子ども・若者育成支援推進点検・評価会議(第18回)議事要旨

議事次第

  1. 日時:平成27年11月16日(月)15:00~17:00
  2. 場所:中央合同庁舎4号館 共用第2特別会議室
  3. 出席者:
    (構成員(五十音順、敬称略))
    相原佳子、明石伸子、植山起佐子、奥山眞紀子、川邉譲、古賀正義、高塚雄介、 谷口仁史、花井圭子、福田里香、宮本みち子
    (内閣府)
    高木宏壽内閣府大臣政務官、石原一彦内閣府審議官、武川光夫政策統括官(共生社会政策担当)、安田貴彦大臣官房審議官(共生社会政策担当)、石田徹参事官(青少年企画担当)、村田達哉参事官(青少年環境整備担当)、小泉智明参事官補佐
  4. 概要:
    (冒頭)高木宏壽内閣府大臣政務官あいさつ
     高木宏壽内閣府大臣政務官が、以下のとおり、あいさつを行った。
  • 高木政務官
     こんにちは。内閣府で子供・若者育成支援を担当しております、大臣政務官の高木宏壽でございます。
     本日は、お忙しい中御出席をいただき、ありがとうございます。
     これまで構成員の皆様には、現大綱の総点検として、平成25年度より各省庁の実施する施策について御検証いただき、昨年7月に報告書をまとめていただきました。また、このたびの新大綱策定に向けた検討では、9月3日から本日を含め6回にわたって理念や重点課題を中心に御議論をいただいていると承知しております。
     日ごろより現場での具体的な事例を交えつつ御議論いただき、子供・若者の育成に関する大変貴重な御意見を頂戴しておりますことに、この場をおかりして御礼を申し上げたいと思います。
     引き続き、子供の貧困、児童虐待など深刻な課題につきましては御議論をいただいた内容を踏まえて、新しい大綱においてもしっかりと盛り込み、対応していく必要があると考えております。また、新たな大綱では子供・若者が自分らしく自立し、社会を担う存在として活躍していけるように、国民全体の参加によって発達段階と一人一人の状況に応じた健やかな育成を図ることを重視してまいりたいと考えております。政府においては本日、取りまとめていただく報告を踏まえ、大綱を作成してまいりますので、引き続き御協力のほどをよろしくお願い申し上げます。本日はありがとうございました。
(1)新たな大綱に盛り込むべき事項について
 9月3日以降、5回にわたる討論の中で出された意見を取りまとめた「資料1.新たな大綱に盛り込むべき事項について(意見の整理)(案)」について、現案を事務局より読み上げつつ、順に確認を行い、最終的な取りまとめに向けた修正など、御意見をいただいた。

 【理念・重点課題・構成について】
  • 奥山構成員
     おまとめありがとうございました。
     一つ質問と一つコメントです。これは、現大綱にこういう方向で少し修正を加えると考えるのですか、それとも、これからこれだけで新しいものを編纂すると考えたほうが良いのでしょうか。その辺りを確認したいのが一つと、もう一つは細かい点なのですけれども、例えば4ページ(2)の「乳幼児健診で判明した発達障害」のところについて、いきなりここに発達障害がぼんと出てきてしまうのですけれども、発達障害というのは特別な疾患名なので、「病気や障害等により発達に困難を生じた子供」という言い方のほうが、もっと広く捉えられるのではないかと思います。
  • 石田参事官
     もちろん現大綱の例えば困難な子供に対する施策ですとか、そういったものは引き継がせていただきますけれども、現大綱から5年が経過し、新しい大綱につくり直すということですので、新しい視点も取り入れていくということで考えております。
  • 奥山構成員
     つまり、資料1の内容だけではないですよねという確認です。
  • 石田参事官
     もちろんです。昨年度、大綱の総点検をしていただきまして、報告書を7月にまとめていただきました。そちらも反映させていきますし、特に今回は理念、重点課題について御審議いただきましたが、その内容を盛り込んでいきたいと考えております。
  • 谷口構成員
     4ページ「(2)困難を有する子供・若者やその家族を支援する取組」の二つ目の点なのですが、中核となる病院がアウトリーチを行うというのは限定的過ぎるので、ここには当然のことながら子ども・若者育成支援推進法に基づくセンターであるとか指定支援機関、さらには生活困窮者自立支援法に係る自立相談支援事業であるとか、地域若者サポートステーション事業であるとか、さまざまな実施主体がありますから、そういったさまざまな専門領域から、それぞれの地域に働きかけていくということは言っておく必要があるだろうと思います。
     もう一つは、その次の(3)の一番下のポツにありますけれども、縦割りにならないようにというところで、さまざまな専門家が集ったチームで対応と、ここにも書き込んでいただいていますが、今後取り組みを進めていく中で注意すべきこととして、例えば資格認定団体などが何かの施策が始まると、そこを独占的に何とか持っていこうという働きかけをしたりということがありますが、今の社会問題が深刻化かつ複合化をしているという傾向を鑑みると、やはりさまざまな専門領域の力を最大限活用するのは当然のことであり、それをチームで複合的に動かし突破するという考え方、この部分はしっかりと打ち出す必要があるのだろうと思います。
     そういう点で先ほどのアウトリーチのところに戻りますが、アウトリーチはこれまで教育、医療、福祉さまざまな分野で実施をされていますが、体系化されたノウハウというものがないわけです。今、80-50問題といった、ひきこもりの高齢化もありますが、本当に最終的な自立までしっかり解決できる、体系的なノウハウについて早急に社会でコンセンサスがとれるレベルまで高めていく必要があると思います。そういった意味でもそれぞれの分野で今、培われているノウハウをもう一度集結させて、再発展をして、国の公的水準として責任ある支援ができるようにしていく。こういった明確な姿勢が必要なのかなと思います。
  • 宮本座長
     ありがとうございます。
     今の体系的ノウハウの集結、これはどこがやれば良いと谷口さんは考えていらっしゃいますか。
  • 谷口構成員
     最終的な集結、つまり職業的な自立、社会参加というところに、そのノウハウを持った人材がしっかりと集められるというところが一つポイントになるのかなと思います。これが教育であるとか福祉というところに偏ってしまうと、なかなか社会的な自立が達成されないまま、理念で終わってしまうということもありますので、出口段階に近いところにちゃんとさかのぼった問題まで解決できる、そういった体系化ノウハウを人材も含めてチームで配置するというところは必要な視点かなと思います。
  • 宮本座長
     そのノウハウを集結させるために、どこかが責任を持つとか、あるいは体系的なノウハウを持った人材をどこかで養成するとか、そういうことまで踏み込まないと多分実現しないと思うのですけれども、それはどのように考えていますか。
  • 谷口構成員
     以前は地域若者サポートステーションが一番の候補として発展をしていったという経緯がありましたけれども、平成25年の行政改革で縮小してしまったというところがあって、アウトリーチも実際にはできなくなってしまっていますし、自立支援という点に関しても、学校との連携が実質的に弱くなってきているところがあって、今はサポステだけではかなわなくなっています。この度、青少年の雇用の促進等に関する法律ができましたので、今後はまた地域若者サポートステーションが本来のサポートステーションの理念というところに近づいていくのだろうと思いますが、それとあわせて生活困窮者自立支援法に係る自立相談事業も立ち上がっております。そういったものをうまく連動させて、いろいろな問題を抱えていても、そこに行けば何とかなる、といった信頼のある相談支援機関、ワンストップの相談サービスを提供できるようなところをまずつくって、そこにしっかりとしたノウハウ、人材を集約していく、そういった観点が必要になるのではないかと思っています。
  • 川邉座長代理
