産み育てることができる、そういう社会的基盤をどうつくるかということで考えるべきだと。それは基本的なスタンスでありますけれども、働いているからこそ子どもを産み育てやすい社会をつくるというような、積極的に働きながら産み育てられる社会というような言い方をしているところがありますが、基本戦略分科会あるいは6月にまとめられた中間報告の中でも、総合的な政策、パッケージという視点が出されております。その中で、切れ目のないサービスあるいは支援ということでありますので、いわば政策あるいは社会的な基盤整備も含めた出産、子育てというような、まさにシームレスな政策の総合的なパッケージというものが必要だろうと思っております。
個別制度的には、先ほど資料の中でもご紹介いただきましたけれども、それなりの制度がそろっておりますが、その後どうしてもそれが狭間というようなところに落ち込んでしまうということで、結果的に女性の場合、子どもを産んだ後、引き続き継続的に就労できなくなり、7割の人が仕事を辞めてしまうという実態とか、あるいは短時間勤務を希望しても、なかなかそれが利用できないということがあります。そういうものを、どう他の施策との関係で埋めていくかというような視点が必要ではないかと思っております。
そういう観点からすると、制度的な面で言うと、まさに今ご指摘がありましたような家庭における男女の役割分担というものを見直すということをベースにしながらも、保育サービスの一層の充実が基本にあるだろうと思いますし、それから、育児休業中の所得保障なり児童手当も含めた経済的な支援策ということもパッケージの中には必要になってくるだろうと思いますし、それを支えるための働き方に中立的な税制なり社会保障制度という観点からの全体的な整合性、見直しという視点が必要ではないかと思っております。
3つ目は、それらを経済的な支援あるいは保育サービスを担うための財源というのが必要でありますので、そういうものを児童手当あるいは出産・育児に伴う休業保障というようなもの。一つの総合的な財源確保というような形で、総合的な観点から現在の制度を支える給付というものに充てていくような、フランスの家族手当基金という考え方もありますので、そういうものを参考にしてトータルな財源確保ということも検討すべきではないかと思っております。
連合は、今年の新しい政策の中には子育て基金というような形で、今言ったような総合的な経済的支援をするための財源確保ということも提起しておりますので、是非そういうことも検討していくべきではないかと思っております。
以上でございます。

○吉川主査 一つ質問させていただきますが、子育て基金をつくるということで、財源はどうやって生み出そうというのが連合のご提案ですか。

○逢見委員(小島代理) 児童手当とか育児手当というようなことについては、現行の財政手当がされておりますので、それらを総合的に集めるというのを基本にしながら、それでは連合が考えている水準に足らないということなので、いわゆる別途新たな財源確保というのが必要になるということであります。そこについては特段詰めて、どこに財源を求めていくかということまでは言及しておりませんけれども、やはり当然税、それから、事業主負担、国民負担というようなこともトータルの意味で考えていく必要があるのではないかと思っております。それは目的税にするか、労使の拠出ということも当然検討してもいいのではないかと思っております。

○吉川主査 どうもありがとうございました。
いかがでしょうか。

○樋口委員 この重点戦略検討会議は、もともと3分科会あるいは3分科会プラス分析評価委員会という形でスタートして、この3分科会というのはそれぞれ必要だということで、ワーク・ライフ・バランス、保育サービス、経済的支援というような形でスタートしたと思います。これは少子化対策としては欠かすことのできない3本の矢と位置付けられていると思いますし、また、それぞれにおいて例えば個人とか企業とか地域・国、それぞれが3本の矢の中でどういった役割を果たしていくのかということについて、是非一度は整理していただきたいと思います。
その上で、図の説明等々でわからないところがあったので質問をさせていただきたいと思います。

○吉川主査 ご意見のほかに、事務局のご説明に対する質問等も是非よろしくお願いします。

○樋口委員 1つは、縦断調査に基づきまして1年前に就業していた人がその後どうなったかというのが、例えば3ページに出ております。第1子出産前後の女性の就業状況の変化、特に下のところで有職者が32.2%ということですが、これは半年後でありますから、かなりの人たちは育児休業中にあるのではないかと思うわけです。この育児休業中の人たちというのが有職者の中に入っているとまず考えていいのかどうか。それとも、無職という形で位置付けられているのかというところを確認した上で、有職者の中に入っているとするならば、23.9%のうちどれくらいが育休なんだと、どれくらいがそのまま働いているんですかということがわからない。また、半年後というのは早過ぎるのではないかという気がしていまして、やはり1年後とか復職した後、本来出てくる数字ではないかと思いますので、そういったことがわかったら教えていただきたいというのが1点です。

○吉川主査 今の点はいかがですか。

○度山政策企画官 まず、有職者に育休中の人が含まれるかどうかということに関しては、含まれております。これは実は、下に「調査対象は」と書いていますが、1月10~17日と7月10~17日に生まれた子どもをずっと追い掛けてやった調査で、これは実は1年目の調査だったものですから、それで出産半年後というタイミングになっておるというところです。実は、この人たちをずっと追い掛けて調査していますので、その人たちが更に1年後、2年後どうなっているかということを追い掛けることは可能なんですけれども、ここではポイントがわかりやすいようにこの数字を拾っておりますが、どこまでの集計が可能かというのは注意します。

○樋口委員 実は私もすごく関心があって、この後の縦断調査を見たんですが、それに関する集計というのはないんですね。1回だけで終わっているような気がしていまして、実はこの後どうなっているんだというのがまさに関心事であります。
2番目は、これとも関連するんですが、雇用保険から育児休業中の給付がなされると思うんですが、これについて資料が今回は出てきていないのではないかと思うんです。経済的支援というと勿論子どもに対する支援もありますが、育休中の家庭に対する支援というようなこともあります。あるいは社会保険の雇用主と本人負担の保険料の免除というようなことも支援としてなされているのだろうと思いますが、ここのところ議論が連動していないんじゃないかという気がしまして、そこのところはなかなか見えてこないので、例えば今の有職者のうちどれくらいが育休をとっていて、とらずに継続して働いている人たちがどれくらいいて、育休中のうちのどれくらいが給付を受けているのかというようなことがわかってこないと、これもすごく分断的だなという気がしまして、まさに戦略として全体のリンクをと言ったときに、ここのところが重要になってくるポイントではないかと思っておりますので、是非ご検討いただけたらと思います。

