第1部 少子化対策の現状と課題

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第1章 少子化の状況

第1節 最近の出生動向

1 2004(平成16)年の出生数と合計特殊出生率

○2004年の出生数は、約111万1千人と、前年よりも1万3千人減少するとともに、合計特殊出生率は1.29と、出生数及び合計特殊出生率とも過去最低を記録した。依然として、出生率が低下し、生まれてくる子どもの数が減少する少子化が進行している。合計特殊出生率の水準は、欧米諸国と比較をしても低く「超少子化国」となっている。

○出生数を母親の年齢別にみると、1970年代半ば以降、20代の母親から生まれてくる子どもの数が減少し、30代の母親の出生数が増加している。1975(昭和50)年には出生児の約8割(79%)は母親が20代であったが、2004年では、全出生児の半数強(51%)が30代の母親から生まれている。

第1‐1‐1図 出生数及び合計特殊出生率の推移



2 出生の動向の特徴

○平均初婚年齢は、2004年で、夫が29.6歳、妻が27.8歳と、晩婚化(初婚年齢が上昇すること)が進んでいる。1975年と比較して、夫は2.6歳、妻は3.1歳遅くなっている。このため、母の平均出生時年齢も、2004年では、第1子が28.9歳、第2子が30.9歳と、晩産化(出生時年齢が上昇すること)が進んでいる。

○出生順位別にみた出生数をみると、第1子として生まれる子どもの割合が増加し、第2子以降の割合は減少しつつある。2人以上の子どもを持つ夫婦が減少しつつある傾向がうかがえる。少子化の原因として、こうした夫婦の出生数(夫婦の出生力)の低下傾向があげられる。

第1‐1‐3図 母の年齢別出生数(1975年と2004年の比較)



3 人口減少社会の接近

○わが国の2004(平成16)年の総人口(総務省統計局2004年10月1日現在推計人口)は、1億2,768万7千人で、この1年間に6万7千人の増加、対前年比0.05%増と、増加数、伸び率ともに戦後最低となった。しかも、男性の人口は、対前年比マイナス0.01%と、戦後初めて減少に転じた。

○さらに、2005(平成17)年8月公表の「人口動態統計速報」では、2005年上半期(1月から6月まで)の速報値で、初めて出生数よりも死亡数が上回り、3万1千人の人口減少となっている。7月以降の出生数及び死亡数の動向次第では、人口の自然減(出生数よりも死亡数が多いこと)が起こる可能性もある。

○わが国は、2007(平成19)年から総人口が減少すると予測されているが、最近の状況をみると、2007年を待たずに2006(平成18)年にも減少する可能性が考えられ、「人口減少社会」が予想を上回る速さで迫ってきている。

第1‐1‐9図 出生数と死亡数の推移



第1‐1‐12図 都道府県別合計特殊出生率(2004年)


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