第5回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議「地域・家族の再生分科会」議事要旨

平成19年5月22日(月)
18:00~20:00
厚生労働省 省議室
(厚生労働省9F)

議事次第

○ 開会

【議事】

「地域・家族の再生分科会」におけるこれまでの議論の整理

(配付資料)


午後 6時00分 開会
○岩渕主査
 それでは、定刻になりましたので、ただいまから「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議「地域・家族の再生分科会」を開会いたします。
 本日は、前回までの当分科会における議論を踏まえまして、事務局が整理し、皆様のご意見を伺いました「地域・家族の再生分科会」における議論の整理(案)につきまして、皆さんのご意見を伺い、本分科会としての議論の中間取りまとめを行いたいと思います。
 それでは、最初に事務局から、「地域・家族の再生分科会」における議論の整理(案)について説明をお願いいたします。
○度山厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課少子化対策企画室長
 それでは、お手元に「地域・家族の再生分科会」におけるこれまでの議論の整理(案)という資料を準備させていただいていますので、ご説明を申し上げます。
 これは、お読みいただいているのでお察しと思いますけれども、前回の分科会で、後半の部分で議論いたしました意見の整理というものをベースに、これを文章化したところでございます。全部で7ページになっておりますけれども、事前にお送りをさせていただきまして、いろいろご意見をいただきまして、多少修正をしたものを今日お手元にお配りをしております。その相違点なり、あるいは前回議論のありました意見の整理のところから、多少あいているところを中心にご説明をさせていただきたいと思います。
 まず1ページ目でございます。ここは総論的に今後の人口構造の変化でありますとか、そういった中で「ワーク・ライフ・バランス」の実現というものが課題であり、その中で地域・家族をめぐる課題にはどのようなものがあるのかということを整理しているパーツでございます。
 1ページ目の書き始めのところから真ん中やや下の部分までは、第1回目の分科会におきましてご紹介をさせていただきました人口構造の変化に関する特別部会の議論の整理を引いております。急激な少子化が進んでいることの分析、それから、何が子どもを生み育てたいという希望を阻んでいるのかということの分析の紹介をさせていただいております。
 1ページ目の下、「これらの課題について戦略的に取り組む必要があり」というところからは、こういった状況の中で、地域や家族をめぐる課題にはどのようなことがあるかということでございます。下から3行目、かぎ括弧で囲んでおりますけれども、「多様で公正な働き方の選択肢が充実し、結婚や出産・子育てと就労をめぐって様々な選択ができるような環境整備が進められる動きの中で、どのような選択をとったとしても、子どもの成長を育むという家族の機能が果たされるよう、地域が家族を支援する体制を構築すること」が、総論的に申し上げたときの地域・家族の課題というふうに整理しております。
 2ページ目の方にまいりますが、この形としてどのようなことが言えるか。「ワーク・ライフ・バランス」という言葉にありますけれども、ワークの部分を支える取組、そしてライフの部分を支える取組、この両面があるということについてもご説明をさせていただいたとおりでございますが、「このため、多様な働き方の選択と」というところの2行が、二者択一にならないようにサービス基盤を整備していく。これがどちらかといえばワークの部分を支えるところの考え方です。
 それから、「また、どのようなライフスタイルを選択していたとしても」のところからの8行ぐらいが、ライフの取組を支えるということでございます。特にライフの部分を支える取組につきましては、ご意見もございましたので、これまでどちらかというと、家族の役割に委ねられて、これに対する支援の必要性が十分に認識されていなかったと。それが象徴的に表れますのが専業主婦の育児不安が非常に強いということをやや強めに記述しているところでございます。こういった状況の中で、地域における人のつながりが希薄化する中で、家庭における子育てを地域が支えて、子どもの育ちを保障する、そういった体制をつくっていくと。これはワーク・ライフ・バランスの実現に向けた動きの中では、専業主婦に限らず、男性にも女性にも共通する課題になってくるのだということを整理しております。
 その下、「さらに」以降でございますが、これが前回議論いたしました社会的擁護の問題でございます。現状としては児童虐待の増加ということがあるわけでございますが、この背景には、例えば子育ての孤立化の深まりといったことでありますとか、様々な障害のある子どもに対する社会的な支援が不足をしているということで、家庭における子育てというものが十分に果たせない、うまく機能しないということで、困難な状況にある子どもや家庭、そのような子どもや家庭に対する対応が必要になっているということです。
 これは前回ご意見があったところですけれども、すべての子ども、すべての家族を応援するという観点に立ったときには、こういった状況にある子どもや家族の支援についても、地域における子育て支援の延長線上の課題として取り組む必要があるのだということをまとめているところでございます。
 以上が、総論的な意味合いで整理いたしました第1の部分でございます。
 2ページ目の下半分、「地域における子育て支援」、これが先ほど申し上げた、どちらかというと、ライフを支える部分の取組ということで、家庭における子育て、親子関係への支援、地域の様々な主体による子育てへの配慮といったような問題につきましてまとめているところでございます。
 (1)の部分は、地域子育て支援の基本的なメニューを面的に整備をすると。この分科会でもご説明させていただきましたが、いろんな事業は出しているのですけれども、地域によって取組の差がかなり大きいということで、個々人の生活圏の単位ではなかなかすべてのサービスを利用できるという状況になっていないということを述べた上で、3ページ目の方に入りますけれども、いくつかの事業に関しまして、地域子育て支援の基本的なメニューということで、生活圏ごとに面的に整備をしていくことが必要だという認識を示してございます。
 その次の「また」以下でございますが、これも当分科会において取組を紹介させていただきましたが、家庭教育への支援ということに関しましても、身近な地域において様々な親が集まる機会を活用して実施するということが課題になっておりますので、この部分については書き加えさせていただいたところでございます。
 (2)の「当事者主体の取組の重視」というところでございますけれども、ここはいろいろご意見がございまして、やや書き加えたり、書き替えたりしておりますけれども、様々な子育て支援、当然、親の子育て負担をやわらげるという意味合いがあるわけでございますが、そういうことだけではなくて、父親、母親ともに主体的な参画というものを促すという視点が必要であろうということを言っているところでございます。様々な地域におけるNPOや、従来から存在いたします自治会などの住民組織による子育て支援活動が展開されているということについてはヒアリングでもご説明のあったところですけれども、このような子どもを育む地域住民のつながりというものが行政との協働で子育て支援活動を展開すると。このような地域の人々のつながりというものに支えられて、親がいろんなものを吸収していって、自ら学び育ち、そして自分もつながりの輪に加わっていくということが当事者主体の事業展開という形でまとめさせていただきました。
 (3)の「企業活動と子育て支援活動との連携、協働」ということですが、これもヒアリングで取組のご説明があったところでございますけれども、様々な地域の経済活動、企業活動の中に、子育て支援というものの要素を織り込んでいくと。そういった取組が一部地方公共団体で進んでいるということについてご紹介もありましたけれども、このような取組を進める、あるいはこういった情報を地方公共団体の方で当事者参加によって住民に情報提供していく、あるいはそういったことの活動そのものを行動計画のプロセスの中に織り込んでいくということをここでは述べているところでございます。
 4ページ目、「3.多様な働き方を支える保育をはじめとする子育て支援サービス」、ここはどちらかといえば、ワークの部分を支える地域のサービスということになります。
 (1)は、「内容、量ともに多様で弾力的な3歳未満児の保育サービスの拡充」ということで、ここはご議論いただいた流れに大体沿って書いてございますけれども、3歳未満児の保育の特徴というものを挙げた上で、内容、量ともに多様で弾力的な、そのための政策手段として、保育所による保育サービスの拡充だけではなく、家庭的な保育の充実、そのための仕組みの検討、あるいは事業所による事業所内保育の取組といったものの活用といったことを触れているところでございます。
