第3章 生命の大切さ、家庭の役割等についての理解

[目次]  [戻る]  [次へ]


第1節 乳幼児とふれあう機会の充実等を図る

 児童生徒の豊かな人間性や社会性などを育むためには、成長段階に応じて、ボランティア活動など社会奉仕体験活動や自然体験活動をはじめ、様々な体験活動を行うことが有意義である。教育においても、家族・社会の一員として、さらに将来の親として必要な基礎・基本を習得できるよう、家庭を持つことの重要性等について理解を深められるようにすることが重要である。
 2002(平成14)年度から順次実施されている現行学習指導要領においては、「総合的な学習の時間」や特別活動などの中で、ボランティア活動などの体験活動を行うことを明示し、学校教育における体験活動をより一層充実させる内容としている。
 また、2002年度から実施している「豊かな体験活動推進事業」では、「体験活動推進地域・推進校」、「地域間交流推進校」、「長期宿泊体験推進校」等を指定して、乳幼児の保育体験など、他校のモデルとなる体験活動を実施するとともに、その成果をブロック交流会等を通じて全国に普及している。
 また、私立高等学校や私立幼稚園において円滑に保育体験学習が実施されるよう、保育体験学習に関する経費を補助する都道府県に対し、所要経費の一部を補助している。
 さらに、児童館等の公的施設を活用し、児童の健全な育成のための取組を推進し、将来の子育てに関する貴重な予備体験を通じて育児不安の防止や虐待の予防につながるものとして2003(平成15)年度から「児童ふれあい交流促進事業」を実施しており、本事業においては、小学校高学年、中学生及び高校生が、赤ちゃん講座などの事前学習を行った上で、乳幼児と出会い、ふれあい、交流をする事業を実施した。また、事前学習の実施に当たっては、乳幼児の発達、生命や性についての講義、赤ちゃん人形等の教材を使用した乳幼児の安全な抱き方の体験、乳幼児健診の場や児童福祉施設の見学等を行うことにしている。

[目次]  [戻る]  [次へ]