     4ページの(3)の後ろから二つ目のポツについて、「ファーストコンタクトを受けた機関において、インテークと見立てを行い、適切な支援につなぐところまで責任を持つ」とありますが、当然そのようにあるべきであるという文言ではあるのですけれども、ある意味、危なさを抱えているところがあって、ファーストコンタクトを持ったところだけが責任を持つというように受け取られかねないというもろ刃の剣といいますか、裏の意味を持ちかねないと思うのです。また、ファーストコンタクトを受けた機関が対象の子供・若者に合致したインテークや見立てができるとは限らないという場合がまれならずあると思うのです。そこで、谷口さんの話とつながっていくわけですけれども、やはり最終的に困ったときには、ここにお願いすれば適切に対応してくれるという専門機関が地域にあったほうが良いと思います。例えば地域協議会内に専門家を配置するとか、地域協議会が見立てを委託できる専門家リストを用意しておくというシステムをつくっておいたほうが良いのではないかと私も思いました。
  • 宮本座長
     今のところ、私から補足させていただくと、先日、一億総活躍の国民会議第2回目がありまして、私は欠席だったのですが、文書で提案をしたのが地域若者サポートステーションの見直しということで、今の地域若者サポートステーションですと、グレーゾーンの若者の支援はほぼ限界があって、非常に中途半端な機能しか持てない。その上、学校との連携事業というものが完全に中止になってしまったものですから、いよいよ普通に就労できそうな人だけを就労支援するという形に機能が狭まってしまったので、ここで問題になっているような人たちを支援する機関としては、極めて不適切になってしまっているということで、もう一度見直しが必要だということを提言したのですけれども、そのあたりのことがここでは重要かなと思います。
  • 植山構成員
     先ほどのファーストコンタクト云々のところは私が発言させていただいたところなのですが、川邉先生がおっしゃったとおりのことを私は考えていて、基本的には宮本先生がおっしゃったような、きちんとしたセンターがあるべきだと思っています。ですけれども、現行でできないので、次善の策としてせめてファーストコンタクトを受けたところが責任を持とうよ、という意見です。それで、自分のところが無理だと思ったら適切なところにつなごうよという意味で申し上げたので、もし次の大綱の中にきちんとワンストップで専門的なサービスができる機関をおくべきであるというように規定ができるのであれば、それが最善であると考えております。
  • 宮本座長
     もう一つ、地域若者サポートステーションというものと、まさしく子若法における子ども・若者総合相談センターとの関係というのも重要なのですけれども、谷口さんのところは両方やっているので、そのあたりでどこが一緒であり、どこが違うのかということについてどうでしょうか。
  • 谷口構成員
     子ども・若者育成支援推進法、生活困窮者自立支援法であるとか、先ほどの青少年の雇用に関する法律もそうなのですが、それぞれ少しずつ角度がずれてきていると思うのです。包括しているのは子ども・若者育成支援推進法だと思います。なので、佐賀県の場合は、まず子ども・若者育成支援推進法における幅広のネットワーク、法律の枠組みの中で、それぞれの付随する事業を組み合わせることによって多くの専門家を集結させて、そこでチーム対応することによってこれまで対応できなかった問題を解決していく。こういった強力な体制、あくまでも工夫の範囲でということになりますが、これまでよりも強力な体制をつくったというところで、前回プレゼンテーションさせていただいたような結果にも結びついていたということだと思うのです。
    今の問題は複合化をしており、支援対象者も単純に不登校とかひきこもりにはくくれないわけです。例えば実際に我々が対応している案件はひきこもりで家庭内暴力があって、父親が自殺をしてひとり親家庭で貧困に陥って、さらに難病を抱えているとか、こういった複合的な問題が実際に目の前にあって社会的に孤立をしている。ではその孤立をしているところにアウトリーチをかけて、さらにはそれぞれの問題を一つ一つ解決していって自立までということになると、どれも施策一つ一つが中途半端過ぎてしまうのです。中途半端という言い方が悪いですが、どうしても足りない部分が出てしまって、今は自立までいく前に息切れしてしまうということになっていますから、連続的に支援できるようにするためには、そういったものをうまく連動させるしかない。それぞれのよさを組み合わせてスケールメリットを生んで体制も強くしていく。そういった観点で運営をしているという状況です。
  • 川邉座長代理
     細かい話で恐縮なのですが、もう一点。5ページ(4)の下から2番目に、「少年院や少年鑑別所の職員は、メンタル面で深刻な子供に対応できる人材が必要」ということなのですけれども、これはあくまでも少年院や少年鑑別所に関係したというか、入ってしまった子供というように読めます。これはとても重要だと思いますが、もう一つ、少年院や少年鑑別所の職員が持っている知識や経験というものをきちんと社会に還元することを求めることもつけ足して良いのではないかと思います。
     非行関係で限定すればですけれども、少年院や少年鑑別所の職員は一番困った人たちを多く見ている人たちですので、彼らの持っている知識や経験というのは当然社会に還元されるべきだと思いますし、また、新しくできました少年鑑別所法や少年院法には、そういったこともできるような規定が入っておりますので、彼らを社会で活用と言ったら語弊があるかもしれませんけれども、そういった施設の職員が持っているノウハウを社会に還元することも追加してほしいなと思います。
  • 宮本座長
     具体的にはどういう形でノウハウを還元することが考えられるのですか。
  • 川邉座長代理
     この手の地域協議会などに必ず参画させることがまず一つですけれども、今一つ、法務少年支援センターというものが少年鑑別所に併設されていまして、そこが地域にひらかれた相談機関という形になっていますので、そこをもっと活用できればいいかなと思うのです。
     非常に卑近な例で恐縮ですけれども、私は大学で相談所を持っていて相談を受けていますけれども、大学で相談を受けるには少し困るという方がうちに来ることがあるのです。具体的には申し上げにくいのですが、特殊な犯罪性のためにキャンパス内の相談室では相談を受けるのは難しいという方を、同じ県内にあります少年支援センターに紹介したところ、そこが快く引き受けてくれてうまくいったという例もあります。用意されている器をまずは活用すべきであると思います。
  • 相原構成員
     私も少年院や少年鑑別所の職員は等々のところですが、前回お話させていただいたときに本当は申し述べたかったことを今、川邉座長代理がおっしゃってくださいました。
     前回も申し上げましたけれども、少年事件の件数自体はそんなにふえているわけではなくて、その実態というところからすると凶悪化の問題等々、前回も話したとおりなのですけれども、一方、逆に件数が減っているということで、鑑別所と少年院自体の数とか、併合という指摘がなされる可能性というか危険性はあるわけですけれども、今のような専門性を生かすということをぜひやっていただきたいと思います。
     あと、下に書いてあります児童養護施設の職員等につきましても、上側の保育所の保育士も、これも自分なのですが、結構ベテランでかなりの件数をやっておられる方の専門性をうまく利用していただきたい。非行に関しては少年、少年看守職員ということで各ケース会議等々での意見を求める、もしくは実際に会ってもらうとか、面接してもらうとか、そういうことをぜひ追々にしていただきたいと思いました。
     もう一点だけ、それとの関係で全体の大綱につきまして、先ほどから出ていますようにワーディングで適切に抽象化しなければいけない部分と、抽象化し過ぎて何をポイントにするのかというところがぼけてしまっては困るなという部分があるように思います。これだけまとめていただいたことに本当に御尽力感謝いたしますが、その辺りについて、今もしお考え等があるのであれば、教えていただきたいと思っております。
  • 石田参事官
     ワーディングについて、まだはっきりこのようにすべきだ等々は決めておらず、また各省と協議をする中で決まっていくものがあるかと思います。
     ただ、一つだけ今の時点で申し上げさせていただきますと、「子ども・若者」という表記がございますけれども、「子ども」と平仮名になっております。これを常用漢字ということで漢字表記とさせていただければと考えております。白書のほうは既に漢字になっております。あと、これにつきましては法律用語としての「子ども・若者育成支援」とか、そういったものについては従来の法律の記載、平仮名ということになります。
