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第1部 調査の概要

第1章 調査実施の概要

2 青少年の親を対象とする調査の結果

(1) 調査対象者の家族の状況

ア 調査対象となった親

(ア) 未婚・既婚

「結婚している(現在,配偶者がいる)」と回答した者は,小学4〜6年生の親94.1%,中学生の親96.3%となっている。


(イ) 就労状況

1. 就労状況

父母別にみると,小学4〜6年生の父親では,「常勤の勤め人(民間企業)」が62.7%で最も多く,次いで「自営業主,自由業」19.3%,「常勤の勤め人(官公庁)」16.2%となっている。小学4〜6年生の母親では,「無職(専業主婦を含む)」の33.2%と「勤め人(非常勤,パート,アルバイトなど)」の32.1%が多くなっている。また,中学生の父親では,「常勤の勤め人(民間企業)」が62.6%で最も多く,次いで「自営業主,自由業」17.5%,「常勤の勤め人(官公庁)」16.1%となっている。中学生の母親では,「勤め人(非常勤,パート,アルバイトなど)」が41.2%で最も多く,次いで「無職(専業主婦を含む)」の27.6%となっている。


2. 就労している親の職種

父母別にみると,小学4〜6年生の父親では,「生産工程・運輸従業者」(17.5%),「事務的職業」(14.5%),「技術的職業」(14.0%)が比較的多く,小学4〜6年生の母親では,「事務的職業」(22.9%)と「販売的職業」(20.0%)が多い。また,中学生の父親では「生産工程・運輸従業者」(19.2%)と「技術的職業」(15.4%)が,中学生の母親では,「事務的職業」(20.8%),「サービス的職業」(16.0%),「販売的職業」(15.6%)が比較的多くなっている。


3. 家族の就労状況

父親,母親共に就労している「共働き家族」は62.0%,父親のみ就労している「専業主婦家族」は32.0%となっており,前回調査と大きな変化はみられない。


(ウ) 最終学歴

父母別にみると,父親,母親共に「高等学校卒業」が最も多く(父親48.3%,母親53.8%),次いで,父親は「大学卒業」31.7%,母親は「短大・高専・専修学校(専門課程)卒業」30.2%となっている。


イ 調査対象の親とペアで調査した子ども

(ア) 子どもの性別にみた人数

調査対象となった親とペアで調査した小学4年生〜中学3年生の子どもは998人である。性別の内訳は,男子504人(50.5%),女子494人(49.5%)となっている。


ウ 世帯の状況

(ア) 世帯構成

「親同居世帯」が64.4%,「親・祖父母同居世帯」が35.6%となっており,前回調査とほとんど変化していない。


(イ) 生活程度

「中の中」が67.3%を占めて最も多くなっており,前回調査とほとんど変化はみられない。


(2) 親子の接触

ア 親子の共同行動

「食事をする」(88.4%),「話をする」(87.1%),「テレビを見る」(78.0%),「買い物に行く」(66.7%)が上位に挙げられている。

父母別にみると,「食事をする」,「話をする」,「テレビを見る」,「買い物に行く」の上位4項目は,父母ともに他の項目より多くなっているものの,その比率は母親が父親を上回っている。「家事をする」,「衣服の世話をする」,「ガラスふきや風呂そうじなどをする」でも母親の比率が父親を大きく上回っている。また,「買い物に行く」,「勉強を教えたり,本を読んだりする」,「夜,同じ部屋で寝る」では小学4〜6年生の母親の比率が父親や中学生の母親よりかなり多くなっている。一方,「スポーツをする」は,父親の比率が母親より多くなっている。


イ 親子の接触時間

「1時間くらい」が25.5%で最も多く,次いで,「30分くらい」(20.5%),「2時間くらい」(15.6%)となっている。

父母別にみると,母親の接触時間が父親よりも長くなっている。父親では「ほとんどない」「15分くらい」「30分くらい」を合わせた比率が,小学4〜6年生の父親で58.3%,中学生の父親で63.9%を占めている。一方,母親では「1時間くらい」と「2時間くらい」を合わせた比率が,小学4〜6年生の母親で47.9%,中学生の母親で50.7%となっている。


