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青少年トップ青少年に関する調査研究等 > 第3回非行原因に関する総合的研究調査概要

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非行原因に関する総合的研究調査(第3回)の概要

平成11年4月
総務庁青少年対策本部


I 調査実施の概要

 1 調査の目的

 青少年が非行に及ぶ原因を把握するとともに,昭和52年,63年に行われた同種調査の結果と比較,分析を行うことにより,青少年の健全育成及び非行対策上の基礎的な資料を得ること。

 2 調査対象者

(1) 一般少年(9,620名)

ア 小・中・高校生(8,840名)
 全国15都府県の公立小学校・中学校・高等学校計90校(各都府県から各2校を選定)に在籍する小学5〜6年生(2,562名),中学1〜3年生(3,023名)及び高校1〜3年生(3,255名)

イ 大学生(780名)
 全国5都府県の公立大学に在籍する20歳未満の大学生

(2) 非行少年(1,270名)

ア 補導少年(637名)
 (1)アの15都府県に地域を考慮して更に5道県を加えた合計20都道府県から警察署を選定し,刑法及び特別法に違反又は触れる行為により警察に補導された小学5年生以上の非行少年

イ 少年鑑別所在所少年(633名)
 (1)アの15都府県に所在する少年鑑別所に在所している非行少年

(3) 保護者(2,061名)

 一般少年の調査対象の小学校及び中学校から半数を選定し,当該小中学校で調査対象となった児童・生徒の保護者


 3 調査項目

(1) 一般少年及び非行少年

ア 家庭関係 イ 友人関係 ウ 生活関係 エ 学校関係 オ 不良行為体験(非行的行為)カ 価値観(小学生を除く。)

(2) 保護者

ア 非行問題 イ 親の姿勢・子どもに望むもの ウ 子どもの友人・生活態度 エ 子どもの進路 オ 親子関係 カ 親としての自信,不安


 4 調査時期

平成10年9月

 5 調査方法

調査票を用いた自記入式調査。ただし,補導少年については警察職員による聞き取り調査

本件問い合わせ先
 内閣府政策統括官(総合企画調整担当)付
  青少年調査担当
 TEL(直通)03−3581−1191



II 調査結果の概要

 非行原因について全体的な傾向をまとめると次のとおりである。

  1.  一般少年ではこの20年間に大きな変化はみられないが,学校の授業がつまらないとする者が増加したり,不良行為体験(非行的行為)が増加するなど好ましくない方向に向かっている要因がみられる。
  2.  非行化要因についてみると,一般少年と補導少年の差が拡大しており,非行化要因を持つ少年が非行に走る傾向が一層強まっているといえる。特に強まった要因としては,不良行為体験,学校での学習不適応が挙げられる。
  3.  喫煙,飲酒などの不良行為体験に対する保護者の許容性は,20年前に行った調査に比べて高くなっている。また,年齢層別にみると今回調査では,40歳未満の保護者において特に高くなっている傾向がみられる。

 主な調査項目ごとの結果は次のとおりである。なお,この概要においては,中学生,高校生,保護者のみ取り上げている。また,「非行少年」とは,警察に補導された少年を指す。


1 家庭関係

 (1) 親子関係の緊密度(図1)

 非行少年の家庭では,一般少年の家庭に比べて親子の対話が乏しいといえる。
 「親は私の意見や考えについて耳をかたむけてくれる」と回答した者は,中学生・高校生共に一般少年で8割弱,非行少年では約6割となっている。特に中学生では,一般少年と非行少年の差が顕著である。


親子関係の緊密度(図1)


 (2) 親子の信頼関係(図2,図3)

 一般少年では,「家庭の雰囲気は暖かい」,「親は私のことを信頼している」と回答した者が多数を占めているが,非行少年ではいずれの回答も一般少年より少なくなっており,「親は私のことを信頼している」と回答した者は全体の半数に満たない。


親子の信頼関係(図2)

親子の信頼関係(図3)


 (3) 自分専用の電話の所持率(図4)

 「自分専用の電話(携帯電話,PHS,ポケベルを含む。)」を持っていると回答した者の割合は,中学生・高校生共に非行少年の方が一般少年を上回っており,特に非行少年の高校生では7割弱に達している。


自分専用の電話の所持率(図4)


2 友人関係

 (1) 親友を得たきっかけ(図5,図6)

