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第2部 第1章 アメリカ (5/7)

4.青少年のインターネット環境の課題への対応

前節の課題に対する対策として、関連法令及び制度を整理し、1行政、2事業者、3各種団体及び、4家庭における取組状況について説明する。本件に関わる連邦法を整理、掲載し、主な州法及び前節で掲載した、ネットいじめ、性的搾取等の個別問題への対応状況について概説する。具体的には、1連邦や州政府による教育活動や啓発活動、2民間事業者による問題の防止策、3各種団体が実施するプログラム、4家庭における親から子供への介入(ペアレンタルコントロール)の状況等について見ていく。

(1)関連法令・制度

ア 連邦法

(ア)関連法令
1 児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)52

1998 年に制定されたCOPPAは、13歳未満の児童の個人情報を保護しようとするもので、FTCの要請によって成立した。COPPAに基づいて、児童を対象としたウェブサイト事業者やオンラインサービス事業者は、その児童の個人情報を収集・利用・開示する際、その児童の親に通知し、同意を得なければならない。急速に進化するテクノロジーに対応すべく、2013年1月には、以下の項目を追加した改正法が施行された53

  • 業者が親の承諾なしに収集できない「個人情報」に含まれる項目として、児童の位置情報であるジオロケーション、写真、ビデオを追加する。
  • 親の承認を得るためのプロセスをより簡潔で自主的かつ透明性のあるものに改良する。
  • 児童向けアプリやウェブサイト事業者が、プラグインによって第三者から親の承諾なしに児童の情報を収集できた従来の法の抜け穴を塞ぐ。
  • COPPAの適用範囲を拡大し、児童の追加情報を収集する第三者もCOPPAに準拠しなければならない。
  • 複数のウェブサイト、オンラインサービスの使用を長期間にわたって追跡し、IPアドレスや携帯機器ID等の個人情報を収集する業者に対しても、COPPA規則を適用する。
  • COPPA規則に準拠しているウェブサイトやオンラインサービス業者が、収集した個人情報を安全かつ極秘に取り扱える企業のみにリリースするよう、合理的な追加手続きを要請することによって、データ安全保護の強化を図る。
  • COPPA規則に準拠しているウェブサイトやオンラインサービス業者が、収集したデータの保管と消去を行う際、追加手続きが要請される。
  • 自主的規制であるセーフハーバープログラム(Safe Harbor Program)を強化する。

2013年12月、FTCは、子供がオンラインサービスやウェブサイトを利用するために親の承認を得なければならないが、承認者が本当にその子供の親であることを認定する方法として、知識ベース認証(knowledge-based authentication)の方法を認めることとした。これは、運転免許証等に含まれる一般的なID情報による認証よりも厳しい本人確認方法で、本人でなければ正解できない難解な質問に複数回答させるというものである54。親であることを認定する方法に関し、2015年にもさらにバリエーションを追加できるようにする改正案が提出され、審議中である55

また、2014年には、セーフハーバープログラムが認可され、産業団体が独自に作った規則でFTCが承認すれば、COPPAを遵守しているものとみなすことになった。このように柔軟に対応することで、COPPA遵守事業者を拡大する狙いがある56。最近では、2017年6月、事業者に対するCOPPAコンプライアンスの内容が強化され、セーフハーバープログラムの改正が行われた。これは、市場の変化、特にテクノロジーの進歩に対応するためのものである。改正版には、新たに以下の3項目が追加された57


  • 新しいビジネスモデル:テクノロジーの進化に伴って変化するデータ収集の方法にもCOPPAの遵守が要求される。例えば、音声起動装置によるデータ収集等。
  • COPPAが適用される製品の拡大:COPPAが適用されるのは従来のウェブサイトやアプリだけでなく、インターネットに接続して使用される製品にも適用される。例えば、インターネットに接続して使用される児童用玩具等で、音声録音や位置情報等を収集するもの。
  • 親の新しい承認取得方法:個人的で詳細な情報に基づいた質問による承認と、公のIDカード写真が一致するかを見極める、顔の映像による承認。

