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-   希望を共に語る学びの場づくりへ -
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  川中 大輔 さん
兵庫県
川中 大輔

 「教えるとは希望を共に語ること」(ルイ・アラゴン)。この言葉と出会った1998年に、私は野外教育や不登校児童支援、国際ワークキャンプなどの市民活動に取り組むNPO法人BrainHumanityでボランティアとしての歩みを始めます。今、子どもたちにどういった成長機会が求められているのか、どのような支援の場が求められているのかを考え、そして、思考に留まらずに実際の行動に転化していく動きに新鮮な驚きを得たことを今でも覚えています。

 キャンプ活動や学習支援などの場を通じて、私たちは子どもと関わります。その場で私たちは子どもをメディアとして、今の子ども/教育の様態を捉え、また、未来社会への希望をそこに見ます。そして、子どもたちは身近なロールモデルとなり得る私たちをメディアとして、「社会的なもの」を感じ、将来への希望を見ることが可能となります。こうした希望を共に語り、構想できる場は自動的に生まれるわけではありません。いかにして、そのようなコミュニケーションは可能となるか、試行錯誤の場づくりを重ねました。この中でファシリテーションという技能に出会い、今の仕事へとつながっていきます。

 しかし、希望を共に語れるコミュニケーション空間を丁寧に用意したとしても、希望をもてる社会でなければ、語り合いは始まりません。私たちが社会に希望を見いだし、その姿勢を見せ、語っていくためには、一人ひとりが自らの社会問題意識を捉え、目指す未来社会の方向性を明確にし、その具体化を進める行動を起こしていくという社会デザインの営みが求められます。だからこそ、BrainHumanityでは、新たな活動が生まれ続けます。

 こうしてボランティア活動のプロセスの中で、自分自身が新たな公共の担い手である、能動的な「市民」へと成長していっていることに気づきます。そこから私は、「市民」としての意識と行動力を育んでいく学びの場をつくっていくことを決め、BrainHumanityにいながら、他の若者や他団体を支援する活動を始めました。

 現在は、シチズンシップ共育企画というNPOを設立し、市民教育の活動に取り組んでいます。希望を共に語り、具現化していくための学びの場をいかにしてつくるか。その試みはこれからも続きます。

説明している様子 泥まみれ

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