第2回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議「地域・家族の再生分科会」議事要旨

平成19年4月9日(月)
17:00~19:08
霞が関ビル「東海大学校友会館」
「阿蘇の間」(33階)

議事次第

○ 開会

【議事】

  • 1.第1回分科会における意見と今後の検討の視点について
  • 2.地方公共団体における具体的な取組について

(配付資料)

午後 5時00分 開会
○岩渕主査
それでは、定刻になりましたので、ただいまから「『子どもと家族を応援する日本』重点戦略検討会議『地域・家族の再生分科会』」を開会いたします。
先月13日に当分科会の第1回を開催いたしまして、今後の議論の進め方について委員の皆様からさまざまな御意見をいただきました。
本日は前回いただいた意見を踏まえつつ、育児不安の解消に向けた子育て家庭を支える地域の取組をテーマに、実際にさまざまな取組を実施されている自治体の方々をお迎えして、その説明を伺いつつ議論をしたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
まず事務局の方で前回の分科会において皆様から出されました御意見と、それを踏まえた検討の視点をまとめておりますので、それを簡単に御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○度山少子化対策企画室長
お手元の資料1をご覧いただきたいと思います。
「第1回分科会における意見と今後の検討の視点」ということで、大変恐縮ではございますけれども、前回3月13日の第1回分科会におきまして、いただきました意見のキーワードを左側の方に拾っておるわけでございます。それを「子育て家庭を支える地域づくり」の問題、それから真ん中からやや下になりますけれども、「働き方の改革に対応した子育て支援サービス」、一番下「困難な状況にある家族や子どもを支える地域の取組強化」ということで拾っていったものでございます。
ここから共通いたします問題でありますとか、問題を整理いたしまして、右側の方「検討の視点」ということでまとめてみたわけでございますけれども、1点目の「子育て家庭を支える地域づくり」の問題ということで言いますと、近隣の人間関係が変化をしている中で地域というものの取組というものをどのように考えたらよいかという問題、あるいは一見問題のないように見える家庭、あるいは地域から孤立して家庭の姿が見えなくなっている、そういった家庭に潜んでいる問題にどう対応していくかということの視点、子どもの育ち、あるいは親となることの支援。あるいは、これも親子関係への支援という言葉でまとめられた御発言もございましたが、こういったような支援の充実という視点が必要ではないか、専業主婦という御発言もございましたし、キャリアを積んで育児に入った方、あるいは男性の育児支援、これを通じて申しますと、専業主婦や休業取得者、就労する男女を通じて家庭の中での子育てというものに対する支援という切り口ではないかと思います。
それから、地域や家庭の格差が拡大をしてきている、そういったことにどう対応していくかという問題、各種子育て支援のメニューの使い勝手の悪さというものを改善しなければいけないのではないかという問題、国民運動という御議論もございましたが、さまざまな生き方、家族の在り方を受け止めた上で子育ての大切さ、重要さということについての国民運動の展開といったことが、1点目の「子育て家庭を支える地域づくり」というところから、皆様の御発言の中からキーワードを拾うとこうまとめられるのではないかということでまとめてみました。
真ん中の「働き方の改革に対応した子育て支援サービス」、少子化が進む中で一人ひとりの人材の質を高めるという視点に立って保育政策も展開をしなければいけないという問題、それから、職場、家庭、保育の間の切れ目のない支援が必要ではないかという問題、あるいは学校に上がったときの、学齢期の対応というものが全然変わってしまうという問題、こういったことが挙げられていたかと思います。
3点目「困難な状況にある家族や子どもを支える地域の取組強化」ということで言いますと、すべての子どもを大切にするという観点から、少子化対策という文脈においても、児童虐待などによって最も支援を必要とするという子どもたちへの支援の強化という視点を持つことが重要であるという問題、実際の問題としては、児童虐待の通報はされるようになったけれども、その後の体制を充実しなれはいけないという問題、サービスの在り方としては、里親などの家庭的な養護、あるいは施設の小規模化、地域化といったことにどう取り組んでいくかという問題が挙げられておったかと思います。
以上でございます。
○岩渕主査
ありがとうございました。それでは、このような点も踏まえまして、地方公共団体における具体的な取組を伺いたいと思います。事務局と相談しまして、本日は協働・地域コミュニケーションが支える参加型の取組を推進されている東京都三鷹市から大石田健康福祉部調整担当部長、石川県が進めるマイ保育園制度などの地域の子育て支援を実際に展開している石川県小松市から加藤市民福祉部長、それから、企業との連携による子育て支援の取組や県内市町村での子育て支援の促進を目指した取組を進めている熊本県から岩下健康福祉部長に、御多忙の中お越しいただきました。
また、本分科会には愛知県高浜市の森市長にも御参加いただいておりますので、森市長も含めた4人の方から順にお話しをお伺いしてまいりたいと思います。
それぞれ15分という大変短い時間で恐縮でございますけれども、ポイントを絞って簡潔に御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず最初に森市長、大石田さん、加藤さん、岩下さん、この順番でやっていただきたいと思います。
それでは、よろしくお願い申し上げます。
○森委員
愛知県高浜市長でございます。それでは、私の方から。
平成12年4月から介護保険制度が施行されました。この問題というのは、やはり介護の社会化ということが大きなテーマでした。そういう中でその介護保険制度にうまく機能できるようなということ。ある面では保険者として自治体がその役割を果たすという中で、確かに今までの介護は家族というものでしたけれども、これを地域で支えていくという視点が大きく求められるということ。これが実は子育ての社会化ということにも通ずるのではないだろうか。
先日の検討の視点の中の、例えば近隣の人間関係が変化しているとか、家庭に潜む問題への対応と、ここにも載っておりますように、ある面では今まで機能しておった地域社会というもの、家族というものがなかなか機能しなくなってきた。こういうものをどう再生していくかという視点の中で、私どもは子育ての社会化、言うならば見える化を図っていこうということ。
もう一つ、家庭でしっかり子育てをしていらっしゃる方。特に私どもは0、1、2、この対象の方たちをどのようにして地域で支えていくか。あるいは行政も含めてという視点の中で取り組んできております。
その中で今私どもの新しい動きは地方分権が進展する中で、とりわけ小学校区単位で、いわゆる地域内分権を行っていこうということで、その一つのきっかけは厚生労働省の老健局が未来志向研究プロジェクトということで、コミュニティーNPOという考え方を打ち立てております。私どもは小学校区という一つの単位が一番顔が見える。あるいは地域の人たちが関わりやすいという視点で取り組んでまいっております。
そこで、小学校区によりますと、人口規模が6,000人強から多いところで1万人という、私どもは市内に5小学校区ございます。この5小学校区をこの4月で今2つ立ち上がりましたけれども、そこで例えば地域での子どもの見守りも含めたこと。とりわけ子どもたちの登下校の安全・安心という視点も含めて地域の中での関わり合いをどういうふうにしてやっていこうかということで、地域の課題を地域の方たちが発掘をして対応していくということで、地域がある面では全体で子どもたちを、言うならば地域の問題を地域で解決するのと同じように、地域の子どもたちを地域で育てていこうという視点で今取り組んでおるというのが現状でございます。
とりわけ私どもは、周辺が輸送用機器関連の大変集積の大きいところでございますので、勿論、地場産業もございますけれども、過去の1995年、2000年、2005年の国勢調査でもそうでございましたけれども、第二次産業就業者率が54~55%ということで、恐らく全国第一位というくらいの働く方が多いところ。ということは、御両親が働いていらっしゃる。そうすると、それを支えるということ。勿論これは保育とか幼稚園とかいろんなことがありますけれども、それだけでは対応できないという問題がございます。
御案内のように核家族になってまいりましたので、3世代同居というものがかつての状況から大きく転換をしてきております。こういうような背景の中で今、私どもはその視点を子育ての社会化という視点で行くと、いかにして地域で支えていくかということで、一つの考え方としてまちづくり協議会の中で、いろんな事業を展開していく。その中で地域の子どもたちを地域で支えようという一つの事業、見守りの事業も含めて、そういう事業を展開していっていただけるということでございます。
このように地域というものが、ある面でもう一回大きな力を持てば、私はかつてのように地域社会の中で、例えば隣のおじちゃん、おばちゃんという視点がクローズアップされてきて、そういう中でいろんな事業が展開できるのではないかと思っております。
もう一つの問題は、例えば私どもで年間大体450~460人の子どもさんが生まれます。大体3、4、5。保育・幼稚園でいきますと、約9割の方たちがそういうところに入られますけれども、例えば0、1、2の段階ですとその割合は低くなります。そうすると、その0、1、2をどう支えていくかという、いわゆるお母さん方の孤立化をどう避けるか。御承知のように、例えば保育園とか幼稚園、そういうところ行っていらっしゃるお母さん方は、とりわけ職場を含めてコミュニケーションも取れる。あるいは社会性というのは、いろんなところで場面があると思いますけれども、しかし、家庭で子育てをやっていらっしゃる方たちにとっては、ある面では孤立現象。これは一番こわいのは、情報過多になってしまって、それに対しての子どもさんの対応という問題。
また、地域社会との接点がないということでの孤立化。こういうことをどのように抑えていくかという中で、たまたま敬宮愛子様御誕生のときに、親子喜びの広場事業というか、集いの広場というものを設立することができました。
こういう中で、例えばおばあちゃんと一緒にとか、お母さんと一緒にということで、その広場の方に来ていただいて、そこでコミュニケーションを取っていく。あるいはそこに例えば私どもいろいろな職種の人間、保健師とかいろんな人間がそこに出ていろいろと御相談に乗るという、ある意味では相談機能も含めた集いの広場という事業によって、少しでも孤立化を避けよう。
先ほど冒頭に申し上げましたように、介護保険制度のときに私どもは今もって続けておりますけれどもヘルパーの養成講座をずっと続けております。これはある面では地域社会の中でマンパワーをどう確保していくかという視点。
同じようなことがやはり子育てでも保育サポーター、21世紀職業財団の御支援も得て、例えば保育サポーターの養成講座をやるとか、あるいは厚生労働省が子育ち・子育て応援団養成講座というものも持っていらっしゃる。いわゆるそういう養成講座。こういうことによって地域の中でのマンパワーをどう確保していくか。そうすると、その確保した、あるいは養成講座を出られた方たちがその研修したことを生かしていく。そういう場面をたくさんつくるかということに対して私どもがバックアップしていこうということの中で、卒業された方たちがグループをつくられまして、子育ての応援団のグループ、今3グループが実際にそこで動いていらっしゃいます。そういうところへ例えば公民館だったり、決められた場所をもっていろいろやっていらっしゃいます。
