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ユースアドバイザー養成プログラム
第5章 支援の実施
  第9節 個人情報の取扱い  

2 個人情報保護法の概要(その1)―「基本法」部分

個人情報保護法は多くの人々に知られるようになったが,その内容については,意外に知られていない。その全体像を知らないと,何が法律違反となって処罰されるかを理解できない。そこで,個人情報保護法の概要について見るが,その一部を紹介することができるにすぎない。その概要については,この法律を所管している消費者庁のホームページを見るならば,分かりやすく解説されていることを知ることができるであろう。

http://www.caa.co.jp/seikatsu/kojin/index.html

個人情報保護法のうち,第1章から第3章までの規定が「基本法」と呼ばれる性格のものであって,第4章以下の規定が「一般法」と称せられる性格のものである。「基本法」部分の概要は,次のようになっている。

第1章 総則(第1条−第3条)

1 目的(第1条)−高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることにかんがみ,個人情報の適正な取扱いに関し,一定の規定を設けることにより,個人情報の有用性に配慮しつつ,個人の権利利益を保護することを目的としている。

この規定から明らかなように,個人情報保護法は,「個人情報の有用性」と「個人の権利利益の保護」とのバランスをとることを目的としている。具体的場面でどのように取り扱うか法的に迷うときは,この第1条の目的に立ち戻って解釈する必要がある。

2 定義(第2条)

・「個人情報」−生存する個人に関する情報(識別可能情報)

例えば,学生・生徒・保護者・教職員関係の情報は,個人情報保護法でいう「個人情報」に該当する。個人情報保護法は,この「個人情報」と後掲の「個人データ」,「保有個人データ」とを区別している。それぞれで適用規定が異なるので,注意が必要である。

・「個人情報データベース等」−個人情報を含む情報の集合物(検索が可能なもの。一定のマニュアル処理情報を含む。)

例えば,成績表や履修登録は,通常,検索可能なものであるので,個人情報データベース等に当たる。

・「個人情報取扱事業者」−個人情報データベース等を事業の用に供している者(国,地方公共団体等のほか,取り扱う個人情報が少ない等の一定の者(特定の個人の数が過去6か月以内のいずれの日においても5,000人を超えない者)を除く。)

5,000人を超える個人情報を取り扱う私立学校は,個人情報取扱事業者になる。

・「個人データ」−個人情報データベース等を構成する個人情報

第4章の個人情報取扱事業者の義務等の規定のうち,「個人データ」は,次の規定に出てくる。

第19条(データ内容の正確性の確保),第20条(安全管理措置),第21条(従業者の監督),第22条(委託先の監督),第23条(第三者提供の制限)

・「保有個人データ」−個人情報取扱事業者が開示,訂正等の権限を有する個人データ

・「本人」−個人情報によって識別される特定の個人

3 基本理念(第3条)

個人情報は,個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきものであり,その適正な取扱いが図られなければならない。

この第3条の基本理念の規定について,「個人情報の保護に関する基本方針」(平成16年4月2日,後掲の第7条に基づき閣議決定)は,「個人が『個人として尊重される』ことを定めた憲法第13条の下,慎重に取り扱われるべきことを示」していると述べている。このように,憲法に基礎づけられていることに注目する必要がある。

第2章 国及び地方公共団体の責務等(第4条〜第6条)

第3章 個人情報の保護に関する施策等(第7条〜第14条)

 第1節 個人情報の保護に関する基本方針(第7条)

 第2節 国の施策(第8条〜第10条)

 第3節 地方公共団体の施策(第11条〜第13条)

 第4節 国及び地方公共団体の協力(第14条)

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