第2部 少子化対策の具体的実施状況(第1章 第4節 2)

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第1章 重点課題(第4節 2)

第4節 男女の働き方改革の推進(2)

2 ワーク・ライフ・バランス、女性の活躍

(ワーク・ライフ・バランスに向けた環境整備)
「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」等に基づく取組の推進

経済界、労働界、地方公共団体の代表者、有識者、関係閣僚により構成される「仕事と生活の調和推進官民トップ会議」の下に開催された「仕事と生活の調和連携推進・評価部会」では、関係者間の連携を図るとともに、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」・「仕事と生活の調和推進のための行動指針」(以下「行動指針」という。)に基づく仕事と生活の調和の推進に向けた取組状況の点検・評価を行っている。また、2009(平成21)年からは、取組の更なる展開を図るとともに国民一人一人の仕事と生活の調和に対する理解を深めるため、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート」を年1回取りまとめている。同レポートでは、行動指針において設定されている数値目標の目標年である2020(令和2)年に向けて、長時間労働の抑制、女性の継続就業の促進、男性の育児・家事参画の促進等について定点観測し、今後の展開を含めて紹介するとともに今後に向けた課題を洗い出し、重点的に取り組むべき事項を提示している。

さらに、仕事と生活の調和について社会全体での取組を推進するため、「カエル!ジャパン(Change!JPN)」をキーワードに、国民参加型のキャンペーンを展開しており、毎月「『カエル!ジャパン』通信」を配信するとともに、「仕事と生活の調和」推進サイト1において情報提供を行っている。


1 http://wwwa.cao.go.jp/wlb/

両立支援制度を利用しやすい職場環境の整備

育児を行う労働者が働き続けやすい雇用環境の整備を行う事業主等を支援するため、「両立支援等助成金」の支給を行っている。2018(平成30)年度における仕事と育児の両立支援関係の助成金の内容は下記のとおりである。

  • 出生時両立支援コース
    男性の育児休業や育児目的休暇の取得に向けた職場風土づくりに取り組み、子の出生後8週間以内に開始する育児休業等を男性労働者が取得したとき
  • 育児休業等支援コース
    • 育休取得時、職場復帰時
      「育休復帰支援プラン」を策定及び導入し、プランに沿って対象労働者の円滑な育児休業の取得・復帰に取り組んだとき
    • 代替要員確保時
      育児休業取得者が、育児休業終了後、原職等に復帰する旨の取扱いを就業規則等に規定し、休業取得者の代替要員を確保し、かつ、休業取得者を原職等に復帰させたとき
    • 職場復帰後支援
      育休からの復帰後、仕事と育児の両立が特に困難な時期にある労働者のため、法を上回る子の看護休暇制度や保育サービス費用補助制度を導入し、一定以上利用させたとき
  • 再雇用者評価処遇コース
    妊娠、出産、育児又は介護を理由として退職した者が、就業が可能になったときに復職できる再雇用制度を導入し、希望する者を採用したとき
  • 事業所内保育施設コース
    労働者のための事業所内保育施設を設置・運営等したとき
    ※2016(平成28)年度からは、「企業主導型保育事業」の開始に伴い、新規受付を停止
育児休業や短時間勤務等の両立支援制度の定着

育児・介護期は特に仕事と家庭の両立が困難であることから、労働者の継続就業を図るため、仕事と家庭の両立支援策を重点的に推進する必要がある。

このため、男女ともに子育て等をしながら働き続けることができる環境を整備することを目的として、育児・介護休業法において、育児休業や短時間勤務制度、所定外労働の制限等の制度が設けられている。

厚生労働省では、同法の周知・徹底を図るとともに、両立支援制度を安心して利用できる職場環境の整備を支援している。また、同法については、保育所に入れない場合等に最長で子が2歳に達するまで育児休業を延長できるようにすること、事業主に育児休業制度等の対象者への個別周知や育児目的休暇の設置に努めることを義務づけることを内容とする改正法が2017(平成29)年10月1日から施行されている。育児・介護休業や短時間勤務制度等の両立支援制度を始め、改正内容についても定着が図られるよう、政府広報等を活用した各種媒体により周知徹底を図っている。また、社会保険の加入者は、育児休業をしている期間について、事業主が申出をしたときに、健康保険及び厚生年金保険の保険料の免除を受けることができる。