○吉川主査 もっともなご指摘だと思いますので、いつかそういうことについても、今日今すぐというのはちょっとあれですから、資料を我々にいただけるという理解でよろしいでしょうか。

○度山政策企画官 まず、このうちどれらくいが育児休業をとった方かというのは、たしか集計が可能だったように思いますので、それは確認してみます。それから、1年、2年追ったということもずっと追い掛けて調査していますので、多分集計の仕方を工夫すればできると思いますので、それはお時間が掛かるかもしれませんけれども、チャレンジをしてみたいと思います。
それから、お手元にあります資料2‐1の2ページ目の資料には、負担を免除するという側面がなかったのは大変申し訳ございませんが、給付は育児休業の制度と表の上下になりますけれども、同じ期間で育児休業の給付がどういった仕組みになっておるかということを資料としては制度的な面ではまとめてございます。
また、資料2‐2も、それぞれの制度の中で育児休業の給付の部分も含めて制度的には整理しておりますので。

○樋口委員 それに関連して。これはむしろそちらから問題提起された児童手当と税制についてのリンクの問題で、資料ですと23ページですか、主要国の児童手当、税制における子育て支援の比較。日本は児童手当と税制というのがリンクしていないですよね。ほかの国ですと、ご案内のとおりフランスにしろ、イギリスにしろ、アメリカにしろ、このところをリンクして、ある意味ではネガティブ・インカム・タックスのような形で計算した結果、納税すべき額がマイナスになりましたと。であれば、そこに対してそこを給付しますというような形で連動してくるという仕組みであるのに、日本では相変わらずそこのところが分断されているというようなことで、これについてもこの問題、是非重要でありますので、この会議で検討していただけたらと思います。

○吉川主査 他にいかがでしょうか。

○大日向委員 今日ご説明いただきました資料は大変興味深いものが多かったんですが、その中で、もう少し突っ込んだ資料もいただければということで質問を兼ねて申し上げたいと思います。
出生動向基本調査などを見ますと、若い方々の結婚や出産に対する意欲というのは決して低下していないわけです。できることなら結婚して、できることなら子どもを産みたいと考えている。でも、結果としては少子化になっている。その一番の原因は、やはり子育て負担感にあるだろうと私は考えています。負担感とただ一言で言いましても、働いている女性と専業主婦の方、あるいは保育事情のいかんによって地域差も非常にあるということだと思います。
従いまして、24ページの未来財団の子育ての負担感に関しては、その辺りがもう少し突っ込んだ指標があってもいいのではないかと思います。例えば子どもの世話で肉体的に疲れるとか、時間的余裕がないというのが非常に高い比率になっているというご説明があって、そのとおりなんですが、ただ、これがワーキングマザーなのか在宅の方なのかによっても違いますし、経済的な負担感も相当違うだろうと。
それから、この中の項目に出ていませんが、今の若い子育て世代の特に女性が深刻に考えているのは社会復帰の問題なんですね。今育休をとっていても、あるいは子育てに専念したいために一旦仕事を辞めたとしても、その後に、どのくらいの確率で会社に戻れるか、あるいは社会参加できるかがわからない、社会からの疎外感というのが大きな負担感になっている。こうした項目がこのところには出ていないので、そのあたりをもう少し突っ込んで見ていく必要があると思いますので、お分かりになれば是非教えていただきたいと思います。
ただ、面白いと思いましたのは、22ページあたりの表で、子育て期の方の可処分所得というのが非常に低くなっている。それが共働き率が減ってきているんだというご説明が先ほどありました。専業主婦のお母さんたちがいろいろな意味で子育てに負担感を覚える大きな原因の一つが、こういう経済の指標に出ているだろうと思います。そうしますと、いかに就労継続を無理なくできるような体制を整えていくかということが、これから注力すべき課題だろうと思います。まさにワーク・ライフ・バランスなんですが、ただ、ワーク・ライフ・バランスに関しましては、先ほど岩渕先生が言われたように、家庭内の男女の役割分担ということを見直すことが大切で、この点、家族の在り方とか男女共同参画の在り方も経済の観点から検討していく必要があるだろうということが1点あります。
もう一つ、無理なく働きながら子育ても楽しめるようなワーク・ライフ・バランスとなりますと、地域の子育て支援をどうやっていくんだろうか。3歳未満ぐらいのお子さんをお持ちの女性の話を聞きますと、必ずしもフルタイムで働くことを希望している女性ばかりではなくて、フランス方式と言いますか、もう少し柔軟な働き方、あるいは週3日程度の働き方を希望している女性も少なくありません。ただ、それに対して地域の保育あるいは子育て支援がマッチするような体制をとっているかというと、決してとっていない。このあたりのミスマッチが子育て負担感を非常に強めているのではないかと思いますので、その2点について是非とももう少し精査したデータに基づいて、検討していくことが必要ではないかと思います。
いずれにしましても、経済の可処分所得あたりから共働きの必要性というものを出してくださったことは、大変一つの明確な目標になるのではないかと思いまして、興味深く拝見いたしました。