2 2000 年児童インターネット保護法(CIPA)58

学校と図書館において子供がインターネットへアクセスする際に、児童ポルノ等有害情報へのアクセスを制限するため、連邦政府が実施する資金的優遇措置59の利用条件として、学校や図書館内のコンピューターにフィルタリング・ソフトのインストール等が義務付けられている。現在、公・私立の小学校から高校までを含むほとんどの学校がこれを利用している。この制度に基づいて各学校のインターネット安全政策が2012年に更新され、ソーシャルネットワークやチャットルームにおける他者とのやり取りを含む適切な行動等、ネットいじめに関する啓発事項を盛り込む義務が加えられた60

3 2002 年ドット・キッズ法61

13歳未満の児童に有害でないウェブサイトにkids.usというドメイン名を与えることで、安全なウェブサイトを児童に明示するのが目的である。kids.us のドメイン名を得るには、暴力やポルノ等、児童にとって有害な内容、チャットルームやインスタント・メッセンジャー、同ドメインを持たないウェブサイトへのリンクを含んではならないと規定している。

その後、インターネット環境が激変して親が仲介する選択肢が増え、元々少なかったkids.usの登録者と利用率は激減した。2011年の登録者は651件で、実際に利用されたのは6件(nick.kids.us, nickjr.kids.us, pbskids.kids.us, smithsonian.kids.us, trampoline.kids.us, trampolines.kids.us)であった62。12年7月、電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration: NTIA)は、同法がもはや施行当初の目的を果たしていないと判断し、同ドメインの使用を一時停止することを発表し63、15年に一時停止の再延長を決定した64

4 2006 年アダム・ウォルシュ児童安全法65

この法律は、アメリカにおける性犯罪者の登録及び通知に関し、全般的かつ最低限の基準を定めるものである。性犯罪者にDNAサンプル提出を義務付けることや、FBIが運営する全国的な性犯罪者データベースを作ること等、性犯罪から児童を守るための広範な法改正を含んでいる。同法は、2007年に暫定施行され、08年に同法実践のための指針が配布された後、11年に最終規則が施行された。未成年に対するインターネットを用いた犯罪として、紛らわしい言葉や画像をウェブサイトのソースコードに埋め込み、児童を有害なウェブサイトに誘い込む行為を犯罪としている66

2011年の期限までに同法を何らかの形で導入しない州には、連邦政府からの司法補助金が10%カットされる罰則が定められていたものの、同法導入にあたる経費が補助金額をはるかに上回っている場合、カリフォルニア州等、同様なシステムをすでに確立している場合や、性犯罪者のプライバシー侵害等の問題があり、実際の導入を躊躇する州が少なくなかった67。16年には、未成年者の性犯罪者についてデータベースに加えることを義務付ける改正が行われ、同法はさらに厳格化した68

2017年10月に発表された全米各州における同法のコンプライアンス状況報告によれば、同法で登録を義務付けられている5つの項目すべてを完全に準拠している州は、コロラド州やフロリダ州等18州と3自治領のみである。その他ほとんどの州においては、一部の項目の準拠にとどまり、ニューヨーク州等、数州においては、いずれの項目も準拠していない69

上述の1から4までの関連法について、関連機関及び事業内容に沿って整理すると表26のとおりである。


表 26 連邦政府の児童関連事業
関連機関 事業内容 関連法
連邦通信委員会(FCC) アメリカ放送通信事業の規制監督 児童インターネット保護法(CIPA)
2008年21世紀児童保護法70(Protecting Children in the 21st Century Act)
連邦取引委員会(FTC) 反トラスト法及び消費者保護法の監査、調査 児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)
アメリカ商務省電気通信情報局(NTIA) アメリカ大統領に対し電気通信や情報政策に関する助言 2002年ドット・キッズ法
法務省(DOJ) DOJ傘下の連邦捜査局(FBI)は児童犯罪捜査、また刑事局 児童搾取・わいせつ課(CEOS)は児童性的搾取犯罪の実行者を起訴、 法務省少年司法・非行防止室(The Office of Juvenile Justice and Delinquency Prevention (OJJDP))は児童をオンライン上の性的搾取から保護し加害者を追跡、捕獲 -2006年アダム・ウォルシュ児童安全法
-2008年 性犯罪者のいないインターネットを実現する法71(Keeping the Internet Devoid of Sexual Predators Act of 2008)
-2008年児童保護法(PROTECT Our Children Act of 2008)
国土安全保障省(DHS) DHS傘下の移民通関管理局(ICE)のサイバー犯罪センターは国境を越えて児童搾取に関する連邦法違反を取り締まる 2006年アダム・ウォルシュ児童安全法
教育省(ED)教育テクノロジー室(Office of Educational Technology) 全国の公立学校におけるテクノロジー計画の作成 CIPA
教育省プライバシー技術補助センター(The Privacy Technical Assistance Center)、家族政策コンプライアンス室(The Family Policy Compliance Office) 生徒のプライバシー保護(Protecting Student Privacy)ウェブサイトを運営し、生徒のプライバシー保護のためのテクニカルサポートを学校や学校区に提供 Protecting Student Privacyウェブサイト
The Family Educational Rights and Privacy Act (FERPA)
アメリカ量刑委員会(US Sentencing Commission) 連邦裁判所のガイドラインマニュアルを配布 2007年児童ポルノの効果的起訴法(Effective Child Pornography Prosecution Act of 2007)
法務省少年司法・非行防止室(The?Office of Juvenile Justice and Delinquency Prevention?(OJJDP)) OJJDPが運営するInternet Crimes Against Children (ICAC) Task Force Program?はオンライン上の性的搾取から児童を保護し、加害者を追跡して捕らえる

