5 企業の取組等に対する行政からの支援

[目次]  [戻る]  [次へ]


(企業に対する各種支援策)

 企業の自主的な取組を促進するために、行政からの支援も行われている(詳細は第2部を参照)。
 両立支援策に取り組む企業に対し、両立支援レベルアップ助成金(代替要員確保コース、休業中能力アップコース、事業所内託児施設設置・運営コース、ベビーシッター費用等補助コース、子育て期の柔軟な働き方支援コース、男性育児参加促進コース)、中小企業子育て支援助成金等、各種助成金の支給が行われている。
 また、両立支援策に積極的に取り組み成果をあげている企業を表彰する「ファミリー・フレンドリー企業表彰」(厚生労働大臣賞及び都道府県労働局長賞)の実施等により、意識の醸成を図っている。

(コスト負担の軽減やノウハウの提供へのニーズが高い)

 企業においては、行政に対してどのような支援が求められているのだろうか。
 企業が公的機関等(国・自治体等)に対して期待することとしては、「両立支援策に要する費用負担に対する支援」が63.1%と最も多く、次いで「企業の人事・福利厚生担当者向けのセミナーや講習会の開催」(25.7%)等、両立支援策の導入や運用に対するノウハウの提供があげられている。
第1‐4‐20図 公的機関に対する要望・期待

(中小企業に対する支援の拡充)

 特に、大企業に比べて取組が遅れている中小企業に対する支援の拡充が求められている。
 そのため、2006(平成18)年度より中小企業に対する新たな助成金制度である「中小企業子育て支援助成金」が創設された。中小企業子育て支援助成金は、従業員100人以下の中小企業事業主が行動計画を策定し、育児休業取得者又は短時間勤務制度利用者が初めて出た場合に助成金を支給することにより、中小企業での育児休業、短時間勤務制度の取得促進を図るものである。

(女性の再就職等の支援)

 現在、わが国の女性の就業希望者(25~54歳)は約245万人であり、その多くは子育て中又は子育て後の女性である。本章 第1節でもふれたが、第一子出産前に働いていた女性の約7割が出産後6か月以内に離職しており、こうした女性の多くは、条件が整えば再就職したいと考えているが、実際には、賃金や勤務時間等の条件が折り合わない、年齢制限がある、技術・経験が不足している等、様々な理由により、本人の希望にあった再就職や正社員としての職場復帰が難しい状況にある。
 このような状況の下、女性の再就職・起業等を総合的に支援するため、2005(平成17)年7月、内閣官房長官が主宰し関係閣僚で構成する「女性の再チャレンジ支援策検討会議」が男女共同参画推進本部の下に設置され、同年12月に「女性の再チャレンジ支援プラン」が決定された。現在、同プランに基づき、関係府省が密接に連携して、〔1〕地域におけるネットワークの構築等による再チャレンジ支援、〔2〕学習・能力開発支援、〔3〕再就職支援、〔4〕起業支援、〔5〕国における総合的な情報提供・調査等に取り組んでおり、今後、更なる支援策の強化を図ることとしている。

(「新しい少子化対策」における各種支援策)

 仕事と育児の両立支援や男性も含め働き方を見直していくために、「新しい少子化対策」では、主として次のような施策を掲げて「働き方の改革」を推進することとしている。(詳細については、巻末の資料を参照)
〔1〕 行動計画の公表等次世代育成支援対策推進法の改正の検討(行動計画の公表と従業員300人以下の企業の行動計画策定の促進、次世代推進法の改正の検討)
〔2〕 育児休業や短時間勤務の充実・普及(積極的取組を行っている企業に対する社会的評価の促進、男性の育児休業の利用促進、育児介護休業法の改正の検討等)
〔3〕 事業所内託児施設を含め従業員への育児サービスの提供の促進(事業所内託児施設の設置を含め従業員への育児サービスの提供促進)
〔4〕 女性の継続就労・再就職支援(育児休業の取得促進や育児期の短時間就労等、仕事と育児の両立支援の充実、女性の再就職支援等)
〔5〕 企業の子育て支援の取組の促進(子育て支援制度の導入への財政的支援や、企業も参加した子育てに優しい地域環境づくりの推進等)
〔6〕 働き方の見直しを含む官民一体子育て支援推進運動(企業経営者や勤労者の意識改革を図るための官民一体となった国民的運動の推進等)
〔7〕 子育てを支援する税制等を検討(事業所内保育所の設置運営や子育て支援に先駆的に取り組む企業に対する支援税制の検討)

[目次]  [戻る]  [次へ]