○吉川主査 どうもありがとうございました。

○佐藤委員 どういう政策に重点を置くかという、まさに重点戦略検討会議で考えるべきことだと思うのですが、メニューは中間報告に整理されているように、まさにどこに重点を置くか。それと時間ですね。短期にやるべきことと中長期ということを整理しながら、何に重点を置くのかということを整理することが大事だと思います。そのときに、中期的に考えたときに、ワーク・ライフ・バランスを議論することになるのですが、大日向さんや樋口さんが言われたように、これはもともとそれぞれ関連するから取り上げているわけです。そういう意味で、中期的に考えるとワーク・ライフ・バランスの推進が円滑に進んだとすると、例えば、現状では働き続けたいけれども辞めているという人がかなりいる。ですから、そういう人たちも働き続けられるようになる。かつ、恒常的な長時間残業もなくなり、残業がまったくないわけではないけれども、週2日ぐらいは定時で帰れるようになる。かつ、家庭内の役割分業も変わり、男性も週2日ぐらいは定時に帰り、保育園に迎えに行く、例えばですね。働き方でも、女性の再就業も可能になり均等処遇で所得が保障される。そのようなことを考えると、地域での子育てニーズとか相当変わってくると思うのです。
例えば、今、待機児童がたくさんいるわけですし、長時間保育なり延長保育のニーズも非常に高いわけです。けれどもワーク・ライフ・バランスが実現すると、働く人が増えるわけですから絶対量は増えるかもわかりませんけれども、多様な保育ニーズへの対応は大事ですが、例えば、延長保育のニーズというのは比率的に減るかもわからないということがあります。つまり短期での議論と、もう少しワーク・ライフ・バランスなどが実現していった場合、中期において地域での保育の在り方とか家庭内の保育をどう支援するかというところは、短期の姿と求めるものが違ってくるのではないか。ですから、その辺を視野に入れておいていただいた方がいいのではないか。
現状のワーク・ライフ・バランスが実現できない状況での保育ニーズなりを前提にして政策の議論をすると、ある面ではそちらの改革を遅らせるということにもなりかねない。極端なことを言うとそういうこともありえなくもないので、その辺を切り離すのはよくわかるんですけれども、特に中期的なことを考えるときは是非御検討いただければということです。
あと、細かい点ですが、先ほど樋口さんが聞かれたデータの3ページ、よく使われる出産1年前と半年後ですが、これは地域調査なので民間企業で働く人とパブリックセクターで働く人が混ざったデータで、民間だけを取り出すともっと低くなります。規模間格差だけではなくて、パブリックセクターは継続就業しているという実態があるので、民間だけ取り出すと相当低くなる。
以上です。

○阿藤委員 最初にデータの注文というか、資料2‐1の21ページに「子どもの成長と家計の変化」が出ましたが、先ほどご説明にあったように、これは長子が小学生である場合の世帯を全部ひっくるめて平均しているんですが、もしできるなら、先ほどもあったように例えば片働き、共働きの区別とか、あるいは子どもの人数とか年齢とかそういうものをうまく組み合わせて、かなり細かくなってしまいますけれども、それによって子どもがいる・いない、あるいは子どもの人数によって、あるいはまた共働き・片働きによってどのくらい家計に影響するか、苦しいかとか、そういうことがもう少し目に見えるのではないかと思って、それはできればという注文でございます。
それから、もう少し一般的な話をさせていただきますが、第一点としては、今回は戦略会議ということで、これをやれば実際に政治が動いて、かなり少子化について力が入ると期待されるようなネーミングでありますが、1.57ショック以来ここにいらっしゃる委員の方も相当いろいろな委員会なり会議に参加して、戦略とは呼びませんでしたけれども全般的な方針を議論し、提案を出してきたという経緯があるように思うんです。理念も非常に大事ですけれども、メニューは出尽くしたと。細かいものは施策間のバランスも先ほどご指摘があったようにありますけれども、しかし、これはいよいよ政治的な決断、実効性というところが非常に重要なので、また今までの17~18年間の議論の蒸し返しにならないように、そこは大いに行政と政治に頑張っていただきたいと。これは最大の眼目です。
その関連で二点目、今回は次世代育成支援対策推進法というのがあまり出てこないですが、あの法律ができたときには、例えば海外からみると、ものすごい法律ができたという話だったんですが、その後さっぱりその成果なり、一体どういう計画があって企業がどれだけ実行していて、どんなことがどんどん企業社会、働く場で明るくなっているのかということがあまり伝わってこないんですね。つまり、これがまた今の戦略会議をやや不安にさせる大きな理由でもあるわけで、その辺との絡みも是非今回の中で議論していただきたいと思います。
第三点は、たびたび出てくる話ですけれども、今までも施策のメニューはあり、非常に西欧諸国に学び、いろいろな点でやっていることはやっているんですが、やはり2つの点で欠陥があったと。1つは、財政的な規模が非常に小さい。これは前回の中間報告の中で既に出ている話ですけれども、この点がまさに政治的決断が要求されるところで、どうやって財源を確保するのかということであります。
2点目は、法律の実効性といいますか、確かに、育児休業制度はある意味では大陸ヨーロッパ諸国の法律にそれほど引けをとるわけではないという形ではあるわけですが、しかし、先ほどからたびたびデータが出ていますように、非常に利用度が低い。その利用度の低いのが先ほどのデータにありましたように、さまざまな理由で利用しにくい、あるいは代替要員がないと使いにくいということで、結局、法律は立派なものがあってもなかなかそれが実行に移されていないという2つの点で、これからかなり決意を新たにしていく必要があるのではないかと思います。
四点目としてワーク・ライフ・バランス、今までどちらかというと家族政策というようなことで子育てとの両立、児童手当、経済的支援ということだけで来たのが、最近のはやり言葉なのか、もう一つ風呂敷が広がったという感じがいたします。私はこれは大変いいことで、やはり狭い意味での家族政策だけでは、特に日本の場合、西欧社会と比べてあるいはアメリカと比べても、あまりにも労働条件が違い過ぎるということで、まずここを何とかしてほしい、労働時間の実質的な短縮、そして、夫の帰宅時間が早くなって、実際にワーク・ライフ・バランスが実現可能になるということがあって初めてその上で、仕事と子育ての両立ということも出てくるのだろうなということで、こういったことでの検証ができれば、私は大変すばらしいことだと思いますが、その点でも本当にそれが検証できたとして、それが実行されるかどうかというところが一番のキーポイントだと思っています。
5点目で家族政策でございますが、勿論ワーク・ライフ・バランスの上で大きく言うと2つの柱、仕事と子育ての両立支援と経済的支援というのは、やはり両方やっていく必要があるというのが私の考えでございまして、これは特にヨーロッパと比べて日本が金銭的にも先ほどの法律の問題も含めて劣る部分でありまして、この両方を追求していくということが大変重要だと。
特に保育サービスの点で、日本が例えば、フランスの保育ママとかあるいはいわゆる外国人労働の利用ということがあります。イタリアは最近北部の方で出生率が大変上がってきているという話がありますが、これは外国人労働が大量に入って、いわゆるドメスティックワーカーとかそういう人たちの子育て支援によって、仕事と子育ての両立が可能になったという話があるんですね。しかし、日本の場合保育ママがどうも広がらない、ファミリーサポートセンターもあまり広がらない、あるいは外国人労働は今のところ受け入れる基盤にないということになりますと、結局行政で相当力を入れて保育施設サービス、時間を整備していく以外に、なかなか他の選択肢がないということがあるんです。ですから、お金は掛かってもここに相当力を入れていくということが望まれるということでございます。
以上です。