中にはパティシエの資格を持ったお母さんがそこで応援して、おいしいケーキを食べて一緒にコミュニケーションを図るといういろんな仕掛けを当事者の皆さん方が自分たちでお考えになってメニューをつくってやっていらっしゃる。こういうことを含めて、私どもはある面では養成講座とかいろんなことを経験された方たち。それからママを体験された方たちがそこで応援団として活躍する。そういう場づくりを私どもが支援をするとい格好でやっております。
皆様方の資料の中にもあると思いましたけれども、そういう団体の方たちがGOGOキッズという、そのグループの方たちが横の連携を取っていろいろと事業を展開していただく。ある面ではグループも孤立化をせずにやるという仕掛けをやっております。
勿論、これは放課後の問題も含めて、あるいはまた私どもがふれあいサービスという、利用会員と援助会員とかいう仕組み。たまたま私どもは人口規模からいきまして、ファミリーサポートセンターというのは、人口10万規模とかよく言われますけれども、現在そういうものを設置しておりませんけれども、社会福祉協議会が持っております機能の中でふれあいサービスによって利用会員、援助会員という仕組みを取っております。
それと、この4月で新たにまた1か所できましたけれども、国の方の目標は大体中学校区で1か所というお話の子育て支援センター、こういうものにつきまして、私ども保育園の設置のときに同じように子育て支援センターというものを併設をさせていただいてやっております。
現在、私どもはこの集いの広場を含めまして、子育て支援センターがこの4月で4か所になります。20年度にはもう1か所なるということで、そういうふうにして、ある面では地域社会の中に居場所づくり。これは高齢の方でも同じように、居場所をどうつくるかということで孤立化を避けるということで今までも進めておりますけれども、これからも確かにいろんなメニューはたくさんありますけれども、やはり私どもはそのメニューの中で地域特性というもの。私どもの町の中でも学区によって、ある面では社会的資源、人的資源もみな違います。そういう資源をどのようにコーディネートするかというのが私ども行政の大きな役割で、そこを先ほど申しましたように。サポーターとかいろんな方たち、あるいは子育てを終えられた方たち、そういう方たちが活躍する場づくりをしていくという格好で現在やっております。
そういう中で、一番私どもにとりまして、今まで進めてきた中で、例えば家庭的保育という。国の方では保育ママという制度がございますけれども、家庭的保育というものによって、これは私どもがいわゆる介護保険の介護予防拠点施設の整備の中で併設をさせていただいて、そうすると、そこに0、1、2の対象になられる方たちがそこに来られる。そうすると、そこで高齢の方と触れあうとか、子どもさんたちも多世代交流の一環ができるのではないか。
そういうふうに地域の中でできるだけ居場所づくりを含めて仕掛けを狭い範囲でつくる。極端なことを言いますと、お年寄りの方が乳母車を引いてやって来れるという身近な中に、例えば子育ての集いの広場とか、子育て支援センターとかがあることによって、時には駆け込み的ないろんなことにも相談機能を設置することによって、できるのではないかというようなこと。
私どもの地域は先ほど申しましたように、就労人口がたくさんだということの中で、確かに保育所とか幼稚園の充実もそうなんですけれども、それ以外のお母さん方をどう支えていくかということが大きな孤立化、あるいは虐待を含めて防ぐ一つのことで、居場所づくりを積極的にやる。
その居場所づくりを支えるのか保育サポーターとか、いろんな養成講座を出られた方。ある面では社会化ということによって、私どもは、これは障害も同じだと思いますけれども、いろんな福祉施策が社会化ということによって、地域が見えてきたという感じを持っております。
以上でございます。
○岩渕主査
ありがとうございました。スピーディーに、正確にありがとうございました。御協力に感謝します。
次に大石田三鷹市健康福祉部調整担当部長お願いいたします。
○大石田三鷹市健康福祉部調整担当部長
三鷹市健康福祉部調整担当部長、大石田でございます。
三鷹市は17万5千の人口、16.50平方キロ、都心から20キロ圏、中央線の三鷹駅の南側に広がる4キロ四方の自治体であります。
本日のテーマは絞らせていただきまして、協働とコミュニティをキーワードにして、協働の取組で4つ、コミュニティで一つ、そして、この分科会でも話題になりましたレアケースに対する対応として、子ども家庭支援センターのネットワークを御紹介をしていきたいと考えております。
初めに協働の取組が一番上ですけれども、「子育てネットの運営・マップづくり」です。
さまざまな協働の取組があるわけですけれども、「みたか子育てねっと」という資料も付けておきましたけれども、パワーポイントで見ていただけると、左側が、ネットワーク上に存在するさまざまな子育て情報の紹介や子育て相談を行っているウェブサイトですけれども、これを「まちづくり三鷹」という第3セクターに委託をしまして、できるだけ市民感覚を取り入れてもらいまして、行政と打合わせをするわけですけれども、行政が持っているよさもあるんですけれども、市民が持っているよさもあるということで、より自分たちに近いところで実際にウェブを運営していただく。
よくあることなんですけれども、さまざまな苦情があります。ある保育士と折り合いが悪かったりするわけですけれども、みたか子育てねっとの掲示板に投書されたりするんです。それに対して行政は一切関与しない。そうすると、ほかの市民がアンチテーゼの意見を出してくるわけです。また、それに対してもアンチテーゼの意見が出てくる。市民同士がさまざまな議論をして、本質的なところに到達できればいいなと。苦情を書かれるのは行政の常というか、やむを得ないわけですけれども、市民同士で一つの苦情に対して3倍の違うんじゃないのという意見が出るような極めて市民的な掲示板の運営ができたりするわけです。
もう一つは、右側を見ていただきますと、これはマップなんですが、これは子育てコンビニというNPOに委託にしたわけですけれども、自分たちが町を歩いていて、例えばおむつを替えるところがある店とか、授乳コーナーがあるお店とか、子どもが騒いでも大丈夫なお店とか、そういうのをマップに落としまして、市民自身につくってもらうということをいたしました。
自分たちが知りたい情報を自分たちで発信するわけです。そうすると、最も市民的な内容になるだろうということです。ただ、委員の皆さんには現物をお配りしているんですけれども、めくっていただくと、ママのコラムというのがあるんですけれども、ノウハウがありませんから、普通の市民の皆様方ですね。何の表題もなくこれがあったりするわけです。そうすると、行政としては、何か表題付けてみたらとか、市民感覚も大事ですけれども、行政的な知恵も加えてこのマップづくりをしているわけです。
先ほど介護の話が出ましたけれども、高齢者が高齢者のためにつくる弁当のように、子育て真最中のお母さん方がつくるマップというのは、まさに高品質な内容になる。かきたいところをかけるのは、かゆい人という一つの典型ではないかと思うわけです。
続きまして「保育園の地域開放事業」ですけれども、保育園というのは保育に欠ける皆様の施設だけではなくて、最近は在宅子育て支援策としての機能もあるわけですけれども、三鷹市の場合は、平成3年くらいから施設を地域に開放いたしました。当初はその意味とか実際にそんなのは機能するのかという議論はあったんですけれども、例えば運動会に子どもたちを招待するとか、絵本を貸し出しするとか、そういうことで徐々に地域になじんでいく。実際には子育てで悩んでいるというのは保育園に子どもを預けるお母さん方だけではないです。むしろ保育園に子どもを預けているお母さん方は幸せです。なぜかというと、保育士に聞けるわけです。例えば夜泣きが3回あるのは正常かとか、これもだれも教えてくれなければ自分の子どもは病気かしらなんて思ったりするわけですけれども、そういうことから始まって、保育士に聞くことができるわけです。
同じように地域の子育てで努力をされているお母さん方が保育園に接することによって、いろんな相談事にも乗ってもらえるということになるわけです。
この図は何かというと、地域開放事業の一つの例なんですけれども、左側はしょっちゅう来る子どもたちのために名札が用意されているんです。別に改まってものすごい勇気を持って保育園などに来なくていいわけです。前に一回来た子どもたちの名札を用意して、それによって右側にある写真のように、これを付けて遊んでねということで、保育園で子どもたちは遊んでいるわけです。
だから、在宅の子育て支援として、保育園の地域開放事業というのは非常に重要であるということです。
現在でも、近隣の子どもたちが遊んでいる風景が見られます。
また、離乳食を半分くらいの園では、地域開放事業を利用している子どもや保護者に食べてもらっているんです。離乳食ですから、大した量ではないです。しかし、そういうものを食べることによって、こんなふうな工夫ができるんだという、自分も離乳食のつくり方が工夫できるということが出てくるわけです。 保育士も最初は抵抗があるわけです。施設の管理で最高の管理というのは、使わせないことですけれども、使ってもらって、しかも自分が保育をする子どもたち以外の子どもが入ってくるという難しさを超えるためには、気持ちが変わらないといけないのです。保育園の機能というのは、在宅子育て支援もあるんだというふうに気持ちが変わってきておりまして、これを受け入れられるということになっているわけです。
「協働センターを中心に新たなNPO・市民活動事業」ということですけれども、これは実際に協働センターで行われている事業の例なんですけれども、いわゆるNPO法人、さまざまなNPOが一つの課題、例えば子育てで自分たちの普段の活動以外の力を合わせて子育て支援の仕掛けをやろうじゃないかという動きが出てくるわけです。最初は子育て支援室という子育て支援のセクションの知らないところで起きているんですけれども、協働センターという、地域ではNPOセンターという言い方をしていますけれども、そういうNPOセンターと協力することによって、この事業も子育て支援策として我々はサポートする。つまり、これも一つの施策としてオルタナティブな施策として肯定して上げることによって、NPOが仕組むこういう活動も一つの親子の居場所づくりになるということであります。
ただ単に楽しさを演出するだけではなくて、このチラシだけだとわかりにくいんですけれども、セラピーですね。カウンセリングとか心理療法とか、そういうものを背景に持った事業なんです。ですから、なかなか奥が深い。
ただ、保育園の地域開放事業や、その他の子育て施策とは別の枠組みで仕掛けられているというところに面白さがあるわけです。
これは試みなんですが、ある団体で自分の家を改造して親子広場事業を1週間に一回だけだったんですけれども、実施していたNPOがあったんです。そのNPOと協力して、回数を増やしてもらって、補助金を出す代わりに委託事業で親子広場事業をやってもらうということを今年度仕掛けております。ですから、もっと自主的な市民自身の活動を我々がコーティングしてあげる、支援してあげるという仕掛けも必要だろうということで実践をしているわけです。
「ファミリーサポート事業」、これはいろんな自治体でやっている事業ではあるんですけれども、限界がありまして、支える人400 人、支えてもらいたい人1,400 でバランスが取れないんです。しかも、支える人400 人のうち実際に支える能力を継続して持てる人は100 人くらいと限界があるわけで、しかも時間800 円、1日預ければ8,000 円と高い。そういう限界はあるんですけれども、市民同士がどこまでそういう支えができるのかという一つの試みでもあるわけです。
実際には事務局に嘱託職員3人くらい雇っていますから、現実にはそれだけで済んでいないんですけれども、市民自身の支え合いというものが充実するように行政はじっとこの事業をこれからも支えていくということになろうかと思います。
