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各地域における実施結果
第2章 各地域における実施結果
  2−6.横浜市  

2−6.横浜市

1.事業計画

(1)現状

ア.現在の支援の状況

図表 31 横浜市における市レベル、地域レベルのネットワーク

図表 31 横浜市における市レベル、地域レベルのネットワーク

イ.昨年度のモデル事業をきっかけとした新しい取り組み

(2)課題と目指す状態

ア.支援員に関する課題と目指す状態

<1>課題

<2>目指す状態

イ.連携に関する課題と目指す状態

<1>課題

連携の中心となる「青少年相談センター」「よこはま若者サポートステーション」「地域ユースプラザ」の3機関連携に加え、福祉、教育、矯正・更生保護等多分野にわたる専門的支援ネットワークや地域ユースプラザを中心とした地域ネットワークによる包括的な支援体制の整備が課題となっている。

<2>目指す状態

(3)実行計画

ア.今年度の実行計画のポイント

昨年度は、連携の中心となる前述の3機関において連絡会議を設置し、それぞれの機関における活動内容や連携のあり方について確認を行った。今年度においては、より広範囲な機関も含めた情報共有や、将来的な協議会設置に向けた課題の洗い出し等によって具体的な連携のあり方を検討していくことがポイントとなる。

イ.地方企画委員会

情報共有に加え、アンケート等によって各機関の連携の状況や課題等を把握し、協議会のあり方を検討する。

ウ.ユースアドバイザー定例会議

横浜市においては、市内に2ヶ所(平成21年度当初)の「地域ユースプラザ」を設置している。地域における連携はこの地域ユースプラザを中心としたネットワークを構築している。※地域ユースプラザ連絡会をユースアドバイザー定例会議と置き換える。

また、市域における若者支援の中核機関となる青少年相談センター、よこはま若者サポートステーション、地域ユースプラザの3機関(ユーストライアングル)の実務者連絡会を開催し、各機関の役割の整理や事例を通じた情報共有・連携のあり方の検討を行う。

エ.ユースアドバイザー養成講習会

2.実施事項

(1)参加主体

17の機関が参加。今年度から新たに6つの機関が参加した。

図表 32 横浜市における参加主体一覧
教育 福祉 保健・医療 矯正・更生保護 雇用 その他
機関
・教育委員会事務局教育相談課(教育総合相談センター)
・横浜市発達障害者支援センター
・よこはま西部ユースプラザ
・保土ケ谷区こども家庭支援課
・健康福祉局障害者更生相談所
・健康福祉局保護課
・こども青少年局中央児童相談所
・こども青少年局青少年相談センター
・健康福祉局
(こころの健康相談センター)
・神奈川県警察少年相談・保護センター
・E−若者サポートステーション
・よこはま若者サポートステーション
・よこはま型若者自立塾JOB CAMP
・経済観光局雇用創出課
・財団法人横浜市青少年育成協会
・神奈川県立青少年センター
・磯子区地域振興課・学校支援連携担当課
個人
-
-
-
-
-
-
  ※下線は平成 21 年度からの参加機関

(2) 地方企画委員会

全3回実施した。情報共有に加え、アンケート等によって各機関の連携の状況や課題等を把握し、協議会のあり方を検討した。

図表 33 横浜市における地方企画委員会 実施内容
日程
議題
議論結果・決定事項
1
10/16
1.子ども・若者育成支援推進法について
2. 今年度の横浜市の若者支援モデル事業の取り組みについて
  ・横浜市の若者支援のネットワーク体制について
  ・横浜市の若者支援の人材育成について
3.意見交換
・各関係機関の業務について理解
・今年度のモデル事業の内容について示唆を得た。
2
12/11
1. 関係機関の課題とネットワークについて
・事前に「連携状況アンケート」を参加機関に依頼し、その共有と課題の洗い出しを行った。
3
3/18
1. 子ども・若者支援地域協議会についての報告
2. 子ども・若者支援地域協議会についての意見交換
3. 有識者からのコメント
・次年度について示唆を得た。

(3) 定例会議

よこはま西部ユースプラザ連絡会を全5回、よこはま南部ユースプラザ連絡会を全4回、ユーストライアングル実務者連絡会及び情報交換会を全13回実施した。

図表 34 横浜市における定例会議 実施内容(よこはま西部ユースプラザ連絡会)
日程
議題
議論結果・決定事項
1
5/20
1.各団体活動の紹介
2.ひきこもり支援マップ最終確認
3.平成21年度活動計画
・各関係機関・団体の活動内容について理解