ウ 子どもに対する親の理解度

「とてもよく分かっている」が14.1%,「よく分かっている」が60.7%で合わせると『分かっている』という回答は74.8%と4人に3人の割合となっている。

父母別にみると,「とてもよく分かっている」と「よく分かっている」を合わせた『分かっている』という回答は,母親(85.4%)が父親(61.5%)を24ポイント上回っている。『分かっている』という回答は,特に,小学4〜6年生の母親(89.0%)に多く,中学生の父親(56.9%)に少なくなっている。


エ 子どもが熱中しているとき

「友だちや仲間といるとき」(66.9%),[スポーツや趣味の活動をしているとき](65.1%),「ゲームをしているとき」(58.5%),「マンガを読んでいるとき」(54.7%)の4項目が,他の項目よりもかなり多い比率で挙げられている。

父母別にみると,いずれも上記の4項目が上位に挙げられている。特に,小学4〜6年生の母親では78.5%が「友だちや仲間といるとき」を挙げている。また,「家族といるとき」は小学4〜6年生の母親で27.5%,小学4〜6年生の父親で21.9%が挙げているのに対し,中学生の父親で7.6%,中学生の母親で12.6%と,子どもの小中別による差が大きくなっている。


(3) 子育ての方針と悩み

ア 子どもの育て方

「そう思う」という強い肯定が最も多いのは‘子どもの自発性をできるだけ尊重すれば,子どもは健全に成長する’で34.2%が「そう思う」と答えているが,前回調査(40.5%)からは6ポイント減少している。「どちらかと言えばそう思う」を合わせた『そう思う』人はほぼ8割で,前回調査との差はみられない。


(ア) 「子どもを良くするには,厳しい訓練やしつけが必要である」

『そう思う』(そう思う27.9%+どちらかと言えば40.3%)と肯定する人は7割弱で前回調査(同21.7%+42.4%)から4ポイント増加している。


(イ) 「子どもの自発性をできるだけ尊重すれば,子どもは健全に成長する」

「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」を合わせた『そう思う』という回答が81.0%を占めている。


(ウ) 「男の子は男らしく,女の子は女らしく育てるべきである」

「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」を合わせた『そう思う』という回答は58.3%となっていて,前回調査から8ポイント減少している。


(エ) 「父親は子どもに厳しく,母親は子どもに優しく接することが理想的である」

そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」を合わせた『そう思う』という回答は46.9%で,「そう思わない」と「どちらかと言えばそう思わない」を合わせた『そう思わない』の51.7%を下回っている。


イ しつけや教育についての悩み

「子どもの進学や受験のことが心配である」が31.8%で最も多く,次いで,「子どもの基本的な生活習慣が身についていない」(28.5%),「子どもが勉強しない」(23.0%)などの順となっている。

父母別にみると,「子どもの進学や受験のことが心配である」は母親(中学生43.9%,小学4〜6年生23.4%)の比率が,同年代の子どもを持つ父親(同20.6%,37.4%)より多くなっている。「子どもの基本的な生活習慣が身に付いていない」は小学4〜6年生の母親(32.5%)に,「子どもが勉強しない」は中学生の母親(26.9%)に,それぞれやや多くなっている。


(4) 子どもに対する期待と子育ての意味

ア 子どもに対する期待

(ア) 進ませたい学校段階

「大学まで」が54.6%と半数を超え,次いで,「高等学校まで」が19.1%,「短期大学・高専まで」が9.8%,「専門学校(専修学校専門課程)まで」が8.3%,「大学院まで」が1.3%となっている。

子どもの性別の父母別にみると,「大学まで」という回答は,男子を持つ父親(64.5%)と母親(65.3%)の比率が高く,女子を持つ父親(40.6%)と母親(46.5%)を大きく上回っている。一方,「短期大学・高専まで」は女子を持つ父母の比率が高くなっている。


(イ) 子どもに望む性格特性

「思いやり」が63.6%で最も多く,次いで,「規則を守り,人に迷惑をかけない公共心」(48.8%),「責任感」(38.8%),「礼儀正しさ」(33.3%)などの順となっている。

子どもの性別の父母別にみると,「思いやり」は女子を持つ父親(73.6%)と母親(69.4%)に多く,「責任感」は男子を持つ父親(43.4%)と母親(44.7%)に多くなっている。


