少子化社会対策推進会議について―開催趣旨と検討課題―

平成17年10月28日

内閣府少子化対策推進室


1.人口減少社会の到来

わが国の総人口は2006年にピークを迎え、2007年から減少に転じると予想。

2050年の総人口は約2,700万人も減少し、1億59万人と、38年前と同水準になると見込まれている。

人口減少社会の到来

資料:
2003年までは総務省統計局「国勢調査」、「10月1日現在推計人口」、2004年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成14年1月推計)」
注:
1941~1943年は1940年と44年の年齢3区分別人口を中間補間した。1946年~71年は沖縄県を含まない。

2.予想を上回る少子化の進展

今年上半期の人口は約3万人減少。年間を通じて人口が初めて減少に転じる可能性がある。

男性の人口は、2004年10月現在で、対前年比0.01%減と、戦後初めて減少に転じた。

下向き矢印

「人口減少社会」が、予想を上回る速さで迫ってきている。


3.これまでの政策と少子化の進展

様々な施策の実施にも関わらず、出生数および合計特殊出生率の低下傾向には歯止めがかかっていない。

出生数及び合計特殊出生率の年次推移


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4.近年の政府の取組

「少子化の流れを変える」ための総合的な施策展開の指針として、少子化社会対策大綱を策定。

重点施策の具体的実施計画として「子ども・子育て応援プラン」を策定。


5.少子化対策に対する国民の要望

「政府に力を入れてほしい政策」として、少子化対策に対する要望が急速に高まっている。

平成17年は30.7%と過去最高。特に、30代女性では、39.3%に達している。


6.小泉内閣メールマガジンへの高い反響

「少子化」をテーマとした政策アンケートを行ったところ、回答総数は23,007件に上り、16,447件もの自由意見が寄せられた。

「少子化に歯止めをかけるための政策」では、「経済的支援の充実」が最も高く、以下、「生活環境の整備」、「保育所の充実」、「再就職支援」などの多様なニーズが浮き彫りになった。

少子化に歯止めをかけるための政策に対するニーズ

少子化に歯止めをかけるための政策に対するニーズの画像
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7.少子化社会対策推進会議の開催

少子化社会対策会議の下に、内閣官房長官が主宰し、関係閣僚と有識者で構成する「少子化社会対策推進会議」を開催。

「推進会議」の下に、少子化対策担当大臣が主宰し、同大臣と有識者で構成する「少子化社会対策推進専門委員会」を開催。

「推進会議」において基本方針を議論し、「専門委員会」において基本方針を踏まえた具体的な施策検討を行う。


8.検討体制についての決定

○少子化社会対策大綱(平成16年6月4日閣議決定)(抄)

(1)内閣を挙げた取組の体制整備

本大綱に基づき、内閣総理大臣を会長とし、全閣僚で構成する少子化社会対策会議を中心に、内閣を挙げて少子化の流れを変えるための施策を強力に推進する。また、定期的に施策の進捗状況を点検するとともに、その結果に基づき、必要な見直しを行う。

このため、少子化社会対策会議の下に、民間有識者の意見を反映させる仕組みをつくり、少子化の流れを変えるための施策を評価し、その結果を公表するとともに、関連施策の事前、事後のチェック体制をつくり、十分な成果が生まれるよう施策の推進につなげる。

(5)大綱のフォローアップ等

本大綱については、施策の進捗状況とその効果、出生率の動向等を踏まえ、毎年フォローアップを実施していくとともに、おおむね5年後を目途に見直しを行うこととする。

○子ども・子育て応援プラン(平成16年12月24日少子化社会対策会議決定)(抄)

III 検討課題

社会保障給付について、大きな比重を占める高齢者関係給付を見直し、これを支える若い世代及び将来世代の負担増を抑えるとともに、社会保障の枠にとらわれることなく次世代育成支援の推進を図る。併せて、我が国の人口が転換期を迎えるこれからの5年間が重要な時期であるとの認識のもと、社会全体で次世代の育成を効果的に支援していくため、地域や家族の多様な子育て支援、働き方に関わる施策、児童手当等の経済的支援など多岐にわたる次世代育成支援施策について、総合的かつ効率的な視点に立って、その在り方等を幅広く検討する。

○骨太方針2005(平成17年6月21日閣議決定)(抄)

4 次世代の育成(少子化対策)

  1. 閣僚・有識者等が連携して取り組む体制を整備し、「少子化社会対策大綱」及び「子ども・子育て応援プラン」のフォローアップ等を行い、その着実な実施を図るとともに、同プランに掲げられた課題の検討を進める。
  2. 社会保障の一体的見直しの中で、高齢関係給付の比重が高い現在の社会保障制度の姿を見直すとともに、社会保障の枠にとらわれることなく少子化対策の推進を図る。
  3. 「次世代育成支援対策推進法」等に基づく企業の取組状況の開示を進める。

9.検討課題

「子ども・子育て応援プラン」の課題の検討を行う。

  1. 地域や家庭の多様な子育て支援
  2. 働き方に関わる施策
  3. 児童手当等の経済的支援など

「少子化社会対策大綱」及び「子ども・子育て応援プラン」のフォローアップを行う。

予想以上の少子化の進行に対応して、新規施策も含めた対策の総合的な検討を行い、戦略的な推進の方法を探る。


10.出生率と女性の労働力率との関係

女性の労働力率を上昇させながら出生率を回復してきている国では、男性を含めた働き方の見直しや保育所整備や子育て費用の軽減等の子育て支援などの社会環境が整っている。

<合計特殊出生率と女性労働力率>

<合計特殊出生率と女性労働力率>1970年、1985年、2000年

データ出所:
Recent Demographic Developments in Europe 2004, 日本:人口動態統計, オーストラリアBirths, No.3301, カナダ:S tatistics Canada, 韓国:Annual report on the Vital Statistics, ニュージーランド:Demographic trends, U.S.National Vital Statistics Report, ILOYear Book of Labour Statistics
出典:
内閣府 男女共同参画会議「少子化と男女共同参画に関する専門調査会」
「少子化と男女共同参画に関する社会環境の国際比較報告書」(平成17年)

11.今後の進め方

  • 専門委員会は月に1回程度開催、適宜、推進会議に報告。
  • 推進会議では、今後の方向を議論し、少子化社会対策会議に報告。同会議で政府の取組を決定。
  • 来年6月を目途に、議論のまとめを行う。