2 6/17
1. 第1回研修会
・西部ユースプラザの事例研究
3 9/9
1.第1回研修会ふりかえり
2.情報交換
3.事務局から情報提供
4.第2回研修会の案内
・各関係機関・団体の課題等について情報共有が図られた。
4
10/14
1. 第 2 回研修会
・「当事者に学ぶ発達障害の特性」をテーマに南雲明彦氏による講演を実施
5
1/13
1.第2回研修会ふりかえり
2.情報交換
3.事務局から情報提供
4.来年度の活動に向けて
・次年度について示唆を得た。

(4) ユースアドバイザー養成講習会

全9回、18コマを実施した

図表 35 横浜市ユースアドバイザー養成講習会実施事項
日程
講習内容
手法 時間
講師 *敬称略
1
10/27
【総論】
・自立困難な若者の実態と支援の課題
・ユースアドバイザー(的人材)の必要性
講義 120 分
NPO法人 育て上げネット
理事長 ・ 内閣府モデル事業中央企画委員会委員 
工藤 啓
【若者を取り巻く現状】
・若者の意識とライフスタイル
・情報化社会の現状と若者に及ぼす影響
講義 120 分 NPO法人 育て上げネット
理事長 ・ 内閣府モデル事業中央企画委員会委員 
工藤 啓
2 11/13
【不登校・ひきこもり】
・不登校、高校中退
・ひきこもり
講義 120 分 首都大学東京都市教養学部教授
永井 撤
【雇用・就労】
・雇用、就労をめぐる現況
・就労支援(職業紹介を含む)の仕組み
講義 120 分 特定非営利活動法人ユースポート横濱理事長
岩永 牧人
3 11/30
【精神障害】
・精神障害(社会不安障害を含む)
講義 120 分 横浜市こども青少年局担当部長
金井 剛
【知的障害・発達障害】
・知的障害・発達障害
講義 120 分 横浜市発達障害者支援センターセンター長
関水 実
4
12/10
【非行・犯罪】
・若者の非行及び犯罪の現状
講義 120 分
神奈川県警察本部少年相談・保護センター副所長
阿部 敏子
【少年司法】
・少年司法の仕組み
講義 120 分 横浜家庭裁判所調査官
5 1/15
【障害福祉制度】
・障害者福祉の仕組み
講義 120 分 横浜市健康福祉局障害企画課企画調整係長 
大山 弘三
【生活保護】
・公的扶助の仕組み
講義 120 分 首都大学東京都市教養学部教授
岡部 卓
6 1/25
【ネットワーキング<1>】
・若者支援におけるネットワークの意義
講義 120 分 静岡県立大学国際関係学部准教授
津富 宏
【ネットワーキング<2>】
・個人情報の保護管理、共有について
・ケース検討会の進め方
講義 120 分 静岡県立大学国際関係学部准教授
津富 宏
7 2/16
【支援計画】
・支援計画の立て方
講義 120 分
明治学院大学社会学部社会福祉学科教授
松原 康雄
【アウトリーチ】
・アウトリーチの手法
講義 120 分
明治学院大学社会学部社会福祉学科教授
松原 康雄
8 2/26
【家族理解と支援】
・若者を抱える家族の課題と危機
・家族に関わる際の留意点
講義 120 分
明治学院大学心理学部心理学科准教授 
野末 武義
【グループワーク】
・SST(ソーシャルスキルズトレーニング)
講義 120 分 横浜舞岡病院院長
加瀬 昭彦
9
3/9
【面接相談における基本的態度と心得】
・カウンセリングマインド
・相談支援の開始から終了までの流れ
講義 120 分 首都大学東京都市教養学部教授
永井 撤
・まとめ
講義 120 分
首都大学東京都市教養学部教授
永井 撤