地域子どもクラブの仕掛けとか、母子保健事業の一部でいえば双子の会とか、小さく生まれた子の会とか、さまざまなケースで実は市民の皆さんと行政が一緒に知恵を出したり、協働で事業を執行している部分というのはたくさんあるわけですけれども、とりあえず4つ御紹介をいたしました。
コミュニティの問題なんですけれども、三鷹市は30年間コミュニティ行政をやっておりまして、施設を自主管理するという取組が昔から特色としてあるわけですけれども、こういうことが起きてきました。
ずっと続けてきたコミュニティ行政で施設を管理している市民団体、これは言ってみれば地縁的な団体なんです。このコミュニティ・センターで親子広場事業という一つの課題解決のための事業を実施していたわけです。現実に保育士も入って、地域のお母さん方に呼び掛けて親子広場事業をやったわけですけれども、この地縁的な団体の役員が、この広場事業を助けるという現象が起きてきたんです。
次の図柄を見ていただきたいんですけれども、これまで三鷹市がやってきたコミュニティセンターを中心とした横の、市民活動だけでしたが、協働センターは新たな組織ではありますが、市民活動の縦、課題別の市民活動と地縁型の市民活動が組み合うような現象が起きてきまして、市民活動の縦と横が課題解決型のコミュニティをつくろうとしているという現状があると思うんです。
ですから、協働センターの事業を勿論自治体はサポートしてあげる。それから市民活動同士が組み合わさったときもサポートしてあげるということが非常に重要になっているのだろうと思うわけです。
「子ども家庭支援センターネットワークによる虐待等への対応」なんですけれども、確かにレアケースでネグレクトとか虐待とかさまざまな課題があるわけですけれども、三鷹市は平成8年からネットワークを組んでおりまして、たまたま2年くらい前に児童福祉法の改正がありまして、要保護児童対策地域協議会を地域に設けるということになったわけでございます。このネットワークの中身は、警察、児相、保健所、民間の保育園も含め、医師会、歯科医師会、教育委員会、民生・児童委員、社教、事業団、それから民間の児童福祉施設、こういうものがネットワークを組んで対応策を、非常にレアではありますけれども、意外に表に出始めた虐待というケースに対してしっかりと対応すること、困難な事例にも対応できるということが子育てへの安心感を誘うのではないかということも一方であると思います。ただ、なかなか現実は地域の協議会というのは運営が難しいということがあるんです。ですから、ケース・スタディーを深めていけば深めていくほど非常に苦しい協議、あるいは結論が出てきますが、これも腰を据えて対応しなければいけない自治体の大きな課題であると思います。
私の話は以上です。
○岩渕主査
ありがとうございました。
それでは、次に加藤小松市市民福祉部長にお願いします。
○加藤小松市市民福祉部長
石川県小松市市民福祉部長の加藤でございます。
私ども小松市からは、石川県が実施しておりますマイ保育園制度について、実際に取り組んでおります市として御報告をさせていただきます。
お手元の資料の一番最後に、こういうパンフレット(第9回全国子供歌舞伎フェスティバルin小松・お旅まつり)が1枚入っているかと思うんですが、実は私ども小松市は、日本三大子供歌舞伎のある市でありまして、伝統ある町民文化の根付いた土壌がある市であるということから、簡単に説明をさせていただきます。 私ども小松市は人口11万人、面積371平方キロメートルの地方都市ですが、御多分に漏れず中心市街地のドーナツ化現象と少子化で、当番町の歌舞伎を演ずる子どもは小学生の女子に限られているのですが、その確保にも影響が出ているような状況でございます。
そんな中ですが、歴史と伝統を背景に地域の子育て力も旺盛で、「お寺子ども教室」の開催や、登下校時の児童の安全確保のための老人クラブ会員が中心となった「わがまち防犯隊」の活動など、地域の支援もいただいております。
その他、ハード、ソフト両面にわたります少子化対策を実施しています。
一方、平成10年、北陸3県で初めて「男女共同参画都市」を宣言し、全国にも先がけて女性の社会参画に取り組んでいます。
更に企業へ男性の育児休業取得促進や、次世代育成支援行動計画の実行なども働き掛け、男女共同参画の観点からも子育て支援を実施しています。
平成13年7月から4年間、厚生労働省から本市に女性助役として出向をしていただき、小松の男女共同参画や子育て支援策の向上に取り組んでいただきました。
以上のような背景の下に、石川県が実施しています「マイ保育園登録制度」について簡単に説明させていただきます。資料2ページのイメージ図をごらんいただきたいと思います。
たとえとしては何ですが、地域のかかりつけ医的な役割を保育園に持たせ、気軽に相談・利用していただきたいという制度でございまして、妊娠時に母子健康手帳を交付するときに、育児体験カード登録票をお渡ししております。
出産前、出産後、そして3歳未満時までの、例えば一番左にございます「出産前の育児不安の軽減」「身近に相談相手がいる安心感」「『密室育児』解消虐待予防」「リフレッシュで育児に専念」。こういうことがマイ保育園登録をしていただいた方に保育所を利用していただく、相談に来ていただくということによって、育児不安の解消につなげたいというのが本制度の趣旨目的でございます。
資料4ページ、実際に実施をしております保育園の声といたしましては、気楽に保育園を利用してもらえて、保育園に関心を持ってもらえる。それから、個人情報保護の関係から出生状況がわからない中、登録していただければ何らかの支援をすることができる。孤立しがちな家庭には心強い応援の場。毎月マイ保育園広場を開催している。相談に乗りやすく虐待、ひきこもり予防にも繋がる。
また、一時保育の増加等、保育士の配置が困難な場合がある等々でございます。
次に、利用されている方の声としましては、気兼ねなく預かってもらえる。
保育園が企画する会に参加し、子育てについて教えてもらい、また、親同士の交流ができ、いろいろな体験や知識を得ることができる。
一時保育で自分の時間を持ちリフレッシュでき、更に子どもがかわいいと思えた。
授乳・離乳食の与え方・調理の仕方・おむつの替え方など知ることができた。
最後に、育児ノイローゼになりかけたが、マイ保育園を利用してほっとした等々の意見が寄せられております。
5ページ、「3 マイ保育園登録者数」ですが、この制度は平成17年10月から実施された制度でございまして、平成17年度の登録者数は251人、18年度末登録者数は倍以上の546人と、徐々にではありますが、浸透をしてきております。
参考までに小松市の出生数ですが、平成16年には1,071人、それが全国と同じように平成17年には976人、平成18年にはやや持ち直して1,049人という状況でございます。
6ページ、「4 マイ保育園の問題点、課題」といたしましては、登録しない方へのアプローチとしまして、未踏録家庭につきましては、個人情報保護の壁がございまして、現実には把握が難しいというところがございます。登録している家庭は、どちらかというと、子育てに積極的な家族であると思われますが、むしろ未登録家庭に孤立化や閉じこもりの要素があるとすれば問題であると考えております。
小松市のような地方の町でもアパートや転入世帯の家庭状況まで把握できないというのが現状でございます。
もう一つ、担当保育士の不在、もしくは不足ということでございますが、保育所の保育士は限られた数で保育を実施していますので、制度が浸透すればするほど、本来業務に支障が出てくるという問題点も一部出てきております。
7ページ、「マイ保育園制度を通じてわかった家庭の状況」ということでございますが、子育て家庭の多くは、核家族化の進行や情報化の進展によりまして、親や子育て経験者と接する機会が少なく、専ら子育て情報の入手先は育児書等のマニュアル本であるということが意外と多いということがわかりました。
昔なら普通にわかっていたことが全くわからない親も多くなっておりまして、育児書は読むものの、実際の具体的かかわり方がわからない。育児書どおりにならないことに戸惑いやいらだつことが多いということがわかりました。
「6 孤立・閉じこもり家庭へのアプローチ」としましては、電話やはがきでのイベントへの勧誘などは、保育園から実施し、一部家庭訪問も実施しております。
直接出向くことによりまして、信頼関係を構築することも可能となり、その後のアプローチもしやすくなると考えております。
それと保健師による乳幼児の訪問事業や健診等で接することはいたしておりますが、きめ細かい子育て支援を提供するには、やはり地域の子育て支援の拠点となるべき保育園のアプローチが望ましいと考えております。
未登録者の把握は、民生委員や児童委員、地域との関わり合いにおいて把握できればよいのですが、先にも述べましたとおり困難な状況がございます。行政から保育園に対し未登録者を提供できる仕組みが必要であると考えております。
8ページ、「7 課題解決への方策」として、「保育園が真に子育て支援の拠点となるために」ということでございます。
マイ保育園制度を通じてわかりましたことは、保育園が単に保育の実施や保育園で行う子育て支援を行う機能だけではなく、未就園児の状況を把握したいとの思いが強いということです。実際に未就園児家庭へダイレクトメールの送付や、イベントの勧誘を実施している保育園もございます。
また、地域の機関・施設としての意識があり、地域住民との関わり合いを常に保とうとしています。
保育園は、これまでも地域の子育て支援の拠点として住民に十分認識されており、子育て家庭へのアプローチは比較的無理なくできるのではないかと思われます。保育園が子育て家庭へ家庭訪問等積極的に関与することで、育児不安の解消、早期の虐待予防、更には他の子育て家庭と触れ合うきっかけともなり、真の子育て支援の拠点となることができると考えています。
「8 おわりに」になりますが、これまでの施策はどちらかというと、親の子育てを軽減することが主でありますが、現場の意見としては、現在の親は自分中心であるということを感ずることが多く、親子の愛情を高め、子育ては楽しいと喜びを感じる施策の取組が必要との声も聞かれました。
また、利用が多くなれば保育士の不足が問題となりますので、その辺の配慮も必要かと思います。
子育ての中心は親、この基本はいつの時代も不変のものだと思います。これからも国におかれましては、更に充実した子育て支援策をお願いいたします。
私ども市民直結の市としても、ともに考えていきたいと思っております。
以上で小松市の報告を終わります。
○岩渕主査
ありがとうございました。
あらかじめ予告申し上げておきたいんですが、後ほど委員の皆様に大体1人4分くらいの持ち時間で御意見を伺いたいと思いますが、その順番につきましては、今回は池本委員の方からということで回したいと思います。
ただ、いつもいつも「あいうえお」順ですと、不平不満も出てまいりますので、次回は山形委員の方からお願いするということをあらかじめお願い申し上げまして、よろしくお願いいたします。
それでは、次に熊本県の岩下健康福祉部長お願い申し上げます。
○岩下熊本県健康福祉部長
熊本県の岩下でございます。
県は国と最前線で住民に密着して行政を行っております市町村との間にありまして、どのような考えの下で、どういった施策を展開しているか。それについて御紹介させていただきたいと思います。
本県の次世代育成支援行動計画、その名称は「くまもと子育ち・子育て応援大作線」といたしております。その中では、地域ぐるみで支え合います子ども子育てにやさしいくまもと、「『子育てするなら熊本で』と言われる子育て先進県」を目指して、未来社会からの大切な預かりものであります子どもを安心して生み育てることができ、すべての子どもが健やかに育つような地域社会づくりに向けて、さまざまな施策を展開いたしているところでございます。
本県は地方の県の御多分に漏れず、大変厳しい財政状況でありますけれども、少子化対策については「焦眉の急の施策」という位置づけをいたしまして、県の最重点課題として取り組んでいるところでございます。
