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ユースアドバイザー養成プログラム
第5章 支援の実施
  第9節 個人情報の取扱い  

7 現場の実践例(非行少年等立ち直り支援システムにおける個人情報の取扱いについて)

(1)はじめに

滋賀県は,非行等の問題を抱える少年を立ち直らせ,再非行を防止するために「非行少年等立ち直り支援システム」,「同システム運営実施要綱」,「同事業実施マニュアル」を作成し,市町が設置する県内17の少年補導センターのうち,9箇所のセンターに青少年立ち直り支援センター機能を置き,当該センターを拠点として非行少年等の立ち直り支援事業を実施している。そして,少年たちを支援することによって,少年たちに明るい明日が来るようにという願いをこめ,青少年立ち直り支援センターには「あすくる」という呼称をつけている。

「あすくる」と支援協力機関等は支援連絡制度を確立し,対象少年の把握から支援終了に至るまでの間,密接かつ適正な連携を図ることとしている。個人情報のやりとりについては,立ち直り支援システムの中で制限をかけており,同運営実施要綱等に定めてある個人情報の取扱い規定を遵守して,支援連絡制度の運用に当たるものとしている。

この「支援システム」の構築に当たっては,庁内関係各課,県警少年課と協議を重ねるとともに,家庭裁判所・保護観察所・県子ども家庭相談センター(児童相談所)などの支援協力機関とも十分な意見交換を行い,外部委員による支援システム検討委員会の意見も聴いて作成された。

(2)支援システムにおける個人情報の取扱いについて

支援対象少年の把握機関等は,該当少年を「あすくる」へ引き継ぐときは,本人及びその保護者から『同意』を得たうえで引き継ぐものとし,支援協力機関等との個人情報のやりとりについても,本人及びその保護者からの『同意』を得たうえで行うこととしている。

対象となる少年及びその関係者に関する情報の把握と提供については,このシステムの目的を達成するために必要な範囲内で,適正かつ公正な方法により把握,提供しなければならないとし,機関等の長は情報取扱窓口の担当者を選任し,その担当者をして把握,提供するものとしている。

また個人情報の管理については,情報を正確かつ最新なものに保つよう努めるとともに,個人情報の漏えい,滅失及びき損の防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならないとし,保有する必要のなくなった個人情報について確実に,かつ速やかに廃棄し,または消去しなければならないとしている。

「あすくる」の職員及び公募によるボランティアの支援サポーターは,職務上知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ,または不当な目的に使用してはならないし,その職務を退いた後も同様とすると規定し,支援協力機関等の責務についても,個人の権利利益を侵害することのないよう,適正な収集,利用,管理等に努めなければならないとしている。なお,支援サポーターに対しては,各「あすくる」が開催する『サポーター研修会』の中で,個人情報の取扱いについての内容も実施している。

(3)今後に向けて

本事業の実施においては,支援協力機関をはじめ,関係機関との連携は欠くことができないものである。それゆえ,個人情報の取扱いについては最大の配慮が必要であり,目的外使用にならないよう努めなければならない。そのため,個人情報管理についての研修の実施と併せて,児童福祉法の下で整備が進められている「要保護児童対策地域協議会」との関係の中で,法令にも担保しながら個人情報の取扱いが適正に行えるよう考えていく必要がある。


 滋賀県健康福祉部子ども青少年局
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