5.子ども1人あたりでみた子育て費用

[目次]  [戻る]  [次へ]


(1)子ども1人あたりの子育て費用

18歳未満について、子育て費用を子ども1人あたりに換算してみると、1997年度が1,657.0千円/人・年、2002年度が1,727.8千円/人・年である。

図表 30 子ども1人あたりの子育て費用(18歳未満、家庭内育児労働費用を除く)

子ども1人あたりの子育て費用(18歳未満、家庭内育児労働費用を除く)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

18歳以上も含めた場合の1人あたり子育て費用を参考値としてみると、1997年度が1,502.3千円/人・年、2002年度が1,598.5千円/人・年である。

図表 31 (参考)子ども1人あたりの子育て費用(18歳以上を含む、家庭内育児労働費用を除く)

(参考)子ども1人あたりの子育て費用(18歳以上を含む、家庭内育児労働費用を除く)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

(注記、以下「II.研究結果の総括」に挙げるいずれの結果も同じ)

  • 18歳以上も含めた場合の1人あたり子育て費用の算出は、0~21歳人口で除して行っている。また、18歳以上の子ども1人あたり子育て費用の公費負担分は、教育費の公費負担分を原則として除いているため少なく評価されている。

子ども1人あたり年間の家庭内育児労働費用(18歳未満のみ)をみると、1997年度が年間282.3千円~430.0千円、2002年度が362.6千円~582.1千円の範囲で費用がかかっていると推計される。

図表 32 子ども1人あたりの家庭内育児労働費用(18歳未満)

子ども1人あたりの家庭内育児労働費用(18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

(2)年齢別にみた子ども1人あたりの子育て費用

年齢別に子ども1人あたりの子育て費用を見ると18歳未満までは年齢が上がるほど高くなる。最も高い15~17歳の額は、1997年度で2,111.5千円/人・年、2002年度で2,184.1千円/人・年であり、0~5歳の値のおよそ2倍である。

図表 33 年齢(5段階)別子ども1人あたりの子育て費用(家庭内育児労働費用を除く場合)

年齢(5段階)別子ども1人あたりの子育て費用(家庭内育児労働費用を除く場合)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

(注記、以下「II.研究結果の総括」に挙げるいずれの結果も同じ)

  • 18歳以上の子ども1人あたり子育て費用は、限定した費目(児童扶養手当、教育費の私費負担分(学費、学生生活費)、扶養親族控除による減税額)のみを積算し、それを18~21歳人口で除して算出した参考値である。

家庭内育児労働費用を加えて年齢別の子ども1人あたり年間の子育て費用をみると、0~5歳の費用が多くなる。2002年度については、0~5歳が2,191.4千円、6~11歳が1,908.8千円、12~14歳が2,138.2千円、15~17歳が2,189.9千円となっている。

図表 34 年齢(5段階)別子ども1人あたりの子育て費用(家庭内育児労働費用を含む場合)

年齢(5段階)別子ども1人あたりの子育て費用(家庭内育児労働費用を含む場合)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

(3)年齢別にみた公費負担・私費負担の状況

年齢別にみた子ども1人あたり年間の子育て費用における公費負担額(現物給付、現金給付、支払い免除の合計)は、2002年度については、0~5歳が626.4千円/人・年、6~11歳が1001.7千円/人・年、12~14歳が1037.8千円/人・年、15~17歳が1038.5千円/人・年となっている。

いずれの年齢層についても1997年度から2002年度にかけて公費負担額が増加している。年齢層が上がるにつれて公費負担の実額は増加しているが、公費負担割合でみると6~11歳が最も割合が高くなっている。また、0~5歳の公費負担割合が1997年度から2002年度にかけて上昇している。

図表 35 年齢(4段階)別子ども1人あたりの子育て費用における公費負担・私費負担の内訳
(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)

年齢(4段階)別子ども1人あたりの子育て費用における公費負担・私費負担の内訳
(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

区分 1997年度:費用推計結果(千円) 2002年度:費用推計結果(千円)
0~5歳 6~11歳 12~14歳 15~17歳 0~5歳 6~11歳 12~14歳 15~17歳
公費負担(合計) 492.9 924.4 929.5 956.0 626.4 1,001.7 1,037.8 1,038.5
内訳 現物給付 312.9 839.1 844.2 837.9 401.9 923.8 959.9 920.9
現金給付 106.8 15.5 15.5 15.5 162.1 20.4 20.4 20.4
支払い免除 73.2 69.7 69.7 102.6 62.4 57.5 57.5 97.2
実質の私費負担 550.4 834.0 1,064.5 1,155.5 521.3 822.0 1,084.0 1,145.5
総額
(公費負担・私費負担計)
1,043.3 1,758.3 1,994.0 2,111.5 1,147.7 1,823.7 2,121.8 2,184.1

