本編目次  前頁 前頁   次頁 次頁
本編 > 第2章 > 2−4.市原市
各地域における実施結果
第2章 各地域における実施結果
  2−4.市原市  

2−4.市原市

1.事業計画

(1)現状

ア.現在の支援の状況

イ.昨年度のモデル事業をきっかけとした新しい取り組み

○やすらぎ会議

*月に一度開催
*構成機関: 県警(少年センター)、市原市警察、中央児童相談所、教育委員会(指導課、教育センター)、市役所(子ども福祉課)、青少年指導センター(コーディネート役)

○サポート会議

*随時開催(ケースによって提案機関がコーディネート役)

*やすらぎ会議で決定された個別ケースの担当機関、学校、青少年指導センター(主にコーディネート役)

(2)課題と目指す状態

ア.支援員に関する課題と目指す状態

<1>課題

<2>目指す状態

イ.連携に関する課題と目指す状態

<1>課題

<2>目指す状態


(3)実行計画

ア.今年度の実行計画のポイント

イ.地方企画委員会

地方企画委員会を指導センターで実施するやすらぎ会議を当て、本事業運営のための中核と位置付け、情報交換・ケース会議として問題解決の場やネットワーク構築の中心とする。

ウ.ユースアドバイザー定例会議

ユースアドバイザー養成講習会終了後に開催し、情報交換や意見の交換の場とする。

エ.ユースアドバイザー養成講習会

知識だけでなく実践的なスキルを身につけるために講座と演習の割合を半々にするなどの工夫を行う。

2.実施事項

(1)参加主体

市原市においては、「教育」、「福祉」、「矯正・更生保護」、「警察」等の機関の参画が多い。講習会においては、キャリアコンサルタントの参加があった。

図表 21 市原市における参加主体一覧
教育 福祉 保健・医療 矯正・更生保護 警察 雇用 その他
機関
・教育委員会
・適応指導教室指導員
・教育センター
・市原市子ども福祉課
・千葉県(児童相談所、県民生活課)
・民生委員
・青少年相談員
-
・保護司
・青少年補導員
・更生保護女性会
・警察署生活安全課
・千葉県警地区少年センター
-
個人
-
-
-
-
-
・キャリアカウンセラー
-
  ※下線は平成 21 年度からの参加機関

(2)地方企画委員会

市原市では、月に一度地方企画委員会を開催し、青少年の問題行動事例を共有した上で、関係機関による役割・機能分担や対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担を検討した。

図表 22 市原市における地方企画委員会実施内容
日程
議題
議論結果・決定事項
1 7/16
1.青少年の問題行動事例の共有
2.関係機関による対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担の検討
・24件の問題について状況や今後の取組について協議
・特に女子中学生の家出や悩みでサポート会議計画、20歳前後の有職少年や大学生の座り込みなどの問題
2 9/24
1.青少年の問題行動事例の共有
2.関係機関による対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担の検討
・51件の問題行動について状況や今後の取組について協議
・小学生非行行為問題、小中学生の深夜徘徊問題を協議。二十歳を超えた有職少年と女子中学生の他県への家出問題。対教師暴力問題。
3 10/29
1.青少年の問題行動事例の共有
2.関係機関による対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担の検討
・32件の問題行動について状況や今後の取組について協議
・学校にあまり来ない非行少年の問題について。虐待問題。暴力行為問題について。
4 11/26
1.青少年の問題行動事例の共有
2.関係機関による対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担の検討
・32件の問題行動について状況や今後の取組について協議
・公園等での放火、広域の学校間問題。小中学生のゲーム「けんか番長」をまねたけんか問題。ガラス破損の増加について。
5 12/17
1.青少年の問題行動事例の共有
2.関係機関による対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担の検討
・25件の問題について状況や今後の取組について協議
・中学生女子の長期家出問題。生徒間や対教師暴力について。他市との非行交流問題。連携会議実施について。
6 1/28
1.青少年の問題行動事例の共有
2.関係機関による対処方向性の検討、個別対処方法と役割分担の検討
・21件の問題行動について状況や今後の取組について協議
・数校にまたがる生徒の人間関係のこじれ(集団暴行)への対応、大量ガラス破損問題。
7 2/25
1.青少年の問題行動事例の共有
2.関係機関による対処方向性の検討、個別処方法と役割分担の検討
・14件の問題行動について状況や今後の取組について協議
いじめ、不登校サポート会議計画。小学生非行、指導に応じない保護者問題。中一の集団抗争について。

