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ユースアドバイザー養成プログラム
第2章 制度の概要及び業務の内容
  第2節 自立の困難を抱える若者の実態と支援サービスの課題  

2 支援 : 生活訓練・就労体験・職業訓練

自立の困難な状態にある若者の背景・原因・ニーズは多様である。したがって各自の状態に応じた支援のプログラムであるほど効果が上がっている。初期の的確な見立てに基づく個別の支援プログラムが重要である。

上記の調査の中で若者自立塾を対象とした調査結果では,支援スタッフの8割近くが生活訓練,就労体験,職業訓練に高い評価を与えている。塾生対象調査では半数が無回答であるため判断は難しいが,回答した者の9割は自立塾の訓練に高い評価を与えている。生きにくさに苦しみ自立できない若者たちに有効な方策は,甘やかさずにびしびしと厳しく鍛える訓練ではない。支援の対象となる若者は,学校や家庭で制裁を受けていることが多い。したがってペナルティをともなう支援はダメージが大きく,すでに経験してきたペナルティの再現というネガティブな感覚を与えてしまう。ペナルティを用いる場面でも,十分な配慮と気遣いが効果を上げている。若者と共に歩み,支援する大人がいることが,人間に対する安心と信頼を回復させ,それが自立への歩みを可能にしている。親から離れて生活することも明らかに有効だと指摘されている。自己有用感や自己肯定感を得たことが立ち直りのきっかけとなっている。そこに至るのに,支援スタッフとの日々のコミュニケーション,規則正しい生活と体を動かすことによる体力の回復,自然の中での労働,共同作業・労働体験,地域の大人たちとのふれあいが大いに役立っている。

子どもが困難を抱えている場合,親子共に社会的に孤立していることが多い。したがって若者本人に対してだけでなく,親へのセミナー,相談などを重視している機関も少なくない。親子関係の改善が子どもの立ち直りにつながることも指摘されている。

また支援の過程での職場体験や就労試行期間,あるいは非営利組織での体験やボランティア活動への参加など,若者の状態に合わせた多様なメニューが必要であり,外部の専門機関,地域の企業や自営業者,ボランティアの協力,支援団体との交流が有効性を発揮している。

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