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青少年トップ青少年行政の総合的推進青少年育成に関する内閣府特命担当大臣と有識者との懇談 > 議事概要(第10回)

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青少年育成に関する内閣府特命担当大臣と有識者との懇談

議事概要


1 日時;平成20年4月14日(月)18:00〜19:30
2 場所;中央合同庁舎第4号館上川内閣府特命担当大臣室
3 出席者;
(有識者:2名)
緒方 貞子独立行政法人国際協力機構理事長
北城恪太郎日本アイ・ビー・エム株式会社最高顧問
(政府関係者:7名)
上川 陽子内閣府特命担当大臣(青少年育成)
東 良信内閣府審議官
柴田 雅人内閣府政策統括官(共生社会政策担当)
殿川 一郎内閣府大臣官房審議官(共生社会政策担当)
齋藤  敦内閣府大臣官房審議官(共生社会政策担当)
別府 充彦内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付総括担当参事官
大塚 幸寛内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付青少年育成第1担当参事官
4 議題等
「国際化時代における日本の青少年」
5 概要
(1)上川陽子内閣府特命担当大臣からあいさつがあった。
(2)議題に基づいて、緒方貞子氏から発言があり、続いて意見交換を行った(概要は次のとおり)。
【発言】
○ (内閣府の青年国際交流事業が始まった)50年前から比べると、交流というものは爆発的に規模が変わり、大学などに入ってくる学生で(海外に)旅行に出たことのない人はほとんどいないのではないか。そういうような一見国際化している時代にあって、日本の場合、本当に国際化ができているのかということは、正直言って相当疑問を持つことが多いと思う。
○ 1つには、やはり日本における外国語教育が非常に不足しているということから、交流の道具になる言葉の問題も大きな問題としてあるのではないか。
【意見交換】
○ 日本の国は50年前と状況が本当に大きく変化している。そういう意味では、50年経った今、青年国際交流事業というものも白の状態から見直していくべき時期にあるという問題意識がある。
○ 一見国際化しているように見える私たちの社会ではあるけれども、実際は言葉の問題のみならず、恐らく意識とか行動様式とか、世界に対しての関心の持ち方については、期待される日本のこれからの担い手である青年たちが、そうした期待感に応えられるものを身につけているかどうか、大変厳しいものがあるというか、問題があるのではないか。
○ これから期待される私たちの社会、そして、その中で世界の人たちと同じ土壌の中で生きていくときに必要とされる日本の若者たちは、どういう資質を持って、どういう磨き方をし、頑張っていただきたいのかということについて、率直なお考えをお聞かせ願いたい。
○ 私も若いころは留学などをし、その結果、何を知りたいと思うかといえば、やはり日本のことをもっと勉強しようと思った。日本の歴史とかをひところは随分検討した。やはり外に行ってみることはよかったのだと思うし、そういうことをおっしゃる方は多いと思う。日本を出てみて、初めて日本のことがわかる。ただ、相当本格的に勉強するべきものを日本は持っているのだが、そういうものに対する対応は、国際化しているから逆に薄いのではないかという気もすることがある。
○ 外のことを簡単に知れる分だけ、知らないのに知っているような雰囲気は出てくるのではないかと思う。だから、ある意味ではもっと難しい時代に入っているのかもしれない。
○ (内閣府の青年国際交流事業では)青年海外協力隊の皆さんが現地で活躍している現場を、ある意味では、その次をフォローしていく青少年の皆さんが体験してみる、自分の目で見るという取組みは、大変大きなインパクトを与えるようである。
(3)次に、議題に基づいて、北城恪太郎氏から発言があった(概要は次のとおり)。
○ 今、日本社会で働く人のうち8割は企業で働いている。個人事業等を入れると全体として9割は企業で働く。9割の人が働くビジネスの世界で、今、どういう人材が求められているかということを考えるのは、日本社会全体として非常に重要なことだと思う。
○ 多くの国際的に活躍するような企業に期待される人材像は、50年前と随分違う。あるいは20〜30年前とも違う。かつての日本は追いつけ追い越せだから、知識を吸収することが非常に重要だった。その知識の吸収は今でも必要なのだが、やはり吸収するだけではなくて、自ら新しいものをつくり出さないといけない。そこで求められる人材は、いわゆるイノベーションの担い手。あらゆることで過去の延長線ではない新しい機軸を持ち込んで、新たな価値をつくることがイノベーション。企業はイノベーションの担い手になるような人材が欲しい。
○ 日本の子どもたちが大学に進むときに、何か自分で事業を起こそうとか、ある仕事に就こうという目的意識を持って大学に進んでいるか。大学に入ってから学ぶことに対する活力がないように思う。今、企業は大学の名前とか学校の成績で採用していない。ほとんどが人物本位で、本人の能力。イノベーションの担い手、ということは、自ら何か行動するとか、意欲があるとか、行動力があるとか、コミュニケーション能力があるとか、そういうことを求めている。それに関係して、日本の教育のシステムは余りうまくマッチしていない。やはり教育にいろいろな問題があると思う。
○ どうしたらいいか。1つは刺激を与えることだと思う。日本人が海外に留学するのも非常に大きな刺激になる。そういう意味では、優秀な日本人が海外留学することをもっと推進してもいいと思う。
○ 逆に海外から優秀な留学生が来ると、日本の学生は刺激を受ける。そういう意味で、特に優秀な留学生を日本に受け入れるのは非常にいいことだと思う。優秀な留学生を国費留学のような形で、十分な処遇、生活支援なども用意して、優秀な人をこちらが選抜して、魅力あるプログラムをつくって、海外から優秀な人に来てもらうことをやるべきだと思う。
