4.年齢別の子育て費用

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(1)年齢別の子育て費用総額

子育て費用を年齢別にみると、12~17歳の費用が多く、1997年度が18.7兆円、2002年度が17.2兆円である(家庭内育児労働費用を除く)。

図表 18 年齢(4段階)別の子育て費用総額(家庭内育児労働費用を除く場合)

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(注記、以下「II.研究結果の総括」に挙げるいずれの結果も同じ)

  • 18歳以上については、児童扶養手当、教育費の私費負担分(学費、学生生活費)、扶養親族控除による減税額のみを積算したもの(18歳以上の教育費の公費負担は原則除く、例外として高等専門学校の公費負担分のみ含む)。

(2)年齢別にみた子育て費用の公費負担・私費負担の内訳

年齢別に子育て費用の公費負担・私費負担の内訳をみると、義務教育の影響が大きく、6~11歳、12~17歳で現物給付を中心として公費負担が大きくなっている。

12~17歳においては実質の私費負担の額が大きい(学校外学習費の増加に因るところが大きい)。

また、就学前の0~5歳については、1997年度から2002年度にかけて公費の負担割合が高くなっている(児童手当の支給対象児童年齢の引き上げによる現金給付の拡大等を主とした児童福祉サービス費の拡大に因ると考えられる)。

図表 19 年齢(3段階)別の子育て費用の公費負担・私費負担の内訳(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)

年齢(3段階)別の子育て費用の公費負担・私費負担の内訳(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

区分 1997年度:
費用推計結果(百万円)
2002年度:
費用推計結果(百万円)
0~5歳 6~11歳 12~17歳 0~5歳 6~11歳 12~17歳
公費負担(合計) 3,531,023 7,171,111 8,574,019 4,426,703 7,227,161 8,298,410
内訳 現物給付 2,241,693 6,509,915 7,646,428 2,840,302 6,665,122 7,510,108
現金給付 765,060 120,281 140,964 1,145,497 147,443 163,342
支払い免除 524,270 540,915 786,627 440,904 414,596 624,961
実質の私費負担 3,942,984 6,469,962 10,101,410 3,683,970 5,930,646 8,920,952
総額
(公費負担・私費負担計)
7,474,007 13,641,073 18,675,428 8,110,674 13,157,807 17,219,363

(3)年齢別にみた子育て費用における公費負担状況

子育て費用における施策領域別の公費負担状況を年齢別にみると、6歳以上の年齢層においては学校教育が占める割合が圧倒的に高い。

0~5歳費では福祉・医療関係費の占める割合が高く、かつその額は1997年度の2.6兆円から2002年度の3.5兆円に増加している。

図表 20 年齢(3段階)別子育て費用における施策領域別の公費負担状況(18歳未満)

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年齢別に公費負担のうち福祉・医療関係費について内訳をみると、特に0~5歳において「手当等給付費」、「児童福祉サービス費」、「医療費」とすべての項目で費用の増加がみられる。

図表 21 年齢(3段階)別にみた福祉・医療関係費の内訳(18歳未満)

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(4)年齢別にみた子育て費用の私費負担状況

年齢別に子育て費用の私費負担の状況をみると、年齢層が高くなるほど私費負担の総額が多くなっている。

1997年度から2002年度にかけて6歳以上の就学層で額の減少がみられるが、これは少子化に因るものである(後述するように、子ども1人あたりの私費負担額は必ずしも減少していない。参照)。

図表 22 年齢別(3段階)にみた子育て費用の私費負担状況(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)

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年齢別に「みかけの家計支出」の内訳をみると、いずれの年齢層でも「その他生活費(保健医療、教育を除く)」と「教育費(学校教育費、学校外学習費)」が大半を占めるが、特に12~17歳において「教育費(学校教育費、学校外学習費)」の割合が高くなっている。

図表 23 年齢別(3段階)にみたみかけの家計支出の内訳(18歳未満)

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(5)各年齢層のシェア

1)子育て費用総額に対する各年齢層のシェア

子育て費用総額に対する各年齢層のシェアを見ると、12~17歳が最も大きく、1997年度で46.9%(18.7兆円)、2002年度で44.7%(17.2兆円)である。

図表 24 子育て費用総額(18歳未満)に対する各年齢層(3段階)のシェア(家庭内育児労働費用を除く場合)

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2)公費負担・私費負担の別にみた各年齢層のシェア

公費負担と私費負担(実質の私費負担)のそれぞれについて各年齢層のシェアを見ると、12~17歳が最も大きく、2002年度において公費負担の41.6%、私費負担の48.1%を占めている。ただし、1997年度から2002年度にかけて、公費負担・私費負担ともに0~5歳の割合が増えている。また、私費負担については6~11歳のシェアが増えている。

図表 25 公費負担・私費負担の別にみた各年齢層(3段階)のシェア(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)

公費負担・私費負担の別にみた各年齢層(3段階)のシェア(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

3)公費負担の主な項目別にみた各年齢層のシェア

公費負担の主な項目別に各年齢層のシェアを見ると、「学校教育費」については当然のことながら義務教育の影響により6歳以上で大半を占める。

福祉・医療関係の項目についてはいずれも0~5歳のシェアが大きく、特に「手当等給付費」、「児童福祉サービス費」でその割合が大きい。

図表 26 公費負担の主な項目別にみた各年齢層(3段階)のシェア

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4)私費負担の主な項目別にみた各年齢層のシェア

私費負担の主な項目別に各年齢層のシェアを見ると、「保育料+教育費」については12~17歳が圧倒的に大きく、1997年度で59.9%、2002年度で58.6%である。これは、年齢層が高くなるにつれ学校外学習費の負担が増え、かつ私立学校への進学割合が増えるため学校教育費の負担が増えているためである。

「医療費」に関しては0~5歳のシェアが最も大きい。「その他生活費」は年齢層が高いほどシェアが大きくなる。

図表 27 私費負担の主な項目別にみた各年齢層(3段階)のシェア

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(6)年齢別にみた家庭内育児労働の費用(参考)

年齢別に家庭内育児労働費用をみると、0~5歳の額が圧倒的に大きく、1997年度で6.2兆円、2002年度で7.4兆円と推計される。

なお、0~5歳に比べて6歳以上の家庭内育児労働費用が僅かとなっているが、費用推計に用いた「育児労働時間」には一般的な家事時間が含まれていないためと推定される(「育児労働時間」を引用した社会生活基本調査では、炊事・洗濯・清掃等の一般的な家事は「育児」とは別に「家事」としてとらえられている)。この統計上の制約により、6歳以上の家庭内育児労働費用については過少に評価されている可能性があることに留意する必要がある。

図表 28 年齢別(3段階)にみた家庭内育児労働の費用(代替費用法ジェネラリストアプローチ)

年齢別(3段階)にみた家庭内育児労働の費用(代替費用法ジェネラリストアプローチ)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

家庭内育児労働費用について各年齢層のシェアを見ると、0~5歳が大部分を占め、2002年度では91.3%である。これに比べて6~11歳は7.6%、12~17歳は1.1%であり、あわせて1割に満たない。

図表 29 家庭内育児労働の費用(代替費用法ジェネラリストアプローチ)各年齢層(3段階)のシェア

家庭内育児労働の費用(代替費用法ジェネラリストアプローチ)各年齢層(3段階)のシェア(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます


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