少子化社会対策推進専門委員会(第5回)議事要旨

1.日時

平成18年3月7日(火)14:00~16:00

2.場所

中央合同庁舎第4号館 4階共用第2特別会議室

3.出席者

(有識者)

渥美 由喜
株式会社富士通総研主任研究員
案田 陽治
日本サービス・流通労働組合連合副会長
大日向 雅美
恵泉女学園大学・大学院教授
大矢 和子
資生堂執行役員CSR部長
奥山 千鶴子
特定非営利活動法人びーのびーの理事長
佐藤 博樹
東京大学社会科学研究所教授
藤本 保
大分こども病院長
前田 正子
横浜市副市長

4.議事概要


○林政策統括官
 本日は、大臣が国会のため出席できないので、進行を務めさせていただく。
 「地域や家族の多様な子育て支援」をテーマとして議論を進めていきたい。地域や家族の多様な子育て支援の分野で検討すべき課題や資料について事務局から説明した後、意見交換をお願いしたい。
○増田内閣府少子化担当参事官
 議論いただく課題を大きく三つの検討項目に分けて整理した。資料1(HTML形式)
 検討項目の一つ目である「すべての子育て家庭への支援と地域の子育て支援の強化」の第1点目の課題は、働いている、いないにかかわらず、すべての子育て家庭が安心して子育てをするためには、どのような支援策が必要か。現行の施策で改善が必要なものについてはどう改善すればよいのか。
 2点目は、個別の家庭の多様なニーズに対して、的確な支援が行き届くためにはどのようにすればよいのか。現在の子育て支援センターやファミリー・サポート・センターなどの施策について、地域の子育て支援機能を高めていくにはどうしたらいいのか。
 3点目は、親の育児力、地域の育児力を向上させていくための方策。また高齢者や学生など、地域の人材活用を図っていく方策。
 4点目は、行政と民間団体、あるいは専門家と地域住民の活動が連携、協働しながら、様々な支援を総合的につなげていく体制づくりはどうしたらいいのか。
 検討項目の二つ目である「待機児童ゼロ作戦の推進等、保育サービスの拡充」についての課題は、待機児童の解消策。保育時間延長などの多様な保育ニーズに応えていくための対応。また、来年度から制度化される「認定こども園」、いわゆる総合施設、家庭的保育事業や事業所内保育施設などをどのように組み合わせて活用したらいいのか。
 検討項目の三つ目である「放課後児童対策」についての課題は、児童クラブの拡充策。地域子ども教室など全児童対策についての推進方策。放課後時間の活用とそれから子どもの保護という観点から、今後どのようなサービスや資源を活用したらいいのかといった点である。
 以上の検討項目と課題について議論していく上での参考となる資料資料2 1/7(PDF形式:495KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料2 1/7(HTML形式)として、これまでの専門委員会および大臣が地方自治体トップと意見交換を行う地方ブロック会合での各自治体トップの意見を項目別に整理をした。
 いつでも、どこでも相談できる仕組みづくり、リフレッシュする場の提供、身近に利用できる拠点の整備、専門家による各種支援策、個別の家庭の多様なニーズに応える仕組み、すべての母親を対象とした子育て教育、地域住民の自主的な取組を支援、子育て支援者の支援力の向上、地域全体の子育て意識の向上、高齢者や学生の人材活用、学生のベビーシッターの検討、関係者の連携強化などが挙げられている。
 次に、子どもの数が2001年以降どのように推移してきたかを紹介している。2010年以降は国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口に基づくものであるが、少子化の進展によって子どもの数全体は減少傾向にあり、今後さらに減少していく見込みとなっている。
 次は、末子の年齢階級別に見た、父母の就業状況別児童のいる世帯数の構成割合である。子どもが3歳未満では「父のみ仕事あり」の世帯が約7割、「父母とも仕事あり」、いわゆる共働きは少ないが、子どもの年齢が高くなるに従って「父のみ仕事あり」は減り、「父母とも仕事あり」が増大していく。「母に仕事あり」は、子どもが3歳以上になるとだんだん高くなり、子どもが大きいと66%という数字になる。子どもの年齢によって父母の働き方、特に母親の働き方が違うことを示している。
 次は、乳幼児期の子どもの居場所を示したものであるが、ゼロ歳から2歳児ですと85%は家庭において子育てが行われている。3歳以上になると、幼稚園、保育所のウエートが高まってくる。
 次は、子育ての負担感の意識調査である。「社会全体が妊娠や子育てに無関心・冷たい」、「社会から隔絶され、自分が孤立しているように感じる」といった意識が高い。地域の中での子どもを通じた付き合いについても、4人に1人は子育ての悩みを相談できる人がいないなど、子育てが孤立化して、負担感が大きくなっている状況が伺える。
 次は、児童虐待処理件数の推移である。平成8、9年以降ぐらい、相談件数が増加をしており、平成16年度では平成11年度に比べて3倍となっている。
 次は、児童虐待の死亡事例をもとに養育支援が必要となりやすい要素をまとめたもので、養育環境、養育者の状況、子どもの状況について個別の事項ごとにその数を示している。例えば、養育環境では、ひとり親家庭や地域からの孤立、経済不安、転居して間もなくといった環境が多いことが伺える。
 次は、子どもの年齢から見た子育て支援策を整理したもの。働き方、保育、地域子育て支援、現金給付などについて、年齢別にどのようなサービスがあるかを示している。
 次は、地域子育て支援の取組の現状で、つどいの広場や子育て支援センター、一時保育、育児支援の家庭訪問事業、ファミリー・サポート・センターなどの16年度の実績と、子ども・子育て応援プランの中での地方自治体の行動計画の目標集計値を挙げている。
 次からは資料2 2/7(PDF形式:421KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料2 2/7(HTML形式)各種子育て支援サービスの利用状況を示している。子どもがゼロ歳のときに利用したサービスでは、現在1~2歳児は、認可保育所を約15%、地域の育児支援サービスは約13%と、年齢が低いほどサービスを利用しており、近年、育児支援サービスの利用が増加傾向にあることが伺える。子どもが3歳から小学校入学前に利用したサービスでは、幼稚園が最も多く、次いで保育所で、地域の育児支援サービスの利用頻度は非常に小さくなっている。
 別の調査では、未就学児の母親にどういうサービスを利用したかを聞いている。幼稚園、保育所などは前のデータでも出ているが、子育て中の親子が話のできる場やイベント時の託児サービス、一時預かりなどの利用状況が伺える。
 次は、子育てに関する情報源で、子育て層の女性の情報源で最も多いのは、友人・知人で74%、次いで本・雑誌が46.9%、自分や配偶者・パートナーの親が44.5%、インターネットが42.2%となっている。
 次は、地域のボランティア活動を示すもの。NPO法人の中で、子どもの健全育成を図る活動が約9,800法人あり、全体の認証法人数2万4,000のうち3割強を占めている。
 次は資料2 3/7(PDF形式:428KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料2 3/7(HTML形式)石川県の「マイ保育園登録」事業を紹介している。今モデル事業として行っているもので、母子健康手帳を交付するときに育児体験カードを出し、保育園を登録すると子どもが生まれる前に保育園で育児体験ができたり、子どもが生まれた後、その保育園と相談をしたり、一時保育でも利用でき、専業主婦の家庭も保育園を利用したり身近に相談できることで、子育て不安や育児不安の解消を図る取組である。