家庭内育児労働費用も加えて年齢別の公費負担割合をみると、0~5歳が家庭内育児労働費用の上乗せによって私費負担が増し、公費負担割合は28.6%(2002年度)と結果的に他の年齢層に比べて格段に低くなる。

図表 36 年齢(4段階)別子ども1人あたりの子育て費用における公費・私費負担の内訳
(家庭内育児労働費用を含む場合、18歳未満)

年齢(4段階)別子ども1人あたりの子育て費用における公費・私費負担の内訳
(家庭内育児労働費用を含む場合、18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

(4)子ども1人あたりの公費負担状況

子ども1人あたりの公費負担状況を見ると、「学校教育費」が最も多く2002年度では578.2千円/人・年である。次いで「福祉・医療関係費」(251.1千円/人・年)、「租税支出等」(66.5千円/人・年)となる。

また、子ども1人あたりの公費負担総額は、1997年度の802.7千円/人・年から、2002年度には895.7千円/人・年へと増加している。

図表 37 子ども1人あたり公費負担状況(18歳未満)

子ども1人あたり公費負担状況(18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

図表 38 子ども1人あたりの公費負担の内訳詳細(18歳未満)

区分 費用項目 費用推計結果
(千円/人・年)
18歳未満のみ
1997年度 2002年度
学校教育費 学校教育費 541.9 67.5% 578.2 64.5%
福祉・医療関係費 児童手当 6.2 0.8% 19.4 2.2%
児童扶養手当等 15.5 1.9% 20.4 2.3%
出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付 21.0 2.6% 25.6 2.9%
児童福祉サービス費(国把握分) 53.3 6.6% 75.3 8.4%
児童福祉サービス費(地方単独分) 12.6 1.6% 18.4 2.0%
医療費(公費負担・保険給付) 75.0 9.3% 92.1 10.3%
租税支出等 子どもの扶養控除 76.1 9.5% 64.9 7.2%
社会保険料負担の免除 1.0 0.1% 1.6 0.2%
総額   802.7 100.0% 895.7 100.0%

施策領域別・就学段階別に子ども1人あたり公費負担状況をみると、子ども1人あたりの公費負担総額は、0~5歳が就学後の年齢層に比べて少なくなっている。しかし、福祉・医療関係費については他年齢層の3倍以上の投入がなされている。

図表 39 施策領域別・就学段階別の子ども1人あたり公費負担状況

施策領域別・就学段階別の子ども1人あたり公費負担状況(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

就学段階別に子ども1人あたり福祉・医療関係費の負担状況を見ると、先にみたように総額では0~5歳が圧倒的に多くなっている。内訳でみると、2002年度0~5歳の子ども1人あたり年間平均は、児童福祉サービス費が190.3千円、手当等給付費が162.1千円、医療費が141.0千円となっている。就学後の年齢層については各年齢層ともに医療費の占める割合が最も多い。

図表 40 就学段階別の子ども1人あたり福祉・医療関係費の負担状況

就学段階別の子ども1人あたり福祉・医療関係費の負担状況(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

図表 41 年齢別・子ども1人あたり公費負担の詳細内訳

区分 費用項目 1997年度:費用推計結果(円/人・年)
0~5歳 6~11歳 12~14歳 15~17歳
学校教育費 学校教育費 59,552 740,838 760,174 744,509
福祉・医療関係費 児童手当 20,896 - - -
児童扶養手当等 15,504 15,504 15,504 15,504
出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付 70,392 - - -
児童福祉サービス費(国把握分) 114,074 28,075 27,043 27,043
児童福祉サービス費(地方単独分) 26,913 6,624 6,380 6,380
医療費(公費・保険給付) 112,371 63,586 50,637 59,988
租税支出等 子どもの扶養控除 69,723 69,723 69,723 102,577
社会保険料負担の免除 3,458 - - -