     そのほかに御指摘等をいただけるところがありましたら承りたいと思います。
  • 植山構成員
     今のお話で、きっとこれから検討されるところだと思うのですが、読んでいてひっかかったところが4ページ(3)の最初のポツ「親の教育、家庭教育に行政、地域が関わっていく」という文章です。これは要するに今までそこが手薄だったからやっていきましょうということなのですが、読み方を変えると介入するといいますか、そのような読まれ方をされても困るので、ここは慎重な言い回しといいますか、どのようなものを指して親へのサポート、家庭へのサポートをイメージしているかがわかるような文言にしたほうがよいかなと思いました。
  • 宮本座長
     親へのサポートというのは、言葉は同じでも意味することは結構さまざまなのですけれども、その点で植山構成員からこういう表記が必要、というようなところはありませんでしょうか。
  • 植山構成員
     それはほかのところでも言えることで、私は法律をどうつくっていくかがわからないので的外れなことを言ったら申しわけないのですが、それぞれの用語の説明を盛り込めないのかなと思ったのです。心理臨床の基本で言えば、その人がその人らしく生きられることをサポートするという表現するのですけれども、保護者の方が保護者機能を十分果たすのに必要なサポートをするとか、ですから子育ての価値観に介入するということではなくて、そのようなニュアンスを持たせたいと思います。私も、今具体的にと言われると出てこないのですが。
  • 宮本座長
     家族支援とかそういう問題ですね。家族支援にはさまざまあって、経済支援もそうですし、物心両面あるわけで、ややもすると家庭支援とか親への支援といったときには、家庭教育みたいな部分のところにぐっと入っていくこともあって、そのあたりはかなり注意をして、これが家族支援だというものを打ち出さないとあまり意味がないものになると思うのですけれども、このあたりいかがでしょうか。
  • 古賀構成員
     全く今のお話に賛成なのですけれども、家族に学校とかの教育現場で困っている部分について適切な情報を提供するとか、現状を把握してアウトリーチをかけるとかいうニュアンスだと思うのです。全て丸ごとというのはできないことなので、きちんとした対象者と支援の内容を決めて家庭支援をするという発想になっていく必要があるのではないか。
     それから、前も少しお話したのですけれども、学校でも随分前に比べると家庭への支援に取り組んでいる学校が多くなったと思うのです。ですからいわゆる「学校のセーフティーネット化」という要素を強調していただく必要性もあるのではないかと思います。
  • 花井構成員
     5ページの3.の上の、「学校の先生、保育所の保育士等」というところで、人材が機能する体制というのがなかなかわかりにくいと思います。今、相原構成員が言われたことが趣旨だとすれば、人材が持つ能力ですとか経験を活かすことのできるような仕組み、体制を維持する、というようにもう少し説明いただければと思います。そういう経験が活かせるような何らかの仕組みが必要だということなのかなと思うのですが、体制を維持するというと、今あるものを維持するという意味なのか、この辺が曖昧かと思うので、もう少し明確にしたほうが良いと思います。
  • 宮本座長
     この部分は、相原委員が第17回の委員会で御発言されているところのようなのですが、何かもう少し具体的に説明していただくことはできますか。
  • 相原構成員
     ここに書くには不適切なのですが、要はそういう人材をとにかくうまく活用したいというのが私の本音だったわけです。だからそれをうまく表現していただければ、保育所の保育士さんだけに限らず、ここに挙げられているような方たちについて、ベテランの方、特に60歳で定年退職されたぐらいというのは非常にもったいないと私は思っていまして、そういう60歳で定年退職された、70歳ぐらいまでの方の人材活用をしていただくというやり方をしていただきたい。
  • 相原構成員
     今、若い御両親とかが小さいお子さんをうまく育てられなくて、その子がそのまま小学校にあがって、小学校1年生、2年生がなかなか大変だというのを非常によく聞きます。そして、その前段階で第三者がかかわれるとすると、この年代だろうなと思いましたので、そこを何とかしていただければと思いました。
  • 奥山構成員
     基本的に保育園は4歳児でも30人ぐらいに1人の保育士さんしかいなかったりするのです。非常に手薄なところが問題です。一方で、学校でスクールソーシャルワーカーができているのですが、保育園も本来であればそういうネットワークを構成していくための連携を担う人が何らかの形で配置されてほしいとは思います。いつも常にソーシャルワーカーのような役目を園長先生が負ってくれるのですけれども、連携を担えるような機能について、できれば保育園にも持ってほしいと思います。
  • 花井構成員
     そうしますと、ここの内容というのは引退された先生ですとか保育士さんの積み重ねた経験とか能力を社会に活かすような体制を構築するとか、そういう文言だと相原構成員の趣旨なのかなと思いました。
  • 相原構成員
     はい、そういう意味と、そもそも本当はここの部分における人材を厚くしていただきたい。保育士さんたちのそれなりの待遇とか、そういうことも含めて適切な人数を必要とすると思います。
     それでただ若い人だけではバーンアウトする、もしくは児童福祉司もしくは児童養護の施設の職員、少年院の職員も含めてなのですけれども、バーンアウトしてしまいますのでベテランの人とうまく人材交流して、そういう人たちがベテランになっていく。特に児童福祉司さんなんか地区担当で各家庭を回るような人たち、若い人で途中で挫折してしまうという人が多い、とつい最近も聞きました。だからそのような人たちがうまく育っていくような人数と、ちゃんとした指導体制。それはベテランも、そもそもの人数も両方必要、だと考えます。
  • 宮本座長
     このあたり大変重要で具体的な話で、結局、学校においても教員以外の多様な人材が必要である、プラットフォーム化という話が保育所であるとか、いろいろなところに必要だという話ですね。それから、地域協議会なんかでも確かに少年院とか少年鑑別所の職員というような方は参加している人は少ないと思いますけれども、今後、もう少しその辺りの強化というものが必要だということ、きょう大変重要な御指摘があったと思います。
     それから、子供・若者を扱う専門職で長く務めた方がたくさんいるのだから、そういった人のノウハウ、経験をもっと活かす、というお話ですね。そこも大変重要だと思います。
     あと時間も押しておるのですけれども、4ページの一番下のところにユースワーカーという言葉が何カ所か出てくるのです。このあたり、私もユースワーカーという話をしましたけれども、古賀構成員、いかがでしょうか。
  • 古賀構成員
     ユースワーカーについて、私も専門職化するという部分も必要だとは思っているのですけれども、同時に先ほどから出ているようないろいろな人材の方々について、研修といいますか、養成的要素を入れながらやわらかく人材を掘り起こすという作業がもう一つ要求されているのかなと思うのです。東京都もスクールサポーター制度というものを新たに導入したのですけれども、そのときの人材として、あまり専門特化した人ばかりではやれないので、さまざまな育成の分野の方にお願いしているという話を前に御紹介しました。例えば100人新たに雇おうと思うと、なかなか全部は専門家ではやれない、広げられないということで、少し広い範囲で掘り起こしていこうということだったようなのです。けれども、そういう人たちにできるだけある種の「資格化」というか、資格化と言うと言い過ぎなのですけれども、そういったようなものをしながら場を与えていけるようにしたらどうかなということで検討しているようなので、そんな工夫もあってもいいのではないかと思います。
  • 宮本座長
     高塚構成員もユースワーカーについて御発言ありますか。
  • 高塚構成員
     ユースワーカーも去ることながら、一つ問題提起としては、私は日本の専門家というのは皆さん相当優秀だと思っているのです。非常に専門性を磨くことに皆一生懸命で、それは良いのだけれども、問題は専門化同士の連携がともするとうまくいっていない。そこが一つ問題だと思うのです。だから一つの問題、課題に対して専門家同士がちゃんと意思交換をする。そういうシステムが必要ではないか。