○高橋委員 皆様からいろいろ意見が出たので、私はあえて重複して言いません。1つだけ要望を言わせていただきます。
やはり仕事と育児の両立を支援していくということが、少子化にとって一番必要だろうと思います。そのためには、やはり保育サービスの充実ということだと思います。多様な保育という意味では、認可以外にも今言われた保育ママとかファミリーサポートセンターというものもやる必要があると思いますが、この点で一番見逃してはいけないのは自治体の役割だと思います。これはちょっと厚生労働省には耳が痛いかもしれませんが、東京都が認証保育所というのをやって、待機児童対策の解消には認可だけではだめだという形でいろいろな規制緩和をして認証保育所をやっています。どうしてそういうふうに東京都が認証保育所を始めたのかということを一度ヒアリングをしていただきたい。なぜ待機児童を最も抱えている自治体が認証保育所でないといけないと思っているのか。それについて厚労省、政府はどういうふうに反応して、認証は勝手にやっているからいいんだとなっているのだと思いますけれども、私は認可というのは非常にがんじがらめの規制があると思いますので、認可を幾らつくっても待機児童は本当はなくならないのではないかと思いますので、認可と認証の違いとか、どういうメリット・デメリットを理解しているのかということを、一度明らかにしていただければと思います。ですから、お願いですけれども、東京都から一度ヒアリングをしていただきたいということです。

○吉川主査 ヒアリングというのは、文字どおり東京都の方に一回この分科会に来ていただいてこの場でヒアリングということですね。

○高橋委員 少人数ということもありますけれども、皆さんがいるところで30分くらいでも結構ですから、なぜ認証を始めたのかということと、その方が帰った後に、厚労省の方から認可でもいいんだということであれば、どうして認可でいいのかということを一度明らかにしていただければと思います。

○吉川主査 わかりました。今日の時点で特にご発言というのは事務方からありますか。

○義本保育課長 東京都とはかなり密接にコミュニケーションをとっておりまして、認証保育所について参考にして制度を高くしていただきたいという要望もいただいていますので、そういうことも含めて今、高橋委員からお話がございましたので、事務局と相談させていただきます。

○吉川主査 では、ヒアリングを行うということで。

○香取社会保障担当参事官 1点だけ。東京都の認証の話は、規制改革の議論の中でも一つ大きな論点になっています。実は東京都の認証保育所についての要求のポイントは、実は規制緩和ではなくて、規制緩和もあるんですが、認証に公費を入れてくれと、つまり財政支援をしてくれというのが最大のポイントということになります。なので、この問題は公式答弁と言うと何ですが、基本的には保育の質の問題として認可の基準になるという議論で東京都とは議論していますので、その意味では最低保障の水準をどう考えるかということで水準が決まってくるんですが、もう一つの問題は、認証に対して保育所のように国費も含めて公費を投入してくれというのが実は本当のポイントなので、これは基本的には財源問題、財政問題だと私どもは理解しています。

