第2節 近年の婚姻動向

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1 未婚化・晩婚化の進行

○2006(平成18)年の婚姻件数は、73万971組(対前年比1万6,706組増)と5年ぶりに増加に転じ、婚姻率も過去最低だった2005(平成17)年の5.7より0.1上昇し、5.8となったが、婚姻率がおおむね10.0以上あった1970年代前半と比べると半分近くまで落ち込んでいる。また、25~29歳の未婚率(2005年)は、男性で71.4%、女性で59.0%となっている。
○日本人の平均初婚年齢は、2006年で、夫が30.0歳(対前年比0.2歳上昇)、妻が28.2歳(同0.2歳上昇)と上昇傾向を続けており、晩婚化が進行している。また、出生したときの母親の平均年齢は、2006年で、第1子が29.2歳、第2子が31.2歳、第3子が32.8歳となっており、晩産化も進行している。高年齢になると、出産を控える傾向にあることから、晩婚化や晩産化は少子化の原因となる。
第1‐1‐9図 平均初婚年齢と母親の平均出生時年齢の年次推移

2 少子化の原因の背景にあるもの

○国立社会保障・人口問題研究所「第13回出生動向基本調査」によると、未婚者のうち、「いずれ結婚するつもり」と回答した割合が男性で87.0%、女性で90.0%となっており、結婚する意欲を持つ若者の割合は依然として非常に高いといえる。それにもかかわらず、独身者が未婚にとどまっている理由としては、結婚の必然性の欠如や独身生活に利点があること、適当な相手にめぐり会わないという理由のほか、男性では「結婚資金が足りない」といった経済的状況、女性では「仕事(学業)にうちこみたい」といった理由をあげる者も多くなっている。
○同調査で、予定子ども数が理想子ども数を下回る理由をみると、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が65.9%(複数回答)と最も多くなっているが、25~34歳の若年層では、「自分の仕事に差し支えるから」、「夫の家事・育児への協力が得られないから」が前回調査よりも大きく上昇して2割程度となっている。このように、理想の子ども数を下回る理由としては、経済的負担の大きさのほか、仕事と子育ての両立の困難さ、妻の育児不安の増大、夫が家事・育児に十分な時間をかけられないことなどがあると考えられる。

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