     ひきこもり問題なんかについても、正直言って私はひきこもりをずっと見てきているけれども、医者の見方、心理の見方、福祉の見方、労働問題の見方、みんな違っているのです。それがばらばらのままにみんなやっているから、なかなか成果が上がらない。とすると今、問題になっているひきこもりというのは一体何なのか。それぞれの専門家で意見を闘わせて、そして一つの方策を見出すことが必要だと思うのです。そういう意味でも専門家同士の意思のシェアというか、連携というものをどこかに盛り込んだほうが良いだろうと思います。
     ユースワーカーについては、日本にはユースワーカーの伝統がはっきり言うとないのです。ともするとそれは篤志家のやることである。ボランティア的にやることで済ませてしまっている。そうではなくてユースワーカーというのは学校の教員と同じように、子供の育成とかについて、きちんとした勉強をして、対応にあたることが必要だと思うのです。それをどうやってこれから具体化するかということが大きな課題だろうと思っています。
  • 宮本座長
     この件はよろしいでしょうか。谷口構成員も御指摘がありましたね。
  • 谷口構成員
     先生方のお話で出てきたとおりで、実際にこれからの取り組みで必要なのは、あらゆる施策であるとか、取り組みを総動員できるような、それを紡ぐような人材というものが必要になってくると思うのです。そういう意味でいくとユースワーカーの存在というのは必要になってくるだろう。教育、医療、福祉、労働さまざまな分野の知見というものを一定程度理解して、コーディネートするということの能力を持った人、これがまず一つ要るということと、でもそれだけでは数的にも足りないし、逆に専門家、専門家してしまうと当事者から少し離れてしまうという側面がありますから、そういう意味で階層的という表現が適切かどうかわかりませんが、そういった中核を担う人の下に、ある意味、非常勤、常勤的なものの層、さらにはボランティア層という形で、しっかりとユースワーカーを頂点として人材がチームで当たれるような体制を用意する必要があるだろう。さらにそれと先ほどの強力なワンストップタイプの相談窓口が連動することで機能するものと思いますので、そういった横断的な体制というものを省庁連携で、府省連携でつくっていくという考え方の中で機能させることがいいのだろうと思います。
  • 石田参事官
     いろいろ御指摘をいただいています。保育所の保育士の活用の件から始まったと思いますけれども、体制の確保も含めて維持の解釈等ございました。それから、専門職の人材研修。これは保育所に限らずいろいろな方面に必要だという御指摘もありましたし、今、それに絡んでワンストップ化の窓口の関係の話がございましたけれども、このあたり、また事務局のほうで整理させていただきまして、ワーディングを含めてまた御確認いただければなと思います。
  • 福田構成員
     ワーディングのところに関するのかもしれないのですが2点、1(1)の最後に「家庭、学校、地域だけでなく、企業も含めて検討する」と書いていただいているのですが、「企業も」でもいいのですけれども、「企業やNPOなど民間の活動も含めて」ぐらいの表現にしていただいたほうが良いかなというのが1点。
     もう一つは、これも細かくて当たり前のことかもしれないのですけれども、全般的事項の一番最初に予防的な段階に力を入れるということで「みんな含めた社会を作っていく」と書いていただいているのですが、今さらではありますけれども、作っていくときに社会全体で支えるんだということをいま一度、最初の理念のところに明記をしていってはどうかなというのが細かい2点目です。
     もう一点、これはもしかしたら後半で申し上げたほうが良いのかもしれないのですけれども、この大綱でどんな人材を求めているかとか、どんな力をつけてもらいたいかということを、最初の理念のところに書いておいても良いのかなという気が少ししています。実際には7ページの例えば「自らの心・身体を守ることのできる力の育成」とか「グローバル化、情報通信技術の高度化・多様化に対応した人材の育成」という言葉が出てくるのですけれども、少し前のほうに大きくどんな人材になってほしいとか、どんな力をつけてほしいということを明記したらどうかなと思いました。
  • 川邉座長代理
     福田構成員がちょうど言ってくださったので、一番最初の理念のところに戻って申し上げたいことが一つあります。
     これからやることとして検討されていることだと思うのですけれども、理念のところでは特に印象深い言葉とかをどんと見せたいところがあります。なかなか具体的に考えつかないのですけれども、難しいというか、長々と文字があるよりも、一言で我々はこういった政策を推進するんだという基本姿勢みたいなものがどんとあったほうが良いかなと思いまして、要するに福田構成員がおっしゃった、やるのは社会の側である、社会が支えるんだといったことが明確になるようなキャッチフレーズのようなものがあると良いかなと思います。
     すぐには良い案が出てこないのですけれども、例えばみんなで子供を育てる社会の推進とか、もっとかたい言葉で言えば健全育成推進社会とか、いいものが考えついたら、どんと載せてほしいなと思います。
  • 明石構成員
     理念のところなのですけれども、私は川邉座長代理がおっしゃった予防の部分と困難を有している人をはっきり分けることも必要ではないかという御指摘にすごく共感したのです。一番最初に対症療法的な支援を繰り返すのではなくという言葉がきてしまうと、何かそこの部分というのが置き去りにされるような気がするので、そこをしっかり分けた中で、専門的な取組にはより専門性を増していかなければいけないし、そうではない部分の予防的な視点では、社会全体を健全化していくことが大事というような、そうした視点をぜひ盛り込んでいただきたいと個人的には思います。
  • 宮本座長
     この理念のところは大変重要で、5年間を踏まえて新たにぼんと何か打ち上げたいというのがありますね。
  • 武川政策統括官
     現大綱では、「子ども・若者の成長を応援し、一人一人を包摂する社会を目指して」というのが理念でした。だから応援系が結構メーンになっていて、その辺を今回いろいろな御議論をいただいて、考えたいと思います。またいいアイデアがあればまた出していただければと思いますけれども、この辺りを変えて新しい理念を打ち出したいと思っています。
  • 植山構成員
     今、学校現場で言われているように生きる力というのが単に育てられるとか、守られるだけではなくて、自ら考え、行動する子供・若者みたいなアクティブな感じを持っている子たちを育てるというか、そのようなニュアンスも加えてもいいのかなと思います。そういう子たちと共同していくというか、もう一歩踏み出してもいいのかなというようには思います。
  • 川邉座長代理
     私は結構それに異論があって、子供の側に何かを要求するのではなくて、つまり、子供にこうなれよというのではなくて、子供がこうなるような社会をつくるというほうが大事で、子供がちゃんと育つような社会、環境をつくりましょうとか、子供がちゃんと育つような人間関係、大人との関係をつくりましょうとか、地域との関係をつくりましょうというような、施策の主体が大人の側や社会の側にあるような表現が良いと思います。子供にこういう子になりなさいねということは、施策としてあまり機能しないのではないかと思うのです。
  • 植山構成員
     川邉先生、私もそういう意味で申し上げたのです。今まで健全育成という言葉が随分使い古されていて、あたかも何かそれは大人にとって都合がいい子供を育成するようなニュアンスがずっとつきまとっているので、それが嫌なのです。その感覚ではなくて、子供自身が主体的に生きられる、そういう子供を育てる社会的な大人のチームといいますか、そういう社会にするんですよというニュアンスをつけ加えたいという意味です。
  • 谷口構成員
     まだぎりぎり子供・若者世代に入るぐらいの年齢なので、その中で一言。ぎりぎりなのであれなのですが、やはり希望というところを打ち出していただきたい。首相の言葉にもそういった言葉はたびたび出てくるかと思いますが、私たちの世代からするとお先真っ暗なのです。年金が大変だとか、このまま少子化が進むとか、いろいろネガティブな情報が頭に入ってきて、先に意欲を持ってということがなかなかしづらい、そういった子供たちの世代というのもあると思いますから、少なくともどんな困難を抱えていても思いっきり頑張っていいよと。みんな責任を持って大人が支えるからという姿勢をちゃんと示すことにより、どんな環境、どんな境遇の子供たちでも希望を見いだせるといった社会を理念の一つに据えていただければと思います。