 (2)のところですが、タイトルは「認定こども園」というふうにしておりましたけれども、これは「3歳以上児の親の就労形態の変化への柔軟な対応」というふうに改めてございます。幼稚園・保育所を合わせてみれば、量的な整備は一応進んでいる部分でありますけれども、親のライフステージに応じた就労形態の変化に柔軟に対応できるようにという意味合いと、それから、地域の子育て支援の拠点という位置付けを含めて、就学前の子どものニーズに総合的に対応できる拠点としての「認定こども園」制度という形で触れてございます。
 (3)でございますけれども、「保育の質の確保と幼児教育機能の重視」、この分科会でもご意見いただきましたけれども、一方でワークを支えるわけですが、一方では、子どもの育ち、発達を保障するという重要な役割をこの保育、幼児教育の部分は担っていると。これが質の劣化を招くようなことにならないように配慮が必要だということと、近年、幼児教育の機能が社会的にも大変重要であるということで認識をされてきておりますので、そういった中での教育機能の充実、あるいは小学校との連携ということについてまとめてございます。
 (4)は、今度は学校に上がった後の「学齢児の放課後対策」ということですが、ご説明させていただいたとおり、「放課後子どもプラン」という新しい取組が進んでおりますので、その内容について記述をしております。
 5ページ目の方にまいりまして中ほど、「(5)親も主体的に参画するサービス運営」と、ここもタイトルを改めさせていただきました。親の責任を強調するのではなくて、親が主体的に関わることでよりよい子どもの育ちにつながるような場を、親も自分で参画することによってつくり出していくと、そういったニュアンスを出した方がよいのではないかというご意見をいただきまして、文章で申しますと「親は単にサービスの受け手という発想ではなく」、ちょっと飛ばしますが、「親同士が共に子どもの育ちの場をつくり出す仲間としてつながり、子どもとの関わりを深められるようなサービス運営の在り方」、具体的にファミリー保育のような形での保育ですとか、あるいは保育園、放課後子どもプラン等学齢児の諸活動に対して主体に親が関わるといったような仕組みの検討という形でまとめているところでございます。
 5ページ目の4ですが、これが前回ご議論をいただきました「困難な状況にある子どもや家族を支える地域の取組強化」ということでまとめております。
 「(1)家庭的養護の拡充等の社会的養護の質の向上に向けた取組」と、昔と違って養護施設等に入所いたします子どもの問題も大変複雑化をしている中で、個別のケアが必要だということもご説明させていただきましたけれども、そういった取組、あるいはそういった子どもの育ちを地域のネットワークを通じて支えていくことの重要性といったことについて触れているところでございます。
 6ページ目の方にまいりまして(2)でございますが、「児童の権利擁護の強化とケアの質の確保に向けた対策」ということです。これも前回ご紹介させていただきましたが、残念ながら、施設の中での様々な問題といったようなことにも対応し、子どもの権利擁護というものを図っていく上での必要な第三者評価の取組ですとか、子どもの意見表明の機会といったものに触れているところでございます。
 それから、「(3)社会的養護体制の拡充方策」ということでございますが、地域によってこの部分でのサービスの基盤整備が十分でないところ、あるいは最近施設の入所率も大変上がってきているといったことに対して、整備目標のようなものを含めた整備計画を策定して計画的に対応していく必要性について触れているところでございます。
 それから6ページの中ほど5ですが、「安心して生み育てられる産科・小児科医療体制の確保」という問題につきまして、今、産科・小児科の特に医師確保対策を中心に必要な体制確保について進められている取組についてまとめているところでございます。
 6ページ目の下、「6 国民運動の展開」というところですが、この内容につきましては、大変様々なご意見がございました。その中で皆さんのコンセンサスの得られるようなラインがどの辺りかということで、ちょっとまとめてみたところでございます。いろんなライフスタイルの選択があるのだということは、それが特定の生き方とか価値観を押しつけるものであってはいけないというようなご議論もあったと思います。
 そういったことがあるということを受けとめた上でということですが、まず最初に、これもご意見のあったところですけれども、なかなか今日の子育て、特に専業主婦の皆さんの子育てというのが孤立化しがちな状況の中で、大変な営みになっているのだという、その大変さを皆で受けとめることが必要だということをまず触れております。
 その次に、これもご意見のあったところですが、子どもを育てている人、育てていない人を含め、社会全体で命を次の世代に伝え、育んでいくことですとか、子どもというものを慈しみ、守り育てるといったことの大切さというものを、これは認識としては共有する必要があるだろうと、こういったこともございました。
 三つめですけれども、実際に子育てが一部の方に負担が集中しているという状況の中では、なかなか子育ては楽しいとか、大切だといってもそれが伝わらないということがございます。ワーク・ライフ・バランスの推進とともに、まずは家族の中での分担、特に男性の家事・育児の分担を強めて、家族構成員の間の絆を深めていくということも必要だと。
 それから、今度は地域の取組といたしましては、家族を支える地域の取組を進めると。この分科会でもご意見出ておりましたけれども、そうやっていろんな取組が進められて環境が少しずつよくなっているのだということの情報が国民の皆様にきちんと伝わるようにしていくことも重要であるというようなご意見がございましたので、どの程度環境が改善しているのかという情報を共有すると。
 こういった内容の国民運動を展開していくことで、自然と子育ての喜び、大切さといったものが、これから子どもを生み育てていく若い世代、あるいは子どもたち自身に受け継がれていくことの必要性ということをまとめております。
 7ページ目の方に入りまして、最後の「7 まとめ」というところでございますが、この部分ではどういうことを触れておるかといいますと、これも分科会のご意見にあったところですが、こういういろんな取組を進めていくには財源がかかるということをきちんと認識しなければいけないというご意見がございました。それから主にこういう地域の取組ということになりますと、基礎自治体であります市町村の役割が大きいわけですけれども、地域の様々な実情に応じた施策展開を図っていけるような財源ですとか、あるいは権限についてのご配慮というふうなご意見もございました。
 施策全体をどういった枠組みで進めていくかといった問題ですとか、必要な財源をいかに確保するかということに関しましては、四つ設けられております分科会の最初の分科会でございます基本戦略分科会におきまして、スケジュール的には秋以降、税制改革の議論をにらみながら検討が進められるということになっているわけでございますけれども、この分科会、地域・家族の課題というものを整理したということもございますので、この分科会から基本戦略の分科会の検討につないでいくという意味合いで、7にまとめとして書かせていただいております。
 ここまで述べてきた家庭における子育てを支える地域の子育て支援という問題、子育て支援サービスの拡充という問題、さらには困難な状況にある子どもや家族を支える地域の取組の強化といった問題、いずれも基礎自治体が、個々人の生活圏域において、当事者や地域住民の参画のもとで、実情を踏まえてニーズに応えていくことが求められているということを整理した上で、このような施策展開が着実かつ持続的に進められるよう、財源の確保も含めた制度的な枠組みについて、検討する必要性があるということを最後にまとめさせていただきました。以上、ちょっと長くなりましたけれども、説明を終わります。
○岩渕主査
 ありがとうございました。本日の会議を迎えるに当たりまして、事前に委員の皆様に(案)をお示しし、ご意見も事務局の方からお伺いいたしました。極力反映させるように努力いたしてきましたけれども、事柄の性質上、皆様の意見をすべて丸ごと反映させるというわけにもいかない部分もありますでしょうから、皆さんの不満もおありかとは思います。しかし、ここまで一応皆様の意見も反映したという、これを踏まえまして、これからこの議論の整理(案)について、皆様の意見あるいは感想を含めましてお話を伺いたいと思います。本日、欠席されています池本委員、森委員からも意見書が寄せられております。
 それでは、鹿毛委員から、お一方、3~4分ぐらいをめどに、どうぞお願いいたします。
○鹿毛委員
