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子ども・若者育成支援総合的推進青少年育成施策大綱目次 > 5.青少年の健やかな成長を社会全体で支えるための環境整備施策の基本的方向

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青少年育成施策大綱

5.青少年の健やかな成長を社会全体で支えるための環境整備施策の基本的方向

(1)家庭、学校及び地域の相互の関係の再構築
[1]保護者等への支援を行う「家庭を開く」取組
 青少年の成長段階や困難等の状況に応じ、家庭への訪問支援(アウトリーチ)や保護者への助言・指導等を積極的に行う(具体的な施策の方向については上記4参照)ほか、経済的な困難を抱えるなど保護者や家庭の状況そのものに問題がある場合にも、青少年の育成の観点から積極的な対応を講じる。
(家庭教育支援)
 子育てに関する学習機会や情報の提供、相談や専門的人材の養成などの家庭教育に関する総合的な取組を関係機関が連携して行えるよう、また、地域の子育て経験者、民生委員・児童委員や、保健師などの専門家が連携し、身近な地域におけるきめ細かな家庭教育支援が実施されるよう促す。
(ひとり親家庭への支援)
 安心して子育てと就業を両立させることができるよう、保護者の疾病・残業の際等に児童養護施設等において子どもを一時的に預かる事業や、保護者の資格取得のための通学や疾病の際等に家庭生活支援員を自宅に派遣するなどして生活援助・子育て支援を行う事業を推進する。
 また、母子家庭の母が、その家庭環境、適性・能力にふさわしい職業に就き、自立した生活を送ることができるよう、母子家庭の母に対する就業相談や就業支援講習会、就業情報の提供、知識技能の習得に係る給付金の支給等各種就業支援策を推進する。
 さらに、母子福祉貸付金の貸付け、児童扶養手当、公的年金制度による遺族年金の支給を行うとともに、養育費の確保のための相談体制の強化や啓発活動を促進する。
 なお、配偶者からの暴力の被害に遭った母子家庭については、母親に加え、子どもも精神的なダメージを受けているケースが多いことから、母子双方に対する精神的な面についても支援を行う。
(経済的困難を抱える家庭への支援)
 教育を受ける意欲と能力のある学生等が、経済的な面で心配することなく安心して学べるよう、奨学金等の支援施策を推進するとともに、都道府県や市町村における適切な就学援助や高等学校奨学金事業の実施を促進する。
[2]外部の力も活用した「開かれた学校」づくり
(家庭・地域と一体となった学校の活性化)
 地域の教育力の向上を図り、地域全体で児童生徒を健やかにはぐくむことができるよう、広く全国で「学校支援地域本部」を実施するなど、地域住民のボランティア活動等による積極的な学校支援の取組を促進する。
 保護者や地域住民が一定の権限と責任を持って学校運営に参画し、地域に開かれた信頼される学校づくりを進めるコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の設置促進に取り組む。
 教育活動等の成果の検証を通じて学校運営の改善と発展を目指すとともに、保護者・地域住民等との連携協力を促進するため、学校評価システムの充実に向けて取り組む。具体的には、教職員による自己評価をすべての学校において実施するとともに,保護者等による学校関係者評価について、でき る限りすべての学校において実施されることを目指し、各学校・教育委員会の取組を促す。
 また、それらの評価結果を含めた情報の積極的な提供を促進する。
(教育・相談の体制や機能の充実)
 教育職員免許制度を基本としつつ、養成、採用、研修の各段階を通じた体系的な施策を充実させ、使命感、得意分野、個性を持ち、現場の課題に適切に対応できる力量のある教員等を確保する。
 また、平成21年度からの教員免許更新制の円滑な実施により、教員に社会構造の急激な変化等に対応した最新の知識技能を修得させ、その資質の保持と向上を図る。
 いじめ、暴力行為などの問題行動や不登校に対応するほか、災害や事件・事故などの被害者である児童生徒等の心のケアに資するよう、スクールカウンセラーの配置や、教育分野に関する知識に加えて、社会福祉等の専門的な知識・技術を用いて、関係機関等とのネットワークを活用するなど、児童生徒が置かれた様々な環境へ働き掛けて支援を行う専門家であるスクールソーシャルワーカーの活用 など、教育相談体制の整備、充実を図る。
(安全管理の徹底)
 学校において、家庭や地域の人々、関係機関等と密接に連携した安全管理のための取組を継続的に推進する。
 また、子どもの連れ去りや不審者の学校侵入等に対する実践的な対処方法等を身に付けさせるための防犯教室の実施を推進する。
[3]豊かな体験・交流のための取組
(体験・交流活動等の場づくり)
 青少年が、自然体験や集団宿泊体験等の体験活動を行える青少年教育施設等活動の場の整備を推進するとともに、青少年教育施設と地方公共団体、学校、青少年団体等地域の関係機関の連携により、地域の教育力を向上させる取組を推進する。
