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障害を持ちながらボランティア

白井 麻里奈
(山梨県推薦)

代筆 白井 佐喜子(母)

 我が家の長女、麻里奈には、心身共に障害があります。現在18歳の高校3年生ですが、知的には3~4歳、身体は1歳半程度の発達年齢であると診断されています。

 けれど麻里奈には、生き甲斐事があります。学校がお休みの日などに、施設や福祉のイベント、学校や病院にボランティアとして招かれて、歌やピアノを演奏する事をとても楽しみにしているのです。着替えなど身の回りの事や、外出する時の交通機関の利用など、全て誰かにお手伝いして貰わなければ生きて行けない麻里奈ですが、演奏を聴いて貰っている時は誰かに喜んで貰えるのです!誰かの役にたてるのです。こんな幸せな事があるでしょうか。

 生まれた時から音楽が大好きでした。どんなに泣いていても、歌さえ歌ってやれば、ピタッと泣き止んで、じーっと聞いているような子供でした。3歳でやっと単語が出て少しだけ話せるようになりましたが、それ以前に歌を歌い出し、4歳で歩くより先にキーボードを弾き始め、5歳の時には誰かが歌っていると、即興でコーラスパートをつけて周りを驚かせました。

 こんなに音楽が好きなのに、障害があるために麻里奈が音楽をやる場所はありませんでした。そこで、家族でファミリーパーティーのような小さな演奏会を企画してみました。そこに、やはり障害があるために、コンサートには行きたくても行けなかった人達やその家族が集まって来てくれました。演奏会を重ねるにつれ、施設やイベントなどから、出張演奏の依頼も入るようになって現在に至っています。

 2002(平成14)年の活動開始以来、公演回数は200回を超え、昨年は40件を超える演奏依頼がありました。様々な場所で演奏を聴いていただき、お友達も、いっぱいできました。

 今年の春、学校を卒業し社会人となります。福祉作業所に就労し、一生懸命、働きながらボランティアの演奏活動も続けたいと、意欲を燃やしています。

 「必要とされる事」「誰かの役にたっていると思える事」それは、人間が生きて行きくために欠くことが出来ない心の糧です。

 これからも、麻里奈の歌を届け続けたいと思います。麻里奈の心を受け取ってくれる誰かのもとに・・・。

演奏会の様子1   演奏会の様子2

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