 よろしくお願いいたします。私もいくつか意見の方を書かせていただきまして、私、どちらかというと、社会的養護のところを主にみていたわけですが、その前に、保育の質のところで具体的に大学や専門学校等々のカリキュラムの中においても、支援対象者が高齢者から乳幼児、障がい児等あまりにも広範囲にわたるため、少し分けていった方がいいのではないかというふうに思っております。今、資格がすべて保育士というような形になっているところを少し分けていくことも必要ではないかと思っております。
 あと、どうしてもこれから増えてくるであろう保育ママさんの形について、研修制度だけではなく、何かの形でしっかり押さえていかないと事件や事故のもとにもなりかねない。又は、子どもを中心にした考え方の中で、少しバランスの悪さが生じてくる。または不公平感、ひいて言うならば、預ける側の親が不安を持ってしまうということもあるのではなかろうかと思いました。そのためには責任とそういうものも含めながら、待遇面についてもしっかり考えていくべきではないかと思います。
 あと、もう一つは、地域のネットワークの確立について、地域のネットワークの実効性、継続的な役割分担の明確さなどということで少しコーディネーター的なところの部分を誰が担うのかというところを押さえておいていった方がいいのではないかと思います。
 あと「当事者」という言葉が出てきておりますけれども、特に社会的養護のところでは、困難な状況にある家族というところで、なかなか意見表明ができる機会がありませんので、是非、その辺の確保、又はヒアリング等々を行っていただければなと。そういうようなところから、また何かヒントを得ていただければなというふうに思っております。
 社会的養護の体制等々の中で、児童の観点、先ほど出ていましたけれども、子どもたちの目線と同時に、いわゆる困難な状況の家庭、困難な状況の段階にある親たちへの支援だけでなく、治療的なところも重要になります。この辺の治療的な部分のことについて改善していかないと、又はそういう制度を作り上げていかないと、要保護児童の再生繰り返しになっていく可能性があるのではないかなという懸念があります。
 あとは経済的なことなんですけれども、前も言いましたが、私たち一般社会人や家庭では世間の情報の中で、子どもを大学生まで育てるのにいくらぐらいかかるという情報に結構惑わされていると思います。公立の中学校、高校等々を卒業して大学へ進めても、云千万円かかるなんて言われると、なかなか子育ての楽しみ、期待などが、いつの間にかお金がかかり大変で子供が欲しくても子育てはできないという考えになりがちになる。何かその辺、そういうことはないよというような安心感が持てるような施策ができればいいのではないかと思います。以上です。
○岩渕主査
 ありがとうございました。それでは見城委員。
○見城委員
 今、ご説明を伺いまして、多様な内容をこれだけにまとめるというのは大変だったと思いますが、大分必要なことだけに絞られてきたかなという、これは実感です。どうしても、あれもこれも、何を考えても必要と思えるような、子育てには何でも必要になってきますのでなかなか難しかったかとは思うのですが、こうして拝見すると、どうしても最終的に必要なものはこうだろうという、こういう受けとめ方をいたしました。
 それと対応する人材なのですが、もう少しこういう提案が社会にアピールすれば、今度、学生、これから保育士になろうという、そういう学生たちに向けても、例えば保育士と幼稚園教諭、これは今まで別々に資格取ってきていますけれども、デュアルシステムという、同時に保育士も、それから大変ですけど、単元が増えますが、幼稚園教諭。もう一つ、頑張れば、つなげていくということでは小学校の教諭の資格免状、こういったところをある意味では、厚生労働省と文部科学省とで分かれていた部分をさらに強化していって、これからその場で働いていただける人材に対してかなり資格の面でいろいろつなぐ部分で切れないように、せっかくのこういった提案が、保育士や幼稚園の教諭や小学校の教員、そういったところが連携していけるような、資格の面でも意欲のある人にはデュアルシステムで同時に取っていただける。そういうところへのアピールにもこの提言がつながるということをまず期待いたします。
 それと、非常に困難な状況にある子どもということでは、つい最近「あしなが心塾」というところに行って参りました。地方の高校生が、大学に通うための宿舎、1日2食付きで1万円で宿舎(学生寮)に入ることができるのですが、最近新築したばかりで、非常にいい環境で、日野市にあるのですが、ポストモダンの設計でして、公共建築をよくやる設計事務所が設計しておりまして、いろんな事情で親と離れて暮らさなければならない、親を失った子どもたちが、大学進学のときに地方から来て泊まれる、大学4年間、そこでひと月1万円でいられるんですね。あと学費はいろいろな奨学金をとっていくというシステムだったのですが、女子90名、男子90名なんですけど、地方からの子どもたちという条件がついているんです。
 いろんな困難な状況にある子の進学に向けてもう少し研究していただいて、できないものかと。学生寮ですね。もちろん一緒に見てくれる先生たちもいるのですが、こういう理想的な場所をもっともっと増やしていくべきだと具体的に思いました。そのときの資金は「あしなが心塾」の場合は寄付で賄われていますけど、こういったところに国の予算と、また私たちみんなが支援する人のそういった力とで具体的な形でつくっていくべきだと。
 ぜひ、この取組の強化というところに、より一日でも早く、学校というのは、今の子はすぐに学校へ入らなければならないわけですから、5年後、10年後ではなくて本当に早急な手だてができないものかと思いまして、ぜひ、そういったところを参考にしながらも、具体的な形で進められることを期待しております。ありがとうございます。
○岩渕主査
 ありがとうございました。順番は汐見委員ですが、今、到着なさったばかりなので、後でということでよろしいですか。
○汐見委員
 はい。
○岩渕主査
 それでは、篠原委員。
○篠原委員
 今日のこの(案)を拝見して、評価したいところと不満なところと二つあります。
 まず、専業主婦の問題を私ずっと申し上げてきたのですけれども、表現はともかく、一応この総論のところに、専業主婦の育児不安ということにスポットを当てた表現がきちんと書き込まれているということで、この点は一応評価をさせていただきたいと思っております。それから、これも前から申し上げている「国民運動」のところで、私の言わんとしていたような雰囲気が一応盛り込まれているということでも評価をいたしたいと思います。
 不満はその全部裏返しでございまして、まず専業主婦のところについてもう少し踏み込めないのかなという不満があります。もっと言いますと、専業主婦というものをもっときちんと社会的に認めて、働いている人が偉いんで、働かずに家事や育児に専念にしている人というのはおかしいというような変な考え方が社会にはびこらないようにすることが大事だと思うんです。それぞれの生き方の問題だろうと思いますので。その意味では、もう一段書き込んで、そういう人たちを勇気づけていくというようなものがあると本当はいいなという不満があります。
 もう一つ、国民運動の方も、先ほど雰囲気が出ているという面では評価しますということを申し上げたのですけれども、高橋委員もいらっしゃいますけれども、これも例えば保育所とか幼稚園とか小学校とか、そういう段階から、子どもたちにも直接子どもを産んで育てることのすばらしさ、大切さというものを教えていくというようなことがもう少し書き込めないものかなと。
 それから、親学の問題が今教育再生会議でも話題になっておりますけれども、子育て質をどう高めるかという観点がやや欠けている感じがします。こういういい育て方をすればこうですよ、データ的にもこうですよ、ああですよというのが、あっていいと思うんです。それに対して価値観の押しつけだという声もあるのも承知しておりますけれども、もう少し踏み込んでやらないと。全部自然な流れの中でうまくいくのかなと思います。親に対する呼びかけと同時に、これもむしろ私は子どもさんのときから、そういう子育て質というものがいかに大事かというのを直接子どもたちにも教えていくという流れも本当はあった方がいいような気がします。
 評価と不満といろんな意見があるでしょうから、私の意見がすべて入ると思いませんけれども、一応この(案)についての私の所感を申し上げました。ありがとうございました。
○岩渕主査
 ありがとうございました。
○庄司委員
 事前に送っていただいたのですが、先週末からちょっと体調が悪く、詳しく見ることができず、意見も時間までに送ることができませんでした。幸い、はしかではありませんでした。
 全体としての感想は、それぞれいろいろご意見はあるかと思いますが、ここにあるように、整理されていると思います。ただ、問題はどう実現するかいうことで、これはここの分科会を超えた話になるかと思いますが、今までも様々な提言はなされてきているのですけれども、あまりよくなったという実感を持てないというところがありますので、是非どう実現するかというところを考えていただきたいと思います。