都道府県労働局雇用環境・均等部(室)では、計画的に事業所を訪問し、就業規則等で必要な制度が設けられているかを確認するなど、同法に規定されている制度の履行確保に向けた行政指導を実施している。

また、育児休業を取得した労働者の雇用の継続を目的として、雇用保険を財源に、育児休業開始から180日までは休業開始前賃金の67%、それ以降は休業開始前賃金の50%を「育児休業給付金」として支給している。

育児休業の取得等を理由とする不利益取扱いの防止

妊娠、出産、育児休業・介護休業の取得等を理由とする不利益取扱いは、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」(昭和47年法律第113号。以下「男女雇用機会均等法」という。)及び育児・介護休業法により禁止されている。

また、妊娠、出産、育児休業等をしながら継続就業しようとする労働者の就業環境を整備するため、上司・同僚による職場における妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメントの防止措置を講じるよう、事業主に対し義務付けられている。都道府県労働局における説明会やハラスメント対応特別相談窓口の設置等により、妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメント防止対策の推進を行った。

妊娠、出産、育児休業等の不利益取扱いやハラスメント防止対策に関する相談に当たっては、労働者の立場に配慮しつつ迅速・丁寧に対応するとともに、法違反が疑われる事案を把握した場合には、事業主に対する報告徴収を実施し、法違反については積極的な行政指導を行っている。また、相談者のニーズに応じ、都道府県労働局長による紛争解決援助及び調停を実施し、円滑かつ迅速な紛争の解決を図っている。

育児休業からの円滑な復帰の支援

少子化による生産年齢人口の減少がさらに進む状況下においては、子育て期の労働者が働き続けながら育児を行うための雇用環境を整備していくことが重要であるが、約5割の女性が出産・育児により退職する現状においては、働き続けることを希望する労働者が子育て等に専念するために休業した後、再び企業での活躍を目指して職場復帰できるようにするため、特に課題が大きい中小企業で働く労働者に対するきめ細かな支援を進めていくことが必要である。

このため、2015(平成27)年度に改定した中小企業のための「育休復帰支援プラン」の普及促進を図るとともに、個々の事業主の状況に応じたプランの策定支援を行う「育児プランナー」による支援を行っている。また、中小企業において育児休業取得者の「育休復帰支援プラン」を策定・導入し、同プランに沿って当該労働者の円滑な休業の取得・職場復帰に取り組んだ場合に、当該中小企業に対し助成金を支給している。これらの総合的な支援を行うことで、中小企業における人材活用の促進、労働者の育児休業取得及び円滑な職場復帰による継続就労を支援している。

ライフスタイルに応じた多様な働き方の選択肢の確保

少子高齢化、大幅な労働力人口減少の中で、貴重な労働力を確保し、労働生産性を高め、経済の成長を持続させるためには、ライフスタイルに応じた多様な働き方の選択肢を確保するとともに、働き・貢献に見合った公正な待遇を実現することが重要である。

職務、勤務地、労働時間を限定した「多様な正社員」の普及を図るため、労働条件の明示等の雇用管理上の留意事項、就業規則の規定例、好事例、助成措置について周知を行っている。また、所定労働時間が短いながら正社員として適正な評価と公正な待遇が図られた働き方である「短時間正社員制度」について、その導入・定着を促進するため、制度導入支援マニュアルの配布のほか、パート労働ポータルサイト2での周知、人事労務担当者を対象にしたセミナーの実施等、短時間正社員制度の概要や取組事例等についての情報提供等の周知・啓発を行っている。


2 https://part-tanjikan.mhlw.go.jp/ 2019(平成31)年4月から「パート・有期労働ポータルサイト」に名称変更

有期契約労働者やパートタイム労働者などに対する支援

有期契約労働者やパートタイム労働者などが、その能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、「労働契約法」(平成19年法律第128号)の周知や「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」(平成5年法律第76号。以下「パートタイム労働法」という。)に基づく是正指導等により、これらの法の着実な履行確保を図っている。また、パートタイム労働者の均等・均衡待遇の確保に向けた事業主の取組を支援するために、事業主に対する職務分析・職務評価の導入支援・普及促進等を行っている。

