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各地域における実施結果
第2章 各地域における実施結果
  2−12.松江市  

2−12.松江市

1.事業計画

(1)現状

ア.現在の支援の状況

イ.昨年度のモデル事業をきっかけとした新しい取り組み

(2)課題と目指す状態

ア.支援員に関する課題と目指す状態

<1>課題

各支援機関は、不得意とした課題もあったが、昨年度実施したモデル事業のユースアドバイザー講習会により知識等を向上させることができた。さらにレベルアップするために本年度の講習会に力を入れた。

<2>目指す状態

イ.連携に関する課題と目指す状態

<1>課題

関係機関との連携の必要性に関しては、機関間の温度差を感じる。相談者の立場に立ったより効果的な連携を常に関係機関は持つべきであると思う。また、人事異動等により担当者が変わった場合、ケース検討の引き継ぎが円滑にいかない場合がある。

<2>目指す状態

(3)実行計画

ア.今年度の実行計画のポイント

イ.地方企画委員会

包括的な若者支援ができるように各機関の役割・機能分担を明確にし、支援ネットワークが地域や民間団体に広がるようにした。

ウ.ユースアドバイザー定例会議

エ.ユースアドバイザー養成講習会

ケース検討を含め、新たに脳科学、医療、深層心理等の講習会を加え、力量を高める講習を展開した。

2.実施事項

(1)参加主体

若者支援に関連する分野においてそれぞれ中心的な役割を果たす機関が参加している。

図表 67 松江市における参加主体一覧
  教育 福祉 保健・医療 矯正・更生保護 警察 雇用 その他
機関
・島根県教育庁高等教育課特別支援教育室
・島根県教育庁義務教育課生徒指導推進室
・島根県立松江教育センター
・松江市教育委員会
・東出雲教育委員会
・島根県健康福祉部青少年家庭課
・中央児童相談所
・児童自立支援施設わかたけ学園
・松江市保健福祉課
・松江市障害福祉課
・松江市生活福祉課
・松江保健所
・心と体の相談センター
・保護観察所
・少年鑑別所
・島根県警本部少年課
・松江警察署
・松江公共職業安定所
島根県雇用政策課
・松江高等技術校
・(財)ふるさと島根定住財団(ジョブカフェ)
松江市定住雇用推進課
・松江市青少年育成連絡協議会
個人
-
-
-
-
-
-
  ※下線は平成 21 年度からの参加機関

(2) 地方企画委員会

松江市では、年3回地方企画委員会を開催した。青少年の問題行動事例を共有した上で、関係機関による役割・機能分担や対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担を検討した。

図表 68 松江市における地方企画委員会実施内容
日程
議題
議論結果・決定事項
1
7/28
1. 平成21年度モデル事業の計画と内容について
2.YA養成講習会の実施要領について
3.前年度の事業の反省をふまえ、各関係機関における若者支援の現状と課題について
・モデル事業の実施内容、スケジュールについて共有
・ユースアドバイザー養成講習会の実施内容について共有
・支援ネットワークの現状と課題について共有
・今年度の取組において想定される課題と方向性について検討
2
12/18
1.子ども・若者地域支援協議会設置に関する考え方について
2.若者に対する連携事例の検討
・地域協議会に対する松江市としての取組の方向性について検討
・連携事例について共有し、各関連機関の役割・機能分担の在り方についての方向性を提示
3
3/26
1.平成21年度モデル事業の取り組みの総括
2.今後における若者支援の取り組み
3.質疑応答
・各機関における課題、方針、問題点について再確認
・次年度以降の連携支援の方向性について再確認
・地域協議会に関する方向性について検討