 次は、藤本委員のペリネイタルビジット事業を紹介している。大分県で産科医、小児科医、それから保健師一体となって出産前後の、特に妊産婦の不安解消や専門的な観点からの指導を行って効果的だということである。
 次は、大日向委員のあいぽーとの子育て・家庭支援者養成講座の紹介。地域の育児力向上を目的として、育児が一段落した女性、退職後のシニア世代、社員研修などを通じて、地域で育児支援のための人材を育成していく事業である。
 次は奥山委員のびーのびーのの紹介。地域に根差した次世代育成で、地域の退職サラリーマン、シニアボランティア、学生のボランティアなど、子育て家庭への支援の輪を広げることで地域の育児力向上に効果を発揮しているということである。
 以上が一つ目の検討項目についてである。
 二つ目の検討項目の「待機児童ゼロ作戦の推進等、保育サービスの拡充」についてのこれまでの意見・取組としては、育児ニーズに応える規制緩和、既存施設の活用、多様なニーズへの対応、夜間保育の拡充、親子で過ごす時間を合わせて考えるべき、安全確保の取組、スクールバスの整備などの意見が挙げられている。
 次は資料2 4/7(PDF形式:442KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料2 4/7(HTML形式)内閣府が子育て女性を対象に、保育所のどのようなサービスをもっと充実させるべきかを聞いたところ、「待機しなくても入所できるよう保育所の数や定員を増やす」が一番多く約63%、次いで「延長保育の充実」52%、「一時保育の充実」49%、以下、「病時保育の充実」、「休日保育の充実」、「夜間保育」など非常に多様なニーズが伺える。
 次は、保育の現状と課題を整理したもの。認可保育所が現在2万2,570あり、公立が1万2,000、私立が約1万500である。待機児童数は約2万3,000人。特別保育には延長保育、一時保育、休日保育などがあり、延長保育は約1万3,000カ所で行われているが、公立は4,400で公立全体からすると取組の割合が低い。一方、私立は8,600で取組の割合が高いことがわかる。また、認可外保育施設は現在約7,170で18万人が利用している。幼稚園は施設数が1万3,949で174万人が利用している。子育てサービスについては、子ども・子育て応援プランの中の目標値を挙げている。待機児童については、待機児童の解消ということで目標値を設定して重点的に取り組んでいる。規制改革については、規制改革民間開放推進3カ年計画の中で、直接契約方式の導入などについての議論が行われている。
 次は資料2 5/7(PDF形式:425KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料2 5/7(HTML形式)待機児童ゼロ作戦の状況を示している。平成14年度から進めて2年連続で減少中である。この間、保育所の受入児童数を15万人増やして、その結果、現在約2万3,000人で減少傾向にある。特に、全国最多の横浜市では、1年間でほぼ半減している。
 次は、保育所入所待機児童数の状況を示している。待機児童で多いのは3歳未満で、待機児童の3分の2を占めており、低年齢児の保育問題があらわれている。
 次は、都市部における待機児童の集中と解消努力について示している。待機児童数は、大阪市、堺市、神戸市、横浜市、川崎市で大都市部に多い。一方、横浜市では、この間受入児童数を拡大して、待機児童数を547人減少させている。
 次は、現在国会に提出している、いわゆる総合施設に関する法律、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案である。幼稚園、保育所のうち教育・保育を一体的に提供し、地域における子育て支援に取組むものは認定こども園として認定を受けられる。認定されると、設置者が学校法人、社会福祉法人のいずれであっても経常費や施設整備費の助成を受けられる。利用手続も、現在、保育所は市町村を通じて申し込むが、認定施設の場合には直接契約で利用料も認定施設で決定する。現在、この法案を国会に出しており、法案が成立すれば今年の10月から施行する。
 次に、認定こども園の機能を紹介している。従来から幼保一元化という言葉で言われていたが、総合施設として就学前の教育・保育を一体としてとらえて、一貫して教育を提供するものである。
 次は、家庭的保育事業、いわゆる保育ママの概要について紹介している。
 次は、事業所内保育施設。現在3,371施設あるが、そのうちいわゆる病院、院内保育施設が2,138、その他の事業所が1,233である。事業所内保育施設に対しては、現在、雇用保険事業の両立支援事業の中で、事業所内託児施設助成金という補助が行われている。設置費については、設置に要した費用の2分の1、限度額2,300万円、運営費については人件費の2分の1を5年間に限って助成をするものである。
 次に、最近話題を呼んでいる事業所内託児所の事例を挙げている。「資生堂のカンガルーム汐留」は、2003年9月から設置して、資生堂社員だけではなく他の企業も使う共同利用というところに特徴がある。改修費及び運営費について、21世紀職業財団の助成を受けているが資生堂の持ち出しも大きい。
 新生銀行の「日比谷キッズパーク」は全額企業が自己負担で行っている。文部科学省の「かすみがせき保育室」は、2001年から霞ヶ関初の取組として行っている。三菱地所が丸の内につくったもの、ベネッセコーポレーションが多摩市につくったものなどは、助成を受けていたり、企業が全額負担、都の補助を受けているなどいろいろなタイプがある。
 次は、東京都の認証保育所や横浜保育室など、待機児童解消に向けての自治体独自の取組を紹介している。
 次からは、三つ目の検討項目の放課後児童対策についてである。
 これまでの意見・取組では、対象児童の拡大、時間延長の取組、放課後児童クラブの拡充などが挙げられている。最近の子どもに対する犯罪の増加から、国会でも大分審議が行われており、放課後の安全確保、特に学校が終わった後、家に帰るまでの6時間から8時間、魔の時間帯にどのように対応していくべきかが議論になっている。
 次は資料2 6/7(PDF形式:350KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料2 6/7(HTML形式)放課後児童クラブの概要で、現在、1万5,180カ所で65万人が登録している。
 次は、児童クラブ数の推移、最近は非常にニーズが高く、4年間で1.5倍近くに増えている。
 次は、放課後児童クラブの現状で、設置場所は学校内が約45%、それ以外は児童館などである。終了時刻は6時が約6割、7時が27%を占める。登録児童は3年生までが9割となっている。
 次は、文部科学省の地域子ども教室推進事業の概要で、16年から18年の3カ年の事業で、校庭や教室を児童の居場所として開放し、地域の方々と連携しながら取組んでいる。
 次は資料2 7/7(PDF形式:461KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料2 7/7(HTML形式)来年度予算の子どもの待機スペース交流活動推進事業。最近の子どもを狙った犯罪の増加を踏まえて、小学校低学年の子が学校から帰るときに高学年と一緒に帰るように、 一定時間学校で待機をする事業で、全国1,150市町村で実施することを予定して予算化している。
