「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」発足記者会見配付資料
1.小渕大臣から国民の皆様へのメッセージ
「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」 立ち上げにあたり
平成21年1月20日
少子化対策担当大臣
小渕 優子
ゼロから考える少子化対策
プロジェクトチーム
安藤 哲也
勝間 和代
松田 茂樹
宮島 香澄
佐藤 博樹
私がこのプロジェクト(以下PT)を立ち上げようという思いに至ったのは、子育てに関する多くの「なぜ?」に出会ったからに他なりません。私自身の体験や周囲の友人の声ばかりでなく、少子化対策担当大臣というお役目をいただき、さらに多くの方々のお話をお伺いする中でその「なぜ?」は私の中で拡大するばかりでした。
―なぜ、こんなに不安を感じながら出産・子育てをしなくてはならないのだろう。
―なぜ、一人で働きながら、子供を育てることがこんなにも大変な社会なんだろう。
―なぜ、結婚もしたい、子どもも産みたいという当たり前の希望がなかなかかなえられないのだろう。
私がお話した方の一人は、「子育てが辛い」と言って涙しました。もちろん子育てには大変な面もありますが、子の笑顔に触れ、その成長を喜び、親である私たち自身も学び、お互いに感謝や愛情を紡いでいくものがその日常だと思います。しかし、今この国は、子育てそのものを自身の喜びとして素直に受け止めることがなかなかできない状況にあるのではないでしょうか。
そのようなことを強く感じ始めた時がまさに5年に一度の「少子化対策大綱」の見直しの時期でした。日本にとって、これからの5年はこれまでの5年とはまったく意味の違う時間になると思います。子育て支援も含めた社会保障のあり方をめぐる議論も今後かなり活発化してゆきます。少子化に目を転じると、第2次ベビーブームに生まれた世代が40代を迎える時期でもあります。
私は、強い危機感を覚えました。もっと少子化について国民のみなさまと共通の理解を得て、改めて将来のあるべき姿を示していかなくては、本当に手遅れになってしまうのではないかと。私自身は少子化問題は、子供を持ちたいと思っている皆さんや、産み育てることに直面している方々だけでなく、世代を超えて日本に暮らす誰もが「今自分自身に何ができるか」を考えていかなくてはならない問題と強く考えています。
大臣になった時、私は「みなさまと共に悩み、共に歩む大臣でありたい」と述べました。このPTも様々なことに悩み考え、一緒に答えを見つけていくプロセスを国民のみなさまと共有したいと考えています。集まっていただいた委員の皆さんには私のこの問題意識を理解していただき、同じ危機感を共有しています。
私たちの思いと覚悟をどうかご理解頂き、子どもたちの笑顔のあふれる日本の未来を築いていけるよう、皆様のご理解とご協力を切にお願い申し上げます。
2.今後の検討テーマ案 (順不同)
【恋愛・結婚】
- ※未婚化・晩婚化の要因分析と社会的な取組課題の整理
【若者の雇用と自立支援】
- ※若者の就職等の自立支援・非正規雇用対策の在り方
【ひとり親家庭等】
- ※ひとり親家庭の状況と子どもの貧困
【ワーク・ライフ・バランス/働き方/父親の子育て支援】
- ※ワーク・ライフ・バランスの意義と取組支援、長時間労働
【不妊治療】
- ※不妊治療をめぐる現状と課題
【(幼児)教育/公教育】
- ※幼児教育の無償化、教育費負担の軽減
【保育サービス・放課後対策】
【産科・周産期医療・小児医療】
【家族・地域・住宅・環境】
【行政・制度・税制・財政等】
【その他の課題】