第3節 出生の動向の特徴
○ 平均初婚年齢は、2003(平成15)年で、夫が29.4歳、妻が27.6歳と、晩婚化(初婚年齢が上昇すること)が進んでいる。30年前と比較して、夫は3.7歳、妻は2.9歳遅くなっている。
○ 母親の出産時平均年齢は、2003年では、第1子が28.6歳、第2子が30.7歳と、以前と比較して晩産化(出生時年齢が上昇すること)が進んでいる。第1子を生んだ母親の約6割が20代、約3割が30代となっている。
○ 年齢階級別の出生率の推移では、1980年代以降「30~34歳」の出生率が高まっている。しかし、「25~29歳」の出生率の低下が大きく、全体として少子化傾向を招いている。
○ 出生コーホート(ある時期に出生した人を1つの集団としてとらえたもの)別に出産動向の推移をみると、第1次ベビーブーム期以降出産期を迎えた世代では、2.2人前後と安定した水準を維持してきていた。しかし、最近では、1990(平成2)年前後に結婚した夫婦(1960年代生まれの世代)から出生児数が低下しており、1960年代以降の世代から夫婦の出生力(夫婦の完結出生児数)が低下してきた傾向がうかがえる。
第1‐1‐9図 女子(母親)の年齢階級別出生率

第1‐1‐10表 出生コーホート別妻の出生児数割合及び平均出生児数
出生コーホート | 調査年次 | 調査時年齢 | 出生児数割合(%) | 平均出生児数(人) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
無子 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人以上 | ||||
1890(明治23)年以前 | 1950(昭和25) | 60歳以上 | 11.8 | 6.8 | 6.6 | 8.0 | 66.8 | 4.96 |
1891(24)~1895(28) | 1950(25) | 55~59 | 10.1 | 7.3 | 6.8 | 7.6 | 68.1 | 5.07 |
1896(29)~1900(33) | 1950(25) | 50~54 | 9.4 | 7.6 | 6.9 | 8.3 | 67.9 | 5.03 |
1901(34)~1905(38) | 1950(25) | 45~49 | 8.6 | 7.5 | 7.4 | 9.0 | 67.4 | 4.99 |
1911(44)~1915(大正4) | 1960(35) | 45~49 | 7.1 | 7.9 | 9.4 | 13.8 | 61.8 | 4.18 |
1921(10)~1925(14) | 1970(45) | 45~49 | 6.9 | 9.2 | 24.5 | 29.7 | 29.6 | 2.77 |
1928(昭和3)~1932(7) | 1977(52) | 45~49 | 3.6 | 11.0 | 47.0 | 29.0 | 9.4 | 2.33 |
1933(8)~1937(12) | 1982(57) | 45~49 | 3.6 | 10.8 | 54.2 | 25.7 | 5.7 | 2.21 |
1938(13)~1942(17) | 1987(62) | 45~49 | 3.6 | 10.3 | 55.0 | 25.5 | 5.5 | 2.22 |
1943(18)~1947(22) | 1992(平成4) | 45~49 | 3.8 | 8.9 | 57.0 | 23.9 | 5.0 | 2.18 |
1948(23)~1952(27) | 1997(9) | 45~49 | 3.2 | 12.1 | 55.5 | 24.0 | 3.5 | 2.13 |
1953(28)~1957(32) | 2002(14) | 45~50 | 4.1 | 9.1 | 52.9 | 28.4 | 4.0 | 2.20 |
資料:1970(昭和45)年以前は総務省統計局「国勢調査」、1977(昭和52)年以降は国立社会保障・人口問題研究所「出産力調査」及び「出生動向基本調査」による。 |
第1‐1‐12図 妻の年齢別にみた平均出生児数の推移