3.成果

(1) 連携体制整備に関して

ア.中核機関における成果

イ.地方企画委員会における成果

○現在相談・支援の現場で生じている課題

○定例的に参加している関係機関による会議

○主たる関係機関との連携状況

○連携を充実する必要があると考える機関

(2)ユースアドバイザー養成に関して

図表 36  ユースアドバイザー養成講習会の満足度
(とても満足5、満足4、普通3、不満足2、とても不満足1)
分類 番号 アンケート項目 1-1 2-1 2-2 3-1 3-2 4-1 4-2 5-1 5-2 6-1 7-1 8-1 8-2 平均
総合満足度 1 1_総合満足度
4.30
4.09
4.13
4.45
4.35
4.36
3.77
4.23
4.20
4.52
4.34
4.59
4.68
4.31
研修テーマ・内容について 2 2_直面する課題、知りたい内容などニーズへの合致度
4.00
3.87
3.93
4.36
4.18
3.75
3.63
3.90
4.04
4.23
4.16
4.45
4.51
4.08
3 3_社会的トレンド、問題意識の高まりへの合致度
4.20
3.93
4.12
4.40
4.38
4.23
4.16
3.96
4.12
4.16
4.11
4.44
4.57
4.21
4 4_内容の専門性の程度
4.02
3.96
4.04
4.67
4.46
4.15
4.39
4.14
4.24
4.44
4.21
4.58
4.67
4.30
5 5_内容のわかりやすさ
4.31
4.43
4.11
4.60
4.46
4.40
3.47
4.30
4.14
4.26
4.34
4.55
4.74
4.32
6 6_内容の新しさ(※新たな知識の修得ができたか)
4.20
3.73
4.16
4.32
4.16
4.21
4.07
3.96
4.08
4.28
4.05
4.27
4.56
4.16
研修の実施方法 7 7_講師の知識の豊富さ、ノウハウ熟知の程度
4.49
4.46
4.13
4.76
4.71
4.42
4.46
4.47
4.45
4.75
4.61
4.76
4.79
4.56
8 8_講師の教え方のうまさ
4.43
4.11
4.16
4.68
4.26
4.31
3.55
4.28
4.25
4.35
4.55
4.55
4.70
4.32
9 9_教材のわかりやすさ、見やすさ
3.42
3.85
4.00
4.04
4.00
4.10
3.15
3.96
3.78
4.02
4.24
4.58
4.63
3.98
10 10_研修手法の適切さ
3.96
3.85
4.05
4.33
4.10
4.29
3.51
3.96
4.08
4.35
4.29
4.58
4.65
4.15
11 11_講義時間の適当さ
3.80
3.83
4.12
3.93
4.08
4.17
3.83
4.15
4.14
4.40
4.11
4.21
4.12
4.07