(ウ) 子どもに望む暮らし方

「身近な人との愛情を大事にする」が56.9%で過半数を占めている。次いで,「社会や他の人々のためにつくす」(18.4%),「経済的に豊かになる」(9.1%),「その日,その日を楽しく生きる」(7.2%),「自分の趣味を大切にしていく」(5.6%),「良い業績をあげて,地位や高い評価を得る」(1.5%)の順となっている。

子どもの性別の父母別にみると,いずれの層でも「身近な人との愛情を大事にする」暮らし方を望む者が最も多くなっているが,特に,女子を持つ父親(62.9%)と母親(64.6%)では6割台を占めて多くなっている。一方,男子を持つ父親では「身近な人との愛情を大事にする」(43.4%)が比較的少なく,その分「社会や他の人々のためにつくす」(26.9%)が多くなっている。


イ 子育ての意味

(ア) 子どもの育ち方

「まあまあよく育っていると思う」(79.9%)が8割を占め,「非常によく育っている」(14.9%)と合わせると20人中19人は『よく育っている』と回答したことになる。


(イ) 子育ての意味

「子どもを持ち,育てることによって,自分が成長する」が71.4%で最も多く,次いで,「次の社会をになう世代をつくる」(56.9%)と「家族の結びつきを強める」(55.4%)が5割台で挙げられ,上位3項目となっている。以下,「自分の生命を伝える」(28.9%),「子どもを育てるのは楽しい」(23.9%)などの順となっている。

父母別にみると,「子どもを持ち,育てることによって,自分が成長する」は小学4〜6年生の母親(81.5%)と中学生の母親(78.9%)に多く,8割前後に達している。一方,中学生の父親では「次の社会をになう世代をつくる」(67.8%)が最も多く,「子どもを持ち,育てることによって,自分が成長する」(62.1%)が続いている。また,小学4〜6年生の父親では「子どもを持ち,育てることによって,自分が成長する」(58.8%),「次の社会をになう世代をつくる」(58.8%),「家族の結びつきを強める」(58.3%)がほぼ同率となっている。


(ウ) 子育てに伴う感情

1. 「子育ては,楽しみや生きがいである」

「とてもそう思う」が40.0%,「ややそう思う」が47.9%で,合わせると『そう思う』という回答は87.9%を占めている。


2. 「子育ては,つらく,苦労が多い」

「とてもそう思う」が9.8%,「ややそう思う」が38.3%で,合わせると『そう思う』という回答は48.1%。一方,「まったくそう思わない」が9.7%,「あまりそう思わない」が41.8%で,合わせると『そう思わない』という回答は51.5%となっており,『そう思う』という回答の比率と拮抗している。


(5) 家庭観・ふだんの考え方

ア 家庭生活への満足度

「満足である」が34.1%,「まあ満足である」が58.2%で,合わせると『満足』という回答は92.3%を占めている。


イ ふだんの考え方

(ア) 自分の性格

「どんな大きな悩みでも相談できる人がいる」を挙げる人が52.2%で他の項目よりもかなり多くなっている。次いで,「ほしいものを不自由せずにもてるような物質的に豊かな生活」(16.8%),「人と一緒にいるより一人でいる方が好きだ」(15.4%),「一人で生きていく自信がない」(13.9%)が1割台で続いている。また,「当てはまるものはない」(25.1%)という回答は4人に1人の割合となっている。


(イ) 社会変化に関する意識

「これからは,ゴミの処理や地域の美化など,自分たちでできることは自分たちでやる」(73.3%)を挙げる人が最も多く7割を超えている。次いで,「人間としてやっていけないことは,どんな理由があろうとも,やるべきではない」(67.2%),「自分と考え方が違うからといって,その人が幸せになろうとするのを妨げるのは良くない」(64.0%),「男性も介護を積極的に行うべきだ」(60.6%)が6割台で続き,以下,「困っている人を見たら,頼まれなくても助けてあげるべきだ」(59.3%),「これからは,男性も仕事以上に家庭や地域を大事にすべきだ」(53.0%),「男性も,女性と同じように,家事や育児をするのは当然だ」(52.3%)などの順となっている。また,この質問に対する回答の総計(回答計)は,816.3%となっている。これは,回答者一人当たりが平均して17項目の選択肢の中から8.16個を選択したことを意味している。