 次は、児童健全育成事業と地域子ども教室推進事業を比較したもの。この事業を統合したらどうかという議論もあるが、児童クラブは特定の子ども、特に共働き家庭の児童を長時間保育するものであり、一方、地域子ども教室は、不特定多数の児童と地域との交流の場を提供するもので、大分違いがあることを示している。
 次は、横浜市の取組を紹介している。放課後児童施設として、児童クラブ、はまっ子ふれあいスクール以外に、放課後キッズクラブ事業を行っている。
 次は、地方ブロックで出た、とやまっ子さんさん広場モデル事業の概要で、児童クラブを拡充するような形で、14時から19時まで、さまざまなところで預かる仕組みとなっている。
 最後に、前回イギリスのワーク・ライフ・バランスを紹介したときに、大日向委員から質問をいただいたフランス・ドイツの働き方についての資料資料3(PDF形式:290KB)PDFを別ウィンドウで開きます資料3(HTML形式)を整理している。
 最初に、フランスとドイツと日本の労働力を比較した。日本はM字型カーブだが、フランス・ドイツは台形状になっている。
 次は、経済社会研究所の調査結果をもとにしたものだが、フランスとドイツを比較すると、ミュンヘン、ハンブルクなどドイツよりも、リヨン、パリなどフランスの方がフルタイムで復職する人が多いというデータ。
 次は、フランスの働き方の特徴をスウェーデンと比較をしたもの。スウェーデンでは、基本的に育児休業をきちっと取得する。育児休業を1年3カ月とる人が44%。復帰した後は、フルタイム38%、それ以外は勤務時間短縮で復帰をしている。スウェーデンは育児休業をきちっととるので、ゼロ歳児保育は例外的に行っていない。
 フランスは、さまざまなタイプに分かれており、育児休業を取得しない場合もある。復職後はフルタイムの人が55%、それ以外は育児休業を使った勤務時間短縮で仕事に移っている。育児休業をとるのはスウェーデンよりもはるかに少なく、勤務時間短縮でフルタイム、あるいはすぐフルタイムになっている。背景として、フランスの場合、認定保育ママ制度などの柔軟な保育サービスがあり、公的な援助もあるため、そういったものを活用しながら勤務時間短縮で仕事に復帰している例が多いと聞いている。
 最後は、日本とスウェーデンの25~34歳の労働力率の比較である。スウェーデンは労働力率が高く、日本は低いと言われているが、スウェーデンの場合、育児休業をきちっととることから、育児休業取得者が2割おり、それを足して労働力率が約8割。日本の場合、育児休業取得者が少ない。実際働いている人はスウェーデンよりも多いが、全体の労働力率は68%で、働き方や育児休業の取得の仕方が違うことを示している。
○林政策統括官
 「すべての子育て家庭への支援と地域の子育て支援の強化」の検討項目から、意見交換をお願いしたい。
○奥山委員
 ゼロ歳~2歳児の85%は、家庭において子育てが行われているので、特に、初めて子どもを持った家庭に対してどれだけのサポートがあるのかが大事。多くの方が初めての子育てで、生んだはいいけれども公的なサポートがほとんどない状況に置かれているのが現状だと思う。ゼロ歳~2歳児の85%は、家庭において子育てが行われているので、特に、初めて子どもを持った家庭に対してどれだけのサポートがあるのかが大事。多くの方が初めての子育てで、生んだはいいけれども公的なサポートがほとんどない状況に置かれているのが現状だと思う。
 ゼロ歳~2歳児を、在宅で育てている人たちへの支援をどう考えていくか、きちんと位置づけをしていかなくてはいけない。保育園の制度は充実しているが、それに比べて地域子育て支援のメニューや法的位置づけが非常にあいまい。地域子育て支援にかかわる公的な予算は、15年度で3,000円ぐらいであり、幼稚園を利用されている方で1人当たり年間6万円、保育所を利用されている方で48万円に比べて、非常に格差がある。
 家庭での養育に欠ける子どもたちへの支援だけでなく、すべての子育て家庭を視野に入れて、どんな状況でも責任を持ってサポートする施策を出していかなくてはいけない。
 現在どのようなサービスがあるかというと、子育て支援センターやつどいの広場事業のような拠点型の常設型で通える、高齢者の方で言うとデイケアのようなところが挙げられるが、中学校区の中に一つもないところもあり、85%の人たちをサポートする状況にはない。
 一時預かりは、ほとんどパートの方が利用されており、専業主婦がリフレッシュで使うのは厳しい状況にある。
 ファミリー・サポート・システムは、預かりたい会員、預けたい会員の地域の中での助け合いの仕組みだが、1時間800円かかるため、働いている方々の保育所の送迎に主に使われており、専業主婦の利用は難しいと言われている。
 また、横浜市の産後ヘルパーなどの訪問事業も、この一、二年、少し出てきている。家庭に出向くことが日本では根づきにくいのか数が増えていないが、虐待などの課題は外に出て来られない人にある点から非常に意味があり、事業拡大が必要である。
 専業主婦でも自分の所属する場所があることは、とても大きなことである。マイ保育園制度もいいが、待機児童ゼロ作戦で定員より120%多く受け入れているような都会の保育所では厳しいのではないか。保育所事業とは切り離して、地域子育て支援に関しては、地域の中でのサポートの仕組みをきちんとつくって担い手も育成する。さらには法整備をきちんとして、バウチャー制度とか、85%の在宅で子育てしている方が使いやすい制度に見直していくことが大事ではないか。
 各市町村が独自にバウチャー制度を始めているが、やはり全国的に行われることが大事ではないか。
○案田委員
 地域のさまざまな連携と、親に対してこちらから出向いて、どういう地域の支援体制があるのかを理解していただいてサポートする仕組みが大事だと思う。
 今までの議論の中で、子育て家庭の支援は身近な相談者が細かいフォローをすることが重要だということ、子育ての情報がまとまっていない、出産から学校教育までの各施設、病院の連携が重要などの意見がまとまっていたと思う。
 それを踏まえると、少子化対策の基盤として、子育てカウンセラーが必要。それは、必ずしも1人の人を意味するのではなく、周辺にある企業や行政等などの専門機関やNPOとの連携の接点という意味である。
 児童福祉法の改正の中で、市町村が整備することになっている子育て支援総合コーディネーター事業があるが、まだ十分に機能していない。それを早急につくることにも当たるが、家庭のさまざまな課題に対してカウンセラー的な役割を担う方がいて、さまざまな専門機関につないでいく仕組みをつくるべきである。それをつくって初めて保育所をどの程度増やすかなど、様々な機能の拡大がダイレクトに家庭に対して支援として結び付いていけると思う。
 子育てカウンセラーとしては、子育ての専門分野を持つ子育て広場や、エンゼルヘルパー、地域子育て支援センター、プレイパークの遊びの指導者などが地域ごとに参加して、地域への貢献ができるようにする。企業からのボランティアや、子育て経験のある専業主婦の方たちも巻き込んだ相談窓口として、全国に展開すべきではないか。
 子育て家庭における情報格差が非常に大きくなっているが、このような体制を一本化して、こういう体制がそれぞれの地域にあるということを国の広報がアピールしていくことによって、情報格差は格段に改善するのではないか。また、子育カウンセラーから逆に情報収集を行うことによって、それぞれの地域に必要とされる対策も明確になるのではないか。