(3) ユースアドバイザー定例会議

ユースアドバイザー定例会議は、ユースアドバイザー養成講習会と一体的に実施しており、独自開催はしていない。

(4) ユースアドバイザー養成講習会

必要な基礎的知識習得に加えて、演習を実施することで実践的な知識・スキルを得ることを目的として実施した。

図表 23 市原市ユースアドバイザー養成講習会実施事項
日程
講習内容
手法
時間
講師
1
7/16
1 .制度の概要、業務の内容
講義
60 分
内閣府政策統括官付青少年担当調査官 塩島かおり
2 .若者をめぐる状況と自立支援の現状
講義
60 分
内閣府政策統括官付青少年担当調査官 塩島かおり
3 .若者の非行、犯罪について、少年司法について
講義
60 分
市原警察署 生活安全課課長 椎名保光
2
9/26
1 . 薬物依存について
講義
60 分
日本ダルク・トゥデイハウス施設長 十枝 晃太郎
2 .不登校、高校中退、若者のひきこもりについて
講義
60 分
順天堂大学 准教授 田中 純夫
3 .若者のメンタルヘルスについて(各障害含む)
講義
60 分
順天堂大学 准教授 田中 純夫
3
10/29
1 .学校から職業生活への移行、雇用、就労の現状
講義
60 分
千葉南公共職業安定所 統括職業指導官 高橋妙子
2 .労働環境について、就労支援
講義
60 分
千葉南公共職業安定所 統括職業指導官 高橋妙子
4
11/26
1 .公的扶助、障害者福祉の仕組みについて
講義
60 分
市原市 保健福祉部 障がい者支援課 時田陽三郎
2 .ネットワークの構築と個人情報保護
講義
60 分
市原市 保健福祉部 障がい者支援課 時田陽三郎
5
12/17
1 .アセスメントと支援計画
講義
60 分
臨床心理士、スクールカウンセラー・ソーシャルワーカー  上田 和子
2 .ケース検討会のあり方
演習
60 分
臨床心理士、スクールカウンセラー・ソーシャルワーカー  上田 和子
6
1/28
1 .「動機付け面接」など効果的な面接方法の実施
講義
60 分
臨床心理士、カウンセラー 京谷 幸一
2 .SSTなどグループワーク実習
演習
60 分
臨床心理士、カウンセラー 京谷 幸一
7
2/26
1 .アウトリーチ(訪問支援について)
講義
60 分
NPO 法人「育て上げ」ネット理事長 工藤 啓
2 .まとめ(地域における若者支援の体制の充実)にむけて
講義
60 分
NPO 法人「育て上げ」ネット理事長 工藤 啓