また、「働き方改革実現会議」が開催され、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差がどのような場合に不合理とされるか等を事例等で示す「同一労働同一賃金ガイドライン案」が示された。さらに、2017(平成29)年3月に策定された「働き方改革実行計画」では、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指し、その根拠を整備する法改正を行うこととしている。同計画に基づき、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保に向け、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」について、2017年9月に労働政策審議会に諮問し、答申を得た。これを受け、パートタイム労働法、労働契約法、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(昭和60年法律第88号)の改正等を内容とする法律案が2018(平成30)年4月に国会に提出され、同国会において成立し、同年7月6日に公布された。「同一労働同一賃金ガイドライン案」についても、同審議会での議論を経て、「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」(平成30年厚生労働省告示第430号)として、同年12月28日に告示されている。

テレワークの推進

ICTを利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方であるテレワークは、特に育児や介護、障害等の個々の事情を抱える人にとって仕事と生活の調和の実現に有効な働き方として、社会的な期待や関心も大きいものとなっている。

関係省庁では、テレワークが様々な働き方を希望する人の就業機会の創出及び地域の活性化等に資するものとして、テレワークの一層の普及拡大に向けた環境整備、普及啓発等を連携して推進しており、2015(平成27)年度より、11月を「テレワーク月間」、2017(平成29)年度より、2020年東京オリンピックの開会式に当たる7月24日を「テレワーク・デイ」、2018(平成30)年度は7月24日をコア日とし、7月23日から27日の期間を「テレワーク・デイズ」として定め、当該期間において企業等が一斉にテレワークを実施することを呼びかけ、テレワークの国民運動化に取り組んでいる。2018年の「テレワーク・デイズ」には、1682団体、延べ30万人以上が参加した。(第2-1-15図)

第2-1-15図 「テレワーク・デイズ」概要

また、総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省のテレワーク関係4省は、2005(平成17)年度に設立した産学官からなる「テレワーク推進フォーラム」において、テレワークの円滑な導入や効率的な運用に資する普及活動を展開しているほか、2016(平成28)年からはテレワーク関係府省連絡会議を開催し連携を強めている。「テレワーク推進フォーラム」では、「テレワーク月間」におけるテレワークの普及促進に向けた広報等を集中的に実施しており、2018年度の同月間においても、周知ポスターや動画によるPRや関連イベントの開催等を集中的に行った。

このような中で、政府が自ら率先してテレワークを導入する観点から、国家公務員については、2020(令和2)年度までに、必要な者が必要な時にテレワーク勤務を本格的に活用でき、リモートアクセス機能の全府省での導入を実現するため、計画的な環境整備を行うこととしている。本目標に基づき、22府省庁等全てがテレワークの実施規程を整備した上で、制度面・システム面双方での更なる環境の充実に努めている。その結果、2017年度の国家公務員のテレワーク実績(本省分)は、実施者数が6,635人となり、対前年度比で1.5倍、2014(平成26)年度から約12倍に増加しており、職員総数に占める実施割合は12.4%となっている。

企業等に雇用される労働者が行ういわゆる雇用型テレワークについては、2018年2月、長時間労働を招かないよう、労働時間管理の仕方を整理する等の観点から「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」として、現行のガイドラインを改定し、周知を図っている。

そのほか、テレワーク導入支援を目的とした民間企業に対するテレワークの導入・運営に係る専門家派遣、テレワークによる働き方の実態やテレワーク人口の定量的な把握等を行った。また、テレワークセキュリティガイドラインの改定、テレワーク相談センターでの相談対応、国家戦略特別区域制度を活用し、東京都と連携して設置した「東京テレワーク推進センター」による導入支援、事業主を対象としたセミナー等の開催、テレワーク普及拡大の担い手育成のためのテキストブックの作成及び講習会開催、テレワークに先進的に取り組む企業等に対する表彰の実施、テレワーク導入経費に係る支援等により、適正な労働条件下における良質な雇用型テレワークの普及を図った。

請負等により自宅等で働くいわゆる自営型テレワークについては、2018年2月、クラウドソーシングの普及に伴うトラブルなどの実態を把握した上で「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」として、現行のガイドラインを改定し、当該ガイドラインの周知徹底を行っている。併せて、自営型テレワークに関する総合支援サイト「ホームワーカーズウェブ」において、自営型テレワーカーや発注者等に対し、有益な情報を提供している。

