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青少年育成に関する内閣府特命担当大臣と有識者との懇談

議事概要


1 日時;平成19年12月25日(火)13:04〜15:04
2 場所;中央合同庁舎第4号館共用第1特別会議室
3 出席者;
(有識者:3名)
小宮 信夫立正大学文学部社会学科教授
小田 啓二特定非営利活動法人「日本ガーディアン・エンジェルス」理事長
竹花 豊松下電器産業株式会社参与、
(元東京都副知事、前警察庁生活安全局長、「おやじ日本」会長)
(政府関係者:10名)
上川 陽子内閣府特命担当大臣(青少年育成)
西村 明宏内閣府大臣政務官
東 良信内閣府審議官
柴田 雅人内閣府政策統括官(共生社会政策担当)
荒木 二郎内閣府大臣官房審議官(共生社会政策担当)
大塚 幸寛内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付青少年育成第1担当参事官
小島 隆雄内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付青少年育成第2担当参事官
山口 敏警察庁生活安全局少年課長
作花 文雄文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長
渕上 善弘国土交通省都市・地域整備局まちづくり推進課 都市防災対策室長
4 議題等
「子どもの非行や犯罪被害の防止に向けた地域での取組の現状と課題 〜まちの死角、子どもの死角をなくすために〜」
5 概要
(1)上川陽子内閣府特命担当大臣からあいさつがあった。
(2)子どもの非行や犯罪被害の防止に向けた地域での取組の現状と課題について、小宮信夫氏、小田啓二氏及び竹花豊氏から説明があった(概要は次のとおり。ただし、◎印は説明の内容、○印は意見・提言を示す。)。
I 小宮信夫氏
◎ 資料1に基づき、地域安全マップづくりの取組を中心とした、子どもの犯罪被害防止対策と非行防止に関する現状と課題について説明があった。
○ 防犯ブザーや護身術は犯罪者が子どもに近づき相当危険な状況に追い込まれているときに使用するものであり、そもそもだまされてついて行く場合には意味がない。また、GPSについても犯罪発生後の捜査に使用するものであり、予防にはほとんど意味がない。
○ 地域安全マップは「入りやすい」、「見えにくい」場所を選ぶという犯罪者の思考パターンを考え、犯罪に及ぶ場所を予測することによって犯罪者に遭わないことで犯罪を予防する方法である。
○ 学校における安全教育、防犯教育は犯罪を予測する力を開発し危険を回避することに尽きるが現状はそこまでいっていない。
○ 地域安全マップの効果は、犯罪予測力を育むことによる被害防止能力の向上、子ども同士が作ることによるコミュニケーション能力の向上、マップ作成時の地域の大人へのインタビューを通じて、地域には自分たちを守ってくれる大人がたくさんいるということに気付くこと、地域への愛着心が育まれるといったこと、また、社会性と市民性の向上により非行防止につながること、大人自身の防犯意識の向上等である。
○ 文部科学省の調査では全国の小学校の9割でマップが作られているが、その内3分の2は、例えば、事件等が起こった場所に印を入れるなど、間違ったものを作っている。
○ マップは作ったからもういいという学校が非常に多いことが課題である。目的は地図作りではなく、子どもの能力開発ということに気付いてもらい、それをどういう仕組みで学校に浸透させていくかといった質的な問題が一番重要である。
○ 非行防止について「日本にも導入すべき英米の取組」として早期介入によってそもそも問題を抱えないように援助していく「メンタリング」、次に、問題がある場所に自ら出向き、そこで問題を解決していく「スクールソーシャルワーカー」、最後に、常設、常駐で少年をサポートするような「少年犯罪チーム」の創設が挙げられる。
II 小田啓二氏
◎ 資料2に基づき、「日本ガーディアン・エンジェルス」の取組を通じた地域における子どもの非行や犯罪被害の防止対策の現状と課題について説明があった。
○ 児童、生徒を対象として、自らの五感を活用して周囲の危険を察知し、自分の身は自分で守る力を発揮できるよう体験学習を実施している。 文部科学省や関係者が連携して交通安全教育同様に防犯教室を全国の小学校で一律に実施されることが理想である。
○ 子どもに、知らない人は不審者と思えという指導を保護者や学校が行うことは今後の課題であり、知らない人でもあいさつをすることの大切さを伝えつつ、危険に対する距離感や言いなりにならない応用力を身に付けることが望ましい。
○ 地域の様々な奉仕団体とPTAとの関わりにおいては、子育てを卒業した世代と子育て現役中の世代の連携がなされていない。
○ 「非行予防教育」はあらゆる場面において自分で考え判断していく力を身に付ける機会と位置づけている。
○ 街頭パトロールの基本は、話を聞くということである。本人たちの話たがっていることを聞き、ルールやマナーで考えの間違いがあれば、長い時間をかけての対話を心がけ、気付かせる。対話相手がいることにより、非行に走ることを予防する手法である。
○ 未成年の喫煙など、非行の入り口にいる青少年に対して、大人たちが無関心であること、声かけや挨拶すらしないという現状に危惧を抱いている。
○ 北九州市小倉で市からの補助で「セイフティ・センター」を運営し、街頭活動を1つのセンター内で展開するモデル事業を実施している。最初は恐る恐る入ってくる若者が多いが、正しい情報を与えることにより、ルールを守るようになる。ルールを理解させれば守るので、地域の中でコミュニケーションリーダーを養成し、活用することが1つの方法である。