○藤本委員
 大分でペリネイタルビジットをしてわかったが、行政規模の大きさによっては、非常に住民サービスがよく行き届く。大分県では、大分市は合併が終わった後47万人の人口、別府市は15万だが、別府市は非常にすべてのことがうまくいっているようだ。
 働いている、いないにかかわらず、すべての子育て家庭が安心して子育てするために、各家庭を訪問するというのは非常にいいと思う。訪問する人をだれにするかについては、市町村から委託を受けた地域の資源として、民生委員や児童委員がいる。地域に根差しており、地域を知っている。子どもを持った親が最初に不安を抱いたり、困難感を抱くのは、大体子どもの生後1カ月ぐらいから。働いている人は早ければ57日から子どもを保育所に預けることが制度上できる。だから大分もペリネイタルの期間を生後56日と定めたが、子どもが生まれたところには、必ず56日までの間に行政の方から全戸を訪問する。
 訪問することは、いろいろな子育ての支援システムがあり、あなたを皆で支えるということを言っていくことであって、そこで何か相談を受けたりする必要は余りないのではないか。ただし、そのようなしくみがあると、相談などいろいろなSOSを発しやすくなると思う。
 本当に支援が必要な人たちを拾い出していくためには、入り口のメニューが必要。こういう制度があることを知らせ、出産のお祝い方々、この地域にはこういった子育ての支援システムがあるということを提供して、その子どもの誕生を祝い、地域の人も子どもの健康と幸せな成長を一緒に見守るというメッセージを伝えていく制度をつくるべきではないか。
○林政策統括官
 専業主婦の方も含めてすべてのお母さんを対象にした支援が大きなポイントになってくると思う。こちらから各家庭に出向いて行くことについて、民生委員や児童委員などが実際に子育てカウンセラーとして活用できるだろうか。
○前田委員
 民生委員と主任児童委員の方は仕事が手いっぱい。厚生労働省でも民生委員のあり方を検討しており、高齢社会で一人暮らしの方が増えていく中で、そういう方の訪問なども頼まれており、アップアップの状態だ。
 子育てカウンセラーについて、公的な窓口や保健師さんの巡り合わせが悪くて、的確なアドバイスを受けられなかったという意見も非常に市民の方からいただく。例えば横浜市では母子手帳の交付だけで毎年3万4,000人、毎日毎日100人近い子どもたちが生まれている。虐待児童が増えたり、いろいろなハードの子育てのケースが増えているため、保健師さんや児童相談所や行政の専門家は、一歩間違えれば新聞沙汰になるような、厳しいケースの人たちに非常に時間と手間をかけられている。
 介護保険と同じで、こういうニーズがある、こういうものが欲しいという形で窓口に来られればすぐ反応できるが、子育ての問題においては、自分に何が足りなくて、どういうものが欲しいかとわかった時点で問題はほとんど解決している。むしろお母さんたちは漠然とした孤立感、不安感の中で、ピアカウンセリングというか、いろいろなお友達と話し合って、自分は何が不安なのか、何が欲しいのかを見つけるプロセスが一番重要。
 そこはやはり役割分担が必要で、つどいの広場には、統合失調症とか、本格的なうつ病のお母さんも来るので、そういう人が来た場合はすぐ専門機関につないでほしいとお願いしている。子育てカウンセラーや子育て相談の窓口に関しても、その人たちの置かれた状況による役割分担が必要だということを申し上げたい。
 訪問事業も横浜市で細々始めているが、3万4,000人。横浜市は医療費の子どもへの補助制度だけでも65億円使っている。横浜市は1兆3,000億円の一般会計の規模の中で、唯一予算規模が増え続けたのは福祉局で、生活保護と児童福祉関係として、来年度の予算は子ども関係に1,155億円入れる。これは12.4%の伸びで、ほとんど限界に近い。財政が伸びていない中で、子育て支援に回しており、ほかの予算を食べている。公共事業とか橋の架けかえとか、ハード関係のお金をどんどん削って、福祉関係のサービスに回しているので、ほとんど限界に近い状態。
 皆さんがおっしゃるとおり、家庭訪問事業も、人ももっと投入すればいいのはわかるが、今の段階でお金を抜本的につぎ込んで、人もつぎ込むような余力は自治体の現場ではなくなっているのが実情である。
○大日向委員
 すべての家庭に対する支援というときに、その支援を担う人はだれかという議論が十分ではないと感じている。
 親はいろいろなことで迷うので、どこに行っていいかわからないときにワンストップサービスステーション的なところがあって、そこでかなりのことをさばいてくれる高齢者介護のケアプランナーのような、チャイルドケアプランナー的な人が必要。その方々はかなり高度な専門性と地域の実情に精通していることが必要だと思う。
 具体的に活動する方として、例えば主任児童委員、民生委員さんたち、それからそういう資格がなくても子育てを経験した女性が、育児が一段落した後にご自分の社会的活動としてその働きを有償で保障できるようなシステムが必要。それから、シニア世代の方、2007年問題もいわれているが、豊かな職業経験がある方々が活動できる場もあるのではないか。
 子育て支援というと、どうしても乳幼児期に限定されるが、学童、思春期の子どもたちに対する支援は、乳幼児の支援とは担い手がかなり違う。プレイリーダー的な方々の養成が必要。何を担っていただくかその役割分担のあり方等含めて、きちんと議論した上で、その方々の人材養成を早急にプランニングする必要があると思う。
 また、軽度発達障害の子どもに対するケアが十分でない。どの保育園でも幼稚園でも、一つのクラスに2人、3人の軽度発達障害の子どもがいる。早期に手当をすれば親も子どもも非常に助かるのだが、そこが十分できていないために現場も親子ともども困っている。
 小児科医が施設に来るのを待つのではなくて、保育園、幼稚園、子どもたちが日常暮らしている現場に出向いて行って、子どもたちの実情を把握しながら、保育士や幼稚園の先生、親と連携して支援できるようなシステムが必要。
 すべての家庭、すべての子どもに対する支援というときに、「すべて」とは何かということをきちんと区分けして、役割分担、そして機能分担をした上での連携ネットワーク化が必要。そこには一定の経済的な支援が必要だと考えている。
○藤本委員
 大分では、大体子どもが生まれて5日から長いところでは1週間ぐらいで産科を退院するが、退院した先は、大概は母親の実家にいる。そこに、子どもの生後2週間目ぐらいに保健師が派遣される。ただし、このときには子育てに対する不安とか困難感をピックアップすることはまだ難しい。子どもが生後1カ月のときには、産科が1カ月健診を行っているが、実際はその後にいろいろな問題が起こっている。
 大分でやっているペリネイタルの場合、いろいろなところですり抜けてしまった人を救えた例が出ている。幾つもいろいろな拾うシステム―拾うという表現はおかしいが、家庭に目を配らせるシステムが必要なのではないかと思う。
 大事なことは、行政レベルで必ず訪問するということ。そして、その時期は、母親の実家から自分の居住地、つまり夫婦で核家族をつくっている住居で親子の生活が始まったときが一番いいのではないか。つまり、子どもから見て生後1カ月から次の3~4カ月の最初の乳児健診が始まる前の間に一度訪問がある。余り遅ければ、本当に必要なときにすり抜けてしまうことがあるので、生後56日までの間に必ず訪問する。
 そのための支援する人たちを養成して、役割分担ができるシステムをつくっていくことを提案したい。
○前田委員