3.成果

(1) 連携体制整備に関して

ア.中核機関における成果

青少年指導センターが各学校からの情報を一元的に集約・管理することで、関係機関との情報伝達が非常に効率的になされている。

イ.地方企画委員会における成果

(2)ユースアドバイザー養成に関して

図表 24  ユースアドバイザー養成講習会の満足度
(とても満足5、満足4、普通3、不満足2、とても不満足1)
分類 番号 アンケート項目 1-1 1-2 2-1 2-2 3-1 4-1 5-1 6-1 7-1 平均
総合満足度 1 1_総合満足度 - - 4.76 4.42 - - - 4.64 4.52 4.59
研修テーマ・内容について 2 2_直面する課題、知りたい内容などニーズへの合致度 3.93 3.79 4.46 4.21 3.41 3.68 4.44 4.41 4.48 4.09
3 3_社会的トレンド、問題意識の高まりへの合致度 4.03 3.85 4.68 4.31 3.48 3.67 4.48 4.31 4.50 4.15
4 4_内容の専門性の程度 4.10 3.91 4.31 4.34 3.56 3.79 4.68 4.67 4.44 4.20
5 5_内容のわかりやすさ 4.00 4.03 4.66 4.06 3.42 3.68 4.57 4.63 4.67 4.19
6 6_内容の新しさ(※新たな知識の修得ができたか) 4.13 3.85 4.43 4.37 3.46 3.57 4.50 4.58 4.63 4.17
研修の実施方法 7 7_講師の知識の豊富さ、ノウハウ熟知の程度 4.43 4.12 4.65 4.82 3.71 4.11 4.88 4.78 4.73 4.47
8 8_講師の教え方のうまさ 4.23 4.03 4.44 4.34 3.19 3.85 4.77 4.78 4.73 4.26
9 9_教材のわかりやすさ、見やすさ 3.89 3.63 3.97 4.06 3.40 3.85 4.50 4.59 4.38 4.03
10 10_研修手法の適切さ 3.70 3.67 4.24 4.15 3.33 3.69 4.56 4.67 4.53 4.06
11 11_講義時間の適当さ 3.83 3.97 4.26 4.11 3.67 3.82 4.40 4.59 4.47 4.12

