子ども・若者育成支援推進点検・評価会議(第11回)議事要旨

議事次第

  1. 日時:平成26年6月13日(金) 16:00~18:00
  2. 場所:中央合同庁舎第4号館4階 共用第4特別会議室
  3. 出席者:
    (構成員(敬称略))
    明石伸子、植山起佐子、奥山眞紀子、川邉譲、古賀正義、定本ゆきこ、谷口仁史、原田謙介、松原康雄、宮本みち子
    (事務局)
    安田貴彦大臣官房審議官、加藤弘樹参事官(青少年企画担当/青少年支援担当)、山岸一生参事官(青少年環境整備担当)、小山浩紀調査官
  4. 概要:

(1) これまでの議論の整理

事務局より、これまでの議論の整理(資料1)について説明した後、以下のとおり議論を行った。

  • 谷口構成員

    就労支援に関しては、法的な位置づけが重要になっているというのは共通の認識になってきたかなと思います。若者が実際に職業的な自立に至るまでの過程をしっかりと国が支えていくという姿勢を見せていくことは非常に重要なことで、与党もそういった法案をご準備頂いているということであります。まずはその法律でしっかりと国の責任を位置づけて、地方でもしっかりと対策を打つ。やはりその際は、支援を実行する支援機関側の人材育成も含めてしっかりと姿勢を示しておく必要があると感じたところです。

  • 宮本座長

    法律の用意があるというあたり、少し情報を共有していただけますか。

  • 谷口構成員

    ちょうど午前中、公明党の青年委員会の政策勉強会の講師として衆議院議員会館にお招き頂いたのですが、その中でも先生方がおっしゃっていたのが、若者の雇用対策の重要性やこれを支える法律の必要性でした。若者の雇用情勢は以前とは異なり、非正規雇用がかなりの割合を占めている。その中で、フリーター、ニートという問題も出てきている。そういった問題をしっかりと見据えた上で、家庭や地域、学校、企業、行政機関、民間団体など若者を取り巻く関係者の責務を明確化し、社会全体でどのようにバックアップしていくのか、支援に関しても安定的に継続的に展開していけるよう、そういった位置付けを明らかにするような法律について議論がなされていると聞いています。

  • 植山構成員

    自己形成支援については、子どもが生まれてひとり立ちができるまでのプロセスをどう保障していくかという観点で見ていけばいいのだと思います。そうしたときに、保障、サポートする機関、主体としては、まず家庭があり、学校、地域かと思います。これらについてそれぞれの課題を分けて書き出すほうがわかりやすいのかなと思います。

    それと、大きな話になりますが、目指すべきゴールが共有され明確になっていると、具体的なプログラムを考えやすいと思います。

  • 宮本座長

    文章化した形で提案いただきたいので、具体的にどこに記載すべきかについてお考えがありましたら後ほど御発言ください。

    先ほど谷口構成員から御発言のあった、若者雇用対策を法律にするという構想について、例えば、地域若者サポートステーションは今は法的根拠がありません。そうすると、今年まで事業を行っていたが来年は廃止しても構わないというくらいに不安定なものです。廃止した場合、若者雇用に関わるのはハローワークぐらいしか残りませんが、それまでサポステが対象としていた若者をハローワークが支援ができるのかといったらできないということはわかっていることです。法的位置付けが重要であるということを盛り込むということでしょうか。

  • 谷口構成員

    おそらく2つ側面があるかと思います。

    1つはおっしゃっていただいたように、サポステの位置付けが不安定であるため、若年無業者等の就労支援をしっかりと実施できている自治体が限られているように思います。特に田舎になればなるほど、若者は自立すると都会で就職してしまう傾向にあるため、若者に投資するだけの余力が地域にない。このような場合、高齢者対策のみに目がいく現実がどうしても出てくると思います。国が責任を持って基盤を整え、日本全体で安定的に雇用対策を打つ。このことは、若者が抱えるさまざまな課題に対応するという意味でも非常に重要だということかと思います。

    もう一点がハローワークやサポステで働くいわゆる支援者側の雇用の問題です。特にサポステは、法的根拠がない単年度施策のため、単年度契約、非正規職員の割合が高い。そうなるとスキルアップに投資するだけの余力がない団体、スキルアップの機会に恵まれない個人も出てきます。社会的ニーズ、役割はどんどん大きくなるにもかかわらず、それに応えられるだけの資質が育たないままでは施策の効果が十分に得られないばかりか、結局、従来の施策と同様に縮小、あるいは打ち切り、看板のかけかえのリスクが高まってしまう。そういった歴史を繰り返さないためにも、しっかりと法的根拠を与え国が継続的に施策を行う姿勢を示した上で、最大限、発展的な効果が得られるように、計画的に人材育成も行う。そういった側面も大事にしなければならないということだと思います。

  • 宮本座長

    谷口構成員の御発言を踏まえて少し加筆するということになりますが、支援者育成は雇用だけではなく共通的な課題として取り扱うべきですね。

  • 奥山構成員

    例えば9ページの一番最初のところで、課題としてコミュニケーション能力が低い、協調性がないということが書かれて、それの対策として、一気に道徳教育に行っているようにみえます。本来であれば、その課題に対応するには妊娠期~乳児期のアタッチメント、愛着形成の関係性の形成のところを支援しなければいけないと思います。この記載だと、関係性の基礎ができていない人たちに道徳教育するような形にみえてしまいますので、少し飛び過ぎている感じがします。

    こうした記載が時々あります。例えば学力の向上のところもそうです。

    課題の提起は非常に重要なことなのですけれども、どうしていったらいいかというところまではたどりついていないという印象を持ちます。

    したがって、そのたび、そのたびにいろいろな意見は出させていただいているのですけれども、まとめていく際にどのように持っていくかを考えたほうがいいのではないかと思います。

  • 宮本座長

    残された会合は本日と次回の2回で、余りたっぷり時間があるわけではないのです。したがって、御意見は、方向性も含めてお出しいただく必要があります。全体としてどこが大きな柱であるか、どこを重視しなければいけないのかというようなことも含めて、御意見を出していただく必要があると思います。

  • 定本構成員

    ニートやひきこもりの若者が非常に多く日本の経済成長を脅かすため、これらを改善するときには、青年期だけではなく、幼児期、学童期、思春期、妊娠期など、人生初期のサイクル全体にかかわる問題であり、教育だけ、福祉だけではなくて、本当に多くの機関や領域が重層的に機能して、子どもたちを守らなくてはいけない、子ども・若者のライフサイクルに連なった問題なのだということを全国民にわかってもらうということが1つ大きなことだと思います。例えば、幼児期において、ちゃんと朝起きて、夜寝て、普通の生活を送る毎日という生活リズムが培われることは、情操教育や生活力、学力にも通じ、それらが青年期において就労の土台になると思っています。

    そのときに、やはり避けて通れないのが、情報、メディア、ゲームの問題です。民間企業によるメディアやゲームなどの存在を抜きにして語れないと思うのです。当然、企業はそれぞれのサービスを追求したらいいのですけれども、子どもの生活リズムにも配慮しなければ、企業は自分で自分の首を絞めるようなものです。昼夜逆転の子どもをいっぱいつくるということは、結局後々、子どもたちがニートになって、日本の企業の成長をとめてしまうということにつながる。日本の子どもたちを守る役目が企業にもあるということを少しでも感じてもらえるようなことを、つけ加えていただきたいと思います。