  • 高塚構成員
     対症療法だけではなくてというのは、そのとおりだと思うのです。では何で対症療法に終わってしまっているかというと、現象面だけを追いかけているからだと思うのです。その現象面だけを捉えてあれこれやろうとするから、大した効果も上がってこない。私が一番不満なのは、例のひきこもり対策というのがニート対策と安易に結びついてしまった点です。本来、ニート対策とひきこもり対策というのは重なる部分もありますけれども、分けて考えなければいけないところが多分にあると思うのです。それが現象だけを見ると働いていないという点で同じ。だから一緒にしてしまったところで一つの政策が打ち出されてくる。これではあまり成果は上がりません。なぜ今の若者にこういう問題が起こり始めたのか、ニートとひきこもりは似ているかもしれないけれども、その背景にあるものはやはり違うわけですから、そこをきちんと整理した上で政策というものは考えていかなければいけないのであって、現象面だけを追いかけて、それを安易に結びつけるようなことはやめたほうがいいと思います。
  • 宮本座長
     理念のところは大変重要なところなのですが、今、大変力強い御発言が続きましたので、それを踏まえてこれからつくるということで、そろそろ先に行かせていただきます。
 【各論について】
  • 相原構成員
     7ページの「グローバル化、情報通信技術の高度化・多様化に対応した人材の育成」という〇で、その下が「困難においてもやりぬく力、多様な人とのコミュニケーションができる気持ちといった基本的な力を身に付けさせる」とあるので、多分まとめ方の問題かどうかわからないのですけれども、表題と書かれていることに若干ずれがあるのかなという気がしました。
     それとの関連で大綱にもありましたし、これまでの見直しにもあったのですが、ネットに関しては学校教育の充実のところに6ページ「ネット上におけるいじめの防止について盛り込む」というところだけであり、これまでの大綱の中ではインターネットを有効に活用できるような能力を養うという趣旨のものが入っていたかとは思いますが、今回、特段そういうところについての記述がないように思います。したがいまして、ネットというのは重要性を増すことはあっても、減ずることはない状況です。ましてや今、本当に多様な、私もついていけないようないろいろなツールも出てきておりますので、そういう点も、これはもう少し確実に書いて、指摘しておいたほうが良いのではないかと思います。
     メディアに関するリテラシーとか、ネットに関するリテラシーといいますか、取捨選択して適切な情報を自分が身につけるという、そういうものがないとどうしても今、先ほどの議論に出てきました自分の世界だけになったときに、何もないのかというのはそうではなくて、むしろネットにだけはアクセスしている。そういう意味でそちらからの情報だけ入ってきて、むしろ孤立化しているという実態が非常に大きいかと思います。そこで目立つための行動をするとか、そういうことが非常に、大変なところで大人と接触してしまっているということが非常に多く指摘されているところでありますので、そういう視点のところをグローバル化、情報通信技術の高度化・多様化に対応した人材の育成のところに何か書き込む必要があるのではないかと感じました。
  • 安田大臣官房審議官
     今の相原構成員御指摘のところに関しましては、インターネットの利用環境整備法がございまして、法に基づく第3次計画を本年7月に取りまとめたところでございます。この計画には御指摘のような点についても盛り込んでいるつもりでございますので、そういった点も踏まえながら、もう少しこの大綱においても加筆をして、安心して、しかも活用できるという能力を身につけさせるということを、発達段階に応じて環境整備を図るということで考えさせていただきたいと思います。
  • 植山構成員
     今の話を知っていただきたかったので、そちらで議論されていると思うのですが、単にリスクを回避するというだけではなくて、積極的に使いこなせる人材をという発想でたしかやっていらっしゃるはずですね。だからそこの点で加えていただきたいと思っております。
  • 安田大臣官房審議官
     はい。
  • 高塚構成員
     7ページの「自らの心・身体を守ることのできる力の育成」の中に、「自身の心身の状態を感じ、認識し、対処する能力、他者の心身の状態を推測する能力を身に付けさせる」。これはそのとおりで良いと思うのだけれども、「他者の心身の状態を推測する能力」というのはかたい言葉ではないかと思いました。これだけ読んでいると何を言いたいのか分かりづらいです。もっと人の心を思いやる気持ちを持つとか、そういうやわらかいフレーズに直しておいたほうが良いのではないでしょうか。
     その次の「自己の権利を認識し、権利侵害を受けた時にノーと言ったり他者に相談したりできるようにするエンパワメントに向けた教育を行う」。これもかなりかたいです。理屈としてはそのとおりなのですけれども、でも実際にはそれができない子供がいるのです。これを要求されれば要求されるほど、かえってまた萎縮してしまう。こういう文言が出ると学校の先生はむしろシャカリキになってそれをやろうとするところがあるのです。例えばいじめが起こると、いじめがあったらちゃんと言いなさいとか、嫌だと言うんだとか、先生に言いなさい、と言います。ただ、それができる子はいいのだけれども、できない子が実際にいるのです。だから、ただこれをやればいいというのではなくて、先ほど言ったようにむしろ人の心を思いやる心をどうやって育てるかということのほうに力点を置くべきだと思います。
     今の時代というのは、何でもかんでも言いたいことがあったら言わなければだめだという発想が強過ぎるのです。そこに一つの問題があると思います。何年か前に北海道の女子中学生が自殺した例を見ても、あの子は自分のノートの中に、国語の時間に自分がスピーチをやらなければならないのが嫌だ、つらいと書いていたのです。そのように自己主張というのは確かに大事なことなのだけれども、問題はその自己主張ができない子供たちをど う指導するかという、そのテクニックが求められると思います。ただ一律にノーと言えるようになりなさいと言うだけでは、これは変に誤解を与えかねないという気がします。
  • 奥山構成員
     そのお気持ちはわかるのですけれども、逆に人の心を思いやる気持ちを身につけなさいと言うと、みんな先生はそちらに行ってしまうのです。権利教育をしていますかと聞くと、道徳教育をしていますという答えが返ってくるぐらいで、自分にそういう権利があるということを学ぶという権利教育を、人の気持ちを思いやれという方向に流れてしまうのが今の教育なのではないかと思うのです。だから少し権利教育は強調してもいいのではないでしょうか。これをまた人の心を思いやるだけにしてしまうと、今の道徳教育という方向に走られてしまうような気がするのです。
  • 高塚構成員
     先生の言うこともわかるのですけれども、ただ道徳教育とは違うと思うのです。それは今、何でもかんでも道徳教育になってしまうけれども、それは道徳教育とは少し違うものとして考えなければいけないと思う。むしろ心理教育とでも言うべき世界だと私は思います。
  • 福田構成員
     先ほども少し発言させていただいたところなのですけれども、この求める人材や能力をもう少し包括的に表現して、もし書くのだったら理念のほうに入れても良いのかなと思うのです。今の、他人を思いやるというのも解釈によっていろいろあると思うのですが、例えば「想像力」というのも非常に大事かなと思いまして、それは想像することができたら相手がどのように思っているかも想像できますので、他人を思いやる力にもつながるし、あるいは相手と交渉するときにも相手の立場を想像することによって、いろいろなことが考えられたりしていくもとになるものではないかと思っています。想像力ですとか、自分で考える力、やり抜く力、あるいは叱られる力みたいなものですとか、そういったものを少し包括的な力ということで表現をして、そういったことが育つ環境をつくるということで入れていってはどうかなと思いました。
