第2節 世界の地域別の出生率

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(地域別にみた出生率の相違)

 世界の合計特殊出生率(2000~05年平均で2.69)を地域区分別にみると、アフリカが4.91と、他地域を大きく引き離して最も高い。アジア(2.55)とラテンアメリカ(2.53)がこれに続いているが、2程度低くなっている。一方、欧米の数値は低く、ヨーロッパでは1.38、北アメリカでは2.05と人口置き換え水準(2.08)を下回っている。
 また、経済発展段階別の合計特殊出生率でみると、先進地域(ヨーロッパ、北アメリカ、日本、オーストラリア、ニュージーランド)では1.56であるが、発展途上地域では2.92、特に後発発展途上地域では5.13と、1950~55年当時の全世界平均に相当する水準となっている。このように、世界の出生率を、地域別、経済発展段階別にみると、大きな相違がある。
第1‐補‐3図 世界各国・地域の合計特殊出生率

(各国別にみた出生率の相違)

 大きな地域別、経済発展段階別にみた平均的な出生率から、さらに、各国別にみると、出生率の相違は大きくなる。
 まず、2000~05年平均の合計特殊出生率の最低は1.00(香港)、最高は8.00(ニジェール)となっており、大きな差がある。
 地域区分別にみると、ヨーロッパや北アメリカでは多くの国や地域が「2.00未満」に属する。その一方で、アフリカでは「6.00以上」に3割近くの国や地域が属している。アジアやラテンアメリカでは「2.00~2.99」に最も多く分布しているが、アジアでは「2.00未満」も2割程度を占めている。
 アフリカでは、合計特殊出生率が高い国は、前述のニジェールのほか、ソマリア(7.25)、アンゴラ(7.20)、エチオピア(6.14)といった、サハラ砂漠以南から南部アフリカにかけての地域に多い。アルジェリア(2.80)、モロッコ(2.75)、南アフリカ共和国(2.61)といった北アフリカや南部アフリカでは比較的低い国が多い。こうした違いは、経済発展や生活水準の状況、生活習慣等の相違の影響によるものと考えられる。
 また、経済発展段階別では、先進地域では「2.00未満」が約9割を占めている。発展途上地域では、低出生率と高出生率の両方に国や地域が分布している。ただし、後発発展途上地域では、「5.00以上」に半分以上の国や地域が属している。
 このように、ヨーロッパや北アメリカでは全般的に出生率が低い一方で、アジアやラテンアメリカのように出生率の格差が大きな地域も存在する。発展途上地域では大きな出生率格差がみられ、特にアジアやラテンアメリカでは顕著である。
第1‐補‐4図 世界の地域別にみた出生率分布(合計特殊出生率、2000~2005年平均)


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