区分 費用項目 2002年度:費用推計結果(円/人・年)
0~5歳 6~11歳 12~14歳 15~17歳
学校教育費 学校教育費 70,624 793,000 848,501 818,769
福祉・医療関係費 児童手当 61,052 - - -
児童扶養手当等 20,436 20,436 20,436 20,436
出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付 80,603 - - -
児童福祉サービス費(国把握分) 152,992 40,667 37,769 37,769
児童福祉サービス費(地方単独分) 37,306 9,916 9,210 9,210
医療費(公費負担・保険給付) 140,989 80,203 64,465 55,191
租税支出等 子どもの扶養控除 57,463 57,463 57,463 97,170
社会保険料負担の免除 4,926 - - -

(5)子ども1人あたりの子育て費用の家計負担状況

家計における子ども1人あたりの子育て費用の負担状況をみると、年間平均で、「みかけの家計支出」は1997年度が974.1千円、2002年度が964.0千円である。

うち、一部は現金給付及び支払い免除により充当されたものとして「実質の私費負担」をみると、その額は1997年度が854.3千円、2002年度が832.1千円である。実質負担割合は1997年度の87.7%から2002年度の86.3%に低下している。

なお、このうち「実質の私費負担」について「児童のいる世帯」の平均可処分所得に対する比をみたところ、平均可処分所得の低下に因って、1997年度が13.1%であったのが2002年度には13.9%に上昇している。

図表 42 家計における子ども1人あたり子育て費用の負担状況(18歳未満)

家計における子ども1人あたり子育て費用の負担状況(18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

子ども1人あたりの「みかけの家計支出」の内訳を見ると、「その他生活費(保健医療、教育を除く)」が6割近くを占め、次いで「教育費(学校教育費、学校外学習費)」が35%前後となっている。

図表 43 子ども1人あたりのみかけの家計支出の内訳詳細(18歳未満)

費用項目 費用推計結果(千円/人・年)
18歳未満のみ
1997年度 2002年度
保育料 14.2 1.5% 20.0 2.1%
教育費(学校教育費、学校外学習費) 345.5 35.5% 332.3 34.5%
妊娠・出産費 25.5 2.6% 26.1 2.7%
医療費 11.9 1.2% 16.6 1.7%
その他生活費(保健医療、教育を除く) 577.1 59.2% 569.0 59.0%
総額 974.1 100.0% 964.0 100.0%

図表 44 子ども1人あたりのみかけの家計支出の項目別変化(18歳未満)

子ども1人あたりのみかけの家計支出の項目別変化(18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

年齢別に子ども1人あたりの家計における子育て費用の負担状況をみると、年齢層が上がるにつれ家計の負担額が多くなっている。2002年度についてみると、15~17歳では年間子ども1人あたり実質の私費負担として1145.5千円かかっている。また、実質負担割合は0~5歳において低く、現金給付や支払い免除等の寄与が大きいことがわかる。

各就学段階について、世帯の平均可処分所得に対する実質の私費負担(子ども1人分)の比をみたところ、いずれの就学段階においても1~2割を占めるが、特に12~14歳において比率が高くなっている。

図表 45 家計における年齢(4段階)別子ども1人あたり子育て費用の負担状況
(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)

家計における年齢(4段階)別子ども1人あたり子育て費用の負担状況
(家庭内育児労働費用を除く場合、18歳未満)(CSV形式:1KB)ファイルを別ウィンドウで開きます

年齢別の子ども1人あたりのみかけの家計支出の内訳は下記のとおりである。いずれの年齢層についても「その他生活費(保健医療、教育を除く)」が最も多く、次いで「教育費(学校教育費、学校外学習費)」となっている。

図表 46 年齢(4段階)別子ども1人あたりのみかけの家計支出の内訳詳細(18歳未満)

  1997年度:
費用推計結果(千円/人・年)
2002年度:
費用推計結果(千円/人・年)
0~5歳 6~11歳 12~14歳 15~17歳 0~5歳 6~11歳 12~14歳 15~17歳
保育料 47.5 - - - 62.9 - - -
教育費(学校教育費、学校外学習費) 135.5 276.9 447.8 685.7 132.7 258.8 460.4 680.4
妊娠・出産費 85.5 - - - 82.2 - - -
医療費 17.8 10.1 8.0 9.5 25.4 14.5 11.6 9.9
その他生活費(保健医療、教育を除く) 444.0 632.3 693.9 578.4 442.5 626.7 689.9 572.8

[目次]  [戻る]  [次へ]