 それで個別的には、5ページの「4 困難な状況にある~」というところですが、困難な状況にあるというのは、子どもの責任ではなく、子どもに責任はないのに子どもが困難な状況に置かれてしまっているということです。ここでの一番の課題は、戦後体制からの脱却ということで、今の社会的養護の仕組みは戦災孤児対策と言われますが、今とは随分異なる状況の中でつくられてきた。少しずつ変わってきていますけれども、まだ変わりきれていないというところが非常に重要なことだと思います。
 例えば、6ページの「(3)社会的養護体制の拡充方策」のところで、「子どもの数の増加に対応するため」と書かれていますが、数だけの問題ではなく質が変わってきてます。虐待を受けた子ども、病虚弱児、障害のある子ども、そういった子どもたちが施設あるいは里親のもとにたくさん来ています。そういったことへの対応というものが求められていると思います。
 それから、6ページの「国民運動の展開」のところでは、池本委員のメモを見て、今思いついたのですけれども、「国民運動」という言葉が適切かどうか。例えば「健康日本21」では、喫煙率を下げるという非常に明確な目標があるわけですが、「子育て」ということに国民運動という形が、そういう言葉が適当なのかどうか、少し考えたいと思います。
 それから、先ほど篠原委員がおっしゃいましたが、今の子どもは次世代の親になるわけですね。そういった意味では子ども時代から、子どもと触れ合う機会、特に思春期に行われている「ふれあい体験学習」など自然に子育ての楽しさを学んでいくことも大事ですけれども、もう少し積極的に支援策というのを考えていくことも必要ではないかと思いました。
 それからもう1点、ちょっとわからなかったところがありました。4ページに、3歳以上児の「認定こども園」のところですけれども、この「認定こども園」の制度の普及には決して反対ではないのですが、就学前の子どものニーズに総合的に対応できる拠点として「認定こども園」ということは、幼稚園、保育所あるいはその他のところでは総合的に対応できていないということなのか、そこがよくわかりませんでした。以上です。
○高橋委員
 まず、率直な感想から申し上げますと、あらかじめ送っていただいた(案)はかなりバランスをとっていろいろと配慮されたのだなというふうに思ったのですが、今、これを読ませていただいて、私が問題提起してきた一番大事な核心部分はかなり削除されてしまったなという印象を持っております。それはこれまでの議論の整理という、これが一体どういう性格なものなのかによっても違ってくるのですけれども、これまでの議論の整理ですからいろいろと意見が分かれることはありましょうが、これは正確にできるだけ反映した方がいいのではないかと私は思います。
 例えば、具体的に申し上げますと、順序が逆ですけれども、5ページは、先ほどのご説明にもあったのですけれども、当初送られてきたものでは、(5)の見出しでございますが、「親も責任を持ち参画するサービス」とこうありました。「責任を持ち」というところが削除されたわけでございますが、今の説明では、あまり親の責任ということを強調するのはいかがなものかということがあったようでございますが、私は親の責任だけを言うならば問題なんですけれども、あくまで改正教育基本法は、私が言うまでもなく、第10条第1項で「子の教育について父母その他の保護者は第一義的責任を有する」ということを明記しているわけですから、その責任ということは、一方で述べながら、しかし、それは社会全体で支援していくのですよということを言えばいいわけであって、「責任を持つ」ということを取るというのはいかがなものかと思います。責任だけを強調すれば、そこにいろんなストレスがたまったり、様々な問題が起きます。
 それはよくわかっておりますが、一つは、例えば、これは平成18年6月20日の、「新しい少子化対策について」の「新たな少子化対策の視点」というところで、社会全体の意識改革ということを明らかにして、私はある意味で親の主体変容という、これは5ページの(5)の1行目に入っておりまして、「親は単にサービスの受け手という発想ではなく」と、ここにそういうメッセージが入っているのですけれども、親はあるいは保護者は第一義的責任を負うのだという、そういう主体変容、そういう親の責任ということを一方で促すことは大事なことなので、なぜ、この見出しの「責任を持ち」というのを削るのか、私には理解できません。
 それから、細かい点で4ページでございますけれども、ここは特に異論があるわけではございません。4ページの(3)でございますが、「保育の質の確保~」ということで、「子どもの育ち(発達)を保障する観点からは、量的な保育サービスの拡充が」の後に、是非「保育の質の」という、「保育の」という言葉を補っていただければ、見出しでわかるのですけれども、より明らかにするために「保育の質の劣化を」というふうに補っていただけないかというご提案でございます。
 それから、3ページでございますが、ここは(2)の「当事者主体の取組の重視」というところでございますが、当初送られてきたものの中では、「地域の子育て支援を進めていくに当たっては」の後に「親の子育て負担の軽減という観点に加えて、その他」という表現で、その後は「ワーク・ライフ・バランス」という、そういう文言でございました。ところが、今、この修正されたものでは、「親の子育て負担の軽減という観点に加えて」という、これはかなりニュアンスが異なるわけでありますが、例えば「少子化社会対策大綱」でも、親や家族の愛情による絆を形成するということが非常に強調されておりまして、その子育て大綱になっている面を見直す必要があるという、そういう発想で私は何度も意見を申し上げたつもりですが、なぜ親の役割を肩代わりして負担を軽減を図るという表現をこのように改める必要があるのか、私には疑問がございます。
 以上、少し率直な意見を申し上げましたけれども、その点のご議論をいただければと思います。以上でございます。
○岩渕主査
 ありがとうございました。
○中橋委員
 地域の子育て支援等を含めていろいろ盛り込んでいただいてありがとうございます。自分の悩みでもあったのでちょうどあれですけれども、4ページから5ページにかけての「学齢期の放課後対策」のところなんですが、うちも小学校2年生がいるのですけれども、放課後だけだと2年生ぐらいになると、鍵を持って3時か3時半ぐらいに帰ってきて、5時、6時までひとりでお留守番することができるのですけれども、長期休暇だけ預かってほしいというような家庭も最近非常に増えてきているように思いますので、放課後児童クラブで夏休みも長期預かりもしているのですけれども、通常、平日預けてないと夏休みも預かってくれないみたいなところが非常に多いので、そういったところも長期休暇のこともちょっと入れていただいたらありがたいなというふうに思ったのと、6ページの「国民運動」については、池本さんと同じで、「国民運動」という言葉が、みんながしなくちゃいけないみたいな、子育てが大切で素晴らしいみたいなことの押しつけにならないようにしなくちゃいけないなということで、国民運動を受け取った側の解釈によって、その運動が押しつけの展開にならないように、例えば、その文言の中に「子育て当事者の意見を尊重し」とか、できるだけ「国民運動」がひとり歩きしないような何か工夫ができたらいいのかなというふうに思います。
 あと、ほかの委員からのご意見を伺っていて感じたことなんですけれども、篠原委員から専業主婦のことについてのご意見がありましたけれども、私もずっと専業主婦をしていて、それから当事者としてNPOを立ち上げ、地域で活動して今仕事として関わっているわけなんですけれども、先ほど言った学童期のことにしても、学齢期のことにしても、例えば学校のPTA活動にしても、地域の活動にしても、専業主婦の人たちの力を借りながら、自分たちは働きながらお互いにギブ・アンド・テイクの中でやってきているところもありますし、そういう意味では、専業主婦ということをあまり取り上げて書くことで、逆に働く母親と専業主婦とが対立するような構造にならないような気をつけ方をしないと、今度働いている人たちが見たときに、私だって大変なのよみたいなことにならないようにしなくてはいけないのか。書き方を気をつけないといけないのかなというふうに思ったことが一つと、あと、子育ての質を高めるという部分なのですけれども、子育ての質を高めるのに、親に何か教育をして質を高めるというよりも、ここに書いてある保育の環境であったり、地域子育て支援の環境であったり、例えば個別訪問であったりというような、子育ての環境が整っていけば自然に今の子育て中の人たちの「子育ての質」という表現がいいかどうかわからないですけれども、そういうものが高くなってくるのではないかなという、教育的なものなのかどうなのかなというのはちょっと、環境が整ってくれば自然にそうなってくるのではないかということを感じました。