図表 25  ユースアドバイザー養成講習会受講前後の知識・スキルの変化
講習内容 チェック項目 受講後 受講前 受講後に伸びた割合
制度の内容及び業務の内容 1 ユースアドバイザーの役割や若者支援ネットワーク構想の経緯を理解している 4.15 1.81 2.35
2 対象者の早期発見による支援開始の意義を理解している 4.21 2.28 1.93
3 生活訓練、就労体験、職業体験の効果を理解している 4.03 2.33 1.70
4 個別のニーズに対応した包括的で継続的な支援の意義を理解している 4.12 2.17 1.95
5 海外での若者支援における関係機関の連携の状況やその意義を理解している 3.21 1.69 1.51
6 支援者の実態を理解している 3.73 1.78 1.95
7 研修・養成プログラムの定型化の重要性を理解している 3.91 2.11 1.80
8 海外(イギリス・オーストラリア・フランス)における若者自立支援の概要とそのしくみを理解している 3.00 1.50 1.50
9 社会的排除に対する海外の経験について理解し、若者自立支援の今後の課題を理解している 3.22 1.58 1.64
若者をめぐる状況と自立支援の現状 10 若者の人口・世帯構造の変化(少子化、晩婚・非婚化)について理解している 4.12 3.36 0.76
11 若者の自立支援の現状について理解している 3.94 2.53 1.41
学校から職業生活への移行、雇用・就労をめぐる状況 12 学校から職業生活への移行過程の現状について理解している 3.79 2.42 1.38
13 不登校、高校中退について、その特徴と対応の在り方について理解している 4.03 2.83 1.20
労働環境について(職業紹介も含む)、就労支援について 14 不就労・早期離職を含めた雇用・就労をめぐる全般的な現状について理解している 3.85 2.22 1.63
15 労働環境(職業紹介を含む)の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.64 2.14 1.50
不登校、高校中退について、若者のひきこもりについて 16 不登校、高校中退について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.82 2.75 1.07
17 若者のひきこもりについて、その特徴と対応の在り方について理解している 3.76 2.56 1.21
若者のメンタルヘルスについて(知的障害、発達障害、精神障害を含む) 18 知的障害、発達障害について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.74 2.56 1.18
19 精神障害(社会不安障害を含む)について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.68 2.44 1.23
若者の非行、犯罪について、少年司法の仕組について 20 非行、犯罪について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.91 2.72 1.19
21 少年司法の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.71 2.17 1.54
薬物依存(麻薬、覚せい剤、向精神薬、アルコール等)について 22 薬物乱用(麻薬、覚せい剤、向精神薬、アルコール等)について、その特徴を理解している 4.06 2.92 1.14
23 薬物乱用(麻薬、覚せい剤、向精神薬、アルコール等)について、対応の在り方について理解している 4.06 2.61 1.45
公的扶助、障害者福祉の仕組み 24 公的付与の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.44 2.31 1.14
25 障害者福祉の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.55 2.17 1.38
ネットワークの構築と個人情報保護について 26 ネットワークを構築する意味を理解している 3.94 2.65 1.29
27 個人情報の保護・管理に関する基礎的な知識を持っている 4.16 3.11 1.05
28 個人情報を関係機関内において共有するために必要な方策について理解し、実行できる 3.94 2.67 1.27
29 若者支援ネットワークにおける個人情報の共有の考え方について理解し、実行できる 3.67 2.36 1.31
30 生活保護ソーシャルワーカーの関係機関・関連専門職との連携、協働の意義について理解している 3.65 2.39 1.26
31 子どもの心の問題をめぐるネットワーク構築の必要性についてその意義を理解している 4.06 2.80 1.26
32 若者支援ネットワークに望まれる特性について、その意義を理解している 3.91 2.28 1.63
アセスメントと支援計画 33 アセスメント(対象者の現状・問題点等の査定)のための面接の方法を理解し、実行できる 3.76 2.14 1.62
34 アセスメント(対象者の現状・問題点等の査定)のための心理検査における留意点や主な心理検査について、理解している 3.55 2.00 1.55
35 アセスメント(対象者の現状・問題点等の査定)のまとめ方を理解し、実行できる 3.61 2.06 1.55
36 ニーズにあった支援計画の作成及び評価方法を理解した上で支援計画を作成できる 3.56 2.00 1.56
ケース検討会のあり方 37 ケース検討会、担当者レベルでの会合の進め方について理解している 3.68 2.00 1.68
「動機付け面接」など効果的な面接方法の実習 38 動機付け面接の意義を理解している 3.79 1.86 1.93
39 動機付け面接の基礎知識を理解し、支援する際に活用できる 3.59 1.81 1.78
SSTなどグループワーク実習 40 グループワーク(グループを用いた支援)の意義やその概要を理解している 3.71 2.36 1.34
41 若者の発達課題とそれに対応したグループワーク(グループを用いた支援)のもつ効果について理解している 3.74 2.20 1.54
42 グループワーク(グループを用いた支援)の方法、技法について理解し、実行できる 3.44 1.92 1.52
43 認知行動療法の内容・原則や活用場面などについて理解している 3.58 1.83 1.74
44 SST(ソーシャル・スキルズ・トレーニング)の内容・流れについて理解している 3.64 1.81 1.83
アウトリーチ(訪問支援)について 45 アウトリーチ(訪問支援)の目的や概要を理解している 4.03 2.17 1.86
46 アウトリーチ(訪問支援)におけるユースアドバイザーの役割を理解し、実行できる 3.76 1.83 1.92
47 相談室対応とは異なるアウトリーチの特殊性を理解している 3.76 1.86 1.90
48 アウトリーチ(訪問支援)の様々な形式や支援過程について理解し、実行できる 3.73 1.78 1.95

4.今後の課題

(1)連携体制整備に関して

ア.中核機関における課題

指導センターは中核機関として、若者支援に係る全市の各関連機関の連携を進めるためのコーディネートが期待されているが、非行問題を中心とした支援をその役割としているため、今後全市の各関連機関の役割・機能分担を進めるために、市の若者に関して分野横断的な部局との連携を深める必要がある。

イ.地方企画委員会における課題

ウ.協議会設置に向けた課題

(2) ユースアドバイザー養成に関して

実践的な演習を交えたことで十分な実践的スキルや知識が積み上がってきている。今後は積み上げた知識・スキルを現場で活用することが課題である。



本編目次  前頁 前頁   次頁 次頁