今申し上げました行動計画前倒しの実施、第三子保育料の無料化、また、それらについて予算を大幅に拡充しまして、県独自のさまざまな施策を積極的に展開することとしております。今日はこれらの取組の中でも、特徴のあるものについて御説明をさせていただきたいと思います。
まず、九州地方知事会で検討して九州各県が共同で取り組んでおります「九州子育て応援の店事業」について御説明させていただきます。
昨年10月に準備が整った九州の北部5県でスタートをいたしまして、現在では九州7県での取組になってまいっているところでございます。県の域を越えての広域連携の取組としては、全国初の取組であると考えております。
この事業の内容でございますが、共通に取り組んでいる内容といたしましては、一つは、サービスを行う対象を「原則として就学前の子どもがいる家庭」としていることでございます。
そして、子育て家庭を対象としました割引や特典、例えば銀行であれば、通常より高い預金金利の適用など、これらサービスを提供するということ。それから、登録した企業等に交付するステッカーのシンボルマークについても、九州各県統一のものといたしております。
主な取組の例としましては、このように商店ぐるみの取組、あるいは地元の地方銀行、また弁当のチェーン店など多様な主体に参加をいただいております。このことは、企業の、あるいはお店のイメージアップにもつながりまして、参加企業からの評判もなかなかいいと聞いております。
また、九州全体で取り組むことのメリットとしましては、九州全体で子育てを支援しているというアイデンティティーが生まれていること。
利用者、企業からしますと、共通のシンボルマークを使用しているということで、例えば熊本県の人が福岡県に行ってもわかりやすいということ。
また、九州一円に店舗を持つ企業などでは一つの県がアプローチすることによって、他見の店舗の加入が広がるということもございます。
そのほかにも共同で取り組んでいる事業がございますけれども、たとえば、都会から里帰りして出産される方のために、各県共同で「安心子育て応援ホームページ」を設置しておりますし、また、九州地方知事会の発案で西日本宝くじに子育て支援をモチーフにしました図柄を掲載するなど、九州は子育てがしやすいところといった九州各県の連携を図った取組を行っております。
次に「地域子育て支援を進める上での県の役割」について説明をいたしたいと思います。
冒頭申し上げたように、県は国と市町村の間にありますことから、一つには市町村や地域の団体等の取組を支援する役割がございます。
また、地方ならではの先駆的事業に取り組んで、地域を先導していく役割もございます。 更には国や社会への提言、働きかけを行う役割もございます。
また、社会への働きかけに含まれることになるかもわかりませんが、マスコミ等報道機関への情報発信、情報提供も大きな役割でございます。
まず、市町村行動計画への支援がございます。
参考は「乳幼児健康支援一時預かり事業」の各市町村の5か年の年次計画を調査した結果でございます。
市町村の最前線では、限られた数の職員で福祉から介護、そして、医療まで担当することが多く、その対応に日々追われておりまして、なかなか立ち上げが難しいものについては、後回しにする市町村も多い状況となっております。
そういうことで県では市町村に出向きまして、事業の重要性、更には先進市町村の例を説明するなど、丁寧な取組を行うことで、取組の前倒しを図っているところでございます。
特に子育て支援の進捗、これについては、市町村のトップの意識が重要であることから、市町村長などを対象にしました知事自らの講話、講演などの「トップセミナー」を開催しているところでございます。
また、モデルの市町村を設けるなど、市町村の自主的な取組を支援しております。例えば一時保育のお試し券の発行など、さまざまな取組が行われております。
次に、県の取組として、「広域的に実施した方が効率的な事業」として、例えば研修事業がございます。資料にありますとおり、「保育専門研修、子育て支援コーディネーター養成講座、子育てサークル学習会」などを県全域の単位で開催いたしております。
また、地域における子育て支援団体を県のレベルで横につなぎますネットワークの形成にも力を入れているところでございます。子育てネットは支援センター相互の情報交換と研修の開催を目的といたしております。今年度は子育て支援センターの活性化を目的としまして、第1回の全国大会を本県で開催することといたしております。
また、地域においてさまざまな子育て支援活動を行っておりますり団体のネットワークを形成するため、「連絡協議会の立ち上げ」や、「子育てネットワークフォーラム」を開催いたしております。
次に「地方ならではの先駆的事業の実施」でございますが、これについては地域ぐるみの子育て支援を進めるという考え方から、本県では平成13年度から地域のNPO団体等を支援いたします「子育て応援団事業」に取組まして、平成18年度はその取組の輪を店、企業まで広げて「子育て応援の店企業推進事業」をスタートさせたところでございます。 今年度はこれに加えまして、高齢者や団塊の世代にも参加していただきます「おじいちゃんもおばあちゃんも子育て応援団モデル事業」に取り組むことといたしております。
次に「すこやか親育ち支援」でございますが、親そのものにも目を向けまして、親が育児不安や孤立に陥ることなく、自信を持って楽しく子育てができるように、妊娠・出産から育児に至る連続したサポートを行っております。
平成15年度から産後のうつ病を早期に把握し、支援する体制づくりを行ってきておりますが、これに加えまして、平成17年度からは、親育ち支援のプログラムにモデル地域を指定して取り組んでいるところでございます。
このように、熊本県といたしましては、「地方ならではのきめ細かな取組、先駆的な取組については、県が先導していくということ。そしてまた、県の独自施策を手厚くすることが子育てのしやすさにつながっていく」という考えの下に、それぞれの施策を展開いたしているところでございます。
ただ、県や市町村だけでできることは限られておりまして、そういう意味で国への政策提言・提案、また、社会への情報の発信も大変重要と考えているところでございます。
国に対しては、昨年の5月に私どもの潮谷知事が委員長となっております全国知事会の次世代育成支援対策特別委員会による提言を行っておるところでございます。
社会への発信ということでは、地域のあらゆる主体の参加と支援が必要というふうに考えております。
2005年の国立社会保障・人口問題研究所の全国調査によりますと、「周囲やマスコミから結婚や出産、子育ては大変だと聞くことが多い」という若い世代が多い状況だということでございます。
確かに最近の報道を見ますと、マイナスイメージのネガティブなニュースがクローズアップされる傾向があるように思っております。結婚を躊躇し、結婚しても子どもを生むことに消極的になる原因の一つはこの辺にあるのかもしれません。
そういうことで、本県としては、逆に子育ての楽しさ、すばらしさについて積極的にメッセージを発しまして、「子育ては楽しい」ということを実感してもらう。また、子育てを地域全体で支えるという機運を醸成することが必要であると考えまして、平成19年度は「子育てのポジティブキャンペーン」に力を入れて実施していくこととしております。
具体的には「子育て応援集会の開催」、社会全体で子どもを見守り育てることを規定しました「子ども条例の制定」、また、父親の育児への参加を促す「パパ手帳の作成」、これらに取り組むこととしております。
また、県内の保育団体もこれに呼応しまして、「コウノトリ運動」ということで、地域子育て支援の充実に取り組んでおられまして、こうした関係機関、マスコミ等と連動しまして、さまざまな事業を展開していきたいと考えております。
国や市町村と同様に私ども都道府県におきましても、少子化対策は最重要の課題として取り組んでいるところでございます。今後とも都道府県との連携を十分に図っていただきまして、少子化対策が大きな成果を結ぶよう願っているところでございます。
すばらしい形で実現可能性の高い重点戦略がとりまとめられることを心から祈念いたしまして、簡単ですが、説明を終えさせていただきます。
○岩渕主査
ありがとうございました。本分科会に対するハッパも掛けられたような気分でございます。
なお、基本戦略分科会の委員でいらっしゃいます西川福井県知事、昨夜当選なさいましたけれども、2月27日に開催されました分科会において「きめ細かな子育て支援策」や「父親の育児支援策」に関する福井県における取組の御説明がありましたので、これに関する資料を福井県からいただき、配付しております。
また、事務局や関係省庁から「地域子育て支援策の現状」及び第1回分科会で指摘された事項について補足説明があるとのことですので、その説明を簡潔にお願いいたします。○度山少子化対策企画室長
では資料7、厚生労働省の方から「地域の子育て支援に関連する施策について」ということで、5分で15枚とちょっと欲張りな内容になっておりますが、駆け足でまいります。
1ページ、前回の議論の中でも国レベルではいろいろメニューはそろっておるという御発言もございましたけれども、一覧にいたしますとこういう感じになるかと思います。
左下のところ「妊婦学級」の下「両輪学級」になっていますが、「両親学級」の間違いでございます。御訂正をお願いします。
2ページ目でございますが、特に地域の子育て支援に関わる取組につきまして、拠点、居場所づくり、それから預かり、訪問支援、総合援助などの切り口に添いまして、それぞれの事業と進捗の度合いというものを解説をしておりますが、一言で言いますと、この分野は取り組んでから新しゅうございますので、例えば保育所が全国で2万数千か所あるとか、保育時間延長の取組であります延長保育の普及度に比べると、この分野のスピードは遅いということかと思います。
3ページ、こういうところに力を入れなければいけないということで、平成15年に児童福祉法を改正いたしましたときに、こういった子育て支援の事業につきまして、市町村の責務という形で位置づけられておるという現状でございます。
4ページ、このようなサービスは徐々に充実をしてまいりましたので、現在の子どもの年齢を縦軸に取っておりますので、昔子育てをされた方よりは最近子育てしていらっしゃる方が、このような地域の育児支援サービスを利用していらっしゃる方の割合が高くなっているところでございますが、5ページ目の3歳以降になりますと、幼稚園か保育園にほとんどの方がつながっているわけでございますが、それに比べますと4ページ目のところは、まだ幼稚園がありませんので、どこにもつながっていない人がかなり多いという現状だろうと思います。
6ページは別の調査でそれぞれのサービスをどれくらいの方が利用されておられるかというのを見ておりますが、このデータでも、それほどまだ普及度は多くないという現状かと思います。
7ページ目以降ですが、ローカルなレベルで見たときにそれぞれのメニューがどの程度そろっているかということがございましたので、今申し上げた地域の子育ての拠点、一時預かり事業、相互支援のファミリーサポートセンター、訪問ということで育児支援、家庭訪問事業、それぞれ(1)と (2)ですと中学校との比較、それから(3)と(4)ですと実施市町村の割合ということで表につくってみましたけれども、まだ(1)~(4)まで全部黒くなっているという都道府県がまだないということ。
それから、大変恐縮ではございますが、今日お話に来ていただいた石川県と、9ページには東京都、市町村別にそれぞれの事業の度合というものを挙げさせていただきましたが、同じ都道府県の中にも市町村間でばらつきがある。
9ページ、東京都の方を見ていただくと、大変熱心にやっていただけるところはやっていただいているんですが、例えば保育所が満員ということもあるんだと思いますけれども、一時保育事業がかなり普及しているところと、全然できていないところがかなり差が大きいという状態を見ていただけると思います。
このようにばらつきが生じます原因の一つは、子育てをしている家庭の全体像を行政の方がとらえ切っていないというということがあろうかと思います。
