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社会貢献青少年表彰

山根 加織(30歳)

[兵庫県推薦]

■活動内容等

地場産業である播州織が衰退し、少子高齢化が進んでいる中、地元に伝わる伝統芸能「播州歌舞伎」に注目し、その保存・継承活動に子どもたちや若者が中心になって、小学校と公民館での「播州歌舞伎クラブ」が立ち上げられました。多可町は、300年の歴史をもつ播州歌舞伎を唯一伝えている「嵐獅山一座」が本拠を置く町です。その町にある同クラブは、一座の中村和歌若師匠から直接指導を受けながら、地域の若者たちの中核として、その独特の所作や演出など、ふるさとの誇る伝統芸能の保存・継承活動に取り組んでいます。

昭和63年に発足した「中町北小学校播州歌舞伎クラブ」の部員であった姉の影響を受け、同氏は平成3年に同クラブに入部しました。以後、舞台で演じることに魅力を感じ、さらに播州歌舞伎を深く知りたいと思うようになり、中学1年時の平成7年に「中央公民館播州歌舞伎クラブ」に入部、現在に至っています。

播州歌舞伎は神奈川県の「相模歌舞伎」、岐阜県の「美濃歌舞伎」と並んで日本三大地芝居の一つに数えられています。全国に地芝居は数多くありますが、徹底的に客受けを考えて演じられる「播州歌舞伎」の個性は、際立っています。

「嵐獅山一座」は後継者がなく、近い将来、プロの歌舞伎集団としての活動に終止符を打たざるを得ないことが心配されています。そこで、アマチュアではありますが、一座から直接指導を受け成長した「中央公民館播州歌舞伎クラブ」が事実上、今後の継承活動においての第一人者となることを、同氏をはじめとするクラブ員全員が強く自覚しています。

クラブ発足以来、「播州歌舞伎」の寿式三番叟の他、物語ものの7外題に取り組んできました。存続が危ぶまれているふるさとの誇る伝統芸能を守り、次代に「播州歌舞伎」の技と心を継承するために、同クラブ代表となった同氏は、伝承者として大いに期待されています。

公演の様子:絵本太功記十段目尼ヶ崎の場(武智十次郎光義役)
公演の様子:絵本太功記十段目尼ヶ崎の場(武智十次郎光義役)
指導の様子:多可町子ども歌舞伎教室「カブキッズたか」
指導の様子:多可町子ども歌舞伎教室「カブキッズたか」

■受賞者からの一言

舞台に出ることを楽しんで続けてきましたが、活動期間20年以上となり現在は指導者としても活動するようになりました。300年の歴史を絶えさせないこと、師匠からどれだけ受け継ぐことができ伝えられるのか、大きく重い責任を感じています。

故郷の誇り「播州歌舞伎」を伝えるため、師匠から教えていただいた舞台に立つ楽しさ、そして「播州歌舞伎」の技と心を感じて貰えるよう子どもたちに指導しています。1年でも長く次代の子どもたち、そして故郷に残すことが、私をはじめとするクラブ員全員の願いです。

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