  • 谷口構成員

    確認ですが、この会議でまとめようとしているものは、あくまでも国の「子ども・若者ビジョン」で示された政策について、課題や今後の方向性などを提言するという考え方でよいですか。

  • 事務局

    はい。事務局から若干補足ですけれども、自己形成支援について家庭の役割や幼少時の対応について御指摘がありましたが、7ページ目の総論で「(2)家族に対する支援の充実強化」として子ども・若者の生育環境や生育史の視点などについて触れており、また、35ページ目では、家庭教育に関する支援として、御趣旨のお話を取り上げさせていただいていると思います。

  • 谷口構成員

    定本構成員のおっしゃったことは、まさにそのとおりだと思います。したがって、一定の国の方向性、あり方は示していく必要があると思うのですが、理想論に終わってしまうような形はやめておいたほうがいい。

    インターネットがこれだけ浸透して、スマートフォンを持っている高校生は8割~9割だったかと記憶していますけれども、それだけスマートフォンが広がっていっている。大人の監視の行き届かないところで幾らでもいろんな世界にアクセスできる状況になっているわけですから、そういった時代変化に即して、大人たちも対策を打ち、変化を望むなら具体的かつ現実的なことを組み込んでいく必要があるのだろうと思います。

  • 川邉座長代理

    定本構成員がおっしゃったようなことは、全ての基盤になると思うのです。幼児期から30歳ぐらいまでの間、地域住民なり国民なりがそれぞれ子どもに関心を持ちましょう、関係を持ちましょうというような、各種施策に通底する何かを明確化させる必要があるだろうと思うのです。それをもう少し特出しするというか、頭に持ってくるというのもありかなと思います。そうしないと、どうしても対症療法的な対策になってしまって、芯がなくなってしまうような感じがするのです。その芯をどこに持ってくるかというあたりは検討しなければいけないのかなと思います。

  • 明石構成員

    川邉構成員がおっしゃったとおりですし、その前提で定本構成員がおっしゃったようなことだと思うのです。子ども・若者を取り巻く環境の中で、いわゆる健全な社会づくりに非常に危機感を持った上で、改善すべきことを、例えば定本構成員がおっしゃったような法人企業のサービス提供のあり方やそれに伴う子ども・若者に対する配慮というのをどういう形で打ち出していくか。あるいは、地域社会でコミュニティが崩れつつあると言われる中で、では地域社会はどのように子ども・若者を育てる環境づくりに取り組んでいくのかといったこと。また、もちろん家庭が一番大事なので、保護者の自覚を含めてどのように、子育てあるいはしつけに取り組んでいってほしいか。それから、学校、病院、地域でのサポートセンターなど、個別に対象を定めて、具体的な内容に関しては個別に考えていただくとしても、具体的な活動のきっかけになるような提言をしていくほうが具体的なアクションに結びつきやすいし、それを受け取った側としても、これを受けて何ができるだろうかと考えていただけるような方向性、流れができるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

  • 原田構成員

    今までのお話は、大きい方向の軸を決めるのか、あるいはそこに対して軸プラス個別の話を入れていくのかという話だと思うのですが、例えば地域コミュニティはもっとしっかりすべき、幼少期の間にもっと親とコミュニケーションを持つべきだというのは、それが出来ていない人でもわかっているけれども、結果としてできていないということだと思います。

    仕組みとして具体的な施策をまとめていかないと、ややもすると最初の出だしの部分がある種の精神論みたいなものになってしまっては、違うのかなと思いますので、一言だけ意見を言わせていただきました。

  • 松原構成員

    後ほど個別のところで言おうと思っていたのですけれども、今までの議論だと、どうしても支援者側の視点での評価になりそうに思います。

    子ども・若者が主人公なので、例えば、当事者組織の支援や、具体的にどのように子どもや若者たちに参画してもらうかということが一方でないと、大人側あるいは支援者側の論理だけになってしまう。

    当事者組織の支援について後で社会的養護のところで発言をしようかなと思って黙っていたのですが、全体のトーンとしても、もう少し子ども・若者の視点が入ってくるとといいのかなと感じています。

  • 奥山構成員

    例えば妊娠期から乳幼児期の重要性ということを考えると、夫婦共働きで多くて、しかも、昔は働きたくて働いている女性が多かったのですけれども今は家計を維持するためには両方が働かないと維持できないという時代になってきていて、その中で、子どもを持った家庭の労働環境をどうつくっていくかというのは非常に大きな問題なのではないかなと思っています。そういうことも含めて、支援だけではなくて制度に関しても少し考えていってもいいのではないかなと思います。

  • 川邉座長代理

    全体に影響することを最初に申し上げたいと思うのですが、この資料は項目だけ羅列して抜き出したような形になっていますが、今からこれを相互に関連づけて少し文章が入っていくのだろうと思うのです。とはいえ、Aという課題に対応してaという対策があるというような構成にした場合には、全体として統合されていない印象を与えやすいと思います。この会議全体を通してもそういう印象がありました。

    各省庁からの説明を聞いたときも、様々なことをやっているのだとすごく関心をしたのだけれども、それらがどこでつながっているのかという各省間の連携や構造化がいまいち不十分なのではないかと感じました。縦割りのような形がとても多いような印象を受けていたのです。そこら辺については私個人の印象だけかわかりませんけれども、改善する余地が大きいのではないかなとの印象は持っておりました。

    それから、例えば大学の学習を充実しなければいけないと言うけれども、大学の人に言わせれば高校時代の、高校の人に言わせれば小・中学校時代の、小学校の人にすれば家庭教育のツケ回しだとなるわけです。そこはまとめた形で全部に網がかかるような施策が打てる体制を国では取らなければいけないのだろうと思います。そこら辺をこの会議で少し共通して考えていい部分ではないかなということを思っております。

  • 宮本座長

    今、真ん中の9ページの各論から議論していて、大きな全体的な構想みたいなものが後回しになっているためにこういう御意見が出てきているのですけれども、1~8ページあたりが、御発言のあることにかかわっていることで、これが十分に網羅されているかどうかという話なのだろうと思うのです。支援ネットワーク、縦のネットワーク、ライフサイクル、そして関係機関のネットワーク、一元的な相談窓口のあり方、家族に対する支援がここに盛り込んであります。

    しかし、これまで出たお話でも、家族に対する支援だけでなく、例えば、子ども・若者自身がお互いに支援し合うということや、あるいは子ども・若者が参画しながら社会をつくっていくという観点が抜けているのですね。若干どこかに書いてありましたけれども、もう少し大きく打ち出してもいいのではないかということだと思います。連携強化に関しては、大きな理念はあるのだけれども、なかなか実のあるものにならない中で、これをやるべきだというようなもう少し踏み込んだ提言が必要かということだと思います。

    大綱の総点検ですので、大綱策定時に打ち出したものをやってみたところ、どこに課題があって本当の意味で連携できていないというようなことを具体的に出していく必要があるわけなのです。

  • 定本構成員

    もう一つだけ総論的なことを、先ほどの続きで、言わせていただきたいのですけれども、いいでしょうか。

    今まで文部科学省、厚生労働省、法務省などのお話を聞いて、様々なことをやってらっしゃると感心したのですけれども、経済産業省がもっとかかわるような視点が必要ではないかなと思います。先ほど言いました生活環境、生活リズム関係でメディアやゲームの話もありますし、学習塾や受験産業というのもあります。若者の就労先としての企業の問題もあります。経済産業省の取組が、子ども・若者のライフサイクルのどの部分でもかかわってきます。だから、もっと経済産業省にも問題意識を感じてもらって、大企業や中小企業がもっと子ども・若者にプラスになるような発想で経営していくようなところに結びついたとしたら、もっと活気がある取組になるのではないかなと思います。