国の率先的取組

国家公務員については、2014(平成26)年10月、全府省の事務次官級で構成する「女性職員活躍・ワークライフバランス推進協議会」において、「働き方改革」、「育児・介護等と両立して活躍できるための改革」及び「女性の活躍推進のための改革」という3つの改革を柱とした「国家公務員の女性活躍とワークライフバランス推進のための取組指針」を決定した。府省は、同指針を踏まえ、2020(令和2)年度末までを視野に入れた取組等を盛り込んだ取組計画を策定し、これに基づいて総合的かつ計画的な取組を進めている。

(女性の活躍の推進)
女性の職業生活における活躍の推進

労働者が性別により差別されることなく、また、働く女性が母性を尊重されつつ、その能力を十分に発揮できる雇用環境を整備するため、男女雇用機会均等法に沿った男女均等取扱いがされるよう周知徹底、指導を行うとともに、事業主と労働者の間に紛争が生じた場合には円滑かつ迅速な解決を図られるよう援助を行っているほか、男女労働者間の格差について企業内での実態把握や気づきを促す「男女間賃金格差解消に向けた労使の取組支援のためのガイドライン」の普及を行っている。

さらに、働きたいという希望を持つすべての女性の活躍を推進するため、2016(平成28)年4月1日に全面施行された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号。以下「女性活躍推進法」という。)は、国・地方公共団体及び、常時雇用する労働者数が301人以上の民間事業主に対し、女性の採用・登用などの状況を自ら把握し、課題分析した上で、数値目標を含む行動計画を策定・公表すること、また、女性の職業選択に資するよう、女性の活躍状況に関する情報を公表することを義務付けている(300人以下の中小企業の事業主は努力義務)。加えて、事業主が公表した女性の採用割合や管理職割合、超過勤務の状況等は政府のウェブサイト3において一覧化し、広く情報提供している。


3 特定事業主(国及び地方公共団体):「女性活躍推進法『見える化』サイト」(内閣府)
http://www.gender.go.jp/policy/suishin_law/index.html
民間事業主:「女性の活躍推進企業データベース」(厚生労働省)
http://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/

更なる推進のため、女性活躍推進法附則に基づく施行後3年の見直しを実施しており、一般事業主行動計画の策定義務や情報公表義務の対象を、常時雇用する労働者数が101人以上の事業主に拡大すること等を内容とする改正法案を2019(平成31、令和元)年通常国会(第198回国会)に提出した。

また、女性活躍推進法に基づき、地方公共団体は各地域の特性を踏まえた主体的な取組を推進するため、地域の女性の職業生活における活躍についての推進計画を策定するよう努めるものとされており、推進計画に基づく取組について、「地域女性活躍推進交付金」等により支援を行っている。

民間事業主に対しては、女性活躍推進法に定める、自社の女性活躍の状況把握、課題分析、行動計画策定等について、中小企業における法に基づく取組を支援することを目的とした「中小企業のための女性活躍推進事業」を実施するとともに、行動計画に定めた目標を達成した事業主に対する「両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)」の支給や、企業の女性の活躍状況に関する情報や行動計画を公表できる場として「女性の活躍推進企業データベース」の提供を行っている。学生や女性求職者の利便性を高めるため、同データベースのスマートフォン版の運用や、検索機能の充実を図った。

また、ポジティブ・アクション(男女労働者間に事実上生じている格差の解消を目指すための企業の自主的かつ積極的な取組)を推進している企業を公募し表彰する「均等・両立推進企業表彰」(第2-2-20表)を実施した。

さらに、一般事業主行動計画の策定・届出が義務付けられている常時雇用する労働者数が301人以上の大企業の届出率は、2019年3月末日時点で99.3%となっている。また、女性活躍の状況が優良な企業に対して行う「えるぼし」認定については、同じく2019年3月末日時点で837社となっている。

今後、策定された行動計画に沿って適切に取組が行われるよう助言等を実施することで法の実効性確保を図るとともに、より多くの企業が「えるぼし」認定に向けて取組を進めるよう周知・啓発を図るほか、行動計画の策定・届出が努力義務となっている中小企業に対しても、行動計画策定の支援等を行っていくこととしている。(第2-1-16図)