○吉川主査 では、そのことも含めてご本人がどうおっしゃるかということもありますので、一度ヒアリングをするということですね。

○北浦委員 だいぶいろいろな意見が出て重複してしまいますので、少し簡単に申し上げます。一番大きなポイントは、私もどういう議論があるのかよくわからないんですが、包括的な戦略という包括性というものをどこの幅まで広げて考えるのか、そのところが一つ大きなポイントかと思っております。その意味で幾つかあるわけですが、今日出ている資料は保育を中心に一定の政府の施策については現状はよく整理できていると思うんですが、これから考えていくまさに戦略の中で、その部分だけではなくて、もっともっといろいろ考えていかなければいけない部分があって、それをどこまで広げていいのか。前田委員がペーパーを出されているように、果たしてああいったような都市環境整備みたいなものまでに広げるのは広げ過ぎなのかどうか。そういったように、包括の範囲をあまり広げ過ぎると確かに茫漠としてしまうということは事実だと思うんですが、そこのところはどう考えたらいいのかなというのはちょっと思っておりました。
その上で3つほど具体的に考えておりますが、一つありますのは、例えば、子どもを安心して産み育てるとなったときの育てるということについての施策はありますが、実は産むというところの安心感が担保できているのか。これは中間報告でも既に小児医療あるいは産科の問題というのが出ているわけですが、現実にいろいろな社会的な事案というものも出てくる中において、産む環境の安心感も出していかないと、やはり次世代育成というのは何となく根っこのところから崩れてしまうような感じが出てくるのではないかと。ですから、そこのところは包括でも一番近い分野ではないか。その辺実体的にありませんので、どこまで言及できるのかわかりませんが、そういったところを教えていただきながら、それも含めた全体像が出てくるというのがいいのではないかと。
実は、そのことが労働の面においても、この中に既に含まれておりますが、データがあまり出ていませんが、いわゆる母子保健サービスなり母性健康管理という部分、つまり妊娠して出産に至るまでの過程というのが結構ブラックボックスというわけではありませんが、いろいろな調査はされていますが、こういうベースに乗ってこない。だけれども、現実にはその部分において結構勤務が厳しくて、そういう辛さの中で辞めていってしまって、とても今後においてのキャリア設計の中で自分は継続ができないと考えていらっしゃる方が多いのも事実であるわけで、そういった妊娠期から始まっての母性健康の部分も含めて、この問題を考えていく。育児休業に焦点が大変当てられているんですが、先ほどもありましたように、やはり7割近くが就業を続けないという現状の中において、その労働の部分も少し前段の部分まで含めた包括性を議論するのがいいのではないかと思っております。
それから、もう一つ保育サービスの問題については、確かにいろいろ出ているんですけれども、例えば、民間においての子育て支援が保育事業という事業として成り立っているところがあります。こういったようなものが戦略の中にどう位置付けられるのか、つまり民業の中においての子育て支援サービス的なものが新しいサービス分野として、まだまだ小さいかもしれませんが成長してくる。そうすると、そういうものと官との関係をどう考えていくのか、あるいは公営との関係を考えていくのか、そういうようなこともあろうかと思いますし、中にはいろいろなものも出ておりますけれども、やはり抜けてしまうのはNPOも含めての周辺的な子育て支援のサービスというのはかなり今綿密になっています。自治体レベルにいきますと、かなりいろいろなNPOなり、あるいは自治体が主導されてさまざまなサービスをなさっているもの、そういったものも含めて、整理をするのはなかなか難しいと思いますが、位置付けを図りながら描いていく。基本は保育サービスの問題と経済的支援の問題にあり、それが財源負担等にあるのは勿論なんですけれども、全体像を描く中において、やはりそういったところも含めてやっていただくのがいいのではないかと思います。
それから、もう一つ、企業内施策との関係でありますけれども、先ほどありましたように、確かに地域の公的な保育サービスが栄えることによって、ワーク・ライフ・バランスが引っ込むとは言いませんが、先ほどの佐藤委員のお話のとおりでありまして、ここのバランス関係というのは確かに難しいところがあります。そうすると、企業内における施策の頑張りようというところをどう評価するか、それとの補完関係なのか、関係付けはどうなのか、そういったところがなかなかよくわかりません。ないから企業内がやるという関係になっているわけではないわけで、また、企業内がないから公が栄えるというわけではない、その両者の関係をどう見ていくのかということがありますので、やはり企業内におけるここにはメニューがいろいろ出ていますが、そういう施策と公的な関係というのはなかなか難しい問題だと思いますが、どう位置付けていくのか、やはりそこも念頭に置かないと包括的という議論がなかなかしづらいのではないかと思います。
まだあまり整理できておりませんが、3点ほど。

○佐藤委員 中間報告のときにも吉川先生が言われていたのですけれども、全国一律に施策を展開するとか、やはり課題がある地域に重点的に対応するのか。特に待機児童などは都市部の問題ですし、あと出生率が落ち込んでいるのも都市部で、かつ、都市部というのは女性の就業率が低い。ですから、子育てをしながら働くことが難しいという大都市の問題があって、そういう意味では大都市に集中的にいろいろなことをしなければいけない。全国一律か、実際上施策の必要性というと都市部ということだと思いますので、その辺をどう打ち出すのかということを是非議論していただきたいと思います。

○駒村委員 かなり議論が出ていて重複しますので、ポイントだけ申し上げたいと思います。中間報告の14ページの下段で幾つか宿題が出ているわけです。先ほどから議論のあった現物と現金の問題ですけれども、これは今まで議論があって、私も片一方のみではなくてバランスよくというのは従来からこの分科会では議論されているわけですが、今後はバランスよくという意味を少し深く議論していく必要があるのではないかと。例えば、資料の14ページの参考でありますけれども、スウェーデンの図はイメージにすぎないのかもしれませんが、これははっきりと現物と現金のタイミング、バランスというものとタイミングというものがある特徴を持ってやられている。つまり、現物で0歳をやると非常にお金が掛かるだろうという部分については、現金、すなわち育休を中心に家庭でやっていってもらうというのを非常にこのタイミングでは重視しているんだと。つまりバランスという中身も少し、これは現物と現金のタイミングの話とあるいは先ほど樋口先生からお話があったように、現金給付内での手当と税のコンビネーションの問題もあるだろうと思いますけれども、タイミングと現金現物のバランスを考慮したという部分も少し深く議論をしていった方がいいのではないかと思います。
これが今お話を聞いていて今後必要かなと思った議論で、もう一つは補強するような話になると思うんですが、次に年功賃金型の変化があるということで現金への必要度も高まっているのだろうと思いますが、そこを補強する資料としては21ページの全消の平成16年を使った分析があるわけですが、これが例えば16年ではなくて、もう少し前の2時点くらいを見て、家計の余裕度がこの10年でどう変化しているのかというのをチェックしたらいいのかなと。あるいは同時に、子育て期間中の家族が使える可処分時間みたいなものも出てくると、より説得力があるのかなと思っております。2番目は資料もかなり出ているわけですけれども、その辺の補強に必要な資料が出てくればいいかなと思っております。
以上です。