  • 宮本座長

    ありがとうございます。今の御発言は、いわゆる経済活動と子どもの育つ環境というよう観点を一つ入れるということですね。今は、全然ありませんね。中身は事務局でお考えいただくということで、入れるということで進めさせていただきます。

  • 松原構成員

    議論の進め方の前提として、総論と各論の関係が十分よくわかっていなくて、例えば各論の(3)というのは、(1)や(2)にも通じる話ですが、総論のどこを受けて各論の(1)、(2)、(3)になっているのですか。(3)は担い手の話だから全体に通じる話で、何かの話をしようとすると担い手の課題になります。先ほど宮本座長も担い手の話は大切ですよねという整理されていて、そうすると、各論の(3)のところへ閉じ込めてしまうと、なかなか各論(1)や(2)で議論しにくいです。

  • 事務局

    説明が不足して申しわけございません。各論の(1)、(2)、(3)は、それぞれ大綱の項目に対応しています。これらについて、これまで構成員の皆様から御意見いただいたことをそれぞれまとめさせていただいたものです。

    冒頭の総論のところは、3つの項目で共通している課題、どの分野においても重ねておっしゃっていただいている御発言を横串的なものということで取りまとめたという構成でございます。

  • 松原構成員

    そうすると、総論のところでももう少し担い手の話が入ってくるのではないかというのが私の感想です。やはり大切ですね。

  • 奥山構成員

    これまで各省庁のお話があって、我々も少し発言をさせていただいたりしながら議論を重ねてきましたが、先ほどお話があった経済産業省が少し抜けているのではないかという御意見などに関しては、余り全体像として議論をしてこなかったような気がします。

    非常にうまくまとめてくださっているとは思うのですけれども、事務局がまとめてくださっていて私たちのものになっていないという印象があり、もう少し構成員で議論してもいいのではないかなと思います。

    ほかにも、総論として例えば、社会の変化が物すごく早くなっている中でもう少し社会の変化に敏感に子どもたちに対応していくのはどうしたらいいのだろうかという議論ももう少しあってもいいのかなと思います。今までの省庁がやっていたことを踏まえた議論だけではなくて、もう少し、今の子ども・若者が置かれている現状を考えて議論して、その上で省庁の話、そして私たちの話をどうまとめていくかという総論のつくり方をしたほうがいいのではないかなという気がしました。

  • 宮本座長

    ありがとうございます。

    どうも今まである意味で機械的に、子ども・若者ビジョンの項目に従って各省庁の取組を、非常にタイトに議論してきたものですから、これも念頭に置きながら、今一度ここで自由に意見を交換し、必要なもの、大事なもの、強調しなければいけないものは一体何なのかをお出しいただくといいと思います。

    皆さん結構同じことを考えてらっしゃるというか同じような認識はあるように思うのですけれども、そのあたりをお出しいただくと、総論のところがもう少し内容豊富になって、必要なことがそろっていくのではないかという感じがいたします。

    先ほど出ました担い手問題は総論に入れましょう。子ども・若者の育成では、担い手問題なしには進まないという話ですね。

    それと似たような問題は何かほかにありますか。何かあるかもしれないのですが、そのあたりのところをまずお出しいただき、そこで大体合意ができたところで各論のほうをさっと見ていきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

  • 谷口構成員

    全体の中で共通して出てきていた課題は、縦割り的な枠組みからどうやって抜け出すのかということだと思います。

    例えば、地域若者サポートステーション事業が行政改革推進会議秋のレビューで指摘された中には、重複している事業内容は全部排除しろということで、中退リスクの高い若者に対して早期にアプローチする、学校連携推進事業も大幅に削減されました。理由は「教育」は文科省の仕事ということで、中退した人だけを対象とするように運用ルールも変更になりました。

    そもそもサポステと学校との連携は中退リスクの高い完全不登校生徒など在学中の生徒への対応等の領域において重なり合うことで機能し始めていた。つまり、文部科学省の事業ではできなかった領域を厚生労働省の持っている専門性でうまく解決する、縦割りではなく双方を連携させる、連結させるといった領域の事業だったわけです。高校を中退してしまってからではニートの状態に至るリスクが高く、その状態から脱却することも難しくなるため、中退する前段階から連続的に支援していこうという合理的な連携でさえ、事業内容の重複として裁かれるのは良くない。むしろ連携を促進するためのルールづくりまで踏み込んで示していかなければならない時期だと思っています。

    今の枠組では、学校教育段階は文部科学省、青年期に移行していく中で厚生労働省という感じで、各事業で予算と権限がきっかり分かれてしまっている。サポステ・学校連携推進事業のように、在学中に問題が発生し中退後、卒業後に専門的な支援が求められるような連携領域に関しては、例えば厚生労働省が8割、文部科学省が2割という形で、人も予算も双方が負担し権限も責任も分けあうといった具体的な運用ルールまで盛り込む必要がある。そうしないと連携とは名ばかりの丸投げや縦割り的対応、良くて形骸化したケース会議等でいつまで経っても問題解決に至らない事態に陥ると思います。

  • 宮本座長

    今の谷口構成員が言われたことは、例えばサポステについては財政支出上の重なりを一切認めないという形で税金を効率的に使えという指摘がなされましたが、重なりは一切認めないということになると連携にはならないわけです。

    例えば高校段階でも、子どもが抱えるリスクが非常にはっきり見えている場合、このままだと中退しそうだとか、学校を卒業するけれどもその後に仕事には多分つけないだろうとかわかっていても、教育行政とサポステが連携できなくなった。サポステは中退をした段階からしか支援してはいけない、リスクのある段階は労働行政ではないという形で切られたわけです。それでは、教育行政は本当に中退する前までは責任を持っているのですかというと持っていないわけです。結局、教育行政は中退するまで手を出さず、中退したらサポステにどうぞという形の連携になってしまっている。

    ですから、ルールという問題提起は必要だと思います。

  • 松原構成員

    連携ということにつながると思うのですけれども、シームレスに若者を支援していくということはすごく大切です。

    例えば児童養護施設にいる間は児童養護施設で、退所したら別の相談窓口に行きなさい、離職してしまったらまた別の相談窓口に行きなさいと、これは無理ですね。知らない人のところに行く気持ちにはなかなかならない。

    非常に文学的な言い方になってしまうのですけれども、関係機関につないでいくという施策あるいはシステムができないと、もうぶちぶちと切れていって、制度はあるのだけれども、そこにたどりつかないということになっていくのではないかなと思います。

  • 宮本座長

    つなぐという機能ですね。このあたり、1つ項目をつくって、つなぎ方や、誰がつなぐのかとか入れる必要がありますね。そのあたり、川邉構成員、いかがですか。誰がどういうふうにするのか。

  • 川邉座長代理

    やり方についてはいろいろな方策は考えていかなければいけないのだと思うのですが、私が最初にイメージしたのはワンストップの総合相談窓口をつくって、そこがいろいろな情報を持っていて、あなたはこちら、あなたはこちら、こういうのがありますよと対象者の方に助言、指導し、その関連している機関や組織の連携についても調整していく。そこは仲よくやりなさいよとか、そこは協力してやっていきなさいみたいなことを上から俯瞰できるような窓口、コントロールセンターのようなものがあって、各機関・組織を構造化するのがいいのだろうなというイメージを持っております。