 横浜では療育センターが7カ所あり、障害児の早期発見を一貫してやっている。いわゆる療育手帳を持つ障害児の早期発見だったのだが、軽度発達障害の子たち、LDとかADHD、高機能自閉症の子たちが大体6.5%いるので、その子たちのケアが急務になっている。
 この療育センターも大変な待ち時間で、去年、議員立法で発達障害支援法というのが多分通っているはずだが、これも頑張れというだけの法律で財源措置はついていない。
 例えば小児精神科医と言われる専門職の精神科医は、日本全体で123人しかいない。この場合は、横浜の自治体の大規模ということが幸いして市内には数名の精神科医がいるが、本格的に軽度発達障害の子たちの支援を自治体でしようと思っても、小児精神科医自体がいない県が多分あると思う。
 実は横浜市には障害児を持った親御さんたちが、それこそ青森からでも転居して来られる。すべての子どもたちを考えると、今までの障害児の概念にはまらない、新しい軽度発達障害の子たちが出てきている。この子たちは、本当に早期に発見して、ちゃんとしたケアをすれば、社会的に自立して生きていけるので、早期発見、早期ケアが必要であり、大変重要なテーマだと思っている。
○藤本委員
 小児科医の立場から話させていただくが、早期発見と言っても、集団生活を子どもたちが始めないことにはわからない。明らかな障害を持った子どもたちは2歳以前に我々も発見できる。乳児健診等でも発達障害があればわかるが、いわゆる軽度発達障害と言われる子どもたちは知的発達障害ではない。つまり、知的には正常ですから言葉の発達も普通に行われる。
 ただ、問題は集団生活ができない。その子自身の非常に狭い視野でしか物を見られなくて、いろいろなトラブルが起こるわけだから、早くて3歳過ぎたぐらいからしか発見できない。
 小児科医として一番問題なのは、軽度発達障害もそうだが、それ以外の乳児期からの発達に明らかな遅れはない、異常ではないけれども気になる子どもたちが必ずいる。そういう子どもたちの発達促進のために私自身はプライベートな療育センターをつくって運営しているが、結構これはグレイゾーンと言われる人たちが多い。小児科医としてやらなくてはいけないことはわかっているが、今の診療報酬体系の中で、これは非常に赤字でありやっていけない。そういういろいろな問題があり、小児科医としてはとにかく頑張らなくてはいけないことはよくわかっているが、小児科医はどんどん減っている。
 新臨床研修制度が始まって、400人近い小児科医になりたいという希望者たちが、小児科を研修で回っている間に、110数名がほかの科の魅力にとりつかれてやめしまったという事実がある。非常に寂しい状況になっている。
 話がそれたが、発達障害はある程度の年齢からしか発見ができないため、段階を踏んだ支援体制を構築しないと難しいということを言いたかった。
○厚生労働省少子化対策企画室長
 「すべての働いている、いないにかかわらず」という言葉は、少子化大綱、あるいは子ども・子育て応援プランの中で明確に打ち出した。これからの子育て支援を考える基本的なスタンスとして打ち出したことだが、現実がそれに追いついているかというと、それはいろいろお話のあったご指摘のとおりだろうと思う。
 ポイントは、まだ行政としては問題のある家庭には何か支援をするが、すべての家庭に対してのフォローが必要だというところまで頭が切り替わっていないので、すべての子育て家庭の状況をまだ知らない、つかんでいないことだと思う。
 それに対して、ペリネイタルビジットの事業、あるいは石川県が始めたマイ保育園という事業もそうだが、母子保健や保育施策のツールに乗っけることによって、例えばマイ保育園で、保育園を登録した子どもがどこに登録したということが市町村に情報が集まるようになると、ではつながっていない人は何なんだろう、どこにいるんだろう、その人たちは一体どうやって子どもを育てているんだろうということが見えるようになる。そうすると、行政としては放っておけなくなる、それが多分この事業のみそなんだろうと思う。
 これから本当に行政的な立場できちんとやらなければいけないのは、すべての子育て家庭の状況をきちんと把握をして、何かサービスにつなげていくこと。
 それが最も効果的に出るのが児童虐待の未然防止だと思う。育児家庭支援訪問事業を始めたのもそのためだし、子ども・子育て応援プランの中の児童虐待の防止の中には、生後4カ月までに状況が把握されていない、特に健診に出てきていない子どもの状況をとにかく行政は把握をする。把握をした後は、必ず大丈夫なのかというフォローが必要になってくるだろう。そこのところの頭を切り替えていくことが必要だと思う。
 参考資料に、主な児童福祉法改正経緯の概要が載っているが、平成9年に実質的には50年ぶりぐらいの大きな児童福祉法の改正をして以来、児童福祉の関係はかなり改正が頻繁に行われている。すべての子育て家庭を対象にという趣旨の改正は、平成15年の児童福祉法の一部を改正する法律で、地域子育てセンターや、つどいの広場、ファミリー・サポート、育児家庭支援事業など各種の事業を子育て支援事業ということで法律上位置づけている。そういったことを市町村が直にサービスを提供することではなく、まさにコーディネートすることで、最も適切な子育て支援事業の利用ができるように相談・助言を行うとか、あるいは各種事業の利用のあっせん、調整、要請等を行うことになっている。
 ただ、現実にはそこの機能を十分にまだ市町村が担い切れていない。まず、把握ができていないので、そういったことをどう進めていくのか。そして、実際にそういうコーディネート機能を担うときに、それは恐らくすべては公務員ということにはならないと思うので、地域の人々、特に先輩お母さん、お父さん方をうまく活用して、的確な情報やいろいろなサービスに結びつけていく体制を、市町村の立場から言えば、子育て支援のデザインをすることが求められているところだと考えている。
○中村官房審議官
 次世代法が15年にできるときに、市町村で子育てについてのサービスの整備をするときに、事業を整理すると同時に、コーディネートというようなことを市町村の役割にした。
 次世代法は10カ年の中で整備をしていこうという考え方で動いているが、一方で少子化の流れがなかなか食い止められない中で、10カ年の計画の中で整備していくことが時間的感覚として十分なのかどうかがある意味問われていると思う。
 そこを少しスピードアップしていくために、お金の問題であったり、人の問題であったり、そのあたりを社会的にどういう形でコンセンサスを得ながら進めていくのか。考え方の枠組みとしては、ある程度きれいな形でできているが、なかなか地域の中でそれが十分でき切れてないのが現状だと思う。
 ただ、一方で介護について、実はデイサービスとかショートステイを法律上に最初に位置づけたのは昭和61年。それから10カ年、ゴールドプラン、新ゴールドプランでサービスを地域に増やしながら、そこで介護保険というそれぐらいのタイムスパンでできてきているのも事実。その辺を見ながら、子育てについて地域社会の中でサービス量を増やしていくために、何を今の時点でどう考えていくのかというのが問われているような気がする。
 それともう1点、すべての子どもといったときに、発達障害児のお話が出たが、16年の児童福祉法の改正では、要保護児童は従来児童相談所というようなルートでやられていたが、やはり子育ての中で起こってくる問題ということで、これもやはり一義的にはまず市町村で考えていただき、そこの中からなかなか市町村だけでは対応できないものを県のレベルの児童相談所で扱っていただこうという発想に切り替えた。
