2 企業における働き方の改革の現状と課題

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(企業における両立支援策の導入状況)

 企業における両立支援策としては、育児休業制度や子どもの病気のための看護休暇、配偶者出産時の休暇等の「休業・休暇関連」、短時間勤務や所定外労働の免除、在宅勤務等の「労働時間・場所関連」、家族手当等の「経済的援助関連」、事業所内託児施設等の「施設・サービス」、育児休業者の代替要員の確保等の「人事・労務上の配慮」等があげられる。
 企業における両立支援策の導入状況をみると、正社員については、「育児休業制度について就業規則に明記している」(81.4%)、「子の病気のための看護などで休めるようにしている」(72.1%)等、『休業・休暇関連』の制度で法律により義務付けられているものは整備が進められているが、「法定を超える育児休業制度」は24.4%に留まっている。『経済的援助関連』では、「出産祝・入学祝・入院見舞いなど子への一時金を支給している」(61.0%)を多くの企業が行っている。『労働時間・場所関連』では、「所定外労働を免除するようにしている」(59.1%)、「短時間勤務ができるようにしている」(53.9%)、「始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ」(48.5%)等を5割程度の企業が導入している。
 一方、非正社員については、「育児休業制度について就業規則に明記している」(54.4%)、「子の病気のための看護などで休めるようにしている」(48.0%)、「有給休暇の半日単位での使用を認めている」(41.9%)等、主に『休業・休暇関連』の制度が実施されているが、正社員に比べて実施の割合は低くなっている。
第1‐4‐14表 企業における主な両立支援策
休業・休暇関連 育児休業制度を就業規則に明記
法定を超える育児休業制度
子の看護休暇制度
有給休暇の半日単位での使用
労働時間・場所関連 短時間勤務制度
フレックスタイム制
始業・終業時刻の繰上げ、繰下げ
所定外労働を免除
在宅勤務
残業時間の削減
妊産婦のための弾力的な労働時間
経済的援助関連 企業独自の家族手当や児童手当
産休・育児休業中の給与や手当の部分支給
出産祝等の一時金
育児サービス費用の補助
育児・教育に関する費用の貸付制度
施設・サービス関連 事業所内託児所
外部の育児サービス情報の提供
人事・労務上の配慮 育児休業取得者の代替要員の確保
勤務地の限定
育児休業復帰後のキャリア継続のための支援策
出産・育児で退職した従業員の再雇用
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8 法定では原則として子が1歳に達するまで(保育所に入所を希望しているが入所できない場合など一定の場合には1歳6か月に達するまで)であるが、利用期間を延長している企業もある。また、配偶者が専業主婦等子を養育することができる状態である労働者は労使協定で対象外にできる(配偶者要件)と定められているが、配偶者要件を廃止している企業もある。

(両立支援策の利用状況)

 このような企業の両立支援策は、実際にどの程度利用されているのだろうか。
 従業員の属性別に制度の利用状況をみてみよう。
 全体的には、「全社的な所定外労働時間の削減」や「有給休暇の半日単位での使用」について、従業員の属性に関わらず比較的利用(実施)が進んでいる。
 正社員では、「育児休業制度」(78.9%)、「有給休暇の半日単位での使用」(67.0%)はよく利用されているが、「子の病気のため看護などで休める」(40.4%)は制度の導入が7割であるのに対して、実際の利用は4割にとどまっている。
 非正社員では、「育児休業制度について就業規則に明記している」割合は5割であるのに対して、実際の利用は19.7%のみである。
 また、「育児休業制度」(女性:81.5%、男性:5.8%)や「子の病気のため看護などで休める」(女性:41.7%、男性:16.8%)、「短時間勤務」(女性:40.6%、男性:6.3%)など、子育てを目的とした制度の利用は女性に偏っており、男性の利用は進んでいない。
第1‐4‐15図 両立支援制度の導入状況

第1‐4‐16図 両立支援策でよく利用されているもの(従業員属性別)

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