     もう一つ、最近こういう言葉を使うのかどうかわからないのですけれども、情操教育とよく昔は言っていたかと思うのですが、いろいろな事件などを見ていますと「情操」というものが育つ環境をつくれば、前回か前々回に察する力みたいなものが論議されていたと思うのですけれども、そういったものも包括して育つのではないかと感じましたので、まず想像力とか、考える力とか、やり抜く力、叱られる力などが育ってほしいということを明記して、そのために、「情操教育」、すなわち、情操が育つ環境をつくることが大事ではないかということを入れていってはどうかなと思いました。
  • 古賀構成員
     今の議論を聞きながら気になったのですけれども、子供たちが「社会」としてイメージしているところはどこなのかによって、今の思いやり論というのは随分色合いが変わってしまうのではないでしょうか。つまり、非常に閉じた狭い、同世代の関係性を前提にした思いやりは極めて濃密に起こっているし、あるのだと思うのです。逆に、同世代に対しては、思いやり過剰かもしれないと思うのです。でも、今お話にあるような「想像力」というのは、もっと違う他者ですね。年長者だとか違う立場にある社会の人などを想像するかということで、そこについてはむしろその人自体の存在が思い浮かばないような若い世代はすごく多いのではないかと思うのです。
     ですから社会関係について、どこに力点が置かれているのか。特に「閉じた社会関係」をどうやって変えるのかという話がまずないと、今の自分の心や身体を守るとか、他者への想像力をとか、先ほどお話していた権利侵害の問題なども具体的な社会の力にならない可能性があって、そこをまず変えていく努力というものが私は要るのではないかと思うのです。特に若い世代とつき合っていると、いつも出会う仲間に対する、とても過剰な反応を見るので、それを早く直さないと社会参加にならないのではないかとすごく思っていますので、ぜひその部分を入れた上で今の話になっていただけないかなと思うのです。
  • 植山構成員
     いくつか加えていいですか。そのところの一番下に「家庭、学校、地域社会における遊びを通じて、主体性を身に付ける」という一文を入れていただいたのですが、これは遊びに限らずなのですけれども、ここで私が申し上げたかったことは、括弧つきの「遊び」ですけれども、そういったような体験が奪われることによって、今、議論になっているようなことが育つ環境を奪われているということなのです。学校教育の中で行われたものではなくて、一見、子供たちだけがやっていて無駄のように思えるような空間とか時間、それがカルチャーとかアートといったようなものにつながり、また、そこが先ほどの情操教育につながると思うのですが、その部分の権利を奪われているのではないか、機会を奪われているのではないかと思うので、そういった側面を含めての環境保障をしながら生きる力を身につける、というような、今のところにつなげていっていただけると良いかなと思います。
  • 谷口構成員
     今の議論はどうしても相対的要素があると思うのです。本人の個々人の状態であるとか、特性であるとか、置かれた環境によって思いやりとか、そういう気持ちなども随分変わってくる部分があるので、それはそれぞれの立場、どんな境遇にあるかというところがポイントなのかなと思います。どんな境遇にいたとしてもしっかりとその力を発揮できたり、成長ができる。それを支える仕組みとしての子ども・若者ビジョンという視点というところで議論していく必要があるのかなと思います。
     特にもう一つ加えさせていただくと、この仕組みをだんだんと発展させていく、支える仕組みを発展させていくというところで非常に重要なのは、評価するシステムだと思うのです。以前もこの会議の中でも発言させていただきましたが、どうしても今の行革とかで使われる指標というのは非常に単一的なのです。就職者数であるとか所得の増収率とか、こういったものはPDCAサイクルを回す上では非常に大事なのですが、でもどのような状態の人が就職したのかによって相当にプロセスは変わってくるわけなのです。それを一面的に就職者数ということにしてしまうと、結局就職できるような状態の人だけを見て、本来の施策が目的とするひきこもりの若者がしっかりと問題を解消しながら就職に近づいていくという、この段階を削ってしまうことになってしまって、本末転倒な結果を生んでしまうことになると思うのです。
     なのでそういう意味でいくとちゃんと多軸評価することが必要で、どういう状態の、どういう環境の人がどういう自立のプロセスをたどっていったんだといったところまでの検証、本来の意味での社会問題解決のPDCAサイクルを回すといったところもしっかりとこの中で理念として、あらゆる見直しを行うという視点から持っていく必要があるのだろうと思います。
  • 花井構成員
     いくつか具体的に意見を述べたいと思いますので、御検討をお願いしたいと思います。
     6ページのところですが、学校教育の充実で、下から2行目「勤労観」云々とあるところですが、年齢に応じて、あるいは学年に応じてという言葉を入れていただけないかというのが一つです。
     それから、その下の学校教育で「労働、税、社会保障」とあるのですが、何回かこの会議でも発言させていただきましたが、今の若者がある日突然解雇されてもどこに相談したらいいのか、誰に相談したらいいのかわからないという相談が連合に寄せられます。学校教育できちんと労働関係法令を教える、その使い方を教えることが重要だと思っております。したがいまして、労働関係法という文言を入れていただけないかということが2つ目です。
     三つ目が8ページの一番下です。「学校におけるスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置」というのはそのとおりで、今、中学校、高校に配置が進んでいるのですが、何が問題かといいますと非常勤で週2、3回の配置とかになっておりまして、子供が相談したいと思ってもなかなかソーシャルワーカーの方がいらっしゃらないということがよく指摘されております。その意味で常勤配置という「常勤」という言葉が入らないだろうかというのが三つ目です。
     あと、10ページの、「大人社会の在り方」というところです。何と言っても子供や若者がきちんと育っていくためには、大人にゆとりがないといけません。したがいまして、どういう社会であるべきかといったときに、長時間労働を是正することが大きな目標ではないでしょうか。ですから長時間労働を是正し、ワーク・ライフ・バランス社会を実現することが必要だという文言を追加していただけないかということ。今、ひとり親世帯がふえていますので、社会全体としてひとり親であっても子供がきちんと育成できる、育てることができるという意味で、ひとり親世帯への支援を強めるとか、そういう文言が入らないだろうかということです。
     「4.その他」の下から二つ目、教育の機会均等について。これは本当に大切なことで、今とりわけ重要なのが貧困の連鎖を防止するために全ての子供たちの教育の機会均等ですので、「全ての子供たちの」という文言が前段に入っていただきたいなということと、「給付型の奨学金の拡充を始め」という点、今、大学を出た途端、400万、500万の奨学金の返済を抱えるということが大きな課題になっております。文科省のほうでも給付型の奨学金を増やしておりますが、まだまだ不足しているということで、「給付型奨学金の拡充を始め教育費に対する公的支援」という文言をぜひとも追加していただきたいと思います。
     これは要望です。よろしくお願いいたします。
  • 谷口構成員
     先ほどスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの配置、増員の話がありました。この点、学校を支える仕組みとして拡充をしていくというのは非常に重要なことだと思いますが、これは職種を限定してしまうと、これまた問題があるかなと思うのです。今、子供たちを支える仕組みとして、学校周りにいろいろな人材が支える仕組みとしてでてきていますから、「等」という形で加えていただいたほうが良いのかもしれないということと、もう一つは人材をあらゆるところで配置できればいいのですが、なかなか地域の地方レベルになるとそういった人材はいないということもあります。また、運用面で見ても個に頼ってしまうことの限界もあります。人材育成が追いついていない。さらにはそういった専門の資格を持った人もいないということであれば、チームで機能させるという支援が必要になってくると思っているのです。