 また、子どもに対して、子育ての素晴らしさを子どもの教育の中で伝えていくというようなことも、例えば、私たちが今やっている地域子育て支援のメニューの中で、地域子育ての拠点をやっているわけですけれども、その拠点のメニューの中では、地域の小学校、中学校、高校、学校の子どもたちと地域子育て支援との交流みたいなものを積極的にしていっているのですけれども、そうした中で、できるだけ勉強で教えるというよりも、自然な接点を増やすことで、そういったものが体感として感じられる。子育てってすばらしいでしょうということを言葉で教えるのでなくて、接することで、子育てって大変そうだけど、でも何か代えられないものがあるなということを、次に親になる世代の人たちが感じてくれるような、そういったような工夫を地域の子育て支援の中でできればいいなというふうに感じました。以上です。
○宮島委員
 大変な取りまとめをしていただきましてありがとうございました。私は、親は基本的には忙しいなどいろいろな立場があっても、保育園にも小学校にも主体的に参加していきたい気持ちは持っているということをお話ししまして、それは、3ページの「当事者主体の取組の重視」ですとか、5ページの「親も主体に参画するサービス運営」というようなところに取り入れていただいたのかなと思っております。
 私も、専業主婦の子どもと、そうではない共働きなどの子どもと、線引きをある意味されてしまうことに非常に抵抗があります。
 今、子どもというのはこういう環境で育つものだというのが多少画一的になっているために、いろいろ参加しにくいのかなと思っておりまして。今後、共働きに限らずシングルファーザー、シングルマザー、あるいは里親に育てられている子ども、おじいちゃんやおばあちゃんに育てられている子どもという、いろいろな育ち方の子どもが増えるだろうと思う中で、どんな家庭で育っている子どもでも、保護者になっている人が、子どもの教育に主体的に参加できる環境が必要なのではないかと思っています。
 そんな中で、実は保育や教育を実際に行っている公務員の硬直性が、多少現場で障害になっている部分があるのではないかと思っております。
 小学校など、平日に子どもに都合を合わせられる保護者がいて、行事が公務員の勤務時間の中で完結することを前提に動いている点です。「親も主体的に参画するサービス運営」という中に、保育所や放課後子どもプランなどが書いてありますけれども、親の側のリアクションだけでなく、是非学校にも動いてほしいなと心より思っております。やっぱり学齢期になると急速に親の参加の仕方が難しくなるな、というのを実感としてもっております。
 あと、保育の形としての保育ママのような形の今後に期待しています。このほか、この会議でファミリー・サポート・センターのことが何回も話題になっていて、それが単語として出てきてないのですけれども、私自身、ファミリー・サポート・センターの発展的な形にも非常に期待を持っております。といいますのは、例えば渋谷区に、これはファミリー・サポート・センターとはちょっと違うのですが、学齢期の子どもが遊びに行くと、大学生ぐらいの方なんでしょうか、若い人が、いろんな遊びを教えてくれたり、一緒に遊んでくれるような施設がありまして、それは区の運営で、おそらく区でお金を払って雇っていると思います。子育て中・子育てが終わった女性による保育ママという形に限らず、学生さんなり、何らか少し手があいた子育てに参加できる人たちが、それぞれの年齢に応じて子どもとの接点がつくれるというのは、ファミリー・サポート・センターの発展形として考えられるのではないかと思っています。小さい子は保育ママが必要ですけれども、学齢期ぐらいになって、最近は近所のお兄さんに遊んでもらうという機会はなかなか持ちにくくなっていますので、安心して遊んでもらえる近所のお兄さんみたいなシステムをファミリー・サポート・センターの発展形として行えば、子どもを地域で支えることになるのではないかと思います。以上です。
○山縣委員
 4点だけお話をさせてください。
 1点目は、評価なんですけれども、私はとりわけ社会的養護の方に興味を持ってこの場に座っておりましたので、その部分が非常に各委員の関心も積極的に寄せられ、明確に位置付けられたという点については本当によかったなと思っています。就労支援とか専業主婦層の問題は当然のことですけれども、プラスそこも入ったということを非常にありがたいなと思っています。前回も少し触れましたけれども、個人的に強い関心を持っていた「赤ちゃんポスト」につきましても、熊本県さんの方が、犯罪という視点からではなくて、福祉という視点から子どもの親を探すという決断された。そのあたりも動きの中でぜひ一緒に考えてみたいことです。
 2点目は、今回のこの論点を変えろということでなくて、今後、継続的に考えていくべきだという部分で二つお話をさせてください。一つは、ざっと最後まで見ると、都市部中心のイメージが非常に強くて、過疎地の親子、隣近所に子どもがいない中でどう育てていくのか、社会が支援していくのかというあたりがやや弱い。放課後子どもプランとか、就労支援とか、そういう話でない世界で生きている子どもたちがいます。私も田舎から出てきたのですけれども、私が生まれた集落では小学生が1人いないと思います。10代が恐らく4~5人しかいないのではないかと思いますけれども、そんな地域で生きる子どもたちも元気にやってきている。そこが読み取りにくいので、そのあたりを後半に向けて議論だけでもできたらなと。視野に入れていますよというメッセージを過疎地の人たちにも伝えたいなという思いがあります。
 継続的課題の2点目ですけれども、「幼児教育機能の重視」ということがここの中に書かれていまして、この4行の範囲内で私は異論はないのですけれども、並行して、学校教育法が改正されまして、幼稚園が法律の並び上といいますか、条文の中でも義務教育の前段階に明確に位置付けられることになっている。今まで幼稚園というのは横にあったのですけれども、それが小学校の前に書かれたということで、このことで、場合によっては不幸な動きが起こる可能性が個人的にはあるのではないかと思っています。すなわち幼稚園が完全なプレスクール化してしまう可能性とか、あるいは保育所の教育機能と幼稚園の教育機能が、今までは同じような形で整理していこうと思っていた部分が違う方向で整理される可能性も出てきたという気がしていますので、そこらあたり、この4行に込めた思いを改めて今後も伝えていくような努力をしていきたいなと思います。
 最後、4点目になりますけれども、これは実は事前に目を通していたのですけれども、1点、ちょっと見落としていたなと思う点がありまして、ものすごい強いこだわりがあるわけはないのですが、少し想像していただいたらどうだろうかといいますのが、「親」という言葉をずっと使っていますが、親という形で整理できない家庭の中で育っている子ども、里親さんとか、どっちが親なんだという話などがありまして、「親」という言葉が適切なのか、もうちょっと含みを持たせた「保護者」ぐらいが適切なのか、「親」で、そこまで含めていますよというのも説明の仕方ですから強いこだわりがあるわけではないんですけれども、ちょっとそこが頭の中をかすめてしまったということです。以上、4点です。
○山田委員
 まず、全体的によくまとめられたなと思っていますが、いくつか不満な点もあります。この分科会だけでは解決できない問題だからということだと思うんですけれども、まず第1点としては、今、子育て家庭で起こっている問題は単に心理的な問題ではない、精神論だけで解決できる問題ではないというのをもう少し書き込んでいただきたかったなということなんです。つまり、20~30年前でしたら、いわゆる子どもを持つ父親の収入が安定して増大しているという条件があるもとでは精神論が有効だったかもしれません。今は特に20代後半から30代前半というロスト・ジェネレーションと言われる、まさに子育てにかかっている若者の経済力が、ここでは「多様化」と書かれているのですけれども、正確に言えば格差拡大ですよね。収入が高い男性もいれば、低い不安定な男性も出てきてしまったし、また、収入が高いキャリアで働く女性が出現する一方で、低収入の女性も増えてしまっているというところに、私は「経済決定説」というふうに言われてしまうのですが、一番の問題の核心があると考えております。それを言いますと、いや、これはワーク・ライフ・バランス部会の方で考える問題だからと言われてしまえば、もちろんそういうことなんですけれども、やはり不安定な収入の親がたくさん出てきてしまっているというところが見逃せないかなというふうに思っております。
 例えば、ここで児童虐待に関して障害があるとか、心理的な問題を挙げていますけれども、その背景には、いわゆる東京都の調査では収入が低い親、不安定就労の親、一人親というところに児童虐待が出やすいといったデータが明らかに出ているわけです。親の経済力を安定させて高める方策をとるということがすべての問題の基礎にある上での話だと私は理解しておりますので、ここは分科会ですので、それはまた別のところでやると言われそうなんですけれども、一言最後に言っておきたいと思っております。