 ひとり親家庭の問題も、同じようにまずは子育ての問題として考えていただく。そういう全部のお子さんを視野に入れながらやっていくという考え方は、整理はできているつもりだが、そこを現場でどういうふうに進めていくのかが重要だと思う。
○渥美委員
 地域の子育て支援の評価というテーマで、ここが欠けていると思うのは、担い手として青年・壮年の男性が非常に少ないということ。13年前から地域の公園で子どもたちと遊んでいる。中高生ぐらいになると塾に行きたくてもお金がなくて行けない子どもたちがいるので、今は地域の広場をお借りして、終末に勉強会を開いている。そういうことをやっていると、地域の学校から、不登校の子がいるからちょっと補習授業をやってというような依頼を受けたり、民生委員の方から、家庭に事情があって非常に悩んで引きこもっている子どもがいるから訪問してくれないかというお話しをいただいて、関わらせていただく機会がある。
 同じような志を持っている人が私の周りには何人もいるが、フリーターが多く、収入はとても低い。子育て支援を今後も続けたいという希望はすごく強いが、やはり自分の生活、今後を考えると不安が大きくて、志半ばで中断させざるを得ない状況は非常に残念に思っている。子育て支援は、いろいろな関わり手が必要だと思うが、特に思春期は、男性で第三者的に関われる、厳しく叱る場面も必要というときに、非常に貴重な人材がなかなか継続できない状況を何とか改善していただきたい。そこに彼らが職業としてやっていける、趣味でもきちんと訓練されるような支援システム、教育システムをつくっていただきたい。
○奥山委員
 地域の拠点として、今、つどいの広場と保育所併設型の地域子育て支援センターがあるが、地域子育て支援センターは9割方が保育所に併設という形でいいのかどうか。
 つどいの広場も地域子育て支援センターと同じような事業をしているので、もう少し一緒にできればいいと思う。
 単館の地域子育て支援センターは、社会福祉施設、児童福祉施設と位置づけられていないのではないか。保育所は児童福祉法でカバーされるが、単独でやっている方にはそういった恩恵がないのも、地域子育て支援という全体で見ると整合性がとれないと思う。そういう意味での地域子育て支援の法定化が必要だと思う。
○林政策統括官
 待機児童ゼロ作戦の推進と保育サービスの拡充についてご議論いただきたい。
○大矢委員
 だれでも、いつでも、どこでも安心して子育て支援が受けられることで、認定こども園、家庭的保育事業、事業所内保育施設、地方公共団体などがあるが、こういった施設のあるべき全体像と役割分担をどういうふうに描くかが必要だと思う。
 事業所側で児童をお預かりしていると、公的な施設とのつなぎの役割と、一般的な幼稚園や保育園の代替というような形に二分される。本当につなぎ的な役割であれば、そのサービスに特化すればいいし、代替であれば、どういう教育をしていくかという問題もあり、サービスの質を非常に厚くしていかなければいけない。重複もあるので、役割分担をして欲しい。
 また、児童の発達に即した教育体系を全体的に描いていただければ、それにあわせて育成することができるので、児童の発達に見合った教育体系を全体的に整理していただきたい。
 もう一つは、安心して親御さんが預けられることをどう担保するかという問題が、増加する施設に対して考えられる。子育ての情報源をみると、口コミのようなものが多く、専門家の情報源が少ないため、やはりケアマネジャーのような、マイ保育園のような、ペリネイタルビジットのような、何かそういったものが必要なのではないか。そういうものがきちんとつくられることによって、預けたいという気持ちも促進できるのではないか。
○佐藤委員
 企業の両立支援と地域の子育て支援との連携がすごく大事だと思う。例えば企業が、社員の子育て期に育児休業取得を支援する。それが増えてくると、保育園の方からするとゼロ歳児より1歳児で預けたいという人が増える。ところが、ゼロ歳なら預けられるが、1歳だと預けられないということが場所によって起きてくる。だから、育児休業を取得しやすくして、企業の両立支援策を促進するのであれば、1歳から預けられる定員をそれに合わせて増やしていかなければいけない。
 保育園に入れる時期は4月だが、何で仕事に復帰する時期を保育園に入れる時期に合わせなければいけないのか。極端なことを言うと、子どもを生む時期でさえ、それに合わせてということがあるが、これは不自然。子どもが生まれて1歳まで育児休業をとり、復帰するときは、例えば8月とか9月でおかしくないわけだが、その時期だと保育園に入れられない。
 去年、育児介護休業法が改正されて、保育園等に入れられない場合は、育児休業を半年延ばせるようになったがこれもおかしい。つまり、保育園に入れられないから企業が育児休業を延ばせということだが、本人は早く仕事に復帰したい。これも非常におかしな話なので、企業の両立支援策を進めてくださいということはいいが、それとあわせて地域の子育て支援との連携、特に1歳のところの定員と、入所時期、これは少なくとも年に4回ぐらい入所時期があるような、利用者ニーズに即した保育サービスの提供になぜできないのか。その辺もぜひご検討いただきたい。
○厚生労働省少子化対策企画室長
 理由は簡単で、出て行く子どもは3月にしか出て行かないから。保育所は全体としての定員が決まっていて、出て行く子どもは3月にしか出て行かないいので、一番入れるチャンスがあるのが4月ということになる。
 もちろん、就業継続する人が多くなってくると、年度途中の入所も出てくるので、定員を上回ってどれだけ入れていいかに関して、年度途中についてはほとんど青天井にして、ちゃんと受け入れるようにしているが、特に都会では最初から目いっぱい預かってしまうので、年度途中にはなかなか入りづらいということだと思う。
 ゼロ歳、1歳も同じで、それぞれ乳児だったら乳児用の部屋とかキャパシティーがあって、人数的なものが制約されてしまって、なかなか弾力的に動かせない事情の中から出てきている話だと思う。
 我々もいろいろな努力をしてきて、特に平成12年からの新エンゼルプランでは、保育所全体の定員を増やそうということではなく、低年齢児の受入枠を増やそうということでやってきた。これは相当増えたのは事実だ。そういう過程で、年度途中の受入枠を撤廃して、受け入れられやすくしようということもやってきた。
○大矢委員
 販売をやっていると、土日の保育も非常にニーズが高い。でも、日曜日まで施設を開けるのは、企業の持ち出しが大きくなるので、保育ママや家庭内の保育に対しての支援を考えていただきたい。
○大日向委員
 保育のことを語るときに、最近「保育サービス」という言葉をよく使うようになっているが、いつごろからこの保育サービスという言葉で議論するようになったか。今までは保育所機能とか保育機能という言葉で論じていたわけだが、多様な親のニーズに応えるということが言われ始めたあたりから、「サービス」という言葉が使われ始めた。確かに、ある程度の規制緩和も必要だということはわかるが、子どもの発達保障としてやはり崩してはいけない、機能として国が、行政が守るべきミニマム保障というのがあると思う。
 そのあたりをきちんと分けて議論しないで、多様な保育サービスに対するニーズということでくくって、直接契約とか、規制緩和とか、民間企業の参入を、このままなし崩し的に進めていいのだろうかということは非常に危惧している。
○厚生労働省少子化対策企画室長
 これは保育に限らず、福祉全体について、いわゆる措置制度ということで行政の権力作用としての考え方から、利用者のニーズに必要なものを提供するという意味合いの福祉サービスという言葉で語られるようになってきたと思う。
