第2部 少子化社会対策の具体的実施状況
第2章 きめ細かな少子化対策の推進
第1節 結婚、妊娠・出産、子育ての各段階に応じ、一人一人を支援する。
1 結婚
(ライフデザイン構築のための情報提供等)
ライフデザイン構築のための支援
結婚、妊娠・出産、子育て、仕事を含めた将来のライフデザインを希望どおり描けるようにするためには、その前提となる知識・情報を適切な時期に知ることが重要である。
情報提供の一環として、地方公共団体の結婚・妊娠・出産・育児支援の取組の事例集作成、妊娠・出産に関する医学的・科学的に信頼できる情報の関連リンク集の作成等を行い、これらを内閣府が協力を行ったライフデザインフォーラムの概要とあわせて、内閣府ホームページに掲載した。
(結婚や子育てに関する情報発信の充実)
「家族の日」「家族の週間」等を通じた理解促進
社会全体における理解と広がりをもった取組を促進するため、「家族の日」、「家族の週間」を中心として、啓発事業を実施し、生命を次代に伝え育んでいくことや、子育てを支える家族・地域の大切さの再認識を図っている。
○「家族の日」、「家族の週間」
子供と子育てを応援する社会の実現のためには、多様な家庭や家族の形態があることを踏まえつつ、生命の大切さ、家庭の役割等について、国民一人ひとりに理解されることが必要である。
このような観点から、政府においては、2007(平成19)年度から、11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後各1週間を「家族の週間」と定めて、この期間を中心に地方公共団体、関係団体等と連携して、「生命を次代に伝え育んでいくことや、子育てを支える家族と地域の大切さ」を呼び掛けてきた。
- フォーラムの開催
「家族の日」に、地方公共団体等の協力を得て、家族や地域の大切さを呼び掛けるためのフォーラムを開催している。2014(平成26)年度は、神奈川県横浜市で開催した。フォーラムでは、「大切にしたい家族の絆、地域の支え」と題した、有識者によるパネルディスカッション等を実施したほか、会場では関係省庁の施策や関係団体の取組を紹介するコーナーを設け、子供を大切にし、子育てを社会全体で支える意識の醸成を図る機会とした。
- 作品コンクールの実施
家族や地域の大切さに関する「写真」及び「手紙・メール」を公募し、優秀な作品を表彰することにより、子育てを支える家族や地域の大切さの意識の高揚を図ることを目的として実施している。2014年度の「写真」部門では、〈1〉子育て家族の力、〈2〉子育てを応援する地域の力、の2テーマを、「手紙・メール」部門では、小学生、中・高校生、一般の3区分で募集し、953作品の応募があった。
- ロゴマーク活用による認知啓発
第2-2-1図 「家族の日」「家族の週間」ロゴマーク2012(平成24)年度に、より広く認知啓発を図るため、「家族の日」「家族の週間」ロゴマークを定めた。地方自治体のほか、関係省庁、企業、団体等によるマークの活用を通じて、子育て支援に関する社会全体での取組の推進や社会的気運の醸成を図っている。
家族形成に関する調査・研究等
2014(平成26)年度において、内閣府は、「結婚・家族形成に関する意識調査」を行った。この調査においては、全国の20歳~39歳の男女を対象に、結婚、妊娠・出産、子育てについての意識を、郵送法により調査・分析した。調査の結果について、ホームページ等を通じて公表することにより、広く国民への普及啓発を図るとともに、情報提供することにより、少子化対策に取り組む地方自治体や関係団体等を支援している。