 一般少年が学校の友達を中心とした同年齢の友人と親しく交わる傾向がみられるのに対して,非行少年は「街で知り合った友達」を含む異なる年齢層の友人とも交流する傾向がみられる。


親友を得たきっかけ(図5)

親友を得たきっかけ(図6)


 (2) 友達との過ごし方(図7)

 「スポーツをする」と回答した者の割合は,非行少年では中学生・高校生共に2割台であるのに対し,一般少年では高校生で約3割,中学生では5割弱といずれも非行少年を上回っている。


友達との過ごし方(図7)


3 生活関係

 (1) 基本的生活習慣(図8)

 一般少年に比べると,非行少年は基本的生活習慣が全般に身に付いていない傾向がみられる。特に,「朝食を毎朝食べる」,「夕食を家族と一緒に食べる」,「決まった家事の手伝いがある」という項目で,一般少年と非行少年の差が目立つ。例えば,中学生で「朝食を毎朝食べる」と回答した者の割合は,一般少年で7割強であるのに対し,非行少年では3割強にとどまっている。


基本的生活習慣(図8)


 (2) 小遣いの使途(図9,図10)

 非行少年の方が食べ物・飲み物,酒・タバコのし好品やカラオケに小遣いを使う割合が高い。例えば,一般の女子中学生では酒・タバコに小遣いを使っている者はほとんどいないのに,非行少年では女子中学生であっても2割強が酒・タバコに小遣いを使っている。


小遣いの使途(図9)

小遣いの使途(図10)


4 学校関係

 学校の授業の面白さ(図11,12)

一般少年及び非行少年とも学校の授業が「つまらない」と回答した者の割合が増加傾向にあるが,特に非行少年の男子においてその傾向がみられる。


学校の授業の面白さ(図11)

学校の授業の面白さ(図12)


5 不良行為体験

 (1) 不良行為の体験(図13)

 自己申告による不良行為体験を経年比較すると,特に喫煙,飲酒などの不良行為において,その増加傾向がみられる。


不良行為の体験(図13)


 (2) 性的な環境への接触体験(図14,図15)

 「ポルノ雑誌やアダルトビデオを見たことがある」と回答した者の割合は,男子の方が多く,高校生では一般少年,非行少年を問わず4人に3人が経験している。「テレクラ・ツーショットに電話したことがある」と回答した者の割合は女子の方が多く,特に非行少年の女子中学生では4割が経験していると回答している。


性的な環境への接触体験(図14)

性的な環境への接触体験(図15)


 (3) 1年間の体験(図16,図17)

 最近1年間に「ファッションや護身用にナイフを持ち歩いた」,「頭の中が真っ白になって暴力をふるった」と回答した者の割合は,非行少年で1割程度である。なお,この割合は一般少年でもおおむね2〜3%である。


1年間の体験(図16)

1年間の体験(図17)


6 価値観

 自分の性格(図18,図19)

「頭にきた時は,自分でおさえられないことが多い」,「流行の服装や髪型が気になる」と回答した者の割合をみると,非行少年の方が一般少年を10ポイント以上上回っている。


自分の性格(図18)

自分の性格(図19)


7 保護者

 (1) 保護者の許容性(図20)

 「タバコを吸う」,「友達と酒を飲む」,「深夜まで街で遊ぶ」など,未成年の行為としては違法あるいは不適当な問題行動に対する保護者の姿勢をみると,「高校生になれば」あるいは「高校を卒業したら」してもよいと回答した者の割合が,若年の保護者ほど高くなる傾向がみられる。


保護者の許容性(図20)


 (2) 我が子の非行化防止に対する自信(図21,図22,図23)

 非行に走るのは特別の問題のある子どもだけだと考える保護者はごく少数で,我が子についていうと,「友達と一緒なら自転車の無断借用くらいはするかもしれない」と回答した保護者の割合が,「絶対に非行に走らないと思う」と回答した保護者の割合とほぼ等しくなっている。
 また,我が子の非行化防止に対する自信については,昭和52年の調査に比べ,「自信がある」と回答した者の割合が低下しており(31.7%→25.3%),年齢層別にみると,若年の保護者ほど自信の乏しい傾向がみられる。


我が子の非行化防止に対する自信(図21)

我が子の非行化防止に対する自信(図22)

我が子の非行化防止に対する自信(図23)



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