(6) 学校や地域社会とのかかわり

ア 学校教育

(ア) 学校行事への参加状況

「必ず出席している」が29.6%,「ほとんど出席している」が34.5%で,合わせると『出席している』という回答は64.1%になっている。

父母別にみると,『出席している』という回答は,母親(82.6%)の比率が父親(40.3%)のほぼ2倍となっている。特に,中学生の父親は『出席している』が28.4%に止まり,「ほとんど出席していない」が34.1%を占めている。


(イ) 学校教育への満足度

「満足である」が13.6%,「まあ満足である」が65.7%で,合わせると『満足』という回答は79.3%を占めている。

父母別にみると,『満足』という回答は母親の81.2%と父親の77.0%では大きな差はみられないが,小学4〜6年生の母親(84.9%)の『満足』度がやや高くなっている。


イ 地域等の活動への参加

(ア) 参加状況

「地域のお祭り」が56.4%で最も多く,次いで,「地域の清掃や防災などの活動」(48.9%),「地域のスポーツやレクリエーションの大会」(44.9%),「募金,献血」(27.6%),「地域の子どもたちの指導や世話」(23.3%),「公民館・児童館などの講座や催し」(20.7%)などの順となっている。

父母別にみると,「地域のお祭り」は小学4〜6年生の母親が68.3%に達しているのをはじめ,「地域のスポーツやレクリエーションの大会」を除くすべての項目で,小学4〜6年生の母親の参加率が父親や中学生の母親よりも高くなっている。


(イ) 参加意向

「ぜひ一緒にやりたい」が21.4%,「時々ならやりたい」が60.7%で,『やりたい』という参加意向のある回答は82.1%となっている。


ウ 青少年の育成と日本社会

(ア) 現在の子どもに関する評価

「非常によく育っていると思う」が1.9%,「まあまあよく育っていると思う」が37.9%で,合わせると『よく育っている』という回答は39.8%。一方,「よく育っているとは思わない」が11.0%,「あまりよく育っているとは思わない」が48.4%で,合わせると『よく育っているとは思わない』という回答は59.4%となっている。

父母別にみると,『よく育っている』という回答は父親が39.0%,母親が40.4%でほとんど差はみられない。


(イ) 我が国の子育てや教育の問題点

「家庭でのしつけや教育が不十分であること」が70.8%で最も多く,次いで,「受験競争が厳しいこと」(55.9%),「世の中全般の風俗が乱れていること」(52.8%),「テレビやマンガなどから,子どもたちが悪い影響を受けること」(51.4%)が5割台で続いている。

父母別にみると,「家庭でのしつけや教育が不十分であること」はどの層でも7割でトップに挙げられており,差がみられない。「受験競争が厳しいこと」は中学生の母親(62.9%)で,「子どもたちの遊び場が少ないこと」は小学4〜6年生の母親(46.8%)で,それぞれ他の父母より多くなっている。


(ウ) 時代の変化としつけ・教育の在り方

1. 「子どものしつけや教育において,今後,地域の果たす役割はますます重要になる」

「そう思う」が76.1%と4人に3人の割合を占めている。「どちらかといえば,そう思う」(20.9%)を合わせると『そう思う』という回答は97.0%に達している。


2. 「子どものしつけや教育において,今後,親の果たす役割はますます重要になる」

「そう思う」が45.3%,「どちらかといえば,そう思う」が40.6%で合わせると『そう思う』という回答は85.9%と大半を占めている。


3. 「学校の教師は,学習指導にもっと力を入れるべきだ」

「そう思う」が21.9%,「どちらかといえば,そう思う」が39.5%で合わせると『そう思う』という回答は61.4%と過半数を占めている。


4. 「学校の教師は,学習指導にもっと力を入れるべきだ」

「そう思う」が25.1%,「どちらかといえば,そう思う」が41.1%で合わせると『そう思う』という回答は66.2%と3人に2人の割合に達している。


5. 「最近の子どもや若者は何を考えているか分からない」

「そう思う」が34.9%,「どちらかといえば,そう思う」が42.3%で合わせると『そう思う』という回答は77.2%と8割近くを占めている。


6. 「昔も今も,根本的には,子どもは変わっていない」

「そう思う」が29.0%,「どちらかといえば,そう思う」が30.1%で合わせると『そう思う』という回答は59.1%と過半数を占めている。


7. 「今の子どもを見ていると,日本の将来が心配になる」

「そう思う」が29.8%,「どちらかといえば,そう思う」が36.0%で合わせると『そう思う』という回答は65.8%と過半数を占めている。



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