○樋口委員 皆さんのお話を伺って、多分この中間報告に出した方向性について大方の賛同が得られるだろうと思うんですね。その上でやはり骨太の重点戦略とするためには、どこまで具体的数字あるいは目標みたいなものを織り込めるのかと。今は方向性ですから、その方向をいつどこまで持っていくか。それは子どもの数という目標値ではなくて、施策についての具体的な中間目標みたいなものを織り込めるものが必要になってくるのではないか。ここに中間報告でも出ている数字というのは、海外における例えばGDPの何パーセントが子育て支援に使われていますという数字が出ているわけですが、では、我が国はどうするか。現状は出ているんです。ところが、いつまでにどういう方向に持っていくのかというようなことまで織り込めないと、戦略にならないんじゃないかと思うんです。むしろ、今までのやっていることをまた整理し直しましたということで終わってしまうわけで、政府として何をやるんだというのがここに掛けられた重点戦略ということだと思いますので、織り込めるものについてはなるべく具体的なものを織り込んでいっていただきたい。そうすることによって、具体化すればビジュアルに想像できてくるということで、今のところ施策が羅列されているというようなことになっていると思いますので、そこはいろいろ抵抗があると思いますが、是非そのところはそういう形にしていただきたいと私は思います。

○岩渕委員 全く同感です。要するに、今までの政策の延長線上と先ほど申し上げましたけれども、それでは国民に笑われますからね。そういう意味で言えば、戦略に値するようなもの、これは別に役所側に注文するだけではなくて、我々が打ち出すということが更に重要であろうと思いますので、一つ腹を決めて取組たいと思います。

○吉川主査 一言。先ほどの樋口先生のご発言を受けてのコメントなんですけれども、数字や何かもはっきりさせていく必要があるだろうというのはおっしゃるとおりで、ご意見に賛成なんですが、例えば、例の子育て支援や何かでフランスのをそっくりそのまま仮に日本に輸入するとすると、10兆6,000億円掛かるんだけれどもというようなことを中間報告でも明記したわけですよね。私の理解しているところでは、あの数字との関係でどういうことになっているかというと、フランスの制度を日本に持ち込むとすれば10兆6,000億円ということですよね。それで、日本でも少しこれを拡張する必要があると、本気なら。そこまでもそれなりの合意があるだろうと思います。ただ、10兆6,000億円そっくりそのままやればいいのかというところまでは合意がなくて、やはりそれは本当にいい施策、効果のある施策を積み上げて、あるいはフランスの制度を日本に輸入したとしたら、日本のコンテクストで再検証してみて、やはりそれがいい制度である、結局こういう施策というのはそれなりにミクロなんですよね。医療保健などの場合もそうでしょうけれども。全体の数字は数字で非常に意味があるんですが、最後は個別のミクロの施策で、それが本当にいい施策で、世の中を説得できる、あるいは政治家もということでしょうし、あるいは霞ヶ関全体、あるいは勿論マスコミ、更に地方の方々、国民ということなんでしょうけれども、みんなを説得できて、なるほどいい施策だと。そのいい施策をやるには幾ら掛かりますよということで仮に積み上げていくと10兆円ぐらいになりますというのであればいいわけだけれども、10兆円だけを独り歩きさせて、日本は外国と比べて少ないから10兆くらいやるべきだ、財源をちゃんと見つけろよという議論では困りますよという感じが中間報告発表のときの大体のコンセンサスだったんじゃないかと、これは私の理解ですけれども。ですから、いずれにしても今後、我々の全体の分科会で先ほどから皆さん方からご意見が出ているわけですけれども、今度は最終報告で数字をはっきりさせなくてはいけないと、おっしゃるとおりなんですが、そのためには繰り返しになりますが、やはり個別の施策が本当に日本のコンテクストの中で意味があるんだと、それだけの説得力を持つような、そうした専門的な議論をまさに専門家の方々に積み上げていただいて、それで全体の数字も併せて言うべきことは最終報告に盛り込むということじゃないかと思います。

○岩渕委員 おっしゃるとおりで、ただ、先ほど阿藤先生がご指摘なさいましたけれども、過去の経緯を見ますと、そういう形でよりよき政策を追い求めながら、常に政策を組み直してきて、ほとんど前進しなかったというのが過去の実績だと思うんですよね。ですから、主査のおっしゃるように本当に国民を説得できるような個々の積み上げというのはどうしても必要なことでありますので是非やるべきです。ただ、今の官の体制の中でそこまで基礎的なデータをそろえろといったことが本当に可能なのかどうかというのも多少の疑問が当然ながらあるとは思うんです。なお言えば、そこまで当然のことながらやるべきなので、それなら専門委員会というか、更にここの中で専門的な人たちが集まって、その作業をやる必要はないでしょうか。このままで行ってちゃんと説得力のあるものができると自信をお持ちなら、それはそれで構いませんけれども、そうでなければ、そういうものを積み上げてやるような作業班が必要なのではないかという疑問です。

○吉川主査 いずれにしても、委員の皆さん方から個別の論点について提案していただいて、ご自身の議論をサポートするための材料を事務方からできるだけ出してもらうというフィードバックというのは可能だと思うんです。制度上我々の分科会の下に、仮称ですが専門委員会とかそういうものをつくるのがいいのかどうか、私は必ずしも反対というのではないですが、そういう専門部会か委員会をつくるとなれば、それはそれでまた時間枠、そこでまた一つのデモクラシーができてしまうというマイナス面もありますから、それは是非とも事務局でもその点検討してみてください。今、岩渕委員からそういうご提案があったわけですから。
あとは、繰り返しですが、委員の方々から問題提起というか、いろいろな論点があると思うんですね。全体で平仄が合っていないんじゃないかというご意見もあったんですが、例えば、私が個人的に感じるのは、医療保険で出産がカバレージされていないというようなことも一度議論したときに、出産は病気でないというのが根拠だと言って、私は何となくわかったような、わからないような気が個人的にはして、例えばですけれども。いずれにしてもさまざまな論点、個別施策に関するこれでいいのか、あるいはこうした方がいいんじゃなかというお考えをお持ちだと思うんですよね。ですから、それをどこかで積み上げないといけないんですよね。既にそういうことはもう十何年やってきているんだというご意見もあったんですが、であれば、その十何年をもう一回洗い直して、できているのであれば逆に言えばそんなに時間が掛からないということなのでしょうから、でき上がっているものでもいいですから、もう一度精査してみるということではないでしょうか。
もう少し時間がありますが、他にいかがでしょうか。