(3) ユースアドバイザー定例会議

図表 69 松江市におけるユースアドバイザー定例会議実施内容
日程
議題
議論結果・決定事項
1
9/18
1.ケース検討の手法について
2.ケース検討(事例)
・ケース検討の手法を学び、今後のケース検討の進め方について共有
2
10/15
1 .ケース検討(発達障害について)
・発達障害に関するケースを検討し、今後の同分野の支援の進め方について共有
3
11/16
1. ケース検討 ( ひきこもりについて)
・ひきこもりに関するケースを検討し、今後の同分野の支援の進め方について共有
4
12/17
1. ケース検討(特別支援について)
・特別支援に関するケースを検討し、今後の同分野の支援の進め方について共有
5
1/21
1. ケース検討(性被害について)
・性被害に関するケースを検討し、今後の同分野の支援の進め方について共有
6
2/9
1. 事例紹介(若者の立ち直りについて) ・若者の立ち直りに関するケースの紹介を受け、今後の同分野の支援の進め方について共有
7
3/24
1. 包括的ネットワークの拡大について
2. 関係機関の果たす役割と今後の展望について
・今後のネットワーク形成のあり方及び各関係機関が果たす役割について共有

(4) ユースアドバイザー養成講習会

松江市では、基礎的な知識習得と定着を目的として、講義と演習を交えた養成講習会を実施した。

図表 70 松江市ユースアドバイザー養成講習会実施事項
日程
講習内容
手法 時間
講師
1
8/26
1 .本年度事業計画と講習内容について
講義
120 分
松江市青少年支援センター
宍倉 翠(指導員)
2 .関係機関の現状と抱えている課題について
演習
120 分 松江市青少年支援センター
宍倉 翠(指導員)
2
9/18
1 .ケース検討の手法について
講義
120 分
臨床心理士 大西俊江
臨床心理士 早瀬真知子
2 .ケース検討(事例)
演習
120 分
臨床心理士 大西俊江
臨床心理士 早瀬真知子
3
10/15
1 .発達障害について
講義
120 分
島根県教育庁高校教育課特別支援教育室 指導主事 福島美菜子
2 .ケース検討(事例)
演習
120 分
※参加者全員による討議
4
11/16
1.ひきこもりについて
講義
120 分
国立国際医療センター国府台病院第二病棟部長 齊藤 万比古
2.ケース検討(事例
演習
120 分
国立国際医療センター国府台病院第二病棟部長 齊藤 万比古
5
12/17
1.ケース検討について
演習
120 分
※参加者全員による討議
2.子どものこころを守る 〜医療現場から見えてくるもの〜
講義
120 分
島根県立こころの医療センター
部長 萬木 暁雄
6
1/21
1 .性被害について
講義
120 分
島根大学教育学部
教育相談センター 講師高見友理
2 .ケース検討(事例)
演習
120 分
※参加者全員による討議
7
2/9
1.公的扶助と福祉の仕組み
2.児童・生活支援体制、事業について
講義
120 分
松江市健康福祉部保健福祉課
課長 井田克己
松江市健康福祉部生活福祉課
課長 松尾浩一
松江市健康福祉部障害者福祉課
障害者福祉係長 佐目元昭
松江市教育委員会学校教育課
生徒指導係長 小田川俊明
松江市教育委員会特別支援教育課
課長 河井克典
3.若者の立ち直りについて(事例紹介)
4.意見交換
講義
120 分
松江保護観察所
主任保護観察官 上谷淳子
8
3/24
1. 包括的ネットワークの拡大について
演習
120 分
※参加者全員によるディスカッションのため講師なし
2. 関係機関の果たす役割と今後の展望について
演習
120 分
※参加者全員によるディスカッションのため講師なし