10ページ、平成19年度からの新規事業ということで、「生後4か月までの全戸訪問(こんにちは赤ちゃん事業)」という愛称を付けておりますが、なかなか地域に出られない時期、一方では肉体的、精神的に負担の大きい時期ということがございますので、地域の側から家庭の方へアプローチをして、乳児のいる家庭と地域社会を最初につなぐきっかけをつくる。このきっかけから、大変不安が多い、負担感が多いと感じられるところには訪問に入っていく。
そこまでの状況ではない家庭につきましては、次の11ページになりますけれども、「地域の子育て支援拠点」というものを整備をして、そちらの方に出てきていただいて、一緒に子育てをしていくという取組が必要かと思っております。
11ページ、地域の子育て拠点の事業につきましても、子育てのプランで図表は掲げておるところでございますけれども、ベースアップが必要だということで、新たに児童館の職員と子育て中の親が一緒になってその場をつくっていくという新しいタイプも加えまして、その普及の促進を図ることといたしたところでございます。
13ページ、一時預かりの方ですが、保育所において長らく取り組んでいただいてきておるんですが、保育所が満員という事情もございます。あるいはもっと利便性の高いスポット的な一時保育のニーズも強いということで、新たに保育園以外の場所で、NPOの方、民間事業者の方に取り組んでいただくパイロット事業を新たに立ち上げて、どういった要件で、どういうふうに一時預かりに対応していくかということも検証していきたいと考えております。
こういったことが時期の子育て支援のメニューなんですが、最後の14ページ目には、お父さんの関わりということも出ましたので、これも市町村の事業ということで、「子育てパパ応援事業」、父親が主体になった子育て支援活動、そういった活動を支援をする研修とかをしていただく市町村に、国から交付いたします次世代育成支援対策交付金の算定上、配慮を加えまして、応援をしていこうという取組を始めているという御紹介をさせていただきます。
以上です。
○岩渕主査
ありがとうございました。
次に文部科学省からお願いします。
○湊屋文部科学省生涯学習政策局男女共同参画学習課長
文部科学省でございます。
前回の会議の際に、篠原先生の方から、文部科学省で以前家庭教育に関する資料を配っていたのではないかということがございましたので、本日はその資料である「家庭教育手帳」を配っております。この「家庭教育手帳」は乳幼児編、小学生の低学年編から中学年編、高学年編という形の3分冊となっております。この事業も含めまして、文部科学省における主な子育て支援のための取組を時間が限られておりますので、主な部分だけ御紹介させていただきたいと思います。
学校教育に絡むもの、それから家庭教育に絡むもの、それから地域における取組というものがあります。学校教育に関しましては、幼児の教育ということで、幼稚園関係のものといたしまして、子育て支援のための制度の中で特に新しいものということで御紹介させていただきますと、昨年の10月から認定こども園という制度ができまして、これは就学前の子どもたちの教育・保育に関するいろいろな需要に対応するということで、幼稚園、保育所のうちで教育・保育を一体的に提供し、そして地域における子育て支援を行う総合的な施設ということで仕組みをつくりました。今年の4月1日現在で認定数は94件となっております。文部科学省、厚生労働省とも連携をしながら、この認定こども園の制度については、円滑な推進を目指して取り組んでいっているところでございます。
もう一つの幼稚園の仕組みについてですが、昨年12月に教育基本法の改正がなされました。その中で教育の目標が新しく規定されたわけでございまして、小学校・中学校についても、新しい教育基本法に基づいて目標等を改正するということで、学校教育法の改正案が今年の3月30日に国会に提出されているところでございます。
その中で幼稚園に関しまして、従来から幼稚園においては、家庭教育に関する情報の提供とか教育相談、親子登園、あるいは子育てサークルに対する支援の取組ということを実施をしてきたわけでございますけれども、法律上幼稚園が担うべき役割ということで、家庭あるいは地域における幼児期の教育支援ということを幼稚園の担うべき役割という形で位置づけた改正案を今国会に提出をしているところでございます。
以下、具体的な施策として、預かり保育とか、子育て支援活動の推進、就園奨励費といったものがございます。先に進ませていただきまして、「小・中・高校関係」ということで、いくつかの主だったものを挙げてございます。
前回の分科会のときにでも、子どもたちが小さいときから家庭や親の役割、子育てについて理解していくことが大事であるという御意見も出たわけでございますけれども、小学校・中学校・高等学校それぞれにおきまして、例えば家庭科といった授業の中で、家族の一員としての役割を築いていくといったこと、あるいは子どもを産み育てていくことの意義とか、親の役割とか保育の重要性といったことにつきまして、それぞれ子どもの発達段階というのがありますけれども、学校の授業の中で教えられているということでございます。
昨今のいじめ、不登校といったさまざまな児童生徒を巡る課題があるわけでございますけれども、そういった子どもたちへの相談、あるいは保護者の相談とか助言とか援助を行うようなスクールカウンセラーといったような、臨床心理に関する専門家を全国の公立中学校に配置をするという事業を実施をしているところでございます。
子育ての支援という意味では、特に高等教育に進む場合の教育の機会均等なり、人材の育成といったことから、学びたいという気持ちがあり、そして能力のある学生が経済面で心配することなく、安心して学べるようにということで、従来の日本育英会の奨学金の事業でございますけれども、今年度におきまして、無利子、あるいは有利子といった形でそれぞれ区別はありますが、そこに書いてあるような人数に貸与するという形で予算化がなされているわけでございます。
「家庭教育」に関してでございます。私どもが実施しているところでございますけれども、まずは家庭教育支援総合推進事業についてです。実際にはこの事業は国の予算を受けまして、それぞれの市町村レベルで実施をしている事業でございますけれども、ライフステージ、出産期・乳幼児期、学童期、思春期に応じたそれぞれの子育て講座を乳幼児健診、あるいは就学時の健診、保護者会といったような多くの親が集まるような機会を活用して家庭教育講座を実施しております。
そのほか子育ての育児相談、サークルへの支援を行うといったような子育てサポーターリーダーの養成といったようなもの、中学校、高校生が子どもたち、あるいはその親とのふれあいを通じながらさまざまなことを学ぶふれあい交流事業ですとか、父親の家庭参加といったようなことを促すための集いといったものを実施しております。
先ほど実物をお配りをしているということで御紹介をいたしました「家庭教育手帳の作成・配付」という事業でございますけれども、これは妊娠をして母子手帳を交付するとき、それから小学校1年生、小学校5年生の親全員に行き渡るような形で印刷をして配付をしているものでございます。その年度の出生数にもよりますけれども、今年度ですと100 万から120 万くらいの冊数を印刷をいたしまして、全国の乳幼児を持つ親、小学生を持つ親に、子育てのヒント集として活用いただきたいということで配付をしているところでございますし、さらに、PTAの研修会でもテキストとして活用願いたいということで依頼をしているところでございます。
そのほか、特に昨今、子どもの寝る時間が遅くなっているとか、朝食を食べない子どもが多いという子どもの基本的な生活習慣が乱れているといったような御指摘がございますので、子どもの基本的な生活習慣を育成をし、子どもの生活リズムの向上を目指すといったような形で、子どもの生活リズム向上プロジェクトというものを実施し、「早寝早起朝ごはん」運動を、全国フォーラムを実施するとか、あるいは資料等をつくって配付するという形で活動を実施をしているところでございます。
「地域における取組」といたしましては、厚生労働省さんと連携協力しながら今年度から実施をするということになっております「放課後子ども教室推進事業(放課後子どもプラン)」でございますけれども、放課後、あるいは週末に小学校等の余裕教室を利用し、子どもの居場所を設けなから、さまざまな方々の協力を得まして、体験・交流活動とか学習活動を推進するといった取組を全国の小学校区で実施していくというような事業をやっておるところでございます。
主なものだけの御紹介になりましたけれども、以上でございます。
○岩渕主査
ありがとうございました。大分時間をオーバーしていただきましたので、本気で責任を持って取り組んでいただきたいとお願い申し上げておきます。
次に内閣府お願いします。
○久津摩内閣府少子・高齢化対策第一担当企画官
「家族・地域のきずなを再生する国民運動」について御説明いたします。
資料の最後のページをごらんいただければと思います。その右側に付いておりますが、昨年度6月の少子化社会対策会議決定に基づきまして、本年度から実施することとしているものでございます。
まず問題意識としまして、ここに書いてございますように、さまざまな経済支援やサービスの提供を含む「総合的な少子化対策を進める上で、生命を次代に伝え育んでいくことや家族の大切さが理解されることが重要である」、そういった問題意識があり、このため、国、地方公共団体などが意識改革に取り組むことが重要であるという認識に基づいて始めることとしているものであります。
具体的には、3の(1)にありますとおり「家族の日」や「家族の週間」の制定、家族・地域の絆に関する国、地方公共団体による行事の開催などを行うこととされています。
こういった家族や地域の絆の重要性については、平成16年の閣議決定においても、既に指摘されているところでございます。「少子化社会対策大綱」の2の(3)にありますとおり、「3つの視点」の一つとして取り上げられているところでございます。
何をやっていくかということなんですが、資料の最初に戻っていただきたいと思います。これについては、内閣府において検討を進めているところでございます。平成19年度予算も獲得しておりまして、既に決定された事項ですので、各省とも相談しながら検討しているところでございます。
「家族の日・家族の週間」とありますが、これにつきましては、年1回の制定を考えております。ここにははっきり書いてございませんが、今のところ11月を考えております。
まず年1回の制定の理由としましては、多くの地方公共団体で家族や家庭の大切さを見直す「家庭の日」等の運動が毎月の特定の日に実施されているということがございます。これとの重複や混乱を避け、連携や協力を図りやすくするという観点からは、国の「家族の日」「家族の週間」は年1回定めることが適当ではないかということです。
11月につきましては、七五三などの伝統行事が11月にある。それから、厚生労働省の方で「ゆとり創造月間」という行事が既に行われている。民間で「いい夫婦の日」やワーク・ライフ・バランスの日といった運動も行われているということから、11月が適当ではないかと考えております。
具体的にいつにするかにつきまして、今後検討して決定していきたいと思っております。
事業としては、フォーラムについては、医者、科学者等の専門家や関係閣僚に討議いただいて、様々なメッセージを発信していただく。
また、全国大会において国民の皆さんに呼びかけていったりとか、表彰や広報活動、様々な地域における取組事例に関する情報収集・提供、各地方におけるイベントの実施などを行ってまいりたいと思っています。
それから、上に記しているとおり、地方公共団体の「家庭の日」等や、様々な関係団体とも連携を取りたいと思っておりますし、早くお父さんが家に帰って、家族でのだんらんの時間を持っていただくためには、働き方の改革の取組とも連携しなければいけない、他の各種の運動とも連携を図っていきたいと思っております。
以上でございます。
○岩渕主査
ありがとうございました。
それでは、ここから委員の方々に御意見を伺いたいと思います。
