本編目次  前頁 前頁   次頁 次頁
本編 > 第2章 > 第5節 海外の若者自立支援の例
ユースアドバイザー養成プログラム
第2章 制度の概要及び業務の内容
  第5節 海外の若者自立支援の例  

すでに文中で触れてきた海外の代表的な若者自立支援サービスの概要を紹介しておく。

1 イギリス: コネクションズ

2001年にイングランドで開始された若者支援組織で,対象は13〜19歳である。その目的は,若者にアドバイスや支援を行い,大人としての生活や職業生活への順調な移行をサポートすることにある。実施主体は,地方組織であるコネクションズ・パートナーシップで,自治体,学校,警察などの公的機関や,職業紹介・訓練等の民間企業,ボランティア,慈善団体などで構成されている。支援の担い手はPAである。PAの役割は,<1>就業機会の獲得に無力な若者に対してキャリアアドバイスをする,<2>成長の機会を提供する,<3>就学・就業機会を模索する際のサポートをする,<4>複合的な困難を抱える若者を支援することである。

イングランド地方に47のコネクションズがあり,PAは約9,000名である(地方自治体や民間非営利部門との人的交流が盛んになっているため,PAの数を特定することは難しいと言われている)。

コネクションズのPAは,通常次の4か所で勤務している。

(1)コネクションズ・ワンストップ・ショップまたはコネクションズ・センター

これらは主に都市の繁華街に位置しており,コネクションズの主要な活動拠点として,若者に対して幅広い分野の助言や指導を行っている。

(2)コミュニティーベース

コミュニティーベースのさまざまなプロジェクトで,PAは就職指導能力や教育指導能力などをいかしてこれらのプロジェクトに貢献する一方,若者に接触するためにアウトリーチ・サービスと呼ばれる巡回相談サービスを提供している。コミュニティーベースのプロジェクトは,就職や就学の機会を若者一人ひとりに合ったオーダーメイドの形で提供しており,ある地域では特に,移民や犯罪歴のある若者に対して就職の機会を提供する際に役立っている。

(3)学校

学校に配属される。生徒に対してキャリアガイダンスを行う場合もあれば,複合的な問題を持つ生徒やマンツーマンの集中的なサポートが必要な生徒を扱う場合もある。

(4)カレッジ

カレッジのような職業教育機関で勤務する場合があり,仕事の傍らカレッジに通う生徒に対し,カレッジの個人指導教官(Tutor)やサポートスタッフと連携しながら,キャリアガイダンスなどを行いつつ,カレッジ学生のコネクションズへの参画を進め,中途退学率を減らすために活動を行っている。

-
本編目次  前頁 前頁   次頁 次頁