 そういう意味で、福祉サービスで利用者が望むことを全部すればいいのかというと、決してそうではない。むしろ自立支援で、極端に言うと本人は望んでいても、それをやらせることの方がむしろ自立支援なんだという考え方もあるので、サービスだから親の求めるままとかという考え方ではないと感じている。
○増田内閣府少子化担当参事官 
 ヨーロッパ諸国などを見るといわゆるソーシャルサービスと言って、保育サービスも当然入っている。日本語のサービスは、どうも商業主義のイメージがあるが、英語ではそうではない。
 商業主義ではなくて、いろいろな福祉サービスの利用者本位とか、利用者の主体性とか、そういった観点で、「措置」という言葉よりも「サービス」という言葉の方がなじみやすいということで動いてきていると思う。決してサービスという言葉を使ったから、責任体制があいまいになるとか、質が下がるというものではないと思う。
 例えば、認定こども園は施設との直接契約を導入しようとしているが、だからと言って、今までの総合施設のサービスが今までと違うものになるということはないと思う。単に利用の仕方の問題であり、現行の保育サービスと違うからといって、すぐサービスの質がおかしくなるというのは、やや論理の飛躍があるのではないか。
○前田委員
 大矢委員にお聞きしたい。私どもも、病時保育も箇所数を増やしているし、24時間緊急保育も2箇所でやり、出張のときにお泊まりができる保育もしているし、夜間保育園も増やしている。年末年始保育も休日保育も増やしているが、特にサービス業のお母さんたちにお願いしたいのは、土日預けるのはいいが、かわりに平日お休みをとって親子で過ごしてほしい。
 その働き方は保育園時代はできると思うが、小学校は土日通学させて、かわりに平日休ませるわけにはいかない。土日とかデパートとかの営業時間がどんどん延び、女性が主力の労働者になっている中で、会社としてはどういうふうにお考えなのか。
○大矢委員
 大体私どもの店頭要員は1万2,000~3,000人いる。現在でものべ500~600人の育児時間取得者がいて、その育児時間取得者のいるところが、例えば100人単位でいればみんながカバーすることができるが、何万カ所もある派遣のお店に対して、少数の派遣のところでは、いつも独身の人たちとか、お子さんのいない方たちがカバーすることになって、コミュニケーションが悪くなる。
 今やろうとしているのは、育児取得者も育児時間をまとめてとるなど工夫していただいて、その分、夜間のアルバイト・契約社員を補充する。その補充に対しては育児時間内では採用される側は交通費にもならないということなので、夜間の時間給を高く設定して、例えば学生さんとか、経験者の人たちを派遣するのを実験的に導入している。
 ただ事業の持ち出しも多くなるので、企業側としてはやはり女性の採用も控えたい、お子さんがいらっしゃったら採用はなかなかできないような、いろいろな弊害が出てくることもありうる。仕事の代替をする一方で家庭内の保育のサービスも充実していかなければいけない。
 もう一つは、育児時間取得者に対する教育もきちんとして、一方的に権利を主張するのではなくお互いに協力して仕事ができるように、土日に出られないときは、平日は一緒に過ごすような時間を持つとか、あるいは支援をしてくれる側の遅番の人たちに、きちんと保育を支援していかれるように、いろいろなローテーションを組むことでお互いが満足できるよう動き始めたところだ。
○前田委員
 ご主人は子どものことを見ないのか。
○大矢委員
 ご主人の方も教育をしているが、一企業でできることは少ない。いろいろな男性支援セミナー、いろいろな育児セミナーも少しずつ手がけてはいる。その次に育児時間の拡大を、やはり小学校低学年は非常にニーズが高いので、そこを全体的なバランスの中で拡大しようとしている。あわせて、男性の育児支援とか働き方の見直しをやろうとしているが、やはり男性の方は、社会全体のベースが上がってこないと難しいと思っている。
○佐藤委員
 土曜も日曜も深夜もというのをどこまでやればいいかということだが、やはり今の働き方が是として、それに合った保育サービスを提供するのはいいことじゃないと思う。やはり働き方がおかしい面が相当ある。単にニーズがあるから、例えば土日、深夜の保育をやればいいとは考えていない。
 やはり働き方も直していく、変えていくことをやらなければいけない。ただし、普通の状態で土日働いている人もいる。つまり、平日も働いて、土日も働いているのではなくて、土日が普通の勤務で平日休んでいる人がいるわけで、2割ぐらいは土日が普通の勤務の人たちがいる。そういうことを前提にした保育サービスをやるのかどうか、これはやはり検討する必要があるだろう。
 企業の働き方の見直しと保育サービスの提供のあり方は、やはり両方見ながら考えていくことがすごく大事だと思う。
○渥美委員
 事業所内託児所についてだが、中小企業の従業員の1割以上が会社に子どもを連れて来たことがあるというデータがある。託児所ではなくて、遊休スペースに子どもを連れて行っている。また、通勤時間が短い従業員は、保育所よりも会社に子どもを連れて行けるところのニーズが高い。通勤時間が短い従業員では子ども数が多いという高い相関関係もみられる。
 今、韓国の国会で、従業員数女性が300人以上、男女で500人以上の企業には託児所設置を義務づける、それがつくれない場合は、経済的支援で従業員に付与しなければいけないという法案が審議されている。そこまでのことはできないとしても、1点改善して欲しい点がある。事業所内託児施設助成金の要件の中で、運営する事業者の従業員の子女が過半数というのは使い勝手が悪いとよく聞く。つまり、空き定員があったとしても、他の企業の子女だと入れないことで無駄が出ている。
 一方で、文部科学省のかすみがせき保育施設では、2005年時点で22名のうち文部科学省の職員の子どもは9名と半数を割っている。官公庁でできるのであれば、民間でもほかの企業が使えるようにすべきではないか。そうすれば、企業グループで輪が広がっていくと思うので、ぜひ改善していただきたい。
○奥山委員
 待機児童数は横浜がずっとトップだったが、4位になった。この3年間で保育所整備をしてきた結果だと思うが、調べたときに保育所に入る対象年齢のお子さん方がどのぐらいいて、何%が保育所に実際入っているのか。その予備軍という人はどのぐらいなのかということを考えると、多分大阪の方は25%ぐらい入っている。横浜市は、実はまだ10%ぐらいではなかったか。とすると、実は横浜はまだまだ待機児童予備軍がいっぱいいて大変であることを考えると、待機児童の数だけではなく、潜在的なところも出していかないと、今後の見通しも出てこないのではないか。
 もう一つ、横浜で認証保育室を持っているが、今、直接認可保育室に入ろうと思うとかなり難しい。それで、一旦認証保育所に1~2歳のあたりで半年ぐらいお願いしておいて、4月に申し込むとかなりの確率で入れるようだ。そういう意味で低年齢児の認証との組み合わせをうまく使っていくことも都市部では必要なことではないかと思う。
○林政策統括官
 放課後児童対策について、ご意見をお願いしたい。
○渥美委員
 学童保育に関してだが、子どもが小学校に上がってから就労継続しにくくなってやめざるを得ないという声もよく聞く。学童保育がまだ1カ所もない市町村が2割あると聞いている。今、学童保育全体は増えているが、安全・安心の観点からニーズの伸びは著しいため、学童保育が不足している地域は多い。学童保育に定員があるところには待機児童が生じている。逆に、定員の制限がなければどんどん増えていってしまい、1人当たりに対する目配りが薄くなりがちである。