○池本委員
今日は私自身1歳児の母親の立場から、具体的な事例を伺わせていただいて、本当にうらやましいなと思うことが多々ありました。共感した点について幾つかコメントしたいと思います。
一つは、高浜市の事例で、ケーキを食べながらコミュニケーションを図るという話があって、人々が集まるためには何かきっかけ、集める核となるものが必要で、その仕組みが今の広場の中では余り重要視されていないなというのを私も地域のところに行きながら感じていました。
そのほかにも、例えば親子で聞くコンサートですとか、私が欲しいなと思うのは、学校などでは学校の校庭を芝生化することによって人々が集まってくるという、自然を生かし広場とか保育園の空間づくりとか、あるいは遊びのプログラム、こういった遊びをやってみようとか、そういういろんな仕掛けをもっとやることで、母親の孤立、引きこもっている人が出やすくなるということがあるのではないかなと思いました。
そういった仕掛けは、実は余りお金もかからないわけで、ちょっとした工夫で大きな効果が得られるということで、もっと質の面をいろいろ考えてみる必要があるなと思いました。
もう一つは、これもお金をかけないで済むというところなんですけれども、養成講座を行って、地域人たちが学び、そういった人材をどんどん生かしていくという考え方で、どうしても子育て支援というか、行政がお金をかけて福祉でやってあげるになりがちですけれども、教育活動と福祉活動をうまく連携させて、教育による福祉の向上というやり方をやっていくことも今後、特に財政難の中では非常に重要ではないかと思いました。
私が今、子育てをしながら非常に思っているのが、苦情というか、親がもっとこうしたらいいのになと思っていることを言う場がないということでして、それは先ほど三鷹市で市民の間で保育園の問題などを掲示版で話し合ったりとか、市民自身で気がついたことを取り上げてマップをつくっていくという紹介がありましたけれども、こういった市民の声とか親のアイデアを生かす仕組みはどこの市にもあってほしいなということを痛感しました。
親のアイデアを生かすということでは、今日御紹介したいなと思っていますのは、私が個人的に日本で広めたいなと思っておりますニュージーランドプレイセンターの活動なんですけれども、これはまさに親たちが学びながら、それぞれの親の持っている能力やアイデアを生かして、よりよい子育てをしていこうという考え方の集いの場なわけですけれども、今の集いの広場のようなところは、どうしても親がお客さんとしてサービスを受ける側になりがちですけれども、親の能力を発揮するという機会がないのが私自身非常に不満に思っているところでもありまして、周りの保護者の方とお話ししていても、とてもいいアイデアとかいいセンスを持った人がたくさんいるんですけれども、児童館に行くとセンスのない空間になっていて、そこに親のアイデアを生かせないために、結局、身近なところでなく、いい場所を探してわざわざ遠くまでバスに乗って出かけ、そこが満員になっているということもありまして、もっと親の力を生かす仕組みが必要だなと思ったところです。 時間がちょっとあれなんですけれども、あと2点ほどなんですが、一つ問題だと思っていますのが、先ほど出ました個人情報の壁というところで、これも今の子育てをとても難しくしていることでして、保育園児などでも名簿もつくれないとか、そういったことからお互いに知り合うことがとても昔と比べて難しくなっていて、それが育児不安の大きな原因にもなっていると思いまして、そこはまだ具体的にアイデアはないんですけれども、考えていかなければいけない点かなと思いました。
最後に、子育てパパ応援の事例がありましたけれども、今の母親のストレスの一番大きなことは、子どものこともあるんですけれども、夫のことも大きいと思います。個人的なことになりますけれども、周りの母親とちょっと親しくなると出てくるのが夫に対する不満で、つい先日も朝日新聞の記事で、出産に立ち会った父親のその後という記事で、結局、立ち会いは増えているけれども、その後に手伝っていないことで、夫の妻に対する愛情は変わらないに、妻の夫に対する愛情がそのことで大きく低下しているという調査結果も紹介されていましたけれども、父親をどうするか。特に父親が学んで、育児参加しなければ大変なことになるということを学ぶ場も必要ではないかなということを感じています。
○鹿毛委員
まず、今日は遅れまして、本当に申し訳ございません。自分自身にも4人の子どもがおりまして、長男が高校入学、次男が小学校入学、一番下の娘が幼稚園入園ということで、なぜ同じ日にこんなになるんだろうな。やはり子育ては大変だなと思っています。こういうところを変えていかないと絶対だめなんだろうな。これは文部科学省なのかどうなのかわかりません。
うちの家内も普通であればうち子たちが入学式などに行けば非常に喜んでくれると思うんですけれども、1週間くらい前から事前の作業に追われていたりするんですが、それが現状なんでしょうね。
だから、子どもをたくさん持つということは多分できないんですよ。
私の職場も今日、高校生が13名、中学校の入学式で21名、小学校の入学式が重なっていると。どうやったって無理ですね。先ほど保育士が足りないなどと言っていましたけれども、親のいない子たちでもどうやって入学式に出るのかと。細かい点ですけれども、配慮というのは必要なんじゃないかなと思います。やはりやさしくないんですね。
今まで皆様のお話を聞いていて、こんなにいろんな施策があるんだとか、やっているんだなと思って、何で一本化されないのかなとか。今は格差などと言っておりますけれども、もう子育てのことが言われ続けて何年も経っているわけですから、そろそろ国の方も目覚めて、ある程度リーダーシップを取っていく方がいいんじゃないかなと思いました。
先ほどやっているところとやっていないところの差があるということで、たった1枚の紙を見ただけでも0%と140%のところがある。これは本当に運不運という形になってしまうんでしょうかね。何か非常に残念な気がいたしました。
うちもそうですし、うちの利用者というか、職場の方の子どもを預けている保護者の方から一番感じているのは、子育てというか、子どもを産むこと、それを育てることに対して喜びと安心が持てないというところがよく出てくる言葉です。勿論、安心というのは精神的なこともあるでしょうけれども、経済的な問題が非常に多いのかなと思いました。
低年齢のときには非常にいろいろ制度が充実されているようです。でも恐らく一番難しいのは、中学生以降のことなのかなと思います。今、いろんな保険会社が学資保険とかを売り込むためにいろいろありますけれども、いろんな試算が出ています。あの試算を見たら絶対子どもをもう一人産もうとは思いません。是非その辺を公的なサービスなりでうまくやっていかなきゃいけないんじゃないか。
それと間違った誤解がかなり生じているんじゃないかと思います。子育ては大変だと、ある程度そういうふうに、公立の大学まで行って1,000万円とか、私立に入ったら何千万円とかいうのを見せられると、よくないなと思いました。
いろいろありましたけれども、父親の参加というのもありました。これはある程度強制力が必要なんじゃないかなと思います。企業も含め官公庁も含め、父親の体験型ですから、やはり自分たちで行っていくということが必要なのかなと思います。そうしないと、やはり昇進できないとか、係長になれないとか課長になれないとか、そういうのもやってみる価値もあるんじゃないかなと思いました。
今は親が非常に自分中心になっています。自分さえよければというのがあります。ここを変えていかなければいけないんじゃないかと思いました。
○汐見委員
今日初めて参加いたしました汐見と申します。よろしくお願いします。
感想めいたことしか言えないんですけれども、前々から感じてはいたんですが、子育てをサポートするという営みは、地域とか家庭とかいう社会の一番底辺の組織のところに丁寧に根を張っていかなければいけない活動ということになりますので、行政だけの力ではどうしてもやり切れない。ましてや国が施策を出してすぐに具体化するという営みでもないということです。自治体の方にかなり事業が移ってこざるを得ないところがあります。
そうなりますと、当然のことながら、自治体ごとの差が出てくるということが必然になります。このことをどう考えるのかということを考えながらお伺いしていたんですが、大体先進的なことを頑張ってやっておられる自治体というのは、幾つか特徴がある。その一つは、首長がそういうことにすごく熱心でおられるというケースですね。
それから、三鷹などはそうだと思うんですが、担当の部局にこの問題についてよく勉強されている人が確保されていて、また内部でつくられた文章もたくさんあって、それを引き継ぐということがきちんと行われている。職員間でそういう力が蓄えられているという自治体ですね。
もう一つ、新しいパターンとしては、子育ての支援関係のNPOがたくさん出てきて、そのネットワークもできてきて、そのネットワークの中にかなり力のある人がいて、その人たちと上手にコラボレートすることによって、かなりいいことができているというところですね。大体3つくらいパターンがあるような気がするんです。
逆に言うと、そのどれかの条件が整っていないところは、少しずつ先進的なところに比べて遅れていってしまう可能性があるということです。住民から見たときに、せっかく住んでいる我が町がほかのところに比べて同じように税金を払っているのに、何でこの程度のことをしてくれないんだということになる。これは、やはり放置できない問題で、これは国がある程度イニシアティブを取って、できだけ底上げをしながら平準化していくしかないのではないか。いい意味での競争はするんだけれども、最低限のことは国で保障していく。そうするか、別の方策を考えないと、遅れたままの自治体がずっと放置されていく可能性が出てきているように思います。そのためにどうしたらいいのかということを考えながら聞いていました。
以前私は上越市というところに少し関わって『子育てするなら上越市』という本をつくりました。それから子育てするなら何々市というのがはやり出して、それはそれでよかったんですが、そのときに上越市の議員さんたちと、たとえば年に1回議員ないし行政担当者で子育て関係の人だけを集めて交流しながら学び合う。そういう場をつくらないと、それぞれの自治体に任されるわけで、その自治体の職員がそういうことにたまたま熱心であればいいけれどもそうでないとダメというのはまずいんじゃないかということで、何かそういう場をつくれないか話し合ったことがあります。
今回国民大運動というのがありますから、できたら民間と国ないしは自治体の組織との共同で年に1回とか2回とか、そういう交流をできないかと思います。私は自治体職員の中に10年くらいこのことばかりやる、専門性がそこに集中している、その人に聞けば何でもわかるしという人を蓄えていくべきだと思うんです。首長が代わってもその人がちゃんとやる、それを遵守する。そういう人を教育するような交流集会というか、何かできないか。
私は個人的には今年の秋から大日向政美さんとあいぽーとというところで、自治体の職員だけを集めて2日間の勉強会をやるんですが、何かそういうことを少し考えていただけないかと思ったのが感想です。
もう一つだけ簡単に申しますが、若者が引きこもっているということはよく言われるんですが、私は日本の問題は若者だけではなくて、みんなが引きこもっているという感じがするんです。久しぶりにパリから帰ってきた私の友人が東京に戻ってきて一番驚いたのは、どうして町の中に子育てをしている人が見えないのかということでした。
要するに、乳母車を押しながら、集まってもぺちゃくちゃしゃべっているという母親の姿が町に見えない。そこがパリなどと違うところだと言っていました。金曜日になればどこかでホームパーティーをやろうと集まってくる。そこで発散するし知恵の交換をするということが当たり前のように行われていて、それを周りでサポートしていく。
私の妹たちはイギリスのバーミンガムで暮らしているんですが、行ってみると、残念ながら日本は負けたと思ったのは、外に出ていこうという気になるんです、その町は。
