第1部 少子化対策の現状(第2章 第2節 1)

[目次]  [戻る]  [次へ]

第2章 少子化対策の取組(第2節 1)

第2節 少子化対策における新型コロナウイルス感染症の影響及びそれらへの対応について【特集】(1)

はじめに

新型コロナウイルス感染症の流行は、結婚、妊娠・出産、子育ての当事者に多大な影響を与えており、平常時・非常時を問わず、安心して子供を生み育てられる環境を整備することの重要性を改めて浮き彫りにした。同時に、「三つの密(密閉空間、密集場所、密接場面)」の回避など感染拡大を予防する「新しい生活様式」が広がる中で、少子化対策に関わる分野においても、これまで対面で行ってきた各種のイベントや相談支援などのオンライン化が進むとともに、テレワークを始めとする情報通信技術を活用した柔軟な働き方が広がるなど、人々の日常生活や意識・行動に様々な変化が生じている。

本特集では、新型コロナウイルス感染症の流行下における結婚、妊娠・出産、子育てを取り巻く状況とそれらへの対応策を概観した上で、オンラインを活用した新たなつながりや支援の萌芽を紹介する。

1 新型コロナウイルス感染症の流行

我が国においては、2020年1月15日に最初の新型コロナウイルス感染症の感染者が確認された後、3月下旬から感染者数が急増し、4月7日には新型インフルエンザ等対策特別措置法1に基づき、緊急事態宣言が発出された。いわゆる「三つの密(密閉空間、密集場所、密接場面)」の回避など感染症対策に取り組んだ結果、感染者数が減少した地域から段階的に緊急事態宣言が解除され、5月25日に全都道府県で解除されるに至った。

緊急事態宣言の解除後、感染拡大を予防する「新しい生活様式」の定着等を前提として、外出の自粛や施設の使用制限の要請等が緩和され、感染拡大の防止と社会経済活動の維持との両立が図られた。

その後、全国的な新規感染者数は、8月第1週をピークとして減少が続いた後ほぼ横ばいであったが、10月末以降増加傾向となり、11月以降その傾向が強まっていった。12月には首都圏を中心に新規感染者数は過去最多の状況が継続し、医療提供体制がひっ迫している地域が見受けられた。

こうした状況に鑑み、2021年1月7日、2回目の緊急事態宣言が発出され、1月8日から緊急事態措置が実施された。2回目の緊急事態宣言下においては、社会経済活動を幅広く止めるのではなく、感染リスクが高く感染拡大の主な起点となっている場面に効果的な対策を徹底することとされ、飲食店に対する営業時間短縮要請、夜間の外出自粛、テレワークの推進等の取組が推進された。その結果、感染状況や医療提供体制・公衆衛生体制に対する負荷の状況について改善が見られた地域から段階的に緊急事態宣言が解除され、3月21日に全都道府県で解除されるに至った。


1 平成24年法律第31号

[目次]  [戻る]  [次へ]