 また、自然との触れ合い、スポーツ・レクリエーション活動等を行える都市公園の整備や総合型地域スポーツクラブの育成を通じて、総合的なスポーツ活動の機会を充実するとともに、住民のニーズ等に応じた質の高い指導者の養成・確保を促す。
 自然公園、河川や海岸などの水辺空間、森林を、環境学習・自然体験等の体験活動の場として利用できるよう保全・整備するとともに、地域ぐるみの活動を推進する。
 全国各地の自然体験イベントや自然触れ合い施設等の自然との触れ合いに関する情報を提供し、自然との触れ合いの機会の増進を図る。
 また、農山漁村の豊かな自然や様々な生き物との触れ合い、地域の人々との交流を進めるため、農山漁村の受入体制の整備、交流・体験施設の整備、農林漁家民宿の開業等を推進する。
(読書活動の推進)
 新たな「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」(平成20年3月閣議決定)及び2010年を国民読書年と定める国会決議等に基づき、子どもが自主的な読書活動を行うことができるよう、関係機関、民間団体、事業者、読書ボランティア等との連携を図りながら、その活動を支援するなど、子どもの読書活動の体制整備をすること等を通じて、社会全体で子どもの読書活動推進のための効果的な方策を実施する。
 また、図書館が、「地域の知の拠点」として、住民にとってより身近で利用しやすい施設となるよう、環境の整備を推進する。
 学校においては、子どもが読書に親しむ機会を充実させるとともに、司書教諭有資格者の発令を促進する。
 さらに、学校図書館の機能の発揮を図る。
[4]青少年が犯罪等の被害に遭いにくいまちづくり
(青少年が犯罪等の被害に遭いにくいまちづくり)
 学校や通学路の安全点検を実施するとともに、危険箇所の解消に向けて防犯灯・防犯カメラの整備や見通しのよい植栽の確保等の安全に配慮したまちづくりを推進する。
(安心して外出や外遊びができる環境の整備)
 青少年を含め、誰もが安心して快適に外出できるよう、道路、路外駐車場、公園、官庁施設、公共交通機関、建築物、信号機等のバリアフリー化を推進する。
 また、公園遊具の安全点検等を通じ、子どもが安全に遊べる環境を整備する。
(2)総合的なネットワークづくり
[1]保護者等への支援を行う「家庭を開く」取組
(官民の連携・協力の下での取組の推進)
 行政関係者、学識経験者、民間において青少年育成に関連する活動に取り組む関係者等が連携・協力して、青少年の育成に取り組むことができるよう気運の醸成等に努める。規則正しい生活習慣や食生活、メディア等との接触、地域における安全・安心の確保等について保護者等の意識を喚起するために行われる国民運動やその他の取組(別紙)を支援する。青少年育成に向けての国民的な取組を推進するため、青少年の育成に関し各界各層との情報及び意見の交換並びにその他の必要な連携を図るための機会を設ける。
[2]関係機関の機能強化、利用しやすいサービス体制づくり
1.専門職の養成・確保
(医療・保健関係専門職)
 小児科医師及び産科医師の確保・育成に関する調査研究を進めるとともに、すべての研修医が、小児科を必修科目として、小児の疾患に関する基本的な診療能力について研修を行う臨床研修制度の運営を行う。
 保健師、助産師を含む看護職員について、離職の防止、再就業の支援、養成力の確保、資質の向上等の人材確保対策を総合的に行う。
 コミュニケーション能力に優れ、患者中心の医療を実践できる医療人を育成するため、各大学におけるカリキュラムの充実に向けた取組を推進する。
(児童福祉に関する専門職)
 保育士などの児童福祉施設職員や児童相談所の職員について、必要な職員体制の確保に努めるとともに、研修を充実させ、専門性の向上を図る。
 また、教育分野に関する知識に加えて、社会福祉等の専門的な知識・技術を用いて、関係機関等とのネットワークを活用するなど、児童生徒が置かれた様々な環境へ働き掛けて支援を行う専門家であるスクールソーシャルワーカーの活用など教育相談体制の整備を支援する。
(思春期の心理関係専門職)
 医師、保健師、看護師、精神保健福祉士、臨床心理技術士等を対象に、児童思春期における心の健康問題に対応できる専門家の養成研修等を行う。
 矯正施設の心理関係専門職に対して、面接技法や心理検査、一般市民等を対象とした相談活動(一般少年鑑別)への対応等に関する各種研修を充実させ、専門性の向上を図る。
 また、児童生徒が適切な相談を受けることができるよう、スクールカウンセラーの活用など教育相談体制の整備を支援する。
(少年補導や非行少年の処遇に関する専門職)
 少年補導職員については、適正な職員数の確保に努めるとともに、研修を充実させ、資質向上と少年相談等の専門家の育成を図る。
 法務教官については、職業訓練等の実施に必要な有資格者の確保に努めるとともに、職場内研修を充実させ、指導力の向上を図る。
(ネットワークの中核的人材)
 青少年の抱える複雑な課題にネットワーク全体として対応するため、案件に応じ適切な支援メニューの検討とそのための関係機関間の調整を行なうことできる中核的人材の育成に努める。
2.若年・壮年世代も含めた民間協力者の確保と研修
(民間協力者の確保と研修)
