補章 少子化の国際比較
1 世界の人口と出生率の推移
○ 国際連合の推計によると、世界の人口は1950年には約25億人であったが、その後人口は増加を続け、2003年には約63億人に達している。2050年には89億人に達する見通しである。○ 世界平均の合計特殊出生率は、1950年代前半には5の水準であったが、その後低下傾向に入り、2000年までのデータを基にした現在の推計値では2.69と、過去50年間で最も低い水準となっている。
2 世界の地域別の出生率
○ 世界の合計特殊出生率を地域区分別にみると、アフリカが4.91と最も高く、次いでアジア(2.55)、ラテンアメリカ(2.53)の順となっており、ヨーロッパ(1.38)や北アメリカ(2.05)では、人口置き換え水準を下回っている。
第1‐補‐3図 世界各国・地域の合計特殊出生率

3 先進国の出生率の動向
○ 1960年代以降、先進国の合計特殊出生率は全体的に低下する傾向にあり、「少産少子」の時代から、「第2の人口転換」の時代に至っている。4 アジアにおける国際比較
○ アジアでも合計特殊出生率が2.00を下回っている国が2割程度存在する。その中で、経済成長が著しい国々では合計特殊出生率の低下が急激であり、タイ1.80、台湾1.24、シンガポール1.26、韓国1.19、香港0.94と、日本よりも低い国がみられる。
第1‐補‐8図 アジアの主な国・地域における合計特殊出生率の動き