あちこちに樹齢100年以上の木が街路樹になっている。そこに行くことによって、すごくいやされる感じで、散歩したくなるんです。美しい日本というスローガンもあるんで、私は「散歩したくなるまちづくり」とか、「乳母車で出て行きたくなるようなまちづくり」。子育てするなら何とか町とか何とか市というよりももっと具体的に、「ベビーカーの似合う町どこそこ」とかいう形で、外に出ていって、いいベンチがあちこちに置いてあって、そこでお年寄りも若い人もたまっていって、気軽に出て行きたくなるという拠点をつくっていくというような町づくり、家の中だけではなくて、そこに予算を割くというんでしょうか。そういう引きこもっているという状況をどう克服するかという視点がないと、いろんな施策が具体化していかないんじゃないかなと感じました。
○岩渕主査
ありがとうございました。汐見委員は2回分しゃべられましたので、今後皆さん、時間が押しておりますので、御協力をお願いします。お一方大体4分を目途にしてください。
○篠原委員
今日、各自治体の方からのお話、大変参考になりました。ありがとうございました。
私、前回の会議のときに意識改革ということを強く言わせていただいたんですけれども、今日、お話しを聞いていて、その感を強くしました。先ほど小松市の方も結局、現在の親は自己中心であることから、子育ては楽しいんだという意識をどう持ってもらうかというのが最後は課題になってくるとおっしゃっていました。
あるいは熊本の方の御説明でも、キャンペーンで子育てはすばらしいことなんだということをどうアピールするかという、最後はそこへ来るというお話だったように受け止めました。
私も前々からそういう意識を持っておりまして、内閣府の方から先ほど国民運動のこれまでの流れの御説明があったんですけれども、平成16年、3年前から取り組んでいらっしゃるんですね。これからそういう効果がだんだん上がってくるんだろうと思いますけれども、それにしても出生率の向上にどの程度プラスになっているのか。あるいは今の国民運動のやり方が本当にそういうひとたちの意識を変えていく運動になっているのか。方法論を含めて再検討しないと、単にすばらしいことですよと言うだけでは。はっきり申し上げて個人的な欲望はその間はしばらく我慢していなさい。その我慢に勝る何倍もの喜びがあなたたちにいずれ来ますというもっとはっきりしたメッセージを国レベルで発していくということが大事なんじゃないでしょうか。余り遠慮し過ぎて、意識運動をこう変えましょう、こう変えましょうという、ぐるぐる回る話ばかりしていても。どこかでストーンと入っていくようなメッセージをもう少し強烈に出していく必要があるんじゃないかというふうに思っております。日曜日のテレビ番組で「サザエさん」というのがあり、これが日曜日の視聴率ベスト3に毎週入っているんです。20%くらいのレーティングを取っています。なぜああいう番組がそんなに高い視聴率を取るんだと。やはり3世代同居家族が地域と一緒になって繰り広げる、あのほのぼのタッチに一種のヒーリングを感じているんじゃないかと思うんです。そういう潜在的なものをどうこれから意識運動の中で取り出して具現化していくかということが私は非常に大事なことだと思います。
この間、専業主婦の問題も取り上げさせていただいたんですけれども、無論、専業主婦というのは働きたいんだけれども、しようがなく専業主婦をやっているという方もいらっしゃると思いますし、先々は専業主婦はかなり減っていくだろうということは理解をしておるんでございますが、我が家もそうなんですけれども、やはり専業主婦の方々に聞くと、一番ニーズが高いのは、一時的な子ども預りですね。これが充実していないということに非常に不満があるような感じがしております。たまたま先ほど資料の御説明がありましたが、私は今、大田区に住んでいるんですけれども、一時保育0%という大変な行政の区に住んでいるわけで、先ほど汐見先生からも話が出ておりましたように、非常にばらつきが多い。国のレベルを含めて、不満やいらつきというか、孤独感というか、一種の育児ノイローゼにつながりかねない要因を取り除く方法として、もう少し踏み込んで何か考えられないのかなということが今日のお話を聞いていて改めて感じました。
次回で結構ですから、厚生労働省の方へお願いしたいのは、現在専業主婦が何人くらいいて、子育てをやっている主婦がどのくらいいるのか。そういう人たちのアンケート調査の結果があれば、どういうことに不満を感じ、どういうことに不安を感じているのか。特に乳幼児段階の子育てをやられている方。何かそういう資料があれば次回出していただきたいと思います。
以上でございます。
○岩渕主査
ありがとうございました。
○庄司委員
各自治体の大変興味深い取組とか工夫を聞かせていただきました。お話を伺っている限りでは、子育て支援には何の問題もないんではないかというふうに感じるほどだったのですけれども、実際にはそう実感できないところがあります。
その一つの理由が、施策面で、特に都道府県とか市町村での格差で、厚生労働省の資料にありました。
もう一つが、前のお二方の委員もお話しされましたが、言わば文化というか、意識に関わる部分です。汐見委員から、お母さんが出掛けて行けるような地域をというお話でしたが、今、乳幼児を抱えているお母さんは、町に出ると謝ってばかりです。バギーに子どもを乗せて電車に乗ったり、バギーを押して歩いていくと、すみません、すみませんと謝ってばかりいます。そういった意識とか文化とか、ここの部分を考えないと、施策だけでは今の状況に対応できないんじゃないというように感じました。
少し個別の感想というか意見というか質問になりますが、子育て支援策にどれくらいお金をかけているのか。小松市で「マイ保育園」という面白い取組を行っていますけれども、保育士が足りない。何かさせるために、その裏付け、保育士の数を増やすなどが不可欠だと思います。
三鷹市の説明の中で気になったのは、虐待をレアケースと言っておられましたけれども、確かに子どもが亡くなってしまうとか、親子分離しなければいけないというのは数は少ないと思いますが、虐待の問題というのは連続性を持っているものだと思うんです。
そういった意味でレアケース、特別なものというように考えてよいのかと思います。
それから、厚生労働省の資料の中では都道府県、市町村の格差というのが目立ちましたけれども、そのことともう一つ、施策の連関とか整合性というのはどうなのか。厚生労働省の資料の13ページに、在宅子育て家庭一時預かりというのが紹介されていましたが、例えばこれは、ファミリーサポートセンター事業で対応できるのではないか。目的がどう違うのかというところの説明がきっとあるんだと思いますが、違いがよくわからなかったということがあります。
今、特に中学生、高校生に対してふれあい体験学習が行われておりますけれども、これはとても大事な活動だと思います。これはどちらが所管しているんですか。厚生労働省なのか文部科学省なのか。
文部科学省については、「家庭教育手帳」をお示しいただきました。100 万部以上配布しているということですが、立派なものがつくられていると思うのですけれども、これの効果については何かお調べになったりしているのか。配布してるだけなのか。あるいは配布して、説明したり研修したりということが行われているのか。せっかくつくるならうまく活用するということが大事なのではないかと思いました。
○岩渕主査
自治体の方もいろいろ反論したいこともあるかと思いますが、今日は時間がありませんので、事務局の方に後で回答書を寄せていただければと思います。次回配付することで解決したいと思います。
次、お願いします。
○高橋委員
各自治体と省庁の御報告を聞きまして、感じましたこと、疑問に思いましたこと、要望したいことを何点か申し上げたいと思います。
まず、私が一番注目しましたのは、小松市の「マイ保育園」の取組で、保育園が子育て支援の拠点になるという視点でございます。保育所のみならず幼稚園も、「親学の拠点」になるように全国的に展開する必要があるのではないかと考えております。
それから、2番目は、福井県の取組で「親育ち支援プログラム」というのがございました。子育て支援においては、親心が育つという視点がとても大事な視点ではないかと感じておりまして、親心が育つことによって子どもが育つ。育の視点が大事だということを私は強調しているんですが、何を教えるかということになりますと、意見が対立しますけれども、何が子どもの心を育てるか、脳を育てるかという、これは脳科学の視点も大事でございますけれども、今月の4月17日に教育再生会議が脳科学と親学をテーマに議論することになっておりますが、私もヒアリングで呼ばれておりまして、脳科学を親学に導入するということも大事な課題ではないかと思っております。
疑問点も幾つか申し上げたいんですけれども、今日のお話の中で保育サービスの第三者評価のことがございました。これは今日の発表がどうこうということではなくて、私が前から疑問に思っていたことでございますが、サービス利用者の視点ということが強調されて、利用者本位のサービスという視点がどうしても全面に出るんですが、子どもの発達を保障するという視点が欠けているのではないかということを常に感じております。
この検討会議は「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議ですが、子どもを応援するという視点がいるのではないかという疑問を持っております。
親の心が育つという視点から言いますと、小松市の資料の4ページで、一時保育を通して子どもがかわいいと思えたという指摘がありました。これは親心が育っているという1の事例だと思って私は注目をしています。
先ほども御指摘がありました保育士が足りないという問題をどうするか。現状は非常に厳しい状況に置かれておりまして、埼玉県が今、議論しておりますのは、認証保育者という制度を設けて、3日間ほど研修をして、団塊の世代のボランティアを子育て応援団に活用するという議論をしております
あるいは親心を育てるための保育体験をもっと積極的に行うということも議論しているわけでございますが、保育士や幼稚園教諭と保護者をつなぐ人をどうシステムとして育てていくかという、私どもは親学アトバイザーというのを親学推進協会で育てておりますが、そういうシステムをつくっていかないとなかなか難しいんではないか。保育士に対する制度的な充実とともに、それを補うものをつくっていく必要があるんじゃないかと思っております。
それから、親心が育っていない家庭へのアプローチ、これが最大の課題でございますが、今日の資料にもございましたように、行政から保育園に対して未登録者を提供する仕組みが必要だという御指摘がございましたが、是非検討していただきたいと思っております。 省庁からの御報告もございました。発表の順序は逆でございますが、内閣府の方からは国民運動ということについてございましたが、是非計画されておりますフォーラム、あるいは全国大会、これは今年、来年以降のことも含めてのことでございますが、脳科学、親学、そういう専門家を加えて欲しいという要望でございます。
それから、その親学を推進している民間の諸団体もたくさんございますが、是非連携をしていただきたいと思っております。
家庭教育学会とか親学会とか、あるいは幼稚園、保育所の全国組織、あるは親学推進協会、民間のさまざまな諸団体と是非連携して国民運動を推進していただきたいという要望でございます。
厚生労働省につきましては、12ページに「地域子育て支援拠点事業」の表がございまして、そこの「従事者」というところに、是非親学の研修というものを検討していただければと思っております。
10ページの「こんにちは赤ちゃん事業」の家庭訪問者研修ということが出ておりましたが、これも是非脳科学の研修成果を踏まえて、親学の研修を検討いただければと思っております。
最後に文部科学省でございますが、家庭科と家庭教育手帳について一言ずつ申し上げて終わりたいと思います。
