第3章 生命の大切さ、家庭の役割等についての理解
第1節 乳幼児とふれあう機会の充実等を図る
●2008(平成20)年1月にとりまとめられた中央教育審議会の答申では、学習指導要領改訂の基本的な考え方の一つとして、豊かな心や健やかな身体の育成のための指導の充実を提唱し、その中で体験活動の充実を提言している。この答申を踏まえ、2008年3月に幼稚園教育要領及び小・中学校の学習指導要領が改訂された。
第2節 生命の大切さ、家庭の役割等についての理解を進める
●学校教育においては、少子化とそれがもたらす社会への影響、子育てや男女が共同して家庭を築くことの大切さなどについても理解を深めさせることが重要である。このため、小学校、中学校、高等学校の各学校段階で、関係教科、道徳、特別活動及び総合的な学習の時間において子育てへの理解を深める教育が実施されている。
●家庭や地域における取組としては、家庭教育のヒント集としての「家庭教育手帳」を作成し、乳幼児や小学生を持つ各家庭への情報提供や家庭教育に関する学習機会などで活用を図っている。また、子育て中の父親の役割等について学習する集いの開催など、父親の家庭教育への参加を促進する取組の支援を行うとともに、企業等への出前講座の実施などを行っている。
第3節 安心して子どもを生み、育てることができる社会の形成についての理解を進める
●働き方の見直しについての労使の意識改革を促す国民運動を展開するため、官民連携子育て支援推進フォーラム、シンポジウムの開催、啓発パンフレットの作成など「官民一体子育て支援推進運動事業」を実施している。
●11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後各1週間を「家族の週間」と定めて、この期間を中心に地方公共団体、関係団体等と連携して、「家族・地域のきずなを再生する国民運動」を展開し、社会全体の意識改革を図っている。2008(平成20)年度は、全国大会を奈良県で、地方大会を岐阜県、福島県、長崎県で開催した。
●子育てと子育てを担う家族を支援する活動において顕著な功績又は功労のあった企業、団体又は個人を顕彰し、もって、社会全体において子育て支援に対する取組を広く普及させるとともに、家族や地域のきずなを深める意識の醸成に資することを目的として、2008年度から「子どもと家族を応援する日本」功労者表彰を実施した。