  • 宮本座長

    高齢者の地域包括支援センターのようなイメージですか。年齢的にはどうでしょうか。

  • 川邉座長代理

    どこか歳や学籍で切るしかないだろうとは思うのですが、幾つも幾つもばらばらあるよりはまとまっているほうがいいと思います。

  • 松原構成員

    現実的な年齢で切らざるを得ないのですけれども、そのときはお互いが糊しろを持っていないと、ぱっと切れてつながらないのではないかと思います。例えば1年ぐらいお互い糊しろを持っていて、相互乗り入れをしてうまく引き継いでいくというようなことをやらないと、なかなかうまくいかないのではないかなと思います。

  • 谷口構成員

    相互乗り入れについてですが、重複という点は確かに税金を使う観点からは排除しなければいけない部分もあるということは間違いないと思うのです。しかし、本当であれば他の専門家がいてそちらに頼んだほうがかなり効率的なのにもかかわらず抱え込んでしまうこともあり、一定のルールを課さなければいけない。困難を抱えている子どもがちゃんと自立できるために一番いい方法を我々支援者は選択していかなければいけないですから、それを実現するために一番合理的なルール、条件というのを課していくと考えなければいけないと思うのです。

    そういった具体的な連携というのを理想に終わらせずに実現する、実効性を持たせるためのルールを示していく必要があるのだろうと思います。例えば古くなってしまいましたが、イギリスのコネクションズサービスの場合、実際に利用のあった機関に経費が配分される仕組みがあったと記憶しています。そういったインセンティブメカニズムを組み込まないと、解決能力の高い支援機関に困難ケースが集中し、本来、それぞれの機関で果たすべき役割まで丸投げするなど責任を放棄する行政機関も出てきます。特に、費用対効果を単純な数字で捉え仕分けられる時代においては、時間と労力がかかり、数字上の実績には上がらない複雑かつ深刻なケースやクレーマーのように負担感が大きいケースに関しては、排除される事態が生じるわけです。

    そこで、社会的問題の解決を目指すのであれば、支援の狭間になり得るこれらの領域に関して責任の所在を明らかにしつつ、連携を機能させなければいけない。となると先程申し上げたように双方が責任を持ってやれるような運用ルール、具体的には、関係府省間の出資比率を決めるとか、権限の比率を決めるとか、そういったところまで考えて施策を実施しなければならないと思います。

    また、川邉構成員もおっしゃったように、強力なワンストップ型の相談窓口は要ると思うのです。これだけ子ども・若者が抱える問題が複雑化して深刻化しているということであれば、しっかりと責任を持って強力に問題解決に当たっていく。家庭的に問題があるのであれば、その家庭にしっかりとアウトリーチをして、家族支援をして、本人の複雑な問題に関してもそれぞれの分野の専門性、知見を結集した形で解決をしていく。子ども・若者育成支援推進法に基づく子ども・若者総合相談センターや指定支援機関は当初そういった仕組みとして立案されたはずですが、最終的には、これらの取組が努力義務となっている上、運営費に関して国からの予算がないために、なかなか進んでいない。

    今後は大きく前進していくと期待していますが、もう一つ、これまでの繰り返しになりますが、新しい仕組みをつくるのであれば、新しい人材育成の仕組みをセットで考える必要があります。人材はつくらないといないということも示しておかなければいけないと思います。

  • 原田構成員

    連携やワンストップサービス窓口というところと少し重なってくるかなと思うのですけれども、広報が余りにも少ないと思っています。今回の会議の各省庁のいろいろな話を聞いて、私自身も初めて知ったことがいろいろありましたし、私よりも各分野の専門の皆さんでももしかしたらそうだったかもしれないと思います。したがって、普通の困難を有する子ども・若者、あるいはその家庭が知っているかというと知らないでしょうし、さらには、困難がある人やその関係の人だけが知っておけばいいものではなくて、社会全体として、困難を抱える子ども・若者やそれに対する支援サービスをもっと知る上では、各省庁が例えば自分の省庁だけの広報物を出すのではなくて、同じ問題、同じ施策に対しては各省庁間を越えた1つの広報物があるなど、広報の仕方をもっと考えてもいいのかなと思います。広報に関して何かしら書き込める部分があれば、総論の部分で増やしていただければと思います。

  • 宮本座長

    私の知っている範囲で申しますと、オーストラリアにはセンターリンクという機関があって、あらゆる経済給付の業務は全てセンターリンクが一括して行っています。小さい子どものものから高齢者、障害者などが対象で、私は若者の業務を視察したのですけれども、例えば、学校を中退し仕事がない、収入がない場合、まずはセンターリンクへ行くのです。センターリンクへ行って登録することによって、経済給付を受けたり、職業訓練であったり、学校をあっせんしてもらったりというようなことが全てできる。しかも、センターリンクは若者だけが行くわけではなく、家族メンバーみなそこにお世話になるわけなので、知っていない人はいない。とにかく、お金、仕事、病気など全て、まずはセンターリンクへ行けというようなことなのです。

    包括支援というのは、そのような仕組みなのだろうと思います。現物給付や各種サービスがあって、いろいろなNPOなどが連携体制をつくっていて、これはこちらへ外注、これはこちらというような体制なのだと思うのです。

    何かいい例はありませんでしょうか。子ども・若者に関する、生まれてから大人になるまでの地域の包括支援的なワンストップサービスについて。

  • 谷口構成員

    我々は、自立を1つのキーワードにして、そこに至るまでに必要な支援を分野横断的に行うという方法を佐賀で実践しています。国が予算を投じる地域若者サポートステーション事業を基盤として活用して、そこに、義務教育段階の不登校生徒を対象としたICT活用支援事業であるとか、高校段階の家庭教師方式の学習支援、就労段階の職親制度などを付加していって、全体として、0歳~義務教育段階、青年期の問題に至るまで、あそこに行けば何とかなるよという状態をつくっていったわけです。この大枠を形づくっているのが、子ども・若者育成支援推進法に基づく支援地域協議会であり、責任を持ち実効性を高めているのが指定支援機関としての役割なのです。

    今ご説明させて頂いたようにNPOがプラットフォーム、受け皿となり、自立に必要な様々な分野の関係機関の事業をつないで大きくしていったのですが、縦割り行政が長く続く日本においては、ワンストップ化を図る方法は現実的にこれしかないと思っているところがあります。行政というのは、どうしても予算と権限というのがセットになっていますから、本当であればもう一歩踏み込んで連携した方が問題解決しやすいという領域でも、それ以上踏み込むのは非常識、対応しないでくれということが、実際に地方でも起こっています。

    勿論、専門性の確保という点では、対象を一定程度絞った上でそれぞれの関係機関が責任を持ってスペシャリストを養成・確保し対応するといった方向も重要ですので、現実的な視点としては、委託事業の受け皿となるNPO等の受託団体側が意識して分野横断的なプラットフォームを構築し、各支援事業に横串を刺す。そうすることで一つ一つは小さな予算規模の事業でも関係機関が委託という形で責任を持つ中で実施主体としてのNPOの中で有機的に統合される。NPO等受託団体側には、様々な問題に対処できる様々な専門家が常駐し一元的に対応を行う、結果としてのワンストップ化が実現できると思います。