○西川委員(品谷代理) 今日、西川の代理で出席させていただいております福井県の健康福祉部の部長でございます。
私どもからお願いしたいのは、先生方の発言と重複するのでございますけれども、今の保育の問題一つとってみましても、さっきの待機児童の面で東京都の例と我々地方と申しますか、福井県とでは全然違いますので、確かに北陸とかそういうところはほとんど待機児童はゼロなんですね。そうしますと、保育所の整備も大事ですけれども、いろいろな保育サービスの選択肢を広げる必要があるのではないかと思っております。先ほどNPO法人という話もございましたが、そういったNPO法人が保育以外の分野で一時的に預かったり、いろいろなサービスを提供しており、かなりお母さん方の支持を得ているという面もございます。そういった面で、保育所にしましても都市部と地方といろいろな格差と申しますか、違いがございますので、いろいろな施策を用意する中で、東京に合うものと我々福井県に合うものといろいろあります。それは当然、多様性という施策も必要だろうと。
もう一つは、先ほど産み育てやすい環境が大事だとおっしゃいましたけれども、私どもが考えておりますのは、これは夫婦が子どもさんを産み育てるという前提ですが、その前提の前、結婚対策と申しますか、これは個人の問題ということで行政としてはタブーな問題でございましたけれども、最近市町村とか我々県の中でも、少しそういったことに力を入れてきている面もございます。こういった面にもこれから行政として少し視点を変えて、国がそういった視点を持っていくべきだろうと思っています。
子育てに大事なのは、やはり国民運動というか県民運動というか、周りの雰囲気と申しますか、公共の電車の中で子どもさんが泣いていると皆さん嫌な顔をするらしいですね。やはり優しく、お子さんが泣いているなと見守ってあげるという、それがまさに子育てしやすい環境というか、国民性というか、そういうものが日本には欠けているのではないかという気がします。
ちょっと抽象的な話でございますけれども、私の方から地方として言わせていただければ、そういった点があるかなということでございます。
以上です。

○吉川主査 どうもありがとうございました。

○高橋委員 一点追加していいですか。普及運動という点で11月の第3日曜日だったと思いますけれども「家族の日」というのができて、その前後1週間は家族の週間として産業界にもこれに協力していろいろやれと言われています。申し訳ないですけれども、こういう日があるということを誰も知らないんですね。経団連でも誰も知っている人はいないんです。誰も知っている人がいない中、協力するというのは企業にとっては非常に難しくて、なぜ知らないことに協力するのかというのを多分担当取締役は社長を説得できないと思います。ですから、もっと周知を、運動を広げていただいて、この日にやるんだということをムードとして盛り上げていただきたいと。必要だったらこの委員会で言ってもいいと思いますし、やはり国民運動というところをもっと引き上げてほしいと思います。

○今井少子高齢化対策第一担当参事官 内閣府でございますけれども、研究班の関係で私どもいろいろな事業をさせていただいています。消費者団体の関係の方とか含めて、いろいろなフォーラムを開催させていただいたりとか、さまざまな普及啓発関係の事業を私どもでもやっておりますので、周知が図れるように。今年もその前後でいろいろな事業も考えておりますから、引き続き取り組んでいきたいと思います。概算要求においても、更に充実ということで要求しているところです。

○阿藤委員 先ほど主査から有効な施策を実証的に掲げて、それから予算を積み上げるというような話がございましたけれども、言うは易くて行うは難しというところがなきにしもあらずです。しかしながら、例えば、保育所あるいは保育サービスについて、スウェーデンがコミューンに保育の需要を100%満たすというよりは義務付けるとか、そういう法律を多分つくっていると思うんですけれども、そういうことをすれば望ましいに決まっているわけですよね。それをしたら、一体、自治体財政を含めどれだけお金が掛かるのか、それは必ず有効な施策に違いないわけです。ですから、これは法律との絡みでそういう予算の積上げもできるというところがあるんじゃないかと思います。
それから、育児休業について、前に内閣府の主催でスウェーデンとフランスの行政官を招いてシンポジウムを行いました。その際、日本の側から、日本ではとても中小企業で代替要員を探すのは難しいので、法律を100%実行させるのは難しいと、スウェーデンなどは一体どうなっているんでしょうかという問題提起があって、私は座長だったものですから質問したことがあるんですが、何かきょとんとしているんですね。それは、そういう法律をつくったんだったら別に企業規模にかかわらず、そういうことを実行させるのは当たり前だからなのです。そのために、中小企業で非常に難しいということであれば、例えば代替要員を確保するための補助金を出すそうです。そういう施策もある意味では有効に決まっているし、望ましいに決まっていると思います。それをやれば当然お金が掛かるということなので、そういうものを積み上げれば、あっという間に大きな予算になるのではないかと思った次第です。

○大日向委員 先ほど高橋委員が言われた家族のキャンペーンに関してちょっと申し上げたいんですが、私も家族は大事だと思います。この重点戦略検討会議のタイトルにも「家族を応援する」と「家族」が入っているんですね。ただ、その家族をどう定義するかということが非常に大事だと思います。家族の日をキャンペーンしている各地の取組などを見ますと、子だくさんファミリーや大家族を推奨するようなものがほとんどです。大家族も素晴らしいと思いますが、一つの型にはまった家族というイメージにとらわれているのは、いかがかと思います。現実は家族のあり方はとても多様化しています。その辺りは、やはり今後いろいろな施策を打っていくために財源を確保したり、それには何らかの国民負担ということも当然伴うと、国民のコンセンサスを得るためにも、どこに重点を置いてキャンペーンを張っていくかということもとても大事だと思います。そういう意味では、家族内の役割分担を見直して、多様な家族を応援するんだというメッセージを出していくことがキャンペーンを張るときには是非とも必要かなと思いまして、蛇足ですが付け加えさせていただきます。