○ 内閣府の青年国際交流事業については、企業経営者の立場から見ると、優秀な企業の人間に参加してもらおうというのはまず無理がある。長期間、特に(内閣府の青年国際交流事業のうちの)「青年の船」みたいに40日会社を抜けられる人は、その人がいなくても会社はほとんど困らない人になってしまいかねない。本当に優秀な人を育てるということであれば、実は企業も留学などをさせているわけなので、絶対に40日割けないわけではないが、それは企業経営者がこのプログラムに非常に理解をしてくれて、優秀な人材をここで育てようとなれば別だが、それだけの認知がない限り、まず一般的には優秀な企業からの参加者は得られないのではないか。
○ 一方で、学生は可能性があると思う。優れた将来の社会のリーダー、あるいは企業のリーダーになるような学生をうまく選抜して、こういうプログラムに参加してもらったらいいのではないか。海外の人たちとそういう人たちが交流する場は、非常に貴重な場だと思う。でも、選抜をどうやってやるかが非常に重要。将来企業のリーダーになるような、イノベーションの担い手になりそうな優秀な人材は、授業の成績がいいだけではない。学校の先生はどの人材が優秀かわかっている。ゼミの先生とかに優秀な人材を推薦してくれとやったら得られると思う。
○ (内閣府の青年国際交流事業のうち、「日本・中国青年親善交流」、「日本・韓国青年親善交流」、「東南アジア青年の船」のような)特定の国との交流は非常にいいことだと思う。これは国の政策としてやられていることだと思うが、幅広く若い人たちが相互理解することはいいことだ。
(4)有識者の発言の後、意見交換を行った(概要は次のとおり)。
○ エガリテリアン(=平等主義者)のような妙な考え方が日本にあって、日本の学校は飛び級などは認めない。全部が一緒でなければいけない。エガリテリアンなところから、どうやって優秀な人をつくっていくかというのは、非常に大きい矛盾があるのではないかと思う。
○ もっと優秀な人がたくさん応募してきて、選択に困るぐらいの方がいいと思う。社会のリーダーにならない人に国のお金を使うことはない。本当にリーダーになる人だったら、ビジネスでも政治でもいいが、相手国もリーダーになるような人を選抜していれば、その人たちと一緒に食事をしたり、議論したりするのは非常にいいことなので、相手側の国もいい人を送ってもらうようにすれば、これは非常に意味があると思う。日本側が本当に選抜していないと、何で国の税金でやらなければならないのかということになる。
○ 日本にいらっしゃる若い方たちのJETプログラムというのがある。あれは評判がいい。あれは2年ぐらいか。そういう経験をして、本当に地方でいろんな学校に行かれて、帰ってから非常に親日というか知日的な方が多い。
○ JETプログラムをもうちょっと有効に使ったらいいと思う。まずせっかくやるならアメリカ人をもう少し選んできた方がいいと思う。もっと優秀な人材にJETで来てもらって、その後日本社会の中で活躍してもらったり、日本との交流を深めるような、リーダーになるような可能性のある人を選べばいいのだけれども、今はどちらかというと英語教育のためだけだから、あまりリーダーを呼ぶという色彩がない。教育の方だけなのだけれども、せっかく日本に来てもらうのだから、もっと人材交流の視点も入れてやれば、もっと有効になるのじゃないかと思う。
○ 国際社会で通用するようなリーダーと合わせて、日本の地域で国際化に対応できるリーダーを養成しようという目的がこの(内閣府の青年国際交流事業の)中に入っていて、それが最初、50年前の段階では、地域の人がいっぱい外国に行って、戻って、地域で偉くなってというのがかなりうまく好循環していた。今の問題は、かなり優秀な方が(船に)乗られても、地域に帰らない方が増えている。大学で推薦するというのももちろんいいと思うのだが、そうすると東京にまた人材が固まってしまうという問題が一方である。(内閣府の青年国際交流事業の中に)「青年社会活動コアリーダー育成プログラム」のようなものが何であるかというと、実はコアリーダーというのは現に地域に居ついて、そこに既に拠点を持っている人で、しかも今でも外国経験がないような方も結構いらっしゃるということで、なかなか企業の方が乗れなくなってきている、学生が増えていくという中で、地域のリーダーをどうやってつくっていくかという観点から、このコアリーダーというのはやや特異なものとしてつくっていて、年齢も若干高いという背景がある。
○ 日本の場合は、女性は期待されてない分だけ自由があるという形もあると思う。日本の青少年の問題と今、挙げておられるのは、そもそも少子化の問題と関係があるのではないか。一人っ子の男の子が非常に増えているらしい。そうなると、非常に大事で、大きな強いことを言って、いろんな経験をさせることができなくなってきているということをおっしゃる方もある。少子化が解消しないと、イノベーションの中で頑張れということにならないのではないか、根本的な問題は、教育のもっと下にあるのではないかという感じもする。
○ あちらの大学院で博士課程の論文などを書くときに、何の題で書きましょうかと先生のところに聞きに来るのは日本人の学生だと言われて、とても恐縮した。ハーバードの先生(から)です。その次は韓国だと。あとは来ないとおっしゃった。やはり同じ言葉で、同じような中産階級からみんな学校に来て、そして全部、新聞も同じ、テレビも同じ、外国の本は全部訳されてくるところからも来るという気がする。
○ 限られた予算とこの人数だったら、中位層の底上げではなくて、リーダーを育てることにお金を使った方がいいと思う。今の日本の教育の仕組みそのものにも問題があるのだけれども、とりあえず今の教育で育ってきている子どもたちの中で、将来リーダーになりそうな人たちにどうやって刺激を与えて、自分で努力してもらうかということに焦点を当てればいいと思う。
(5)閉会

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