 あと、第2点は、一言で言いますと、子育て支援者にやる気を出させるような制度・仕組みが必要なのではないかと思っております。ここでも「安心して生み育てる産科・小児科医療体制の確保」とありますけれども、最近、医療に関する雑誌記事がいろいろ出ています。いくら努力しても報われない産科医・小児科医、そこからみんな逃げ出しているというような話が出てきています。前々回も申し上げたように、私が地方でインタビューしたある若い女性は、子どもが好きなので保育士になろうと言ったら、周りから、あんな低収入でやっていけないような仕事やめておきなさい、生活できないからやめておきなさいと言われて企業に就職したケースもあるわけです。
 子育て支援者というのは機械ではなくて人間です。とにかくいいことやれやれと言えば、それでやるということでもなくて、子育て支援者に対してやる気を出させるような方策、これは多分教師とか公務員とか児童相談所の職員もそうだと思います。文科省や厚労省の方も来ていらっしゃるので、同じように抱えている問題だと思います。もちろん一部けしからん教師とかけしからん保育士とかけしからん児童施設職員等がいることは確かです。でも大多数の職員の人は自らの職務を一生懸命果たして頑張っている人だと思うんですね。マスコミの方もいらっしゃるのでちょっと注意というか、お願いしているのですけれども、とにかく問題が起きると、従事している人たちがみんなけしからん人のようにバッシングされてしまって、そこでやっている人はやる気をなくし、さらにそこにやりたいという人がいなくなってくる。多分それが小児科とか産科とかで起こっている問題だと私は理解しているのです。じゃあ、おまえ、どういうふうにして子育て支援者にやる気を出させるようなシステムをつくるのだと。それも考えてはいるのですが、なかなかいい知恵が浮かばないのですが、とにかく子育てを社会的に支援する人たちを、そして、そういう中でしっかりやっている人たちを支援する、やる気を出させるというシステムも考えなくてはいけないのではないか。ただ、単にバッシング、けしからん、もっとやれというだけでは絵にかいた餅になるのではないかと思っております。
 あと3番目は、山縣委員も触れられましたけれども、ここの最後の7ページの中でも、「地域の実情を踏まえて」と書かれていますけれども、地域ごとに、地域の力というものが違ってきています。いわゆる経済的に余裕がある親がたくさん住んでいる地域もあれば、経済的、精神的に余裕がない親がたくさん住んでいる地域もあります。たくさん子どもがいる地域もあれば、過疎で子どもがいなくなってしまう地域もあるというようなことがあります。ですから、ここで「それぞれの地域の実情を踏まえて」と書かれていることは賛同できる点だと思います。現場に下ろしていくときに地域の実情に合った支援体制を具体的に整えることは今後の課題になっていくのではないかと思っております。3点、整理させていただきました。
○汐見委員
 どうも申し訳ございません。私もよく整理してくださったという気持ちと、それならば、こういうことももう少し工夫していただければところと両方ありまして、その後者の方だけ申し上げます。
 1番目は、1ページのところの最後に、この分科会の検討テーマを一言でということで3行の文章があります。「多様で公正な働き方の選択肢が充実し、結婚や出産・子育てと就労をめぐって様々な選択ができるような環境整備が進められる動きの中で、どのような選択をとったとしても......」というところですが、「一言で」となっていますが、正直言うと一言では簡単に言えない感じですね。この前半の「多様で公正な働き方の選択肢が充実し......動きの中で」というのはどちらかというと、希望的観測という感じがあって、確かにそうなってくれればいいけど、実際にはそう単純に今の動きを見たときに「公正な」格差是正への動きが進むだろうかということは期待できないと思います。
 この文の趣旨は、そういう中でも、子どもを生み育てるという環境はどうしても整備していかねばならないということでしょうから、率直に、「いかなる働き方を選択しよう、あるいは選択させられようとも、子どもを育てることについては安心してできるような環境を整えていかなければいけない」という方が何かリアリティーがあるような気がいたします。ここはわかるのですけれども、もう少し実態に合わせた書き方でもいいのではないかというのが一つ目です。
 それから、二つ目は2ページ目ですが、上から7行目、「地域における人のつながりが希薄化する中で、家庭における子育てを地域が支え、子どもの育ちを保障する体制の構築の必要性も高まっている。これはワーク・ライフ・バランスの実現に向けた動きの中では、専業主婦に限らず、多様な働き方で就労する男性にも、女性にも、共通する課題である」と書かれています。これはよくわかるのですが、その前に書いてあるのは、家庭の子育てを地域が支えていくようなシステムをつくらなければいけないということですよね。それは結局男性にも共通する課題だと書かれているんですが、確かにそうなんですが、その前に、これは企業も含めた社会全体が挑まなければいけない課題なのであって、例えば父親がもう少し早く帰れるような社会システムをつくることをやらなければ、男性に迫っても実際には不可能なんですね。ですから男性の課題と書かれると、いや、その前に、それは社会全体が抱えている課題だというふうに書かれた方が共感が得られるのではないかというのが私の感想でした。
 それから、三つ目は、3ページですが、真ん中に「当事者主体の取組の重視」ということが書かれて、これは大変大事だと思ったのですが、さっき山田委員がおっしゃったのと重なるのですけれども、子育てを何とかサポートをしたい、子育てを手伝う仕事をしたい人はたくさんいるんですね。そしてまた増えていると思うんですが、それだけに、その人たちが本当にこの仕事を選んでよかったというか、もっともっと工夫してみたい、もっと様々サポートしてみたいという気持ちになるようなシステムをつくるということが意外と戦略上は大事なんだと思うんですね。だけど、例えばNPOでそういうことをせっかく始めたとしても、実際にはほとんど無償労働のような形でさせられているケースが多いですし、行政によっては、NPOをただ働きで活用しているところもあって、NPOの活動を行政が正しくサポートしていくという形がなかなかうまくいっていないところが多いんですね。ですからNPOとか、そういう善意で活動している人たちを行政が上手にサポートするようなコラボレートの形態というものをもっとうまく編み出していくということが大事な課題だという強調を少ししていただいた方がいいのではないかと思います。
 それから、4番目は4ページなのですが、「多様な働き方を支える保育をはじめとする子育て支援サービス」というところです。ここのところは、今回のこれは戦略会議ですから、これからの戦略を上手に打ち出さなければいけないというところで、実はここが一番大事なところではないかという気がするんです。例えば、最初のところ「出産・子育てと就労に関して、多様な選択が可能となる中で、出産の前後を通じて就労を継続する女性の割合は、今後高まっていくことが予想される」という形で一般論として書かれていますが、実際は、日本の場合、女性で四大、短大、専門学校へ行っている人は7割を超えているわけですね。そこまで勉強している国はほかにないというぐらい高学歴の人が多いのですが、実際にはここにありますように、2割程度しか0~3歳の段階で働きながら子育てしている人はいないわけです。そこには日本独特の両立への壁があって、しかもまだ古い3歳児神話的な考え方もありまして、そういうところになかなか入って行けないというハードルのきつさがあるんですよね。
 それと、もう一つは給料が下がっているという問題があります。私の娘なんかも沖縄の知的障害者の施設で働いていますけれども、土日も出勤しなければいけないことがしょっちゅうあって、朝6時台に出て行って、9時頃帰ってきて、それで手取りは12万円ないんですよ。そういうような職場がこの分野ではすごく多いわけですね。ですから、そういうところで働きたいんだけれども、なかなか一歩出られないということにどうしてもなりがちです。どちらにしても働きたいという人は潜在的には増えているのだろうけれども、それを妨げている様々な要因がまだ現実にはあって、それをできるだけいろんな力を借りながら克服していって、この4割というのを実現していく、そういう体制をとにかく国が全力挙げてつくっていく、そういう強調の仕方をもう少しはっきり出していただきたいという思いがいたしました。
 それから、それとの関係で、4番目以下、5番目なんですが、4ページの(3)の「保育の質の確保と幼児教育機能の重視」というところが書かれているのですが、客観的に見ますと、もう少し、例えば保育所・幼稚園、「認定こども園」、そういうところに預けて働く人たちを増やすことになるわけですね。だけど、そうなればなるほど、幼稚園だとか保育所、「認定こども園」の保育のレベルがしっかりしてない限り、社会的には大きな損失になる可能性があるわけです。ですから育児の「社会化」ということを、今回は戦略的な目標にするのであれば、それに本当に比例する形で社会化された機能を担う保育所等の保育のレベルをきちんと保障するということを併せて強調していかないといけないと強く思います。もし、安かろう、まずかろう的なものが広がってしまった場合にはこの戦略はだめになっちゃうと思うんですね。
