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ユースアドバイザー養成プログラム
第2章 制度の概要及び業務の内容
  第4節 ユースアドバイザーの役割と養成  

1 若者支援者の実態

若者の自立支援にとって,連携のとれたシステムを地域で構築することと並んで,高いスキルを持ったYAを養成・確保することが必要である。

若者支援機関では,情報提供(information),助言(advice),支援(guidance)の業務に,臨床心理士,キャリアコンサルタント,ケースワーカーなどの専門資格を持つスタッフが関与していることが多いが,それらの資格のないスタッフも少なくない。しかも,上記の専門職が若者にとって適切な支援者であるとも限らない。心の問題にしか関心を示さない臨床心理士や,就職指導にしか関心のないキャリアコンサルタントに対する批判も現場では聞かれる。また,若者の支援に関わる市民ボランティアも必要であるが,その質を高めることも課題である。

このように,さまざまなセクションで,また専門家・ボランティアの違いによらず,若者の生活を含めた全体像や,彼ら,彼女らをとりまく社会的背景を理解し,若者の立場に立って有効な支援サービスを提供できる人材が必要とされている。しかし,若者自立支援サービスが始まって日の浅い現段階では,支援の方法は現場の経験の中から編み出されたもので,体系化したスタンダードが確立しているわけではない。また,若者支援者の研修制度も確立していないため,多くの場合,経験の中でノウハウを身に付けていくしかない状態にある。当然,玉石混交とならざるを得ない。最近では,支援団体が協同で情報交換や研修会に自立的に取り組む動きも見られる。また,国の事業を受託している若者自立塾や地域若者サポートステーションでも,支援者の地位は不安定で報酬も極めて低い水準にある。若者自立支援サービスを確立していくためには,支援者の質を高め,さらに社会的地位を高める必要がある。将来は支援者の資格制度を作ることも必要であろう。

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