○岩渕委員 地域・家族の担当として申し上げますけれども、勿論、今おっしゃられたとおりでありまして、多様な家族をすべて応援していくというのが今回の戦略の狙いでありますので当然でありますけれども、ただし、果たしてそのとおりきちんと理解されているかというと、確かに今、大日向委員のおっしゃったように怪しげな部分がありますので、ここのところは我々の方からもきちんとしたメッセージを発信していく必要はあるだろうと思います。
それから、地域の方で申し上げますと、先ほど福井県の方からありましたが、西川知事が提案なさっている寄付金の税額控除化というのが、その方向でどうもまとまりそうだということでございますけれども、そうすると、ふるさと納税より若干規模は縮小されるのかなというところを実は懸念している部分でありまして、秋田県などはそういう意味で言いますと、子育て税というのがどうにもならないくらい暗礁に乗り上げているということもありまして、地方における財源の確保というのは非常に難しい。その結果どういうことになっているかというと、皆さんご存じのとおり、東京都千代田区は18歳まで児童手当を出せるけれども、出せないところはどうにもならないというような地域間格差というのが非常に大きくなっている。これは以前、吉川先生がご指摘になりましたけれども、地方と都市部の問題点、ある意味でのアンバランスをどうするか。有効性から言ったら当然ながら都市部と一見思われますけれども、今、地方で物すごい勢いで条件が悪くなっている。何もやっていないところで言うと、山形とか福島というのはどんどん落ちている。逆に一生懸命、子育て応援の店事業などをやっている九州各県がかなり上がってきている。そういうふうに地域間の格差というのが非常に大きくなっているということもありまして、基本的に財政あるいは財源の手当も含めた形での地方と都市のバランスというのをどういうふうにとっていくのか。では、地方で何をやるのかということになりますと、先ほどからおっしゃられているように、そんなにメニューがあるわけではないと。そうした中で、地方に対する支援も視野に入れて打ち出していかないと、それこそ広い日本の土台側から崩れていくということになりかねないという意味で言いますと、具体案があるわけではありませんけれども、冗談半分に3世代住宅に対する補助とか、その他に何か地方に対してあるのかどうか。これは福井県さんからも是非ご提言いただきたいと思っているぐらいで、地方は何が一番欲しいのかということも是非頭に入れておきたいと思います。
以上です。

○佐藤委員 さっき福井県の方が言われたように、家族支援といったときの多様な家族ということもあると思うのですけれども、家族形成支援をどうするか、これに対する議論が全然入っていない。人口審の特別部会でも議論したわけですけれども、結婚しているカップルが希望するだけ子どもが持てるようにということをどうするかだけでなく、結婚したい人が結婚できるように、家族形成できるようにしないと、少子化の急速な進展の解消は難しい。未婚化の問題を放っておいたまま家族支援というものだとどうなのかと思います。確かに議論の仕方が難しいのは事実なんですけれども、未婚化への対応が政策のメニューのどこにも出てこないでいいのか。確かにワーク・ライフ・バランスが実現できることとか、若い人たちも一定の収入を得られるということは未婚化の解消にとって確かに大事だと思うのですが。既に家族を持った人たちに対する子育て支援というので、かなり結婚したい人たちが結婚しにくい条件、阻害要因を取り除くことには重なっていると思うのですけれども、大事な部分が落ちていないかどうかというのは目配りしておかないと、5年、10年経ってみたら、少子化はますます進展して、事実上、問題を先送りということになりかねないかなという気はします。

○吉川主査 どうもありがとうございました。
建設的な議論ができたのではないかと思っておりますが時間になりましたので、一応今日の議論はこれまでということにさせていただきたいと思いますが、年末までに最終報告、しかし、年末と言っても本当の年末ではなくて少し前ということになると、とにかく時間が限られていますから、今日の委員の皆様方のご発言も受けて、事務局でも勿論今後の議論すべきテーマというのはそれなりに考えてくださっていたと思うんですが、更に今日の議論を受けて、今後限られた回数の会議でどのようなことを集中的に議論していくのか、今日さまざまな議論があって、非常に具体的な提案としては東京都の方に来ていただいて個別の問題についてヒアリングするということもあったんですが、そこまで個別でなくてもさまざまなご意見が出ましたので、工程表をつくるべきだ、中長期をどうするか、短期をどうするか。とにかく少し整理をしていただけないでしょうか。そういうことで、よろしくお願いいたします。
それでは、事務連絡があるかと思いますが、よろしくお願いします。

○薄井政策統括官 今日は本当に大変遅い時間まで、それから、台風が近くに迫っているという中で、また、この部屋も地球温暖化対策ということで暑い中でご議論いただきまして、誠にありがとうございました。さまざまなご指摘をいただいたわけでございますが、今、吉川主査がおっしゃったように、ご議論いただきました内容につきましては、論点といたしまして事務局で整理をさせていただきたいと思っております。資料も幾つかご要請がございましたので、できる限り努力をしてみたいと思っております。
冒頭申し上げましたように、この分科会でございますけれども、これから短期間のうちではございますが、4回ないし5回開催させていただいて、皆様方のご意見を承りながら重点戦略につなげていくということでお願いしたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
次回の開催日時でございますが、改めて委員の皆様方の日程を調整させていただきたいと考えております。お手元に予定表の紙が置いてあるかと思います。ここでお書きいただいても結構ですし、そうでなければ、後ほど事務局にご郵送いただければ幸いでございます。
今日はどうもありがとうございました。

○吉川主査 では、これにて今日の会議は終了いたします。