(イ)関連法令の概要と背景

児童オンラインプライバシー保護法、児童インターネット保護法、2002年ドット・キッズ法、2006年アダム・ウォルシュ児童安全法、2007年児童ポルノの効果的起訴法、2008年キッズ法(性犯罪者のいないインターネットを実現する法)、2008年児童保護法、ならびに2008年21世紀児童保護法それぞれの概要とその背景は表27のとおりである。


表 27 連邦レベル
関連法 概要・背景
児童オンラインプライバシー保護法 (COPPA)72 13歳未満の児童を対象とするウェブサイトにおいて、児童の個人情報を収集する場合、事前に親の許諾を義務付け、児童のプライバシーを守ろうとする法律。1998年制定、2000年施行されたが、ウェブサイト運営者が未成年者による有害情報の閲覧を制限する処置をとった場合における民事責任の制限に関する規定は見られない。
児童インターネット保護法(CIPA)73
学校と図書館における児童ポルノ等有害情報へのアクセスを制限することを目的として2000年に成立した。連邦政府が実施する資金的優遇措置(E-料金プログラム;低額でインターネットの利用が可能)の利用条件として、学校や図書館内のコンピューターにフィルタリング・ソフトのインストール等が義務付けられた。現在は、公私立の小学校から高校までを含むほとんどの学校がこの制度を利用している。同法は、一度違憲訴訟が提起され、連邦地方裁判所で違憲判決が出たものの、2003 年6月に連邦最高裁が合憲の判断を示している。2011年に改正。
2002 年ドット・キッズ法 (Dot Kids Implementation and Efficiency Act of 2002) 13 歳未満の児童に有害でないウェブサイトに独自のドメイン名kids.usを与えることにより、児童にとって安全なウェブサイトを明らかにするのが目的。2012年7月、同法はもはや施行当初の目的を果たしていないと判断され、同ドメインの一時使用停止が発表された74。その後15年には、以後数年間、一時停止のさらなる延長が決定された75
2006年アダム・ウォルシュ児童安全法(Adam Walsh Child Protection and Safety Act of 2006)76 1987年にフロリダ州のショッピングモールで誘拐され殺害された少年の名前を付けた法律。児童をだまして有害なサイトに誘い込むため、紛らわしい言葉や画像を載せることを犯罪としている。同法によって、FBI が運営する全国性犯罪者データベース、全米性犯罪者登録簿(National Sex Offender Registry)が作られ、性犯罪者の氏名、住所、職業(学校)、車両・身分証明情報、指紋、DNA標本、全犯罪履歴、写真等が載せられた。一般公衆向けには、司法省のサイトで全米公益ウェブサイト(National Public Website)が公開され、性犯罪者に関する情報を、氏名等から検索できる。2017年現在、全国17州、3準州、108部族が同法を実践している。同年3月の改正では、2018年~22年の会計年度予算が前期より減額され、毎年$66,300,000となり、登録が義務付けられる性犯罪者の年齢が25歳から15歳に引き下げられた。全国のデータベースに登録を義務付けられた性犯罪者の情報は、その犯罪者が非行少年であると認定された場合、州政府が公開を免除できる。さらに、同法を遵守しない州の刑事司法関連予算を減額する等の項目が追加された77
2007年児童ポルノの効果的起訴法(Effective Child Pornography Prosecution Act of 2007)78 未成年の性犯罪被害を防止することを目的とし、従来の法の抜け穴を防ぎ、性犯罪者を効果的に起訴できるように法改正した。連邦刑法の児童ポルノ所持罪で訴追された男性が2007年9月に控訴審で逆転無罪となったことがきっかけ。取り締まり強化のため、児童ポルノの所持のみならず、閲覧目的のアクセスも処罰の対象となり、またインターネットを介した児童ポルノ入手に対する法的措置の適用範囲を広げた。
2008年キッズ法 (性犯罪者のいないインターネットを実現する法、Keeping the Internet Devoid of Sexual Predators Act of 2008 又はthe KIDS Act of 2008)79 2006年アダム・ウォルシュ児童安全法が規定した性犯罪者の登録と告知に関する内容が改正された。性犯罪者のオンライン上のユーザー名、メールアドレス、ハンドルネーム等、同一性を確認し、本人であると特定できる識別子についても、全米性犯罪者登録簿の登録対象となった。識別子はSNS会社等だけが参照でき、登録簿を閲覧・検索し、自身のサイトへの、性犯罪者によるアクセス状況をチェックし、そのアクセスを防止することも認めた。また、性犯罪者の保護観察の状況に応じ、裁判所は性犯罪者に対してインターネットフィルタリング・監視システムの設置に協力するよう命じることを、法律で明示的に定めた。
2008年児童保護法(Protect Our Children Act of 2008)80 インターネットを介した性犯罪、誘拐等の児童搾取の危険から子供を保護すべく、連邦、州、地方の捜査機関の拡充や新たな国家戦略等の策定を規定した。児童ポルノ等を実際に扱う地方の法執行機関にさらに予算と権限を与え、FBIの児童性犯罪捜査官の増員、また司法長官に児童搾取防止及び禁止のための国家戦略の策定・実施を求め、nternet Crimes Against Children(ICAC)Task Force Programを設置させた。
2008年21世紀児童保護法(Protecting Children in the 21st Century Act)81 CIPAのE-料金利用者である学校や図書館に課した従来の要求項目82に、SNS やチャットルームにおける児童たちの適切な行動及びオンライン上のいじめに対する意識を高める教育を施すことを追加した。
イ 州法