 保護司、人権擁護委員(特に、子どもの人権専門委員)、児童委員、少年警察活動や少年警察ボランティアに関する広報、地方公共団体等の関係機関への働きかけを積極的に行い、幅広い世代・分野からの人材の確保を図るとともに、研修を充実させる。
 また、地方公共団体が委嘱している、母子保健推進員等の民間協力者について、その役割や幅広い世代からの人材の確保を推進するとともに、研修の充実を推進する。
 里親制度に関する広報等により人材確保を推進するとともに、里親への研修や支援体制を充実させる。
(同世代又は年齢の近い世代による相談・支援)
 少年と同世代又は年齢が近い世代のため、親しみやすい存在となり得る学生ボランティアについて、大学等関係機関への働き掛け等により導入を推進し、相談・支援を充実させる。
 また、非行など問題を抱えた少年の自立を支援する青年ボランティアの活動を促進するために必要な協力を行う。
(体験活動指導者)
 小学校が実施する長期自然体験活動や地域における体験活動等学校内外の体験活動の充実を図るため、青年、団塊世代の退職者、及び青少年団体指導者等を対象に体験活動指導者の養成・研修を推進する。
 また、自然体験活動を支援する人材の確保・育成を図るため、自然学校のインストラクターなどの自然解説指導者の養成・研修を推進する。
(民間主体による自主的な活動の促進)
 子育て中の親、障害のある青少年やその家族、社会的不適応の状況にある青少年やその家族などの同じ悩みや苦しみを抱える者同士が、地域活動やNPO活動等において、経験談の紹介、情報交換、共同学習などにより相互に支援しあう取組を促進する。
(3)情報・消費環境の変化への対応
[1]情報・消費環境の変化に対応した知識・能力の習得支援
(メディアを活用する能力の向上)
 青少年が情報の有用性や役割、情報化のもたらす影響などを認識しつつ、放送、コンピュータ、インターネット、携帯電話等の情報及び情報伝達手段を主体的かつ適切に取捨選択、発信できる能力(メディアリテラシー)を身につけ、情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度(情報モラル)を養うための取組を推進する。
(消費者教育)
 青少年が消費者トラブルに巻き込まれることを防止するため、学校教育において学習指導要領に基づく消費者教育を実施するほか、年齢段階に応じた青少年向け消費者教育教材やパンフレット等の作成、配布や、消費者教育ポータルサイトを活用した教員等への情報提供等を通じ、青少年に対する消費者教育の充実を図る。
[2]青少年を取り巻く有害環境への対応
(青少年インターネット環境整備法の的確な施行等)
 「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」に基づき、インターネット青少年有害情報対策・環境整備推進会議を設置し、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本計画を策定する。同計画に基づき、フィルタリング(インターネットを活用する際に、一定の有害サイト等の閲覧を制限できる仕組み)の普及促進、インターネットの適切な利用に関する教育及び保護者等に対する広報啓発、民間団体等の取組の支援等の関連施策を推進する。
 また、インターネット上の違法情報の把握に努め、悪質な事犯に重点を指向して取締りを進めるとともに、プロバイダ、サイト管理者等に削除等の依頼を行う。
 出会い系サイトの利用に起因する児童被害を防止するため、届出制の導入等出会い系サイト事業者に対する規制の強化等の内容を盛り込んだ改正後の「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」の効果的な運用を図る。
(携帯電話等をめぐる問題への取組)
 青少年の携帯電話の利用実態の把握、学校における携帯電話の取扱いに関する方針の明確化、社会全体で見守る体制づくりを推進する。
 また、携帯電話等の適切な利用についての情報モラル教育、保護者等への啓発活動の充実を図る。
(性風俗関連特殊営業の取締り等)
 性風俗関連特殊営業に関し、関連法令に違反する行為に対する積極的な取締りを行う。
 また、風俗営業に対し、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に基づき必要な指導を行うとともに、18歳未満の青少年の健全な育成に障害を及ぼす行為に対する厳正な取締りに努める。
 さらに、児童買春等の契機となり得る出会い系喫茶等の営業についても、営業者に対し、18歳未満の青少年の営業所への立入制限等の自主規制措置をとるよう働き掛けるとともに、関係法令を積極的に活用した取締りに努める。
(酒類、たばこの未成年者に対する販売等の禁止)
 未成年が酒類やたばこを容易に入手できるような環境をなくすため、関係業界への働き掛けを行うとともに、未成年の飲用に供することを知って酒類・たばこを販売する行為などの法令違反については、所要の捜査を行うとともに、適正な処分を行う。
 また、たばこについては、成人識別自動販売機の導入を製造たばこ小売販売業の許可の条件とすることにより、たばこ小売販売業者に成人識別自動販売機の導入を義務付けていく。

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