図表 37  ユースアドバイザー養成講習会受講前後の知識・スキルの変化
講習内容 チェック項目 受講後 受講前 受講後に伸びた割合
制度の内容及び業務の内容 1 ユースアドバイザーの役割や若者支援ネットワーク構想の経緯を理解している 3.93 2.94 0.99
2 対象者の早期発見による支援開始の意義を理解している 4.13 3.82 0.31
3 生活訓練、就労体験、職業体験の効果を理解している 4.07 3.74 0.33
4 個別のニーズに対応した包括的で継続的な支援の意義を理解している 4.17 3.88 0.29
5 海外での若者支援における関係機関の連携の状況やその意義を理解している 2.87 2.50 0.37
6 支援者の実態を理解している 3.63 2.88 0.75
7 研修・養成プログラムの定型化の重要性を理解している 3.66 3.24 0.42
8 海外(イギリス・オーストラリア・フランス)における若者自立支援の概要とそのしくみを理解している 2.69 2.18 0.51
9 社会的排除に対する海外の経験について理解し、若者自立支援の今後の課題を理解している 2.78 2.24 0.54
若者をめぐる状況と自立支援の現状 10 若者の人口・世帯構造の変化(少子化、晩婚・非婚化)について理解している 3.91 3.65 0.27
11 若者の自立支援の現状について理解している 3.80 3.53 0.27
学校から職業生活への移行、雇用・就労をめぐる状況 12 学校から職業生活への移行過程の現状について理解している 3.67 3.42 0.25
13 不登校、高校中退について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.78 3.56 0.22
労働環境について(職業紹介も含む)、就労支援について 14 不就労・早期離職を含めた雇用・就労をめぐる全般的な現状について理解している 3.67 3.29 0.38
15 労働環境(職業紹介を含む)の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.41 3.18 0.24
不登校、高校中退について、若者のひきこもりについて 16 不登校、高校中退について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.80 3.62 0.19
17 若者のひきこもりについて、その特徴と対応の在り方について理解している 3.83 3.62 0.21
若者のメンタルヘルスについて(知的障害、発達障害、精神障害を含む) 18 知的障害、発達障害について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.91 3.74 0.18
19 精神障害(社会不安障害を含む)について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.89 3.79 0.09
若者の非行、犯罪について、少年司法の仕組について 20 非行、犯罪について、その特徴と対応の在り方について理解している 3.41 2.97 0.44
21 少年司法の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.14 2.62 0.52
薬物依存(麻薬、覚せい剤、向精神薬、アルコール等)について 22 薬物乱用(麻薬、覚せい剤、向精神薬、アルコール等)について、その特徴を理解している 3.48 3.32 0.15
23 薬物乱用(麻薬、覚せい剤、向精神薬、アルコール等)について、対応の在り方について理解している 3.34 3.09 0.25
公的扶助、障害者福祉の仕組み 24 公的付与の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.59 3.55 0.04
25 障害者福祉の仕組みを理解し、支援する際に活用できる 3.57 3.62 (0.05)
ネットワークの構築と個人情報保護について 26 ネットワークを構築する意味を理解している 4.29 4.00 0.29
27 個人情報の保護・管理に関する基礎的な知識を持っている 4.07 4.00 0.07
28 個人情報を関係機関内において共有するために必要な方策について理解し、実行できる 3.91 3.76 0.15
29 若者支援ネットワークにおける個人情報の共有の考え方について理解し、実行できる 3.78 3.50 0.28
30 生活保護ソーシャルワーカーの関係機関・関連専門職との連携、協働の意義について理解している 3.98 3.59 0.39
31 子どもの心の問題をめぐるネットワーク構築の必要性についてその意義を理解している 4.11 3.82 0.29
32 若者支援ネットワークに望まれる特性について、その意義を理解している 4.07 3.47 0.60
アセスメントと支援計画 33 アセスメント(対象者の現状・問題点等の査定)のための面接の方法を理解し、実行できる 3.73 3.62 0.11
34 アセスメント(対象者の現状・問題点等の査定)のための心理検査における留意点や主な心理検査について、理解している 3.57 3.47 0.10
35 アセスメント(対象者の現状・問題点等の査定)のまとめ方を理解し、実行できる 3.61 3.44 0.17
36 ニーズにあった支援計画の作成及び評価方法を理解した上で支援計画を作成できる 3.39 3.41 (0.03)
ケース検討会のあり方 37 ケース検討会、担当者レベルでの会合の進め方について理解している 3.67 3.56 0.11
「動機付け面接」など効果的な面接方法の実習 38 動機付け面接の意義を理解している 3.78 3.38 0.40
39 動機付け面接の基礎知識を理解し、支援する際に活用できる 3.53 3.21 0.33
SSTなどグループワーク実習 40 グループワーク(グループを用いた支援)の意義やその概要を理解している 4.11 3.65 0.46
41 若者の発達課題とそれに対応したグループワーク(グループを用いた支援)のもつ効果について理解している 3.93 3.56 0.37
42 グループワーク(グループを用いた支援)の方法、技法について理解し、実行できる 3.71 3.38 0.33
43 認知行動療法の内容・原則や活用場面などについて理解している 3.67 3.44 0.23
44 SST(ソーシャル・スキルズ・トレーニング)の内容・流れについて理解している 3.89 3.41 0.48
アウトリーチ(訪問支援)について 45 アウトリーチ(訪問支援)の目的や概要を理解している 3.96 3.41 0.54
46 アウトリーチ(訪問支援)におけるユースアドバイザーの役割を理解し、実行できる 3.43 2.94 0.49
47 相談室対応とは異なるアウトリーチの特殊性を理解している 3.67 3.29 0.38
48 アウトリーチ(訪問支援)の様々な形式や支援過程について理解し、実行できる 3.39 2.91 0.48

4.今後の課題

(1)連携体制整備に関して

ア.中核機関における課題

「子ども・若者育成支援推進法」に基づく「子ども・若者支援地域協議会」の設置にあたり、関係機関、団体の連絡調整に取り組み、協議会の運営に中心的な役割を果たしていく必要がある。

また、各支援機関やNPO団体のスタッフを対象とした研修会の開催などにより、支援者の人材育成に、引き続き取組んでいく必要がある。

イ.地方企画委員会における課題

今年度、参加機関に対してアンケートをとり、連携の状況や課題を把握したが、今後はこれらの情報を活かしながら、機関同士のネットワーク構築を強化すると共に、各機関の共通課題に関する議論が必要である。

ウ.定例会議における課題

現在、地域ユースプラザを中心とした連絡会及びユーストライアングル実務者連絡会を実施している。今後も引き続き、ユースプラザ連絡会を通じて、支援情報の共有、相談員の育成、ケース検討などによるエリア内の支援の充実を図ること、及びユーストライアングル実務者連絡会を通じて、支援に関する情報提供体制づくりに取り組んでいくことが課題である。

エ.協議会設置に向けた課題

横浜市は平成22年度末までに、協議会設置の意向である。協議会設置にあたっては、これまでのモデル事業の実績を活かして、雇用、保健・医療、福祉、教育など分野の異なる関係機関を幅広く構成機関とし、その連携による有効なネットワークの形成や幅広い知識を持った人材の育成など、包括的な支援体制の整備に取り組んでいく必要がある。

(2) ユースアドバイザー養成に関して



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