  • 古賀構成員

    まず、子ども・若者をめぐる問題が複合化していて、「シームレスな対応」が必要であるという前提がないと話がわかりにくいのではないかなと思いました。例えば、先ほど高校中退の例が挙げられたのですけれども、進路未決定者と中退者を同時に東京都で調査したとき、意思決定の機会に乏しかったむしろ未決定者のほうがむしろいろんな課題を抱えていて非常に難しい状況にありました。そのような、表面的な現象を越えた問題の複合性、多様性というものがネットワーク型支援を求めているのだという書き方が必要ではないかなとお聞きしていて思いました。

    もう一つ、当事者である子どもが子ども・若者支援について学ばなくていいのかなという思いがあります。もちろん支援の枠組みを全部学ぶべきとは言わないのですが、支援についての一定のイメージを子ども自身も体得したり、ある年齢段階に来たらむしろ彼らもそういうものの一翼を担えるようにしていくということ、広い意味の社会的参加・参画があっていいのではないかという気がするわけです。けれども、そこも今回は余り明確ではないのかなという印象があるので、もし可能であればそこも考えてみたいと思います。

  • 原田構成員

    教育の部分ともかかわってくると思うのですが、ある程度決められたレールを外れたときにどう対応すればいいのかみたいなことに関してはおそらく習わないと思います。自分がそういう状況に陥ったときにどうするかということを子どもたちにもっと伝えるべきだと思いますし、あと同様に、自分が陥らなくても周りの人たちでそういうような状況が起きる可能性がある人はいっぱいいると思います。友達からこういうものがあるよとかと紹介されたほうが行きやすい、素直に受けとめやすいという部分もあるので、もっと子どもが実際にこういうものを知って利用する方法を学ぶということは必要かなと思います。

  • 宮本座長

    子ども・若者ビジョンをつくった最後の段階で若者の参画という項目が入りました。子ども・若者の参画やシティズンシップなどをもっと総論に入れる必要があるのではないでしょうか。それは例えば、自らが主体的に解決する能力とか、また権利としてのサポートを受けられることであるとか、内容としてはいろいろあると思いますけれども主体化することということは非常に効果があるということも諸外国では検証されていますね。単に支援される対象としてではなくて、主体的な存在として認めることによって立ち直るというのは明確な理論化されたことなので、入れたほうがいいのかなという感じがします。

  • 松原構成員

    賛成です。先ほどの当事者性が抜けているという私の発言はその趣旨です。それを担保するために何ができるのか、何をしなければいけないかということを具体的に提言するということがすごく大切で、そういう意味で、機会の保障や当事者組織の支援などを幾つか各論のところに書き込めるように、総論を準備しておく必要があると思います。すごく大切なところで、主軸が抜けてしまうような総論は余り意味がないと思います。

  • 植山構成員

    私も大賛成で、主体性ということはすごく大事だと思っています。そうすると、学校教育の問題はとても大きいと思います。子どもたち自らが学校内において自ら問題を解決するという教育が実際なされているかというと、今の日本でほとんどなされていないのではないかと思うので、そのあたりまで本当はきちんと踏み込んだ話を盛り込めればいいかなと思います。低年齢のうちからやっておかないと、義務教育を終えて就労の問題が出てから主体性という話ではないと思います。

  • 定本構成員

    日本の学校は、義務教育から始まって高校、大学ぐらいまで、学校年齢にある人たちは学校が何でもやります。特に担任がそうですけれども、学校が抱きかかえて何でもやります。ですから、現場で連携が多少進んできたとはいえ、教育委員会だけ知事部局と離れているということもあって、学校は、福祉や医療と連携するのが下手な部分もあって、連携が下手であるから、抱きかかえてしまう。

    抱きかかえてしまうということは、すごく親切とも言えます。学校は本当に親切で、少しハンディキャップがあったり、困難があったりという子どもたちに親切なことはすごくいいのですけれども、学校だけではなく他の機関などの専門家の支援を活用するために様々なところと連携するべきなのに、全部学校や担任が抱えてしまうことに慣れてしまっている。

    子どもたちが、困った場合に誰かに支援を求めるのではなくて、待っていたら何かしてくれるという感じになるのは、この連携が下手な学校のあり方にもあるのかなという感じがしています。主体性というのは、何でも自分でやるというということではなくて、自分が困ったときは、何が困っていてどういう人に助けを求めるかということも自分で考える、そして動くということも含まれると思うのです。そういう発想を学校にも持ってもらうきっかけにもしたいなと思います。

  • 宮本座長

    かなり大事な議論が今あったと思います。総論に追加するものが幾つか出てきました。大体これで全部出ましたでしょうか。次回、もう一回ありますので、事務局で今日の議論をもう一度整理していただき、次回、網羅されているかどうかチェックするということになるかと思います。

  • 奥山構成員

    主体性といったときに、主体性を育む社会に参画していくような人間を育むために、いろいろな年齢においていろいろな支援があるかと思うのですけれども、それがつながっていけるのかどうかいう点検が必要なのではないか。どうしても私たちから見ると18歳の大きな壁があって、18歳までは児童福祉法でいろいろな施策がなされており、20歳まで行ける場合もあるのですけれども、いろんな施策が18歳や20歳の辺で相当大きく変わるのです。そこを、先ほど松原構成員がおっしゃったように、どうつないでいくかという、縦のつながりをどう持たせるかということは非常に大きなことだと思います。

    例えば障害児については、保育園年齢から小学校へ上がるときには福祉から教育に変わり、学校を卒業するとまた福祉なのですけれども、こちらの福祉とこちらの福祉が違うという状況にあるので、やはりそれぞれで支援が違う。それを縦につないでみたときに一体つながっているのかどうかというところを点検する必要があるのではないかなと思います。

  • 宮本座長

    点検し、絶えずチェックしながらきちんと滑らかにつながっているかを監視していかなければいけないわけですけれども、その体制をどうするかということですね。

  • 奥山構成員

    大きく総論的に言うと、先ほど松原構成員がおっしゃったように、つなぐものをつくるのか、それとも1つにすべきなのか、そこは少し議論してもいいのではないかなと思います。

    いろいろな方法がありますという提示の仕方もあると思います。ただ、基本的に今までの構造があるので、突然全部崩して1つにしましょうということは無理なのではないかなと思うので、つなぐということを考えていったほうがいいのかなと思います。

  • 宮本座長

    内閣府の別の部署で子どもの貧困対策推進法に基づく大綱に関する整理をしていますが、そちらでも、18歳でぷつんと切れその後自立するまで責任を持つ体制が余りにも貧弱な状態で、誰も責任を持てない状態にあり、大きな課題になっているという指摘がありました。

    これは非常に大きな話であり、この会議でできることは、ここが大事であるという提言くらいまでかなと思います。

    それでは、不十分かもしれませんが総論については一通り議論したということで各論に進ませていただき、またそれが終わったところでもう一度全体を見るということにしたいと思います。

    では、9ページからもう一度先ほどに戻りますが、ここで御指摘のありました、幼児に関するかなり本質的な指摘が抜けているということで、そこは補うということかと思います。

    では、先に進めさせていただいて、19ページの(2)ですが、困難を有する子ども・若者やその家族の支援ということで御発言いただければと思います。

  • 松原構成員

    30ページの社会的養護の充実について、施設で生活をされた若者たちによる当事者組織ができています。非常に活発な活動をされているところもあるのですけれども、そうでないところもあります。先ほどの子ども・若者の参画ということも踏まえて、ぜひ、そういう当事者組織の支援について社会的養護の中に入れられたらといいと思います。