第2-1-16図 女性活躍推進法に基づく認定マーク「えるぼし」

ロールモデルの提示

起業、特定非営利活動法人での活動、地域活動等にチャレンジすることで輝いている女性個人、女性団体、グループ及びそのようなチャレンジを支援する団体、グループを顕彰する「女性のチャレンジ賞」(内閣府特命担当大臣(男女共同参画)表彰)を実施した。

継続就業の支援

継続就業を希望する女性が妊娠・出産後も継続して就業できるよう、育児・介護休業法に基づく仕事と子育ての両立支援制度が企業に定着するよう指導を行うとともに、育児休業からの円滑な職場復帰ができるよう支援を行っている。

また、「第4次男女共同参画基本計画」(2015(平成27)年12月25日閣議決定)に基づき、一人で育児と介護の負担を同時に担う、いわゆる「ダブルケア」問題について調査を行った。その結果、未就学児の育児を担う者が約1,000万人いる中で、育児と介護を同時に担う者は約25万人(男性約8万5千人、女性約16万8千人)と推計される。

子育て女性等の再就職支援

全国199か所(2019(平成31)年3月31日現在)のマザーズハローワーク・マザーズコーナーにおいて、子育てをしながら就職を希望する女性等に対して、子供連れで来所しやすい環境を整備するとともに、担当者制によるきめ細かな就職支援、求人情報や地方公共団体等との連携による保育サービス関連情報等の提供など、再就職に向けた総合的かつ一貫した支援を行う「マザーズハローワーク事業」を実施している。

公的職業訓練において、母子家庭の母及び父子家庭の父の特性に応じた訓練コースや託児サービスを付加した訓練等を実施した。

さらに、インターネット上で再就職に向けた具体的な取組計画の作成や再就職のための基礎知識を習得できるe-ラーニングプログラムの提供を行っている。

また、妊娠、出産、育児又は介護を理由として退職した者が、就業が可能になったときに復職できる再雇用制度を導入し、希望する者を採用した事業主に支給する「両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)」を実施している。

内閣府では、様々なライフステージにある女性のニーズに応える形で、女性活躍等に向けた各実施機関の支援情報を集約・整理し、「女性応援ポータルサイト4」により発信している。

経済産業省では、地域の中小企業・小規模事業者のニーズを把握し、地域内外の女性・若者・シニア等多様な人材から、地域事業者が必要とする人材を発掘するとともに、地域事業者の魅力を発信し、マッチングの促進等を行う「地域中小企業人材確保支援等事業」を実施している。


4 http://www.gender.go.jp/policy/sokushin/ouen/

農業経営体等における女性が働きやすい環境づくりの推進

農業経営において、福利厚生面の充実にもつながる法人化を進めるとともに、家族経営協定の締結の促進や、女性の活躍推進に積極的に取り組む経営体の育成等を通じ、子育て期の女性でも働きやすい環境づくりを推進している。

女性の幅広い活躍を推進する学び直し支援

男女がともに仕事と家庭、地域における活動に参画し、活躍できるような社会の実現を目指すためには、個人の可能性を引き出すための学びが必要不可欠である。このため、文部科学省では、2017(平成29)年度より「男女共同参画のための学び・キャリア形成支援事業」において、大学等、地方公共団体及び男女共同参画センター等の関係機関が連携し、子育て等により離職した女性の学びと再就職・社会参画支援を地域の中で一体的に行う仕組みづくりに関するモデルを構築するため、実証事業を行っている。また、取組の普及啓発を図るための研究協議会を開催している。

地域における女性の活躍の推進

「地域女性活躍推進交付金」において、多様な主体による連携体制の構築や女性活躍推進のためのワンストップ支援体制の整備など、住民に身近な地方公共団体が行う、地域の実情に応じた取組を支援することにより、地域における女性の活躍推進を図った。

また、独立行政法人国立女性教育会館においては、我が国唯一の女性教育に関するナショナルセンターとして、地域において女性の活躍を推進する中心的機関となる男女共同参画関連施設等の機能の充実・強化のため、地方公共団体や施設等の職員を対象とした研修事業や教育・学習支援事業等を行っている。

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