この家庭科の説明資料の2ページに親の役割ということが書いてございます。あるいは今日内閣府の資料の中に少子化社会対策大綱、あるいは新しい少子化対策についての説明資料の中に学校教育の中で家庭を築くことの大切さの理解とか、子育ての楽しさを実感するとかがございますが、私が家庭科の教科書を見た限りでは、親の役割とか家族の絆とか、この会議が一番大事にする視点が十分に反映されていないんではないかという疑問を持っておりますので、是非御検討いただきたいということ。
もう一点は、「家庭教育手帳」についてでございますが、ここになぜ母性的、父性的な関わりという視点が言及されないのか。しっかり抱いて、下におろして歩かせろという日本人が大事にしてきた父性的な関わり、母性的な関わり、そして自立というこの3段階は大事な家庭教育の原点ではないかと思っておりますので、つまり性差の区別と差別を混同して父性、母性が差別につながるという議論もございますけれども、そこはクリアーに議論しなければならないと思っておりますので、これは私の問題提起として最後に加えさせていただきます。
以上でございます。
○岩渕主査
ありがとうございました。
○中橋委員
さまざまな自治体の報告を伺わせていただきまして、ありがとうございます。私も自治体の皆さんが積極的に取り組んでおられるこの事業にどのくらい予算をかけて、こういう事業ができているのか。あるいは厚生労働省さんの資料の中に、いろんな子育て支援で地域格差が見られましたけれども、取り組んでいる、取り組んでいないという数字だけではなくて、子育て支援にかけている予算にどのくらい差があるのかということも見えてくれば何かヒントになるかなと思いました。
その中で私は地域のNPOとして子育て支援に関わっている者の立場として、今できるだけ予算を少なく、予算を余りかけずにいい子育て支援をというところでNPOがよく活動しているわけですけれども、今は子育て支援のNPO第1期だと思うんです。自分の子育ての問題が社会の問題であり、一生懸命ミッションによって活動しているんだけれども、次の代に渡すときに、なかなかそれが仕事として結び付いていない。保障されていない。どうもNPOは便利だし、小さい予算でいろいろなことをやってくれるからいいんじゃないということで、いろんな事業がかかって、それに振り回されているところもたくさんあると思うので、NPOの人たち、あるいは地域団体の位置づけであるとか、そういった仕事としての位置づけみたいなものをもっと見ていただければありがたいなと思っています。
香川県はさっきの資料でファミリーサポートセンターが0%なんですけれども、今年度はできることになりまして、私も少し関わっている中で、先日ある県外のファミリーサポートセンターの方と話をしていて、ファミリーサポートセンターは送迎もお金をいただいてしているところが多いんですけれども、それはたまたまされてなかったんです。そのファミリーサポートセンターを実施している団体の方は、すごく思いがあって、障害のある子どもも、健常の子どもも、自分で公共の乗り物に乗って自分の行きたいところへ行けるということの知恵を付けてやらないといけない。だから、ファミリーサポートセンターの提供会員さんは、バスを使ったり、電車を使ったりして、子どもを例えば保育園や小学校に迎えに行って連れて帰る。送迎はしているんだけれども、自家用車での送迎をしていないということなんです。
ひいては公共の乗り物を使うことで地域の人の足として今はバスがどんどん少なくなってきたりしているけれども、そういったものをもっと見つめ直してバスの利用促進にもなるでしょうということで、ファミリーサポートセンターでは自家用車を使っての送迎はしてないのよという、勿論、前提としては提供会員さんも依頼会員さんも事故に遭ったらいけない、危険な目に遭わすわけにはいかないということがあるわけですけれども、そういう思いといのはすごく大事だなと思うんです。
もう一つは、ファミリーサポートセンターで依頼をされてもお断りする場合がある。それは預ける親が子どもの状況を、例えば今日うんちをしたかどうか。どんな色のうんちだったのか、朝御飯食べたのかどうか、学校に行くときにはどういうくせがあって、どういう問題があって、ここに気を付けてほしいのかという、自分の子どものことをちゃんとお願いする方に伝えることができない親が非常に多くなってきている。そのときには私は断ってしまう。もっと自分の子どもさんをこんなふうに見つめてあげてということを言って断っているんだということを言っていて、すごい思いがあるなと思って伺ったんです。
先ほどの報告の中で小松市の「マイ保育園」事業の中で最後の問題提起として、親の子育てを軽減する施策が今は主になっているけれども、現場の意見としては、現在の親が自分中心であることを感じることが多くて親子の愛情を高める子育ては楽しいと喜びを感じる施策の取組が必要だと思われているということなんですけれども、そういった取組が本当にまだまだなんだと思うんです。
話の最初に戻りますけれども、地域の中で便利に使われているNPOとしては、いろんなセミナーとか勉強会とか、ちょっとした予算が付くと、こういうセミナーをやってくださいとか、こんなのをやってくださいという中に、例えば文部科学省さんの発表にあった子育てサポーターリーダー研修であったりとか、21世紀職業財団の保育サポーターの研修であったりとか、緊急サポートの養成講座であったりとか、集いの広場の研修であったり、いろんなセミナーをやるわけですけれども、本当によく似たような内容のちょこちょことしたものがあるんですけれども、それを例えばまとめて子育て支援に地域で関わる者としては、ベースとして、例えばこういう思いを持たなくちゃいけない。まちづくりにしても、子育てが関係ないわけではないから、こういう目線が必要ですよという土台の研修は一本化してあって、例えば保育士さん、保健師さんも受けてほしいなと思います。保健師さんというのもすごくばらつきがあるので、保健師さんにしても同じ目線で集いの広場のスタッフにしても、みんな同じ目線で最初の入り口があって、その二段階目のステップとしてのスキルアップの研修はそれぞれの専門性によってあるようなことをすれば、予算のむだ使いにならないというか、何かばらばらと同じような研修をたくさんしなくちゃいけないなということを思うことがあるので、そんなふうになればいいなと思っています。
以上です。
○岩渕主査
時間が大分過ぎてしまいました。森さんはパスですか、ありがとうございます。
○森委員
一言だけすみません。
今日お話を聞いていて、実は私これから役所の仕事で入札の場合に、今、総合評価方式で障害者の雇用を一つのベンチマークにしているんですけれども、ここにもう一つ、入札にも子育て支援という考え方を入れることができるんではないかと聞いていてそう思いました。
○山縣委員
子育てが思いどおりにいかないと同じくらいに会議の進行もきっと思いどおりにいかないと、今、主査は思っておられるのではないかと思いますが、4分で終わらせていただきます。
4つの事例、非常に興味深く聞かせていただきました。高浜のフォーラムに行かせていただいたこともありますし、株式会社三鷹、あるいは子育てコンビニの理事長さんとも少し交流をさせていただいております。
小松に至ってはよしたけ保育園さんへ行って勉強させていただいたり、熊本は大津町に行かせていただいたり、再来週は植木町の「おあちゃんの家」に行ってこようと思っています。私がいろいろとやったところは、やっぱり先進的なころだったんだということを改めて感じております。勉強させていただきました。
一つひとつについてはいろいろ御意見ありましたが、共通している部分は何かなと思って探していたんですけれども、3つあったのではないかと私は思っています。
一つは、NPOを含む市民の力を活用されているというところに共通性があったような気がします。
もう一つは、安定した場所とか拠点が展開を豊かにしていく。これは池本さんが最初に少し言われていましたけれども、場所というのが非常に重要だということです。それをどう探して来るかというところもポイントなのではないか。
3点目は、行政の内部に非常に創造力のある方々がどうもいらっしゃるんではないか豊かなアイデアを実現していかれる。それを内部に抱えておられるということが非常に重要なのなかということを共通して感じておりました。
今日聞かせていただいた話は、地域子育て支援とか就労支援、あるいは子育て支援の中でも要望とか発見という辺りが中心だったと思うんですけれども、この会議のテーマの一つは、深刻化したケースへの取組もテーマにしようということがありました。
市町村では、発見以上のことは今の制度上は難しい部分がありますけれども、アフターケアとか見守りとかでの可能性もあると思いますので、是非次回以降、そういうことにも時間を取っていただいたらなと思います。
最後になりますけれども、前回の発言の中に「地域に余り幻想を抱くな」という意味の発言があって、議事録にもそう書いてありますけれども、そのときは時間がなくて私は発言をしなかったんですが、地域と結び付かない生活というのはあり得ないんじゃないかと考えています。幻想だという形で切り離してしまうのか、なぜ地域がそういう状況になったのかというところから見直していくことによって、もう一回地域の幻想と言われない地域をつくってみたいなという思いがあります。
従来の地縁というのは、家を通じたつながりだった。私はそういう地縁ではなくて、知り合いとか、仲間のつながり、これも知り合いの縁と書いて知縁と呼ぼうと思っているんですけれども、新しい意味の知縁ですね。それをつくっていく。知り合いとか仲間だと個人のつながりですから、個人の仲間、それを地域につなげていく。その作業をやならないと、家のつながりから入っていった部分がなかなかうまくいかなった要素の一つではないかと思っています。
先ほど三鷹の例にもありましたけれども、地縁が新しい展開を生んできているということをおっしゃっていましたので、少し期待をしています。知り合いの縁と土地の縁「知縁」と「地縁」をチェーンで結ぶと言いますか。そういうチェーンづくりに行政が力を注ぐ必要があるんじゃないかということを思って、今ちょうど4分5秒ですので、終わらせていただきます。
○岩渕主査
ありがとうございました。さすがは大阪です。
最初にお願い申し上げておりましたように、私も意見を申し上げたいと思っているんですが、そんな時間がないと怒られそうなので、一言、結論だけ言います。
私は親会議でも言ったんですが、地域の子育て応援団店事業に対してサポーターのつもりでおりますので、今、全国の大体半分の県で実施されて、今年度は埼玉県もやって、だんだん大都市もやってくるような状況になっておりますので、是非皆さんも御支援いただきたいというふうに思います。
もう時間になりましたので、これで閉めさせていただきたいのですが、これだけの論客がそろいますと、1人4分などという野暮なことばかり申し上げて申し訳ないので、これから先、次回以降、もう少し議論の時間が取れるような時間設定、場所の設定を事務局に、もし皆様がそういうふうに御希望なさるんでしたら、是非そのように取り計らいたいと思っております。
最後に大谷局長から一言お願いいたします。
○大谷雇用均等・児童家庭局長
ただいまの運営につきましても、次回以降、工夫してみたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
本日は大変遅い時間まで御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。また、三鷹市の大石田部長、小松市の加藤部長、熊本県の岩下部長、それぞれお忙しい中、地域の実情を踏まえた子育て支援の展開についてお話しをいただきまして、厚く感謝申し上げます。
次回でありますが、働き方の改革に対応した子育て支援サービスについて検討してまいりたいと存じます。次回の開催日時は4月17日火曜日18時から20時と、また遅い時間でありますけれども、厚生労働省の中の省議室で開催する予定でございますので、岩渕主査を始め、皆様方に引き続き御協力をよろしくお願い申し上げます。
どうも今日はありがとうございました。
○岩渕主査
ありがとうございました。
午後 7時08分 閉会