     例えば地域若者サポートステーションとか、生活困窮者自立支援法に係る自立相談支援事業といった窓口に複数の人材、専門職がいるわけですから、そういった方々が学校にソーシャルワーカーとして入っていく。そういった方法だって考えて良いと思うのです。つまり、そういったところに増配することによって、学校教育が終わった後も連続でまた支援ができる。こういった視点というのは必要になってくると思いますから、有効活用、予算と人材というところで考えると、運用面での工夫は徹底的に図っていく必要があるだろうと思います。
  • 明石構成員
     細かいことで恐縮なのですけれども、家庭教育の支援のところで「親」とか「両親」とか「母親」というように出てきているのですが、今は、なかなかそれを規定できないようなところがあると思うので、「保護者」というような表現にしたほうが受け入れていただきやすいかなと思います。
     それから、7ページ、家庭の大事さというものをとても訴えてきたつもりなのですけれども、上から二つ目の子育てが大変、結婚が大変、というところ。これは私の発言だと思うのですが、ここも子育てや結婚が社会的自立の上で非常に有意義なものであるという、少しポジティブな表現に変えていただけるとありがたいなと思います。
  • 古賀構成員
     先ほどの谷口構成員からあった話に少し戻ってしまうのですけれども、こういった政策を打っていったときに、それをどうやって評価するかというのが一つ大きな問題としてあります。一番最後の11ページに、そのことを書いておられます。先ほども出ていたのですけれども、エビデンスレベルで証明しようという議論もあるのですけれども、それ自体、悪いことだと私は思っていないのです。が、そこに先ほど出ましたように多元的な要素を入れないと、量的な問題だけですべて換算されてしまうと、評価はやりにくいわけです。ですから質的な要素をどうやって入れるのかを検討してほしいなと。つまり、評価システムについて、できないというのではなくて、どうやったら多様な次元を入れられるかを考えてみてもらえないかなと思っています。
     例えばよく行政から事例紹介がされますね。そういう事例によるある種の見えてくるものがあるなら、場合によっては量的にはだめだけれども、やってみる価値があるかもしれないわけです。その辺のところを具体的に展開していけるような文言が入っていかないかなと思います。特に、先ほどずっと出ていますように、「啓発論」になってしまうと、また後退してしまうのではないかという心配があって、良い啓発論はすごく大事なのですけれども、みんなで頑張ろうというだけではなかなか進まないものもあるように思うので、良い意味の「評価体制」というか「政策評価」がこういうものにも入ってきてほしいなと私は思っています。ぜひ量的、質的な基準でのエビデンスの考え方を入れ込んでいけるような方向性を加えていただけないかなと思っているのです。
  • 谷口構成員
     評価システムというのをつくることができれば、これは革命的だと思うのです。この5年間もあれだけの理念のもとにさまざまな政策が打たれたけれども、社会問題として見ていくと、不登校であるとか、社会無業者数もなかなか高止まりしてしまっている。こういう状況を鑑みれば、しっかりとPDCAサイクルを回すという意味でちゃんと発展して支えられて、質も量も高まっていくという状況ができれば、この5年間で相当な社会問題の改善というものが見込めると思っているのです。なので1年集中的に、それこそ議論を加えてSROI(Social Return on Investment)であるとか、我々もFive Different Positions(FDP)という形で多角的に状態像を評価して、しっかり自立というところの就職決定までのプロセスを追いかけていく取組は実は全国でそれぞれの団体、それぞれの分野で行われています。医療でもエビデンスベースドの活動というものは続けられていますから、それを総結集して議論して評価システムをつくる。これだけでも相当な、今後5年、10年、税金を投入するという意味で革命的な状況ができるのではないかと思いますので、そういった意味での取組を進めていただきたいと思います。 もう一つは施策というところ、これは細かいことになるかもしれませんが、委託要件は徹底的に工夫したほうが良いと思っているのです。これまで平等というところで国が出すものは一律に課していくという世界でしたが、インセンティブメカニズムを組み込んでいく必要があると思っています。いろいろな施策を見てみても3分の1は一生懸命頑張って、ある意味これまでにない実績を出していくのですが、3分の2になっていくとそれはトーンダウンする。3分の1は税金を使っていいのかというレベルになっているという、これはどの政策でも見られる傾向だと思うのです。だったらそれを変えるとき、底上げするために下の3分の1を見て要件を変えていくという形になっていますが、そうすると上位3分の1の創意工夫まで奪ってしまって、結果的に政策全体で発展していない。むしろ停滞する。こういう状況になっているのです。
     行革に遭った総合相談窓口の去年とことしの結果を今、我々のほうで独自集計したのですが、2割近く減っているのです。行革の要件、それを含んで制限をかけてしまったら利用者数も決定者数も10%から20%減ってしまっている。これは行革の意味がないわけです。やはりしっかりと発展できる、問題が解決して成長していける、こういう状況をつくるためには、先ほどみたいにしっかりと各段階によって条件を課していくインセンティブメカニズムだけではなくて、誘客要件の規制緩和というのもやっていったほうが、民間の創意工夫を成長させていけると思うところでございます。
  • 宮本座長
     今、谷口さんが言われた2割減ったというのは、子ども・若者総合窓口の話ですか。
  • 谷口構成員
     地域若者サポートステーションについて、まだ我々が独自集計した暫定値ですが、それを全国で比較したものがありまして、26年度と27年の途中経過を比べると実質的には下がってしまっている。要は工夫としてPDCAサイクルを回すということで、加えられた仕組みが逆に働いてしまったという側面があるということです。
  • 宮本座長
     わかりました。
  • 安田大臣官房審議官
     ただ今の評価指標の問題でございますけれども、私どもの方でもいろいろな計画を作るに際して、数値的な目標を設定しないのかと言われる施策は結構あるわけですけれども、この子ども・若者育成支援に関しては、一元的な数字的な評価手法はないというのは当然のことながら、多元的であっても適切な数値的な評価指標というのは確立されていないと理解をさせていただいてよろしいですか。我々も問われたときにどう対応するかという問題もございますし、これからそれを考えるべきだというのが構成員の皆様からの御指摘であると、こういう理解でよろしいのでしょうか。御見識を伺えればと思います。
  • 古賀構成員
     全くそのとおりだと思うのです。これから考えていったらどうかなと思っているのです。つまりこれは5年の見直しは当然あると思うのですけれども、今のお話のような評価システムとして考えられる要素があってもいいのかなと。それはやはり方向性として必要なことで、すぐ具体的にできなければだめということではないのではないかと個人的には思っています。
  • 宮本座長
     きょう最初から出ておりますけれども、子ども・若者育成支援推進法というものと、この5年間の中でかなり出てきました子供・若者を対象にするいろいろな法律、制度の相互の関係性というのも必ずしもはっきりしていなくて、子ども・若者育成支援推進法が傘なのか、並列なのか、そこらあたりも必ずしもはっきりせず、予算規模とか事業を負っている団体の数とかいう問題から言うと、例えばサポートステーションは全国160ありますけれども、子若法の相談センターは160ないですね。つまり、全体としては逆転状態でありまして、考えてみる子供・若者のほうが非常に大きな理念と対象を持っているはずなのですけれども、残念ながらその力が今ないということだろうと思うのです。
  • 高塚構成員
     きょうが多分、会合の最後になると思うので1点。なかなか難しいことだと思うのですけれども、やはり開かれた学校という考え方をもう一度考え直してみる必要があると考えます。開かれた学校というのは単に学校という建物、施設を学校教育だけに活用するのではなくて、例えば空いている教室を使って足りない保育に回すとか、そういうことも考えてしかるべきだと思います。これは政策的にはなかなか難しい問題があると思うけれども、しかし、やる気になればできないことではないでしょう。