 そういった背景があるので、学童保育に関しては、財政的な支援体制、担い手の育成、施設に対する安全基準等を明確にするなど、力を入れていただきたい。
○前田委員
 横浜市では、小学校の規模は500人前後。低学年まで、半分だと250人、2~3割のお母さんが働いているので、いわゆる留守家庭の子どもたちが50から75人いる。かつ自分は専業主婦だと申告しているお母さんが全く働いてないかというと、結構ボランティアしていたり、週に2~3回パートに行ったりしているので、潜在的な需要は実は一つの学校で百人以上の規模である。
 やはりきめ細かな学童がいいという意見もあるが、そうすると、それは30人規模で3~5つぐらい周りにつくらなければいけない。それは現実的に可能なのか。それから全児童対策も必要であり、学校施設を使った全児童型の改善版と、親がある程度関わってもいいから小規模で手間暇をかけてやりたいという人たちの、いろいろな選択肢を用意せざるを得ないかと思っている。また子どもたちの放課後対策に横浜市は40億円かけているが、国から頂いているのは1億5,000万円にすぎないという現状である。
 また、小学校期は、親の学校への関わりもすごく重要だと思う。親の役割として、思春期の一番難しい時期に、学校で子どもに何が起こっているかを見ることが重要。また、親の力は学校にとっても重要。働いているお母さんたちが自分たちの職業体験を披露してくれるとか、妊娠中のお母さんが胎児の話をしてくれるとか、親が関わって学校教育をよくしていくことをしないと、子どもたちもよくならない。働くお母さんや親御さんも任せっ放しではなくて、自分がどう参画するかという考えを持って働き方も変えていただきたい。
○大日向委員
 働く親にとって本当にこの学童クラブの問題は切実だが、地域によって水準がばらばらだという話を聞く。学校内の施設に余裕があっても使わせてもらえないところもある。そこはひとえに校長先生の度量にかかっている。やはり事故があると責任問題にもなる。ある自治体ではメガホンで話さなかったら聞こえないくらい、難聴になりそうなくらい、子どもたちがわあわあ騒いでいるところで、指導員の方も大変苦労していると聞く。
 こういう現状を見ると、学校側や行政側が支援することも大事だが、親も預けたい、でも何か事故があったら責任は全部学校だ、行政だというのではなく、共に関わりながら形を整えていくことが必要。
 今、犯罪や子どもの事故が多いと、どうしても学校は門戸を閉ざしてしまうが、学童クラブや地域の居場所づくりといった形で地域に開いてもらえると、本当に地域のいろいろな人材が入ってきて、伝統的な遊びや地域のさまざまな文化的な伝承的なことも伝えられるので、ここをいかに活性化するかは、ある意味で地域の育児力向上につながっていくと考えている。
○案田委員
 地域の子どもの居場所について、児童図書館や図書館内の児童サービスコーナーの拡大なども効果があるのではないか。読書以外の勉強を禁止している図書館もあると聞く。児童サービスコーナーの設置状況など現状がどうなっているのか調べていただきたい。
○文部科学省家庭教育支援室長
 子どもの居場所づくり事業は3年間の緊急事業だが、非常に各地域で創意工夫に満ちた取組も行われており、地域の教育力を生かして学校も活性化する、また地域の教育力を高めるということで、これを3年間を超えていかに地域に根差していくか。人材づくりといった点に意を尽くして、今後また対応していきたいと考えている。
○藤本委員
 学童期は、集団で子どもたちが過ごすことが大事。例えば、専業主婦の家庭に何人か子どもが集まって、仲間が集まって、そこで過ごせるような状況があればもっといいんじゃないかと思う。
 今の放課後児童クラブ、学校を中心にしてつくられるところは、やはり時間がちょっと中途半端な気がする。実際に子どもたちが生活している地域の中に、家庭を中心にして何かできるようなシステムがあったら、もっと有機的になりはしないか。学校とか児童館とかそういう施設を考えるのではなく、それぞれの親を中心にしたものはつくれないだろうか。
○林政策統括官
 慶応大学の島田教授の生活塾は比較的そういう感じだと思う。ただ、個人のお宅だと、事故が起こった場合などが懸念される。
○奥山委員
 横浜の学童保育は、保護者、地域で運営する地域運営方式といって、全体として見ると、日本国内でこの形式をとっているのは、多分4分の1もないと思うが、基本的には親たちが運営をしているので、親が参画する場面が非常に多い。こんなに親の負担があって大変だという声も聞くが、子どもたちのことはよくわかるし非常にいいと思う。
 学童保育を地域運営方式だけではなく、法人にもこの4月から広げることで、保育園、幼稚園など多様な主体が、いろいろなところで展開できるようになる。学童は保育所のように一律ではなく、地域の中で多様に出てくることが必要だと思う。
○厚生労働省少子化対策企画室長
 多少経緯的なものを申し上げると、まさに学童保育という言葉が象徴するように、小学校に上がってからの学童の、特に放課後の保育が必要だという運動の中から出てきた事業だったと思う。ただ、具体的にどういったところでどういう人がやるかということは、余りぎちぎち決めずにやってきたので、それぞれの地域なりの運営の仕方が出てきているということだと思う。
 今後、この事業がどういうふうに展開していけばよいかは、量的な面でも、質的な問題も、地域の人たちとの関わりの中での子どもの発達という問題もそうだが、いろいろな課題を整理していかなければいけないと思う。
 昨年の秋、衆議院の青少年特別委員会で放課後児童クラブのことが議題になり、いろいろな意見があった。そういったことも含めて、文部科学省とも連携しながら、研究会をつくって、課題の洗い出しを進めようとしているところである。
○林政策統括官
 3つのテーマごとに議論を進めてきたが、最後にご意見があれば伺いたい。
○藤本委員
 産科、小児科医の数が本当に減っている。また医学部の女子学生が4割を超えてきている。その女医さんの子育てということも十分に考えてもらいたい。
 公的な病院には院内保育があるが、プライベートな病院の女医さんの子どもは預かってもらえない。これはおかしいと思う。一方では、小児は24時間体制で見なくてはいけないと言われるが、それはだれが担うのか。
 今回の18年度の診療報酬の改定で、小児科は非常に優遇されたと言われている。確かに病院は入院費を上げていただき、救急に関しては、再診のとき初診並みの加算がついた。しかし、一般の外来では初診が20点ぐらい下がり、つまり200円ぐらい下がり、再診でも4点ぐらい下がる。そうすると、大部分の普通の外来だけを見ている小児科医の収入はおよそ5%下がるだろうと言われている。
 一方では、小児科医を増やせ、小児医療を充実せよということを言われているが、全然対策になっていないのではないか。
 それから、子どもは必ず健康なときと病気のときがある。病気のときほど親が困ることはない。そういう意味での病時保育の拡充、充実を図っていただきたい。その場合に、何も保育所に行く子どもだけと限らないでほしい。市町村のレベルでは、保育所に行っている子どもだけしか利用できないような状況になっているところが非常に多い。どの親も十分利用できて、子どもにとっていい環境がつくれるようにやっていきたいと思うので、ぜひお願いしたい。

5.閉会


 事務局より、次回は3月29日(水)13時半から「経済的支援」などについて議論する旨の発言があった。