○ 夕方5時以降深夜帯の4時までの時間に発生する少年たちの悩みや問題を、少年センターや関連機関へと橋渡しができ難い。個人的なつながりでしか確保できないことが課題である。
○ 今後どのように少年たちと地域の人たちと接点を設けていくか。ルールやマナー違反に対して、子どもたちを地域の財産として育みながら、どのように注意し、マナーを教えていくのかが課題である。
III 竹花豊氏
◎ 資料3に基づき、子どもの非行防止や安全・安心の確保を中心として青少年育成全般に係る説明があった。
○ 青少年の問題を改善することが、単に子どもの幸せのためばかりではなく、我が国の将来の安定的発展を左右する重大な問題であるとの共通認識が社会全体として持たれていない。健全育成に関る法律がないことはその証左である。
○ 子どもの問題は大人の問題であり、大人の側でまずできることをしっかりやるというスタンスに立つことがこれまでの対策の中で欠けてきた。
○ 社会として青少年に対して働きかけていくというスタンスが日本の青少年対策には欠けていて、子どもの目から見ると、本当に自分に親身になって関わってくれる、信頼できる大人を見出しにくいという状況がある。
○ 子どもの成長を妨げている、あるいは、安全を脅かす状況を大人社会がつくり出している。携帯電話の問題、ゲームの問題、子どもを性の対象にした漫画コミックの問題、あるいは、それを含めたわいせつ情報の氾濫と性の低年齢化というような問題が現にあり、これについて大人社会としての取組がなかなかまとまらない。
○ 教育力が低下した家庭について、親に反省を促すとともに、子どもの立場から社会が支援する新たな仕組みを作る。その手段として、「子ども・家庭支援委員会」を都道府県及び政令指定都市に1つ程度設置し、(1)子ども・保護者の呼出・聴取、(2)(対保護者)プログラム参加命令・勧告、(3)履行状況の確認・委員会への報告等、(4)養育命令、親権一時停止といった権限を持たせるような仕組みはどうかと考えている。
○ 東京都の地方青少年問題協議会は十分機能しているが、全国的には活発とは思えない。時代の変化を踏まえて、この地方青少年問題協議会の機能を政府として見直し、「子ども・家庭支援委員会」のような機能を持たせてはどうか。
○ 学校任せにしない高校中退者及び不登校対策を確立することが大切。高校中退者からの相談を待っているだけでなく、こちらから積極的に中退者にアタックする。そうした取組を学校がやることは難しいので新たな仕組みが必要である。高校を中退しても何とかがんばろうとしている子どもたちに対する取組も充実する必要がある。不登校についても学校任せにしない対応が必要である。
○ 青少年に多様な目標を示す。たとえ勉強はできなくても、社会から評価されるものを子供たちに示す必要がある。例えば、社会貢献活動をきちんと1か月やることが成人になる条件だというぐらい大きな施策を政府として提唱していかないと、子どもたちに社会が必要としている新しい価値観を提示するのは難しい。
○ 父親など仕事を持つ者が子育てに積極的に参加する仕組みを広げる。
○ 多くの実務家が、現在の立場を乗り越えて議論し、その危機感なり情熱が生かされるような仕組みが作られれば、この問題は進展していくのではないか。
(4)関係省よりの説明
○ 資料4に基づき、警察庁から「非行や子どもの犯罪被害に関する現状と警察庁における取組」について説明があった。
○ 資料5に基づき、文部科学省から「文部科学省における犯罪から子どもを守るための対策」について説明があった。
○ 資料6に基づき、国土交通省から「安全で安心なまちづくり」について説明があった。
(5)有識者、関係省の説明の後、意見交換を行った(概要は次のとおり)。
I 地域安全マップ作りは学校だけでなく、地域全体の色々な組織で取り組むべきと考えるが、文部科学省の中だけで留まらず、もっと活動が広がっていくための知見を伺いたい。
II 「ガーディアン・エンジェルス」の取組を通じてアメリカと日本の違いについて伺いたい。ドロップ・イン・センターの役割を既存の施設・機関で担ってもらい、活動を広げていくための手法があれば御教示いただきたい。
III 地域でオリジナルに生み出された仕組みほど強いものはないと考えるが、東京都で成功した秘訣を御教示いただきたい。
Iについて
○ 半強制的にやらせるためにもやはり学校を中心に活動できるよう、学習指導要領に書き込んでもらう。
IIについて
○ ドロップ・イン・センターの実現には、単なる溜まり場にならないように、そこで何を教えるかが重要。また、そういう場所に詰める人の養成も地域の中でしていき、多くのサテライトができれば、青少年の立ち直り、非行の予防につながる。
○ 日米では、そもそも犯罪の種類が違う。また情報量も違う。米国ではギャング、マフィア、犯罪の情報が多く、それに対する様々な施策も多い。それをやるかやらないかは地域次第である。日本は、情報が底辺まで行き届いていない。もっと国民に情報を提供するべき。
IIIについて
○ 内閣府所管の地方青少年問題協議会法は、今の時代にそぐわない面があり、また、同法に協議会にはこういうことを期待するという国からのメッセージがない。親の問題についてもそうだが、この協議会に何らかの新しい権限を持たせることも1つの方法である。
(6)閉会
閉会に当たり、上川大臣から、有識者に対する御礼等の言葉があった。

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