     例えば今、廃校になって初めて、その廃校施設が社会教育施設につくりかえられるということが起こっていますが。学校教育の中に社会教育施設が併設されたって一向に構わないわけです。現実にドイツなどではそうして足りない施設を補っているわけです。だから日本でもそろそろ教育と行政は別物だと考えずに、それを一体化して子若法の理念に基づく活用を考える時期が来ているのではないか。そう思います。
  • 宮本座長
     そういうことから言うと、この子若法というのは理念が非常に重要で、この理念があらゆる子供・若者に関連する法律、制度に全部投影していなければいけないという話になりますね。
  • 植山構成員
     そこのところは前の段落のところで、4ページ(3)の下から3番目のところに、「義務教育修了後、どこにも所属していない子供について、18歳に達して児童福祉法の範疇を超える前に支援する」という一文があるのですが、これは要するに今のものでは落ちてしまうので、子若法が拾えるということが周知徹底されれば、これはなくなりますよねというニュアンスで発言させていただいたのですけれども、それが宮本先生がおっしゃったように明確になっていないので、それぞれの法的根拠にのっとってやっている機関は、そこを超えた瞬間に手を出さなくなってしまうので、だからそこの関係性をはっきりさせてもらいたいと思うのです。子若が上に乗っかって、それこそ子どもの権利条約の下に来るぐらいにカバーしてくれていれば、こういうことはなくなるのです。何か明確にする方法はないでしょうかということを言いたかった、そういう趣旨の発言です。
  • 相原構成員
     理念とか子若法の立ち位置というものをもう一度明確にしていただくというのはぜひお願いしたいと私も思います。
     今回が最後のようですので、私も少し次元が違うかもしれないですが、先ほど植山構成員がおっしゃったことですが、結局こういう問題のときにいわゆる健全育成というワードが出てきます。よく現場の人たちが、それは健全育成系の話、という受けとめ方をします。せっかくここで子若法というものができて、かなり全面的な目配りをしようとしているのに、それ自体も否定されるべきものではないのですけれども、従来やってきた整理のままではよくなくて、今これがせっかくできて全体を目配せしようとしているんだというところを少しきちんとあらわしていただくと、ここの議論が生きてくるのかなと感じています。
  • 植山構成員
     健全育成という言葉を調べましたら、もともと最初に使われたときに、そのようなことで使われていなかったらしいのです。今、私たちが議論しているようなことを意識して使っていらっしゃったにもかかわらず、いつの間にか手あかがついて、嫌だなあの言葉と思うような、子供たちも嫌だなと思うようになってしまったというのがあるので、この大綱もそうなってほしくないというのがありますので、ぜひ文言に関しては工夫をいただきたいと思います。
  • 宮本座長
     非常に話が本質的なところにたどり着いたと思いますが、時間も迫っているものですから、そうしましたら一応、大体思いは出していただいたということにさせていただきます。
(2)その他
今後の流れについて事務局より説明。説明の概要は以下のとおり。
・本日の議論を踏まえ、宮本座長と相談の上、修正した資料1を改めて構成員に確認依頼。
・資料のまとめ方として、複数の御意見がある場合は、両論併記とさせていただく。
・関係省庁と調整の上、新大綱の作成にとりかかる。パブリックコメントに諮る前に構成員に御相談。
・必要な手続きを経て、12月中に子ども・若者育成支援推進本部にて決定予定。

(石原一彦内閣府審議官あいさつ)
 石原内閣府審議官が、以下のとおり、あいさつを行った。

  • 石原内閣府審議官
     宮本座長様始め、構成員の皆様方には6回にわたり非常に御多忙な中、熱心な議論を頂戴いたしまして、まずもって御礼申し上げます。どうもありがとうございました。
     私自身はこの分野は全く門外漢で、この検討会に出て初めていろいろな議論を拝聴いたしまして、非常に興味を持って議論を聞かせていただきました。
     私自身、議論を伺っていて、自分が子供だったときのことを思い出しまして、世代で言うと「ALWAYS三丁目の夕日」の2作目とか3作目あたりが私が小学生としての人生をスタートしたころでありますけれども、当時私は単なる一はなたれ小僧でありまして、このような子供・若者育成支援の議論も当時の大人の方々がどのようにされておられたのかということは当然知る由もないので、そのころの議論と現在の議論と比べることは全くできないわけですけれども、この会議に参加させていただいて皆様方の議論を通じて、今の子供がどのような暮らしをしているのかというのはいろいろなところで伺い知ることができまして、自分が子供だったころと比べると相当大変そうだなというのが偽らざる感想であります。
     子供自身も大変でしょうし、取り巻く環境も非常に難しさを増しているなという中で、子供・若者支援は非常に大変だと実感したわけでございます。そういった中で冒頭申し上げましたけれども、6回にわたりまして我々に対して非常に参考になるような御意見を頂戴いたしました。また、とにもかくにも各構成員の皆様方がそのような今日的な難しい状況の中で、非常に献身的に今の子供がすくすくと育っていくために日々努力を重ねておられるということを、まずもって私は非常に感銘を受け、感謝を申し上げたいと思うところでございます。
     今後の段取りにつきましては、今、事務局から御案内申し上げましたけれども、年内、大綱を取りまとめるということで我々はやってまいりますけれども、またその過程におきまして御意見を頂戴することもあろうかと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
(宮本みち子座長あいさつ)
 宮本みち子座長が、以下のとおり、あいさつを行った。

  • 宮本座長
     今回の委員会は昨年も何回にもわたって議論をし、ほぼ同じ構成員で再び今年度やったのですけれども、それぞれの委員の非常に厚く深い経験と思いがあって、昨年もそうでしたし、ことしも大変熱い会議であったと思っております。それだけ日々見ている子供たち、若者たちの実態というのが何か言わなければならないとか、行動しなければならないと思わせるものがあるということのあらわれだと思っております。
     5年間、子供・若者育成支援推進法にかかわって、私自身も内閣府でいろいろなことをさせていただいたのですけれども、その実感というのは、この法律が実際の事業を行うタイプのものではないので、なかなかこれが全国で力を発揮するというのが難しく、そういう意味で言うと予算規模も少ないですし、実際にかかわる人員も非常に限られているということでありますけれども、きょうも最終的に構成員の皆様が合意されたことだと思いますけれども、この法律の持っている理念の大きさということから言うと、子供・若者を対象とする法律、制度の一番上にくるものだということを改めて確認しまして、この上にくるものがきちんとしっかりあれば、それぞれは単独で行われるわけですけれども、きちんと理念が共有されているということになるわけです。まだまだその力を持つためには時間が必要な段階にあるかと思いますけれども、そういう意味で今回、新しく大綱ができる中で、5年前にはそこまで踏み込めなかったことがたくさん出てきたということですので、それを文章化して次の5年間は、より一層具体的で、しかも影響力の大きいものに何とかしていきたいという感じがいたします。
     評価のこともお話がたくさん出ましたけれども、この法律がやるべき評価というものは恐らく子供・若者を対象とするいろいろな法制度その他ですね。そういうものがそれぞれ理念に基づいてきちんと動いているのかどうなのかということになると思いますので、評価作業そのものも極めて大きなものになるのだろうという感じがいたします。それだけの力を持てるためにはそれだけの影響力、社会的な評価が高まらないと許されないことなのかと思いますけれども、そういう意味で育っていくことを強く願いつつ、大綱を形づくるということになったらよろしいのではないかと思っております。
     ということで大変御協力いただきまして、ありがとうございました。

以上