コラム
コラム:次世代育成支援対策推進法の延長・拡充
「次世代育成支援対策推進法(以下「次世代法」という。)」は、次代の社会を担う子供が健やかに生まれ、育成される環境を整備するために、国、地方公共団体、企業、国民が担う責務を明らかにし、2005(平成17)年4月1日から施行されている。
この法律において、企業は、従業員の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」を策定することとなっており、常時雇用する従業員が101人以上の企業は、この行動計画を策定し、その旨を都道府県労働局に届け出ることが義務とされている(100人以下の企業は努力義務)。
また、企業の自発的な次世代育成支援に関する取組を促すため、行動計画に定めた目標を達成するなどの一定の基準を満たした企業は、申請することにより、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができる。(2015(平成27)年3月末時点で、くるみん認定企業数は2,138社。)
次世代法は2014(平成26)年度末までの時限法として制定されたが、引き続き、子供が健やかに生まれ、育成される環境を更に改善し、充実させることが必要であることから、2014年に次世代法が改正され、法律の有効期限が10年間延長されるとともに、2015(平成27)年4月1日から新たな特例認定(プラチナくるみん認定)制度が創設された。
プラチナくるみん認定は、くるみん認定企業のうち、より高い水準の取組を行っている企業が、一定の基準を満たした場合に認定を受けられる制度で、特例認定を受けた企業は、「特例認定マーク(愛称:プラチナくるみん)」が付与され、商品等に付けることができる。ただし、特例認定を受けた後は、行動計画の認定・届出義務が免除される代わりに、「次世代育成支援対策の実施状況」について公表を行う必要がある。
次世代法の改正に伴い、認定を受けた企業に与えられる「くるみん」マークも新しくなっている。「くるみん」マーク、「プラチナくるみん」マークは、広告や商品、名刺、求人票などに表示することにより、子育てサポート企業であることをPRすることができ、この結果、企業イメージの向上や、優秀な従業員の採用・定着を図ることができる。
認定企業の情報は、「女性の活躍・両立支援総合サイト」で調べることができる。