    次に、児童相談所の記載がその上にありまして、谷口構成員がおっしゃった人材の量と質の拡充もすごく大切なところですが、採用からどういう形で人事を回していってプロパーを育てていくのかということをもう少し書き込まれたらいいのかなと思います。今は、一般行政職で採用して、一般行政事務と出入りするなどということも起こり得る。なかなか専門職が育たないということになるので、そういうこともぜひ書き込んで、厚みをつけていけたらいいなと思っております。また、専門職の方が専門職として自分のキャリアを全うできるようなコースを選択できるようなシステムがあっていいと思います。教員は教員のままでおられるのですけれども、児童相談所の職員は他の施設に行ったり、本庁にいったりということがあります。

  • 谷口構成員

    松原構成員がおっしゃったように、まさに人が制度の正否を決める鍵というのは間違いない。特に子ども・若者を支援するときには、それが顕著に出てくると思います。そういった点では、必ず専門家の質と量の確保に関してとりまとめにも確実に盛り込まなければいけないと思います。

    留意点としては、いわゆる個別の業界団体に偏らないということが一番です。これだけ複雑化、深刻化した子ども・若者問題に対応するときには、教育・医療・福祉・労働の全般でベースとなる共通の問題、とりわけ環境へのアプローチという視点が確実に出てきています。そういったことを踏まえ、人材を養成していく。そういった観点からも業界団体の源流になっている、大学の資格取得、養成の段階からまず変えなければいけない。その際も分野横断的な視点からボランティア、有償ボランティア、非常勤、常勤と、だんだんとキャリアアップできる流れも含め仕組み全体を変えていく必要がある。そうすることで、縦割りを突破し社会問題の解決に資する真に有能な人材を育成していく、といった強いメッセージを国が出すことも重要だと思っています。

    そういう意味でいくと、逆に各業界団体が連携して、人材育成について国に協力をしていくというような流れも民間団体としてつくらないといけない。いつまでも自分の資格が一番だ、何でもできますよという話になってしまうと、支援を受ける側の子どもたちが不幸です。大学もそれをしっかりとサポートするというようなことがないと変わらないと思います。

  • 奥山構成員

    非常に細かい点かもしれないのですけれども、一時保護所の「収容能力」強化という「収容能力」という記載はやめたほうがいいかと思います。言葉の問題なのですけれども。児童相談所の一時保護所については今の制度を前提に強化すべきことのようになっていますが、一時保護所は学校にも行けない状況であり、今のまま定員だけを多くするのは問題です。私などは昔から児童相談所はアウトソーシングしてもいいのではないかと思っているほうです。既存の児童相談所などが今のままただ仕事量が膨れ上がるようなことになるより、もう少し機能的に動ける状況に持っていくということが重要なのではないかと思います。

    児童相談所にしても、要保護児童対策地域協議会の地域の方々にしても、公務員として別の部署から来て別の部署へ行ってしまうということは結構まだまだ行われている。特に要保護児童対策地域協議会ではそうです。こういう状態では、1~2年で皆さんいなくなってしまうという状況なので、いくら技能を上げようと思ってもなかなか難しいのです。

    そういうことも含めて、構造的なものも少し考えていくべきと思います。こうしたらいいということはとても言えないのですけれども、余り既存の制度にのっとって書いてしまうのは不安なところがあります。

  • 植山構成員

    奥山構成員の御意見に大賛成です。今の段階で、確かに児童相談所の職員は足りないのですけれども、何より現場に行って困るのは、専門性と責任です。保護していただきたいのに保護していただけない、判断が十分でなかったり、児童相談所が忙しいので子ども家庭支援センターの下の組織を先に動かされるのですが権限がないのでもう一回児童相談所に上がるということでロスがあったり、子どもが何回も同じことを話さなければいけなくなったりということもあります。

    そこら辺も含めて考えるべきだと思っていますし、社会的養護の問題を考えれば、施設での養育よりも家庭のほうがいいのではないかという話もあるわけで、そこら辺も含めてという御意見に賛成したいと思います。

  • 宮本座長

    要保護児童対策地域協議会と子ども・若者支援地域協議会の連携が書いてあります。これはもう少し具体的に出す必要があるのですけれども、連携といった場合にどうやって連携するか、あるいは一体化といって本当にできるのか、そのあたりの御意見をいただきたいと思います。

  • 谷口構成員

    要保護児童対策地域協議会と、いわゆる地域若者サポートステーション事業のネットワークであるとか、子ども・若者支援地域協議会は、かなり共通性の高い団体、機関が参画をしているということで以前も意見を述べさせていただきましたが、運用面では完全に一致できるかというとそうではない部分もあります。例えば若年無業者の就労を考えた場合、虐待を受けているのであればそれも要因の1つとしてしっかり改善をしなければいけわけですが、会議の効率性という点では別の観点も必要です。

    全体の大枠としては統合して1つの協議体として成り立つと思っていますが、個別の会議に関しては、子ども・若者の置かれている段階や状態、環境に応じて、必要最小限の関係者で分科会的に開いていくというようなイメージが必要だと思います。一つの協議体で全部話し合うと散漫となり非効率な会議になってしまいますので、共通性の高い部分に関してはしっかりと同じ協議体として連携を行う中で、個別の問題はいわゆる専門部会として協議するような多層構造にするのが合理的だと思っています。

  • 宮本座長

    今は完全に別でやっているわけですか。それを担当する行政組織も、担当部署が違うわけですね。

  • 谷口構成員

    所管している担当課は異なりますが、佐賀県が県単位で設置している子ども・若者支援地域協議会で取り扱っている内容は、アウトリーチを組み込んでいるため、社会的に孤立、排除されるリスクの高い子ども・若者に関するものが主であり、要保護児童対策地域協議会が対象とする層と近く、重複した支援対象者も少なくありません。そこで、我々としては、一貫して一緒にやろうと提案をさせて頂いています。これを現実的に進めるに当たっての留意点を先程のものに加えてもう一つ述べさせていただくと、個別ケースに対応するための多層構造化だけでなく、県から市町レベルへと展開する際に段階が必要になってくると思います。まずは県単位の地域協議会を一元化していって、その後、県レベルで対応した方が良い案件と市町村レベルで対応した方が良い案件等の取決め、運用ルールを策定するなどして、段階的に移行を図っていくことも考えないと現実的に動かないように思います。

  • 宮本座長

    それでは、先へ進ませていただいてよろしいでしょうか。では次は、34ページの(3)「子ども・若者の健やかな成長を社会全体で支えるための環境整備」ですね。

  • 松原構成員

    最後の39ページ、官民の協働と書いてあるのですけれども、協働するためには民の育成支援が必要です。NPOを含めて民間団体に所属して勤務される方について、非常勤から常勤になっていくという1つのラインを谷口構成員が示されましたけれども、ディーセントな真っ当な給料が出るような形で運用できるようなシステムをつくらないと、手のかかる案件を民間に委ねる一方で民間があっぷあっぷして潰れてしまうということになるので、そこは書き込まないと絵に描いた餅になると思います。

  • 奥山構成員

    インターネットの問題が有害環境という項目のなか入っているのですけれども、情報化社会には良い面も悪い面もあって、有害だから止めるというよりも、それをうまく使っていく方法をきちっと学んでいくという、うまく使える能力をつけていくというような方向に行ったほうがいいのではないか。インターネットの問題を有害環境として括ってしまっていいのかなというのは気になったところです。