3.成果

(1) 連携体制整備に関して

ア.中核機関における成果

イ.地方企画委員会における成果

ウ.定例会議における成果

(2)ユースアドバイザー養成に関して

※ 松江市においては、数値によるアンケート調査は実施していない。

図表 71  ユースアドバイザー養成講習会受講前後の知識・スキルの変化
講習内容 チェック項目 受講後 受講前 受講後に伸びた割合
制度の内容及び業務の内容 1 ユースアドバイザーの役割や若者支援ネットワーク構想の経緯を理解している。 4.38 3.71 0.67
2 若者支援の体制整備として、中核機関の位置づけや定義を理解している。 4.10 3.75 0.35
3 個別のニーズに対応した包括的で継続的な支援の意義を理解している。 4.29 3.93 0.36
4 地域における青少年相談機関の整備や、管理・運営のあり方を理解している。 4.00 3.59 0.41
5 ユースアドバイザーの任務について理解している。 4.29 3.89 0.39
6 各機関の分掌を理解し、対象者の立ち直りに必要な機関を選定することができる。 3.86 3.39 0.46
若者をめぐる状況と自立支援の現状とあり方 7 若者の自立支援の現状や施策について理解している。 3.95 3.68 0.27
8 若者の自立支援として生涯にわたってきめ細かな対応と方針が必須であることを認識している。 4.62 4.32 0.30
9 地域における支援者の実態を理解している。 3.38 3.29 0.10
ケース検討の手法について 10 ケース検討会、担当者レベルでの会合の進め方について理解している。 3.95 3.75 0.20
11 グループワークの意義やその概要を理解している。 4.29 4.00 0.29
12 ケース検討の手法はいついかなる場でも活用できる。 3.81 3.54 0.27
発達障害について 13 発達障害について、その特徴と対応のあり方について理解している。 3.86 3.48 0.38
14 個別のケースや相談者に対して、迅速に関係機関と連携できる。 3.86 3.63 0.23
15 地域や支援者が一体となって発達障害についての理解や、支援の啓発ができる。 3.43 3.27 0.16
ひきこもりについて 16 若者のひきこもりについて、その特徴と対応の在り方について理解している。 4.00 3.41 0.59
17 ひきこもりの実態について各関係機関と実態把握ができる。 3.33 3.00 0.33
18 ひきこもりの個別ケースについて生涯にわたってきめ細かな支援計画と見まもりができる。 3.19 2.92 0.27
若者の非行・犯罪更生について 19 非行、犯罪について、その特徴と対応の在り方について理解している。 3.75 3.74 0.01
20 保護観察制度を理解している。 4.05 3.63 0.42
21 不就労・早期離職を含めた雇用と就労をめぐる更生のあり方について理解している。 3.75 3.48 0.27
性被害(性的虐待)について 22 性被害の現状を理解している。 3.76 3.56 0.21
23 被害者に対して関わる側の立場として、研ぎ澄まされた人権感覚が必須であることを理解している。 4.33 3.89 0.44
24 被害者への二次被害の現状と被害者への対応について理解している。 3.95 3.59 0.36
25 体制に被害者が巻き込まれないためのカウンセリングマインドを持ち合わせている。 3.81 3.38 0.42
公的扶助、障害者福祉の仕組みについて 26 公的付与の仕組みを理解し、支援する際に活用できる。 3.50 3.19 0.31
27 障害者福祉の仕組みを理解し、支援する際に活用できる。 3.40 3.26 0.14
子ども・若者育成支援推進法について 28 子ども・若者育成支援推進法について意義を理解している。 4.19 3.59 0.60
29 子ども・若者育成支援推進法について仕組みを理解している。 4.05 3.44 0.60

4.今後の課題

(1)連携体制整備に関して

ア.中核機関における課題

支援センターは中核機関として、各関連機関の連携を進めるための適切かつ迅速なコーディネートが期待されている。今後、各関連機関が進める担当者会議やケース検討会議の実施状況、課題等を把握し、連携体制の見直し等も進める必要がある。

イ.地方企画委員会における課題

各関係機関の役割・機能分担や会議体の体制についての道筋が付けられた。今後は継続的な支援を連携して進める中で生じる課題とその対応を繰り返すことで構築された体制を強化していきたい。

ウ.定例会議における課題

エ.協議会設置に向けた課題

(2) ユースアドバイザー養成に関して

知識獲得だけでなくロールプレイ等を交えた実践的な講習により十分な実践的スキルや知識が積み上がってきている。今後は積み上げた知識・スキルを現場で活用することと、各機関に所属する関係者の異動に対応した引き継ぎ、知識・スキルの伝達を行う必要がある。



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