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ユースアドバイザー養成プログラム
第5章 支援の実施
  第2節 インテークと状況把握  

6 インテークの流れ

(1)事前説明

事前説明

(2)聴く内容(順序不同)

・ 来談の経緯(自主来談か,誰の勧めか,他機関からの紹介か等)

・ 来談動機・主訴(どんなことでお困りか)今,どんな状況であるか

・ 抱えている問題はいつから始まったか。その契機は

・ どうしてそうなったか,心当たりはあるか?

・ これまでの対処は,その効果は?(他機関へ相談ありか)

・ 問題への相談者の見方(その問題に対してどうしたいかなど)

・ 家族構成,生育歴

・ どういう支援を望んでいるか

・ インテーカーが知っておくべきことはほかにないか,言い残したことはないかを聴く

・ 最後に,インテーカーが来談者の相談内容をどう理解したのかを伝え,ズレがないか補足はないかを聴く

面接の流れは,相談者の話す内容に従って進むため,インテーカーは相談者が話したがっている話題にじっくりと耳を傾ける態度が必要となる。それと同時に上記で挙げた質問項目は,今後の支援を考えるための基本情報となるため,相談者から引き出すことが必要となる。相談者によって持ち出される手掛かりやヒントの多くは話題を示されたときに最後まで推し進めて聞き取る。しかし,相談者がその当面の話題を“省略”した場合,あえて面接者はその部分を取り上げてみる。

単に特定の質問をするのではなく,相談者や質問項目によっては,聴き方を変えたり,また時には上記のことを引き出すために,話題を次々と変えながら,面接を導く必要もでてくるということには留意しなければいけない。

(3)質問の仕方

質問をしていく際に,名前や日付,住所のような事柄について正確な記録が必要な場合,そのまま,質問する方がよい。だが,相談者の抱えている問題や問題にまつわる感情などについて聞く場合は,相談者が詳細について話せるように工夫が必要である。単純に「はい」,「いいえ」で答えられる質問ではなく,「何」が起きたか,「どのように」起きたかについて聴いていく。また「なぜ」起きているのかについては答えにくいのでなるべく避ける。次に挙げる三つの例を見比べてみよう。

<例>

1 先生があなたのことをかなり怒っていたけど,何があったのですか?

2 どうして学校に行かなかったの?

3 本当は学校に行こうと思ったんだよね?

1番めの質問は,明確な出来事に焦点を当てることで,相談者が状況を理解し,話しやすい。しかし,2番めの質問は,相談者を責めているようになるので,答えにくい可能性が高い。また,3番めの質問は,インテーカーが相談者から「はい,行こうと思っていました。」という返答を期待した質問になっているので,相談者の思いを聞き取るという意味では,あまり効果はない。インテーカーは,相手の気持ちを察しながら,相談者にとって自分の思いを話しやすい質問をしていくことを心がける。

・ 探索すべき点

・ 相談者の生きづらさはどんなところにあるのか

・ 問題発生の原因

・ 相談者の基本的パーソナリティー

・ 相談者の発達過程,社会適応度

・ 相談内容は当機関で受理できる専門領域であるか(他機関へつなぐことが必要か)

・ 話のまとめ

・ 面接終了15分ほど前になったら,相談者が困っている要点をインテーカーが要約して伝える。

・ 最後に相談者が話し足りなかったことや今後のことで質問できる時間を取る。

・ 相談者がここなら話せそうだといった信頼を寄せる手ごたえをつかんで終える。

・ 記録

・ 「相談者がどんな人で抱えている悩みや問題をどのように理解し,どのような支援が必要か」という視点から資料を収集し,整理する。

・ 記録に関しては,第三者が読んでも分かりやすいように,相談者が話した内容だけでなく,インテーカーの質問も残し,また相談者の独特な理解や言い回しなどもそのまま記録する。

・ 主訴,家族構成,生育歴,問題の経緯,見立てなどを整理して記載する。


 NPO法人「育て上げ」ネット 古賀和香子
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