 文科省が、昨年の10月4日に「幼児教育振興アクションプログラム」という文書を出しているんですね。これには7つの柱があるのですが、その中の2番目の柱が、すべての希望する満3歳児から5歳児に、質の高いきめこまやかな幼児教育を保障するとなっているんです。「すべての希望する」というのが入ってきて、つまり経済力には関わらず、どの子も質の高い幼児教育を受けさせるようなシステムというものをつくろうということで、その最後のところに「3歳児以上の保育は無償化することを検討する」と入っているわけですね。
 私はそのアクションプログラムの文章をうまく要約しながら、ここでも文科省、つまり教育側もそういうことを考えているけれども、他のセクションも同じことを考えているのだということで、その程度の文言を入れてもいいのではないかという気がいたします。
 以前、亡くなられた小此木啓吾先生が、世界乳幼児精神保健学会の小児精神科医者たちの見解として、世界の先進国の状況を見ていると、家庭で育てている場合の方が心配な傾向が高くなってきた。いろいろ調査をしていたら、0歳から保育所で育っている子どもの育ちに特段の問題はない。ただし、0歳からきちんとした訓練を受けた保育者が一定の子どもしか預からないという条件が満たされている場合だと。それは日本なんかで、例えば1人で3名しか0歳児を見ない。そういう条件が整っている場合は全然問題ないということを言った後に、そういった幹部たちの間では、こういう社会になった以上、すべての世界の先進国の子どもたちは0歳から保育所で育ってもらった方がいいということを提言していこうということに合意したと言っているわけです。それは国会でも小此木さんは答弁されているんです。そのときの0歳というのは4か月からが一番いいという結論になったということも言われているんです。
 それほど保育への期待感は高まっているのですが、保育士の募集を見ていると、ほとんど時給800円とか900円という形なんですよね。能力と意欲のある人がこういうところで働こうという気になるかということなんですね。結婚できないとか、せっかく男子でやろうとしていても決意しきれないという人も多い。そういうことを考えたら、ここでそれに見合うだけの財政基盤を思い切って整えるということをやらないと、実はこれは絵にかいた餅になってしまうということを強調しなければいけないなと私は思います。
 そして、最後に6ページのところに「国民運動の展開」という言葉がございますが、「国民運動」というと、国民が自分もそういう運動に参加しなければいけないのではないかというふうなニュアンスが強いですね。国の考え方としては行政が一方的にやるわけではなくて、当事者も全部参加してやろうということだと私は思うんですが、言葉がちょっと誤解を与える可能性があるのではないかという気がします。「自然に子育ての楽しさや大切さが受け継がれる社会づくりに向けた行政あるいは企業、住民のコラボレートによる新しい社会づくり」といいますか、何かそういうふうなニュアンスの方がいいのではないかなというふうに思ったということです。以上です。
○岩渕主査
 ありがとうございました。様々なご意見をいただきました。これは要らないということはほとんどなくて、「国民運動......」のところは、そういうニュアンスの発言もございましたけれども、さらにこれを加えるべきであるという意見が大変に多かったように思います。
 時間もさほどないのですが、今、皆さんがおっしゃったご意見を、私と事務局とが、そういうところで勝手に取捨選択して入れるというのも、これもいかがなものかと思いますので、この際、お一方お一方の意見を取り上げてどうかと皆さんに諮る、そういう時間的な余裕がありませんので、今、お聞きになった範囲内で賛成討論及び反対討論があれば、それぞれに短時間に短くちょっとの時間でおっしゃっていただければいいと思います。どうぞ、庄司委員。
○庄司委員
 7時半に失礼しますので、一言だけ。ここで「すべての子ども」、「すべての家族」と言っていますが、障害を持つ子どもは含まれるのかどうかというのが、先ほど中橋委員が放課後児童対策を言われたときにふと思い浮かびました。特に障害を持つ子どもの長期休暇のときの対応なんかは非常に困っておられる。知的障害、肢体不自由の方は1%以上ですけれども、軽度発達障害は6%、合わせれば7~8%になるわけですね。決して数が少なくないのですけど、障害を持つ子どもについて、ここで議論をしないという話があったのか、落ちていたのか、ちょっと思いつきましたので。
○岩渕主査
 障害について別に排除しているわけではないですが、ちょっと事務局から一言。
○香取雇・児局総務課長
 もちろん排除はされてはおりません。前回、ご説明のときに、様々な社会的な支援を要する子ども・家庭ということで、社会的養護の必要な子ども、障害児、障害のある人、それから母子家庭等々数字をお示ししております。今回は議論の整理ということで、障害のことについては、そういう意味で言いますと、今の段階で踏み込んだ議論していないので、具体の方向性はまだ欠けていますが、もちろん「すべての子ども」、あるいは「すべての家庭」といった場合には、障害児あるいは母子家庭等々、何といいますか、この社会にいるすべての子ども、家庭を視野に入れた支援ということになります。
○岩渕主査
 ほかに。
○篠原委員
 私が申し上げたことについていろんなご意見も出ているのでちょっと言わせてください。「国民運動」のところは、要は簡単な話でして、結婚もしたい、子どもも持ちたいというのがアンケート調査やると9割ぐらいいらっしゃるわけですよね。ところが一方で、子どもを持つとスキーに行けなくなる、旅行に行けなくなるというのが上位にくると。ここのところをブレークスルーしないと、幾ら制度的にいろんなものをつくっても限度があるのではないでしょうかということを申し上げたわけです。その意味で意識改革が重要で、その流れをつくるべきではないかということでお話しをしたつもりです。
 それから、専業主婦について大変誤解があるのですけれども、さっき女性の委員のお2人ぐらいから話がありましたが、こちらは専業主婦、こちらは働いている方と、私そういう位置付けをしているのではなくて、専業主婦の人たちがたくさん実際にいらっしゃって、しかも結構それなりに皆さん苦労している。そういう人たちにきちんと光を当てていくことが必要ではないかと申し上げているんです。ワーク・ライフ・バランスの面で働いている方々に対して、いろんな施策を講じるのは無論重要ですが、それだけでいいのかと申し上げているんです。先ほど子育て質の問題について私なりに意見を述べたのですけれども、これもちょっと誤解があって、今の教育再生会議が掲げているように、高い学力と高い規範意識を子どもたちにどう持たせるか。これはやっぱり幼児の頃から教えていかないとなかなか身につかないのではないか。特に規範意識については。という問題意識が私にありまして申し上げているわけです。そういうことを教えるのが学校なのか幼稚園なのか、保育所なのかという問題もある。私は、一つは家庭だと思うんですよね。その中で専業主婦というのは、時間的にも子どもたちと一番長く身近に接していますから、教えやすいところがある。ということで申し上げたわけです。以上です。
○見城委員
 私はあまり変えられないのかと思って最初の発言は少しがまんしていたのですけれども、ちょっと気になることを申し上げてよろしいなら、基本的に、私は地域と家族の再生ということでは、特に子育てに関しては、産む人も産まない人というか、結婚して産む人もいろんな立場がありますけれども、子どもを持たないで生きていく人もとにかく全体参加できるということを明快に出してほしいと思っています。子育ての社会的参加ですね。もう少し訴えてもいいかなと。せっかくの子育て支援が働いている女性の支援ということが強く色濃くなるのではなくて、基本的に子どもを産む人や産まない人いろんな人がいるので、それでもとにかく社会の支援として子育て支援というふうになるように、私は結婚してないし子どもいないから関係ないと思うのではなくて、結婚してなくても、子どもいなくても、この世に生まれてくる子どもに対して自分が何ができるのかということの呼びかけになる部分をもう少し強調して入れてほしいというのが1点。
 あと、先ほどから専業主婦との関係がありますが、私、今まで保育問題等の検討会などでも申し上げてきたのは、むしろ仕事を持たずに、わかりやすく言うと、専業主婦で孤立してしまって精神的にも追い詰められて、保育所にお願いしようかというと、保育所は働いてないと基本的に優先的に働いているお母さんから入れますというのがあって、そこが働いているお母さんと専業主婦がなかなか接点を持てないということと、そのことが、今度小学校に入ると逆転するんですね。今度は専業主婦がいろんな委員を......