  • 定本構成員

    子どものことを考えるときに、メディアや情報機器を敵のように考えて取組を考えがちですけれども、そうではなく、家庭、学校、地域、プラス少子社会や情報社会というように連携相手として考えていけるように、企業も子どもたちの環境にプラスになるように経営を進めていくという形で、連携相手にしていくという発想を持つことができたらと思います。

  • 植山構成員

    その件については、青少年インターネット環境の整備等に関する検討会で同様の意見が出ています。最近の会議では、抑制をかける、制限するという発想ではなくて、1つの発達促進、育成プログラムとして考えたほうがいいのではないかという意見がありました。子どもの自立能力や判断力がないときにはある程度の制限が加わるけれども、能力がつくにしたがってそれは外れていくべきもので、それによって子どもたちは自分たちが育っていくという実感も持てるわけですし、うまくスキルやリテラシーが身につけさせる方向に持っていかないと普及しないのではないか、そうでないと子どもたちの反発が大きいのではないかというような御意見が出て、非常にすっきりした記憶があるのです。

    ですから、今、奥山構成員がおっしゃったように、有害情報という捉えだけではなく、1つの育成プログラムとしても活用できるような方向で組み込むということは、私もよろしいかと思います。

  • 谷口構成員

    全体にもかかわってくるかと思いますけれども、やはり今の問題というのは、参画を促しても参画できない人たちがいる。情報を届けたいけれども、受け取れない人たちがいる。これを前提として物事を考えなければならず、アウトリーチの概念が施策全般に必要になってくると思っています。

    前半に意見が出た連携の部分もそうなのですが、法ができて子ども・若者ビジョンができて、これまでの運用の中で様々な課題が見えてきた。これからを第2ステージだと考え、課題をしっかり見つめてそれを解決できるための方策を打つという観点が必要です。また、この間、時代の急速な変化はこれまで想定の外にあったような問題も生じさせています。ならば、第2ステージはそれも前提としたい。現状をしっかりと検証し、小さな問題でも早期に発見し、解決に導いていくような臨機応変な対応が可能となるような視点を、次の大綱には入れ込んでいく必要もあると思います。

  • 定本構成員

    有害環境について、インターネット以外にも、薬物はいいところがない最も大きな有害だと思いますし、もう一つ、ギャンブルですね。それも入れるなら入れていただきたいなと思います。

  • 奥山構成員

    先ほどの新しいものが絶対出てくるのだということは押さえておかなければいけないと思うのです。さらにいうと、おそらく子どもたちの認知も変わってくる。それぞれすごいジェネレーションギャップが出てくるのだと思うのです。これだけ急速に発展をすると脳の発達自体が変わってきてしまうので、そこら辺のところも少し踏まえた上で、施策を固定的に考えず、変化する子どもたちの状況に柔軟に対応できるようなことを考えていかなければいけないのではないかということを、どこかに組み込んでもいいのかなと思いました。

  • 宮本座長

    それをどのあたりに組み込んだらいいかを少し具体的に御提案いただけますか。

  • 奥山構成員

    総論でもいいのではないかと思うのですけれども、どこかに、変化に柔軟に対応できるような、施策を固定化させない方策というのを考えるべきではないかということを入れてもいいのではないかと思います。

  • 宮本座長

    入れるのはよろしいのですが、例えば今の子ども・若者ビジョンは、5年に1回改定するということになっています。ですから、それ以上に踏み込んでさらに柔軟にといった場合には、少しより具体的なものを加味しないと、文章だけになってしまう懸念があるのです。

  • 奥山構成員

    基本的には、どうしても施策というのは後追いになり過ぎるのです。だから、先ほどおっしゃったように、問題が起きてからそれに対してということになるので、もう少し予防的なことを全体として考えるということは必要なのだと思うのです。両面ですね。例えば次の世代でそろそろ起き始めている芽をつかんでどうするのかということを考えていくというのも必要でしょうし、それから子どもたちが悪くなってから対応するのではなくて、それ以前のところで早期にリスクを発見して対応するとか、そういう前もって対応するのだというところを少し強調してもいいのではないかなと。特に子どもの場合はそうなのではないかなと思いました。

  • 明石構成員

    私も奥山構成員の御意見に大賛成です。5年間ということを想定するのであれば、様々な施策が、もちろん多岐に及びますし、非常に複雑なことなので、予防という観点からみても、どこに力を入れて施策を実施していくかによって、ドロップアウトやいじめ問題などの抑止力にもなるのではないかと思いますので、そういった観点でまとめることはできないのかなと思ったりするのですが、いかがでしょうか。

  • 谷口構成員

    我々は最前線で子どもたちの思い、悩みに触れています。子ども・若者育成支援法に基づく総合相談センターでは、いじめ、虐待、DV、貧困等社会生活を円滑に営むことのできない様々な背景要因から、支援の過程では、恋の悩みといったレベルの話まで触れることもあるわけですので、子ども・若者の変化も敏感に察知することができます。それを分析して絶えず支援や対策としてカスタマイズをしていけるようにするということも考えられるのだろうと思います。

  • 宮本座長

    支援組織が持つ機能の1つとして、一番先端のところのデータを日々キャッチしやすいということですか。絶えずそれを整理しては発信し続ける、これがうまくできれば、通常の普通の人にはわからないものが支援現場で見えてくるという点はありますね。

    ですから、現場の生の情報を整理して、きちんとそれをフィードバックするという機能は非常に重要ですね。多くの現場を民間が担っているので、その民間の担っている現場で何が起こっているのかということを絶えずきちんと公が把握しながら政策に反映するというような循環が非常に重要です。これは入れていただく必要があるのかな。官民の協働とかと言ったときには、まさにそういうところが重要かなと思います。

    また、これまでの議論の中で、青少年団体や活動の拠点がどんどん縮小されて、国立の施設だけが残るというような議論がありました。問題が起こってからのターゲットアプローチではなく、予防的なポピュレーションアプローチという観点で、古賀構成員から御意見ありませんか。問題が発生してから対処するというようなことばかりではだめだろうということなのですけれども。

  • 古賀構成員

    ただ、予防は難しいところがあるのです。先回りして問題をつくってしまう部分もあるので、そこは一歩置いておく必要がある。が、ただ問題が複合化してくると、問題の芽を見つけること自体が難しくなってくるのだと思うのです。例えば、虐待といじめが重なっているというようなことが起きてくると、どこに入り口を見つけていいかわからないということが起きるので、そういう意味で、問題を早期に発見したり、複合性を解明するようなインテークの作業が必要です。

    宮本座長もお話しになったのですけれども、いろいろな団体や組織が制度上ありますよという絵を描くことと、問題に対処するためにどのようにそれをつなげて機能的に問題解決するのかという絵が、二重になっていなければならないのではないかなとずっと思っているのです。

    これまでどちらかというと、支援の制度がどのように幾つあるのかというのを絵に描いてしまうだけで終わってきていて、こういう問題を解決するときはどこが力を相互に使ってやるのかという絵のほうが余り見えなかった気がするのです。