以下、青少年のインターネット利用に関する法律に関連し、各地域の州について示す。

(ア)E-料金を受ける以下の条件を遵守・実施している州一覧83[表28参照]

CIPAの資金的優遇措置を受けるための以下の条件を満たしている州は表28のとおりである。

公立学校:未成年者に有害なインターネットコンテンツのフィルタリングを行うソフトウェアをインストールし、インターネットの使用ルールを作成している。

公立図書館:未成年者に有害なインターネットコンテンツを阻止するソフトウェアをインストールし、独自のポリシーを推進している。


表 28 E-料金を受領するための条件の遵守状況(州別)
州名 公立学校に適用 公立図書館に適用
アリゾナ
アーカンソー
カリフォルニア
コロラド
デラウェア
ジョージア
アイダホ
インディアナ
アイオワ
カンザス
ケンタッキー
ルイジアナ
メリーランド
マサチューセッツ
ミシガン
ミネソタ
ミズーリ
ニューハンプシャー
ニューヨーク
オハイオ
ペンシルべニア
ロードアイランド
サウスダコタ
サウスカロライナ
テネシー
ユタ
バージニア

出典:National Conference of State Legislatures


(イ)西部:カリフォルニア州における関連法

西部の主要な州で、シリコンバレー等にハイテク企業を多く抱え、一般的に最もリベラルな州とされるカリフォルニア州について述べる。連邦政府主導のCOPPAとCIPA以外に、同州が実施している青少年オンライン関連法は表29のとおりである。