○岩渕主査
 すみません、短時間で。
○見城委員
 わかりました。だから、そういうこともあって、もっと家庭にある主婦の方たちにアピールできるものが好ましいと思っていましたところ、4ページが3で「多様な働き方を支える保育~」とこうなるので、結局また働いているお母さんにスポットが当たるという、先ほどからの議論じゃないかなと。2は「地域における子育て支援」、3は「多様な働き方を支える保育をはじめとする子育て支援サービス」ということで、ここはそういうふうにはっきりと分けて考えるべきなのか。専業主婦の人も含めて多様な生き方を支える保育をはじめとする子育て支援なのか、ここはもう一度議論して明快にしたいと思います。
 あともう一つは、言っていいのかどうか悩んでいましたけど、「国民運動」ということは、私も気になって、「国民運動」という言葉、これはもう少し吟味されるべきではないかと思います。
○岩渕主査
 事務局、何かありますか、いいですか。
○高橋委員
 「国民運動」のことが何人から意見が出ているんですが、それは押しつけにならないかという意見もあるんですけれども、これは少子化社会対策会議で「新しい少子化対策について」というのを出して、そこで社会全体の意識改革ということを新たな少子化対策の視点に盛り込んでいるわけですね。そして「意識改革のための国民運動」ということを明確に言っているわけで、特定の価値観を上から教え込むという発想になりますとそれは問題になりますけど、「育てる」という視点に立ちますと、親育ち。私は、親学の問題は教育再生会議でもいろいろ議論になって、マスコミでも、私は誤解されたと思っておりますが、あくまで強調したのは、親心を育てるとか、親育ちを支援するとか、親と子が共に育つということを申し上げてきたので、そういう意味では、例えば5ページで、先ほど申し上げなかったのですが、5ページの(5)のところで「親同士が共に子どもの育ちの場をつくり出す」というところの前に、送っていただいた(案)には「親も共に育つような」というのが入っていたのですが、これも削られております。私は「親も共に育つ」という親育ちを支援するという、つまり育の視点ということは大事なことで、それは押しつけでないし、改正教育基本法10条2項にも、「保護者に対する学習の機会及び情報の提供、その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない」と言っているわけですから、選択するのは親の自由ですけれども、それに必要な学習の機会とか情報の提供というものをすることは国や公共団体の責務であって、その意識改革のための国民運動というものは、制度改革と意識改革というものはやはり車の両輪であって、どっちかだという二者択一ではなくて、環境を整えれば意識が整うか、そういう単純なものではないと思うんです。
 だから社会づくりという育児の社会化、これは充実させなくてはいけませんが、一方で、家族の絆とか、家庭を築くことの大切さということを少子化社会対策大綱は強調しているわけですから、その両方のバランスを考えていかないと問題ではないかというのが私の意見です。
○岩渕主査
 随分バランスをとって考えたつもりなんですが......。
○高橋委員
 でも、大事な点が私は抜けていると思っています。送っていただいたのはバランスがとれていました。しかし、申し上げたように、結果的に随分削られちゃったという印象が私はあります。
○岩渕主査
 ほかに。
○鹿毛委員
 賛成意見でもいいですね。
○岩渕主査
 結構です。
○鹿毛委員
 子育てにおけるやる気を出させるというようなところなんですけれども、人は人で育てるものだろうというふうに思っていますから、前も言いましたけれども、安い、きつい、つらいというような、そういうような労働環境にはしたくないなと。最低基準という言葉が、私はどうしてもひっかかるのですが、是非、その辺を何とかしていただきたいと思っております。そこに目を向けることは必要なことだろうと思っています。
 それともう一つ、たくさんのお金を実は福祉というのはいただいておりますし、かなりの交付金が流れていますが、実は使途不明金みたいなものが結構多いんですね。言い方悪いですけれども、どんと来ても、末端まで広がっていかない、ついていかない。一部の人間が利権を取っているというところも、こんな私、従事者が発言するのはよくないのかもしれませんが、これは現状だと思うんですね。民間に移譲するということも非常にいいのですけれども、ある意味、きちんと規制をかけていく、透明性を確保していかないと、説明責任はつかないだろうし、先ほどのような事件があったときに、何ていうふうに、申し訳ないように感じるんですけれども、そういうところで、いただいているお金はきちんと使われるようなシステムをつくっていただければなと、是非お願いいたします。
○岩渕主査
 ほかに、もう時間ないんですが、どうぞ。
○中橋委員
 すみません、一つだけ。親育ちの部分なんですけれども、私も育ちの悪い親としてあれなんですけれども、ここに書いてあるワーク・ライフ・バランスが整ってきて、様々な環境で社会で子育てする整備が整ったときに、例えば子どもと向き合う時間が今よりも少しでも長く取れる、あるいは専業主婦であっても、いろんな社会を見ながら子育てに関わることができることで、子どもから学んでいく、自然と親の力がついてくるみたいなことがバランスよくできるようになる社会のためのことを書いてあるのだなと思うので、あえて特別に取り上げて、子どもに子育てのすばらしさを教えるとか、親にそういうふうに教えるということが、私の取り違いかもわからないですけれども、あえてここに記述しなくても、親は自分で学び取る力もあるということを信じたいなというふうに思っています。
 ここにいて、動揺してしまっているんですけれども、さっき篠原委員が、専業主婦は子どもと関わる時間が長いから規範意識を教える時間があるのではないかというようなことを言われて、ちょっとつらい気持ちがしたのですけれども、かといって、私も小学生の子ども3人いますけれども、なかなかいい子育てをしているなというふうに自分で思っていて、いろんな働き方をして、私も専業主婦の時間も長かったですし、ですけれども、子どもは学んで、親の姿を見て、子どもは子どもで感じることがあるし、子どもと関わる中で、私は親として育ててもらっているなというふうに思っているので、私の周りではそういう環境があったけれども、そういう環境が広がっていけばいいなと思っています。うまく言えなくてすみません。
○岩渕主査
 ぼちぼちというところですが、文言につきましては、さらに少し事務局と相談して修正も可能ということにしたいと思いますが、これだけはということを、最後に言っておかないと後々まで後悔するということになっても大変ですので、いいですか。
 ありがとうございました。それでは時間も大分参りましたので、このあたりまでにとりあえず議論はとめたいと思います。
 今後の段取りについて申し上げますと、本日のご意見を踏まえて議論の整理(案)をさらに修正・加筆した上で、親会議である「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議へ報告する予定になっております。委員の皆様にご了解いただければ、修正案については、事務局を通じて、皆様のご意見をさらに伺いつつ、私の方で取りまとめるということでご一任いただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
 (「異議なし」と声あり)
○岩渕主査
 ありがとうございました。
 本日も長時間にわたりご議論いただき、誠にありがとうございます。最後に事務局から一言。
○大谷雇用均等・児童家庭局長
 本日も大変遅い時間までご議論いただきありがとうございました。先ほど岩渕主査からもお話しいただきましたとおり、本日のご意見を踏まえまして、この議論の整理(案)を修正の上で、6月にも親会議であります重点戦略会議へ報告するという予定でございます。
 なお、今後の予定につきましては、この会合は秋以降の再開となろうというふうに思いますけれども、この日程等につきましては、追って事務局よりご相談をさせていただきたいと思います。
 それから、岩渕主査にはもうひと汗かいていただかなければなりません。申し訳ありません。よろしくお願いします。
 また、各委員におかれましては、大変ご多忙の中、5回にわたりまして、熱心にご議論いただきましたことを心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
午後 7時33分 閉会