    今の予防の話と非常に絡んでくることで、どういう予防の方法を考えたらいいかは、その問題に対処する幾つかの機関で相互に検討して入り口をつけてあげて処方箋を出してあげないとだめで、その二重構造が私は要るように思うのです。だから、今ここにいろんな組織があります、いろんな機関があります、それが連携しますというのと同時に、どの問題だったらどう連携するのかという絵がもう一つあって、そこに予防が語られるという作業になってくるのではないかなと思うのです。

    例えばアメリカにおける非行少年の問題については、インテークがあって、どの機関・団体に行ったほうがいいという方向づけがある。つまり、機能的に描かれた絵がある。問題対処的に描かれた絵があるのです。そこでは、こういう予防的な対応がありますよ、こういうメニューがありますよとなるわけですね。

    今のお話に答えているかどうかわからないのですけれども、予防するためにも、問題に対処する場合のネットワーク組織の関係を描く作業をしていただくという必要があるのではないかなと思うのです。

  • 宮本座長

    それでは、(3)のところは御発言いただいたということで、あと残った時間、もう一度、総論について、いかがでしょうか。

  • 松原構成員

    地域の中に、特に若者の居場所がないと思っています。アメリカでいうとドロップインセンターみたいに、そこへ行くと、場だけではなくてコーディネーターやファシリテーターがいて、おしゃべりしていけるというような場がずっとなかったような気がして、これが総論や各論に抜けていることを指摘したいと思います。

  • 宮本座長

    ドロップインセンターはアメリカではたくさんあるわけですね。ヨーロッパだとユースセンターですね。

    子ども・子育て支援新制度では、学童保育を小学校6年生まで、それから、いわゆる親の都合にかかわりなく子育て広場を各地につくることが盛り込まれました。これがどういう性格のものになっていくかというのはまだ今のところ見えていないのですけれども、ドロップインセンターやユースセンターに近いものになっていくのかどうなのかはこれからの議論なのだと思います。

  • 松原構成員

    子ども・子育て支援新制度は、比較的、対象が就学前のところからせいぜい小学校年齢までなので、若者までなかなか視野が広がっていません。

    若者が、学校以外には家と繁華街しか地域の中に居場所がなく、児童館は子どもっぽくて行きたくなくて、中高生センターを持っている自治体もありますが全国的にあるわけでもないということで、何となく日常的に行ってたむろできて、そこには少し関係調整をしてくれたり、場合によっては少し相談にも乗ってくれるようなコーディネーター、ファシリテーター、リーダーがいるというような場ができるといいかなと思いました。

  • 谷口構成員

    佐賀市で社会教育委員を務めさせて頂いている立場から申し上げますと、そこは社会教育が果たす役割も大きいと思います。しかしながら現実問題として多くの自治体では大分力が落ちており、予算も縮小していく方向です。昔は勤労青少年ホーム等社会教育施設が、居場所機能を担い、子どもや若者達にさまざまな出会いを演出し、そこでの体験活動等を通じて刺激を受け、成長の糧になっていく実態があったかと思いますけれども、それも徐々に弱くなっている側面もあると思います。

    その一方で、NPO等市民活動の役割が従来の居場所に変わるものになってきている部分もあるのです。例えば原田構成員のNPOには、若者と政治の接点づくりという目的の下、いろいろな思いを持った若者が集まっている。このように、それぞれのミッション、興味関心にしたがって集っていく。それが新しい時代の居場所として機能しており、今若者たちの中でも広がっている。そういった側面も一方で見ながらこの問題は検討しなければならないと思います。

  • 古賀構成員

    居場所の関連で、別の論点ですが、若い人たちは、問題に対処する施設や機関というものに対する不安や臆病感を非常に持っているのです。例えば学校で教育相談の部屋へ行くと非常に問題のある子だと思われるのではないかとか、問題が明確にされればされるだけ抑圧感が生まれるケースもある。

    今、居場所というお話があったのですけれども、もうちょっと曖昧な形で問題に付き合ってくれないと非常に身の置きどころを失ってしまうという子がいっぱいいる。問題が複合的になればなるだけ、自分自身にもはっきりしない問題で何か悩んでいてもやもやしているような状態で来るような子が多いわけですから、そういう子どもたちにとっては、今お話しがあったような居場所が、インテークにとって非常に適切な場所になっているケースが多い。例えば学校でいえば保健室登校などという形で、養護の先生ですとまず身体症状で聞いてくださり、後々心理的な問題に行ってくださるので行きやすいというようなことです。

    その辺も一工夫が要ることではないか。もちろん問題に対処しなければいけないのだけれども、表札のところをもう少し柔らかく置いてあげて、受け入れられるような素地をつくっていただくという作業は、今の若者のナイーブさを考えたときには非常に重要ではないかなと、お聞きしていて思いました。

  • 原田構成員

    どういう場所に若者が集うかという話で少し意見を述べたいのですが、私が行っている活動の中でYouth Createと別に、グリーンバードという町のゴミ拾いをするだけの活動なのですが、そこには非常に多くの若者や高齢の方も集まっています。その人たちの中には、いわゆる困難を抱える若者、例えばひきこもりや精神障害、ニートのような方も多くいるのですが、彼らはそこに来て、自分の問題を直接話すわけではないのですが、何となく人と触れ合える場が欲しいとか、そこに行くのが楽しいぐらいの比較的緩いかつ新しいコミュニティになっています。例えば町内会であるとか特定の施設のような決まったコミュニティではなくて新しいコミュニティだから顔を出しやすいというような部分もあります。地域社会の在り方を考えたときに、昔のものにそのまま若者を入れ込むのではなくて、新しい、ふわっとしたやり方や施設というのもあってもいいかなと私も思ったので、少し発言させていただきました。

  • 定本構成員

    子ども・若者の健全育成を、子ども・若者が主体的に判断して行動していくことを支援するという理念から考えたときに、性の問題というのは欠いてはいけない視点だと思うのです。 性に関しては、有害環境の項目があっただけではないかなと思うのですけれども、子どもたちが悩んでいることのなかには性の問題もあるわけです。子ども・若者を育成していくという取組の中で、有害なものを避けるだけではなくて、子どもたちに正しい知識を与えて正しく自分の体を知って人との対人関係について前向きに学んで考えていく、性的な行動を含めて人間として、将来親になる自分として、主体的に行動を考えていくということの前提として性教育を前向きに捉えていくというところを私は1点加えていただきたいなと思います。

  • 奥山構成員

    性のことも少し絡むかもしれないのですけれども、やはり権利擁護ですね。子ども・若者が自分の権利をきちんと教育されるということは非常に重要なことだと思うのです。各論のところで見ると、権利擁護は虐待のところに入っていたりするのですけれども、性的な権利も含めて自分の権利ということをきちっと教育されるということをもう少し推進できないかなというのを思いました。

  • 谷口構成員

    今、自治体が主催してお見合いパーティを開かないと男女がつながり合えない、そういった現実が広がっている。若者の自立支援に携わると、バーチャルな世界では雄弁な若者でも現実社会では、異性だけでなく他者に対しても、適切に思いを告げたり、つながりを持ったりするのが面倒、苦手という若者が増えている実感があります。性教育のカテゴリーに入れるべきかどうかは微妙ですが、パートナーを見つけ、心を通い合わせるということが大前提の世界と思いますので、関連の事柄について触れる必要があるのかもしれないと思いました。

  • 宮本座長

    ありがとうございました。いろいろな重要な意見がたくさん出たと思いますので、事務局のほうで整理をしていただき、次回、それをもとにしてもう一度落ちがないか、もっと工夫できるかどうかということを検討するということにしたいと思います。


以上