表 29 COPPA・CIPA以外のカリフォルニア州関連法令
法律名 内容
2014年学生オンライン個人情報保護法84 ウェブサイト運営者やオンラインサービス業者に、マーケティングや広告等の商業目的で、未成年の個人情報を使用、公開、収集、又は第三者に使用を許可することを禁じる法律。
2014年生徒のデジタル個人情報に関する第三者の契約に関する法律85 教育機関以外の第三者に、契約条件下においてのみ生徒のデジタル個人情報へのアクセスを許可する法律。
カリフォルニア教育法
§9912286
公・私立の高等教育機関は各自のソーシャルメディアのプライバシーポリシーを各々のウェブサイトに掲載しなければならない。
カリフォルニア教育法
§51871.587
公立学校区が州教育省の補助金を受給するためには、適切で倫理的なインターネットの利用、安全性、マナー等についての教育を生徒・教師に施すテクノロジー計画を作成しなければならない。
2014年生徒のソーシャルメディアにおける記録に関する法(AB1442 Pupil Record Social Media)88 ソーシャルメディアにおける生徒の個人情報保護に関する法律。教育機関が、ソーシャルメディアから入手した在学生徒の情報を回収又は保管するプログラムを実施する場合、はじめに生徒及び父兄にその旨通達し、教育委員会等の理事会で民間の意見を聞く機会を設けなければならない。また回収する情報の内容は、以下の項目を遵守しなければならない。
(1)回収するのは、学校又は生徒の安全に直接関係する情報のみ。
(2)生徒は、回収又は保管した記録にアクセスし、かつその情報を訂正又は削除することができる。(3)回収した情報は、生徒が18歳になった後又はその学校区を去って1年以内に削除されなければならず、その旨を保護者にも通達する。第三者の業者が介入して情報を回収した場合、業者は契約外の情報の使用を禁じられ、生徒が18歳になるか除籍された時点で情報を削除しなければならない。
カリフォルニア教育法§32265(b-9) §4890089 生徒によるいじめの種類に、オンラインによるいじめが追加され、それによって学校はオンラインいじめの加害者に対し、退学等の処置をとることが認められた。

出典:California State Legislative Information


アメリカ一の人口を抱えるカリフォルニア州の各省庁が定める関連法とその取組は表30のとおりである。


表 30 カリフォルニア州の各省庁が定める関連法と取組
州省庁 関連法・取組
教育庁(Dept. of Education) CIPA
司法省(Dept. of Justice)・地方警察庁 ICAC
司法省、司法長官室プライバシー保護室(Office of Privacy Protection) 児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)
社会福祉省(Dept. of Social Services)養子地方事務所 2006年アダム・ウォルシュ児童安全法90

出典:California State Legislative Information


(ウ)東部:ニューヨーク州とデラウェア州における関連法

アメリカ内の地域差を見るためにいくつかの州について調査したが、以下、一般的に東部の代表的なリベラルな州の一つといわれ、オンラインいじめを含む特徴的な法律を持つニューヨーク州と、一般的に保守派とされるデラウェア州が連邦政府主導のCOPPAとCIPA以外に実施している事例を表31と表32に示した。


表 31 ニューヨーク州
法律名 内容
すべての生徒の尊厳法 (The Dignity for All Students Act)91
2010年成立(ニューヨーク州教育法第2条)92
いじめ、嘲笑、脅し等を含むすべてのハラスメントや差別を禁止する法律。ソーシャルメディア、テキスティング、電子メール等、あらゆる形態のサイバー上のいじめを含む。学校はインターネットやその他電子コミュニケーションの安全で責任のある使い方の指導を生徒に提供しなければならない。

出典:New York State Education Department

表 32 デラウェア州
法律名 内容
デラウェア州法
§1204C93 
ウェブサイト運営者、オンラインクラウドサービス業者、オンラインアプリ、モバイルアプリに対して、マーケティングや広告等の商業目的で、たばこ、アルコール類、ポルノ等、未成年に不適切な製品やサービスの関連コンテンツについて未成年の閲覧を禁じる法律。同法はまた未成年の個人情報の商業目的利用と公開を禁じる。

出典:The Delaware Code Online

(エ)南部:ルイジアナ州

次に、一般的にアメリカ国内で最も保守色が濃厚といわれているルイジアナ州について記載する。[表33参照]


表 33 COPPA・CIPA以外のルイジアナ州の関連法令
法律名 内容
ルイジアナ州法
§91.1494
インターネットプロバイダーに対し18歳以下の青少年に有害なコンテンツのインターネットを介した配給を禁じる。
ルイジアナ州法§51:142695 インターネットプロバイダーは、州民の利用者にペアレンタルコントロールを提供しなければならない*。

出典:Louisiana State Legislature

*同様な法律が、ルイジアナ州の他にメリーランド、ネバダ、テキサス、ユタ州で実施されている。なお、テキサス州では、遵守しない業者に対し1日2,000ドルの罰金を科している96


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